【中学生向け】英検3級の勉強方法|合格までの計画・技能別対策・最新(Eメール)対応
この記事の目次
英検3級は、多くの中学生が初めて本格的に挑戦する英語の資格試験です。この記事では、部活や定期テストと両立しながら英検3級の合格を目指す中学生のために、具体的な勉強方法や対策を徹底的に解説します。2024年・2025年の試験変更点(ライティングのEメール課題追加)にも完全対応した勉強法で、効率よく合格を掴みましょう。
想定読者とゴール(誰のための記事か/合格ライン)
この記事は、英検3級の初受験を考える中学生(中1・中2・中3)と、その保護者の方を対象としています。目標は、試験内容を理解し、自分に合った学習計画を立て、最短ルートで合格することです。英検3級の合格ラインは、一次試験・二次試験ともにCSEスコアという独自の基準で決まりますが、おおむね各技能で6割程度の正答が目安とされています。高校入試においても、内申点への加点や推薦入試での優遇措置など、英検3級の合格には多くのメリットがあります。
学年別:受験タイミングの目安
英検3級のレベルは「中学卒業程度」とされており、中学3年間の文法や語彙を幅広く学び終える中3の夏以降が、最も標準的な受験タイミングと言えます。しかし、英語が得意な生徒や、早期に目標を持ちたい生徒の場合、中1の終わりや中2での挑戦も十分に可能です。中1や中2で受験する場合は、まだ学校で習っていない文法項目(例:関係代名詞、現在完了形など)を自学自習で補う必要があります。部活や定期テストのスケジュールと照らし合わせ、勉強時間を確保できる時期を見極めることが大切です。
合格で得られるメリット
英検3級に合格する最大のメリットは、高校入試での優遇措置です。多くの都道府県や私立高校で、内申加点や推薦入試の出願要件として認められています。また、英語の基礎が固まっていることの証明となり、学習への自信にも繋がります。入試優遇の具体的な内容は学校によって異なるため、志望校の募集要項を確認しておきましょう。
英検3級の最新概要(試験内容・配点・合格基準・日程)
英検3級は、一次試験(筆記・リスニング)と二次試験(面接形式のスピーキング)で構成されています。試験内容を正しく理解し、適切な対策を立てることが合格への鍵です。試験日程は年に3回実施される従来型(会場受験)のほか、ほぼ毎週受験可能なS-CBT(会場でのコンピュータ受験)があります。レベルとしては中学卒業程度と設定されています。合格点(合格基準スコア)は固定されており、合格率は公表されていませんが、しっかり対策すれば中学生でも十分に合格可能な試験です。配点は各技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)に均等に割り振られます。
一次試験の内訳(R/L/W)
一次試験は、リーディング(筆記)、ライティング、リスニングの3技能で構成されます。試験時間は、リーディングとライティング合わせて50分、リスニングが約25分です。リーディングは短文の語彙・文法問題、会話文、長文読解などが出題形式です。リスニングは会話の応答や内容一致問題が中心です。ライティングは、従来からある意見文1題に加え、2024年度からEメール課題が1題追加され、計2題となりました。採点は、各技能のCSEスコアで均等に評価されます。
二次試験(面接)の流れ
一次試験に合格すると、二次試験(面接)に進みます。これはスピーキング能力を測る試験で、面接官と1対1の対面形式で行われます(約5分)。面接の流れは、入室、パッセージ(短い英文)の音読、パッセージに関する質問、イラストに関する質問、受験者自身に関する質問、退室、という手順です。応答の内容だけでなく、発音や、積極的にコミュニケーションを取ろうとする態度(アティチュード)も評価の対象となります。
近年の変更点と注意(Eメール課題ほか)
英検は定期的に出題形式の見直しを行っています。特に注意すべきは、2024年度第1回検定からの変更点です。英検3級では、ライティングセクションに従来の「意見文(25語~35語)」に加えて、「Eメール課題(返信作成)」が新形式として導入されました。これにより、ライティングの比重が高まっています。また、2025年度からは、リーディングの問題数削減と、Eメール課題の語数変更(目安40語~50語)が予定されています。最新の情報を公式ウェブサイトで確認し、対策に漏れがないようにしましょう。
合格までの最短ロードマップ(3週間/6週間/8週間プラン)
英検3級合格に必要な学習時間 目安は、現在の中学英語の理解度によって大きく異なりますが、一般的には30時間~60時間程度と言われています。ここから逆算し、3週間、6週間、8週間の勉強計画スケジュール例を紹介します。どのプランでも、過去問演習による到達チェックは必須です。
モデル時間割と週次タスク
例えば「6週間プラン」の場合、平日は毎日30分(単語・文法・リスニング)、休日は90分(過去問・ライティング・面接練習)といった時間配分が現実的です。
- 1~2週目: 単語・熟語の暗記、中学文法の総復習(特に時制、助動詞、不定詞など)
- 3~4週目: 長文読解の練習開始、ライティング(意見文・Eメール)の型を覚える、週次タスクとして過去問(一次)を1回分解く
- 5週目: リスニングの強化(シャドーイング)、面接練習(音読、想定問)開始
- 6週目: 過去問の復習、苦手分野の最終確認、時間配分のシミュレーション
3週間プランなら上記を圧縮し、8週間プランならより丁寧に弱点分析と復習に取り組むことができます。
到達チェックと合格目安
計画の途中で必ず過去問や模試に取り組み、実力を測りましょう。合格目安としては、各技能で6割~7割程度の正答率を目指したいところです。特にライティングは採点基準が分かりにくいため、学校や塾の先生に添削してもらうと良いでしょう。模試のスコアを見て、リーディングが弱いなら単語と文法を、リスニングが弱いなら音声学習を増やすなど、弱点分析に基づいた軌道修正が必要です。
部活・行事と両立するコツ
忙しい中学生にとって、部活 両立は大きな課題です。大切なのは、スキマ時間を徹底的に活用することです。通学中の電車やバスでの5分で単語帳アプリを開く、寝る前の10分で音声学習(リスニング)を行うなど、短い時間でも習慣化することが力になります。計画通りに進まなくても焦らず、「今日は単語だけはやる」など最低限のタスクを決めて継続しましょう。
語彙(単語・熟語)の伸ばし方
英検3級に必要な語彙レベルは、約1,250語~2,100語とされています。中学の教科書で習う単語に加え、英検3級専用の単語帳を一冊用意するのが効率的です。熟語も合否を分けるポイントになるため、単語とセットで覚えましょう。例文暗唱は、単語の使い方(コロケーション)も同時に学べるため効果的です。必ず音源付きの単語帳を選び、正しい発音と一緒にインプット(周回)することが、リスニングやスピーキング対策にも繋がります。
ジャンル別に覚える
英検3級では、日常生活に関連する頻出テーマがあります。「学校生活」「家族」「趣味」「買い物」「旅行」「食事」などのトピックごとに関連語彙をまとめると、記憶に残りやすくなります。例えば、「学校生活」なら “textbook” “homework” “subject” “club activity” などをセットで覚えます。
1日の回し方(忘れにくい復習間隔)
単語学習は「一度に完璧」より「何度も出会う」ことが重要です。人間の脳は忘れるようにできているため(忘却曲線)、適切な復習間隔で繰り返すことが定着の鍵です。例えば、新しい単語を覚えたら、「当日夜→翌朝→3日後→1週間後→2週間後」のように、復習サイクルを決めて回します。1日に100語を新しく覚えるより、毎日10分でもいいので「新しい10語+昨日の10語の復習」を続ける方が効果的です。
例:語彙学習チェックリスト
毎日の語彙学習をルーチン化するために、チェックリストを作るのも良い方法です。
- 見出し語を見て、1秒以内に意味が言えるか?
- 言えなかった単語に印をつける。
- 音声を聴きながら、例文(フレーズ)ごと音読する。
- 週末に、印がついた単語だけを集めて確認テストをする。このように、例文と音声を活用したテストを繰り返すことで、語彙力を確実に伸ばせます。
文法対策:頻出分野を最速で穴埋め
英検3級の文法問題は、リーディングの序盤(空所補充)やライティング、スピーキングの土台として非常に重要です。中学英語の文法が網羅的に問われるため、苦手分野を残さないことが得点安定化の近道です。特に、時制(現在完了形、未来形)、受動態、不定詞、動名詞、比較、関係代名詞(who, which, that)、助動詞(can, will, must, should)は最優先で復習すべき分野です。また、文の構造を理解するために、品詞(名詞、動詞、形容詞、副詞)の役割を意識することも大切です。
優先トピックと短期攻略
出題率の高い単元から優先的に対策しましょう。例えば、「現在完了形(継続・経験・完了)」は、過去形との違いを明確に理解しているかが問われます。「受動態(be動詞 + 過去分詞)」や「不定詞(to + 動詞の原形)」の3つの用法(名詞的・形容詞的・副詞的)も頻出です。よくある誤答パターン(例:三単現のsの付け忘れ、助動詞の後に動詞の原形を置かない)を対策問題で潰しておきましょう。
品詞ベースで当てる整序法
並べ替え問題(整序)が苦手な中学生は多いですが、品詞の感覚と語順のルールで解くことができます。まず、文の「主語(S)」と「述語(V)」になれる品詞(名詞、動詞)を見つけます。次に、修飾語(形容詞、副詞)や、文と文をつなぐ接続詞・関係代名詞の位置を考えます。単語の意味だけでなく、「a / the の後は名詞」「be動詞の後は形容詞か名詞」といったコロケーション(語の繋がり)や語順のルールを意識すると、素早く正解にたどり着けます。
長文読解:時間配分と設問攻略
長文読解は、時間配分との戦いです。英検3級では、掲示板、Eメール、案内文、物語文など、多様な形式の長文が出題されます。全てを精読する時間は無いため、設問から必要な情報を予測し、本文から該当箇所を探す「スキャニング」の技術が求められます。速読を意識しつつも、段落ごとの要旨を掴むことが内容一致問題の鍵となります。
設問タイプ別のコツ
設問タイプは主に、内容一致、空欄補充、語句整序、要旨把握などです。内容一致問題は、設問のキーワード(人名、場所、数字など)に印をつけ、本文中の同じ言葉や言い換え表現を探します。空欄補充は、前後の文脈から論理的に入るものを選びます。語句整序や要旨を問う問題は、文全体の構造や段落の主張を理解しているかが試されます。
情報の取り方(先読み→根拠)
最も効率的な解き方は、「設問の先読み」です。本文を読む前に設問に目を通し、「何を聞かれているか」を把握します。その後、本文を読み進めながら、設問の答えの根拠(キーセンテンス)となりそうな部分にマーキング(下線)を引きます。本文を読み終えた時点で、マーキングした箇所を見返せば、迷わずに解答できるはずです。この「先読み→根拠探し(スキャン)」の流れを徹底しましょう。
リスニング:放送回数を前提にしたルーティン
リスニングは、対策すれば最も点数が伸びやすい技能の一つです。英検3級のリスニングは、全ての問題で放送回数が2回あります。1回目で概要を掴み、2回目で詳細を確認する余裕があるため、落ち着いて取り組みましょう。日々の練習としては、音声をただ聞き流すのではなく、シャドーイング(音声に続いて影のように発音する)やディクテーション(聞き取った音声を書き出す)を取り入れた15分程度の集中トレーニングが効果的です。反復練習で英語の音とリズムに耳を慣らしましょう。
パート別攻略
リスニングは、会話の応答、会話の内容一致、短い説明文の内容一致の3パートに分かれます。パート1(会話の応答)では、疑問詞(Who, What, Where, When, Why, How)に特に注意し、会話の最後の発言に対する適切な応答を選びます。パート2・3では、設問(選択肢)の先読みが非常に重要です。放送が始まる前に選択肢に目を通し、「何が問われるか」を予測しながら聞きましょう。メモを取りながら、キー情報(日時、場所、理由など)を聞き逃さないようにします。
毎日15分トレーニング
リスニング力向上のためには、「毎日」英語の音声に触れるルーチンが不可欠です。おすすめは以下の15分メニューです。
- シャドーイング (5分): スクリプトを見ずに、音声の0.5秒後を追うように発音する。
- ディクテーション (5分): 音声を聴き、一文ずつ止めて書き取る。
- 復唱 (5分): スクリプトを見て、意味と音を確認しながら音読・復唱する。このトレーニングを毎日続けることで、音声が聞き取れるようになり、スピーキング力の定着にも繋がります。
ライティング:意見文+Eメールの型(新形式対応)
2024年度から、英検3級のライティングは意見文とEメールの2題構成となりました。配点も高く、合否を分ける重要なセクションです。高得点を狙うには、定められた「型(テンプレ)」に沿って書く練習が最も効率的です。指定された語数の範囲(意見文25~35語、Eメール40~50語目安)で、自分の意見や返信をまとめる必要があります。接続詞(and, but, so, because)を適切に使い、論理的な構成を意識しましょう。減点回避のため、文法ミスやスペルミスを減らすことも重要です。
意見文テンプレと採点観点
意見文では、質問に対して自分の「意見」と「その理由2つ」を書きます。採点観点は「内容」「構成」「語彙」「文法」の4つです。
- テンプレ:主張: I think that … . (私は~だと思う)理由1: I have two reasons. First, … . (理由は2つある。第一に、~)理由2: Second, … . (第二に、~)結論 (語数調整): That is why I think … . (だから私は~と思う)この構成を守り、文法的なミスを減らせば、安定した点数が期待できます。
Eメール課題の必須要素
新形式のEメール課題は、送られてきたEメールへの「返信」を書く問題です。友人からのメールという設定が多く、相手の質問に答えることと、こちらからも質問をすることが求められます。意見文より形式は自由ですが、Eメールとしての体裁を整える必要があります。
必須要素:
- 宛先: Dear [相手の名前],
- お礼・導入: Thank you for your email.
- 相手の質問への答え: (2つの質問に具体的に答える)
- こちらからの質問: (相手の文脈に沿った質問を1つする)
- 結び: Best wishes, / See you,自分の名前: [自分の名前]
丁寧表現(Please, Would you like to…? など)や、依頼・目的を明確に伝える表現も使えると高評価に繋がります。件名(Subject)は通常、返信(Re:)の形で自動で付いている設定です。
よくある減点のチェック
ライティングで最も避けたいのは、ケアレスミスによる減点です。特に中学生が陥りがちな「減点あるある」を事前に潰しておきましょう。
- 語数不足: 目安の語数に達していないと、採点されない場合もあります。
- スペルミス: 基本的な単語(friend, because, study など)は完璧に。
- 三単現のs忘れ: 主語が He / She / It の場合、動詞にsを忘れない。
- s-v一致: 主語と動詞の一致(例:My parents are …)。
冠詞 (a/the)・前置詞 (in/on/at) のミス: 基本的な使い分けを復習する。書き終えたら必ず見直す習慣をつけましょう。
二次試験(面接):想定Q&Aと答え方フレーム
二次試験(面接)は、スピーキング能力を測るテストです。一次試験と異なり、面接官との対面(またはS-CBTでは録音)となるため緊張しがちですが、流れと「答え方」を知っていれば怖くありません。評価ポイントは、質問への応答、発音、語彙、文法、そして「態度(アティチュード)」です。黙り込まず、笑顔で、大きな声でハキハキと答えることが重要です。絵カードの説明も、決まった手順で練習すれば必ずできます。
よくある質問と即答フレーム
面接の最後には、受験者自身に関する質問(Personal Questions)が2問されます。これは、Yes/Noだけでなく、短い理由や具体例を付け加えて答える練習が効果的です。
頻出質問例:
- What do you like to do in your free time? (暇な時、何をしますか?)
- What did you do last weekend? (先週末、何をしましたか?)
- Where do you want to go in the future? (将来、どこに行きたいですか?)
即答フレーム (W-B-E):
- W (What): 質問に一言で答える (例: I like reading books.)
- B (Because): 理由を述べる (例: Because it is interesting.)
- E (Example): 具体例を付け加える (例: I like mystery novels.)
このフレームを意識し、想定問に対する自分なりの答え(例文)を準備しておくと、当日の即答力が上がります。
絵カード説明の手順
面接の中盤では、1枚の絵カード(イラスト)を見て、その状況を説明する問題が出ます。これは、登場人物が「何をしているか」を現在進行形(be -ing)を使って説明するのが基本です。
説明手順の例:
- 状況描写(全体): (例: In this picture, many people are in the park.)
- 人物Aの行動: (例: A man is reading a book on the bench.)
- 人物Bの行動: (例: A girl is playing with a dog.)
- 背景・その他: (例: There are beautiful flowers.)
- 自分の意見 (No. 4, No. 5): 絵カードの次の質問では、イラストの状況に関連した自分の意見が問われます。
過去問の使い方と直前1週間の詰め
合格に最も重要な教材は「過去問」です。最低でも3~5年分(6回~10回分)は解きましょう。ただし、ただ解いて丸付けするだけでは力はつきません。過去問は「分析」と「定着」のために使います。模試や過去問スコアの目安は、安定して7割以上取れる状態を目指します。直前対策としては、新しい問題に手を出すより、これまで使った教材の復習に時間配分を集中させ、苦手補強に努めましょう。
周回の設計(分析→定着)
過去問は最低2周します。
- 1周目(分析): 時間を測って本番同様に解きます。丸付け後、「なぜ間違えたか」のミス分析(単語を知らなかった?文法を忘れた?時間が足りなかった?)を行い、根拠をメモします。
- 2周目(定着): 1周目で間違えた問題を、何も見ずに「再現」できるか演習します。リスニングはスクリプトを音読し、ライティングは書き直します。この復習計画が実力を一番伸ばします。
直前1週間チェックリスト
試験直前1週間は、総仕上げの期間です。焦らず、以下の重点タスクを確認しましょう。
- 毎日 (30分): 単語帳の高速復習(1冊)、リスニング音声(過去問)を1回分聞く。
- 月/火: 過去問で間違えた文法・語彙問題の最終チェック。
- 水/木: 英作文テンプレ(意見文・Eメール)の最終確認、時間配分のシミュレーション。
- 金/土: 面接想定問の音読、絵カード説明の練習。
- 前日: 持ち物確認、十分な睡眠。
中学生がつまずくポイントと解決策(部活・定期テストと両立)
中学生の英検対策では、「時間がない」「やる気が続かない」という悩みがつきものです。部活 両立や定期テストとの兼ね合いが最大の壁ですが、工夫次第で乗り越えられます。親 サポートとしては、ガミガミ言うより、学習環境を整えたり、計画を一緒に確認したりする(可視化)のが効果的です。学年別では、中1・中2は基礎固め、中3は入試も見据えた時間管理がポイントになります。
テスト期間の乗り切り方
定期テスト期間中は、当然ながらテスト勉強を最優先すべきです。英検対策は一時的に「守り」に入りましょう。ただし、ゼロにすると感覚が鈍るため、「単語だけ1日10分」「リスニングを5分聞く」といった最低限のメンテメニューを決めておくと、テスト明けの再スタートがスムーズです。このような圧縮学習も、短時間高効率タスクとして有効です。
習慣化と可視化のコツ
モチベーションを維持するには、「やったこと」を可視化するのが一番です。学習記録アプリを使ったり、カレンダーに勉強した時間を色塗りしたりするだけでも達成感が得られます。チェックボックス式のタスクリストを作り、クリアする喜びを感じるのも良い方法です。継続のごほうび(例:1週間続いたら好きな動画を見る)を設定するのも有効です。
おすすめ教材・アプリの組み合わせ
英検3級の対策教材は豊富にありますが、何冊も買う必要はありません。自分のレベルと目的に合ったものを厳選しましょう。必須なのは「①単語帳」「②文法問題集(中学の復習用でも可)」「③過去問・問題集」の3点です。これらに加え、必要に応じてライティングや面接の特化型教材、アプリなどを組み合わせます。無料リソース(公式音源など)も積極的に活用しましょう。
目的別の選び方
教材選びの基準は「継続できるか」です。
- 語彙: 必ず例文と音声(CDやダウンロード音源)があるものを選びます。アプリと連動しているとスキマ時間学習に便利です。
- 文法: 中学の教科書や参考書で十分ですが、英検の出題形式に不安があれば、3級専用の文法ドリルを1冊やると効率的です。
- 長文/リスニング: これらは過去問で十分な量がありますが、苦手な場合は音声付きの段階式読解問題集がおすすめです。
- ライティング/面接: 独学が不安なら、オンライン英会話などで添削や模擬面接をしてもらうのも有効です。
予算・学習スタイル別セット
- 低予算・独学プラン: 単語帳+過去問(公式)+無料アプリ(リスニング)。学校の先生にライティング添削を頼む。最もコスパが良いプランです。
- バランスプラン: 単語帳+過去問+専用参考書(4技能すべてが1冊にまとまったもの)。
- オンライン活用プラン: 独学の教材セットに加え、週に1~2回オンライン英会話で面接練習や英作文の添削を依頼。塾より柔軟にスケジュールを組めます。
よくある質問(FAQ)
ここでは、中学生や保護者からよく寄せられる実務的な質問にお答えします。
受験級の選び方
中学生が初めて受ける場合、5級(中1程度)や4級(中2程度)からステップアップするのが一般的です。しかし、学校の成績で英語が平均以上取れていれば、3級(中3程度)からの挑戦も可能です。基準としては、書店で3級の過去問を一度見てみて、リーディングの単語が半分以上わかる、リスニングがなんとなく聞き取れる、という手応えがあれば、3級からスタートして良いでしょう。
不合格時の立て直し
もし不合格だった場合でも、落ち込む必要はありません。CSEスコアを見れば、自分がどの技能(R/L/W/S)で点数が足りなかったかが一目瞭ーフとなります。まずは冷静に原因分析を行いましょう。語彙が足りないのか、ライティングの型ができていないのか。弱点を明確にし、次回の試験日(S-CBTならすぐに再受験可能)までの計画修正を行い、最短ルートでの立て直しを図りましょう。
その他のFAQ(抜粋)
- 必要単語数は?: 約1,250~2,100語が目安です。
- 受験日程は?: 従来型は年3回、S-CBTはほぼ毎週実施されています。
- 合格発表はいつ?: 試験方式によりますが、Webで約2~4週間後に確認できます。
- 学校提出は必要?: 合格証(合格証明書)が届いたら、高校入試で利用する場合はコピーなどを学校に提出するよう指示がある場合があります。
まとめ:今日から始める3ステップ
英検3級合格は、正しい勉強方法で計画的に進めれば、忙しい中学生でも必ず達成できます。この記事を読んだら、すぐに最初の行動を起こしましょう。
- プラン選択: 自分の状況(学年、部活、現在の英語力)に合わせて、3週間・6週間・8週間のどの学習計画で進めるか決めましょう。
- 教材決定: まずは「単語帳」と「過去問」を決定し、必要に応じて参考書を揃えます。無料リソース(公式HPの過去問や音源)もチェックしましょう。
- 初日タスク実行: 計画が決まったら、今日から「初日の15分メニュー」をスタートしましょう。
初日の15分メニュー
まずは机に向かう習慣をつけることが大切です。
- 単語 (5分): 単語帳を1ページだけ開いてみる。
- 音声 (5分): リスニング音源を1問だけ聴いてみる。
- 英借文 (5分): 単語帳の例文を1つだけ書き写し、音読してみる。この「初日の15分」が、合格への大きな一歩となります。応援しています!
よくあるご質問
Q. 英検3級のレベルはどれくらいですか?
A. 英検3級のレベルは「中学卒業程度」と設定されています。中学3年間の文法や語彙を幅広く学び終えることが求められます。
Q. 英検3級に合格すると、どのようなメリットがありますか?
A. 最大のメリットは高校入試での優遇措置です。多くの都道府県や私立高校で、内申加点や推薦入試の出願要件として認められています。また、英語の基礎が固まっていることの証明となり、学習への自信にも繋がります。
Q. 中学生が英検3級を受験する標準的なタイミングはいつですか?
A. 中学3年間の文法や語彙を幅広く学び終える中学3年の夏以降が、最も標準的な受験タイミングと言えます。ただし、英語が得意な生徒は中1の終わりや中2での挑戦も可能です。
Q. 英検3級の合格ライン(目安)はどのくらいですか?
A. 一次試験・二次試験ともにCSEスコアという独自の基準で決まりますが、おおむね各技能で6割程度の正答が目安とされています。
Q. 2024年度から英検3級の試験内容で変わった点はありますか?
A. はい、2024年度第1回検定から、ライティングセクションに従来の意見文1題に加え、「Eメール課題(返信作成)」が1題追加され、計2題となりました。これによりライティングの比重が高まっています。
Q. 部活や定期テストと両立しながら英検対策をするコツはありますか?
A. スキマ時間を徹底的に活用することが大切です。通学中の電車やバスでの5分で単語帳アプリを開く、寝る前の10分で音声学習を行うなど、短い時間でも習慣化して継続しましょう。定期テスト期間中は、単語だけ1日10分など最低限のメンテメニューを決めておくと再スタートがスムーズです。
Q. 英検3級合格に必要な学習時間の目安はどれくらいですか?
A. 現在の中学英語の理解度によって大きく異なりますが、一般的には30時間~60時間程度と言われています。
Q. もし不合格だった場合、どうすれば立て直せますか?
A. CSEスコアを見て、自分がどの技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)で点数が足りなかったかを冷静に原因分析しましょう。弱点を明確にし、次回の試験日までの計画修正を行い、最短ルートでの立て直しを図りましょう。