高校で留年する条件とは?赤点が何個で留年になるか・回避方法を解説

高校で留年する条件とは?赤点が何個で留年になるか・回避方法を解説

「赤点を何個取ったら留年になるの?」「このまま出席日数が足りなかったらどうなる?」と不安を感じている高校生や保護者の方は多いのではないでしょうか。高校の留年は、中学校とは異なり、成績や出席日数によって誰にでも起こりうることです。

この記事では、高校で留年する具体的な条件、赤点が何個で留年につながるのか、そして留年を回避するための方法を、教育ラボが詳しく解説します。今の状況に不安を感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

高校の留年とはどういう状態か

高校での留年とは、正式には「原級留置(げんきゅうりゅうち)」と呼ばれ、必要な単位を修得できず、同じ学年にもう一年とどまることを指します。

日本の中学校までは「年齢主義」が採用されており、1年間在籍しているだけで自動的に次の学年に進級できます。しかし高校では、規定の時間数の授業に出席し、定期テストなどで一定の成績を修めることが進級の条件です。つまり、出席や成績の状況によっては、誰でも留年する可能性があります。

文部科学省の「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、2024年度に高校を留年した生徒は全国で8,741人(全高校生の約0.3%)にのぼります。決して多くはない数字ですが、「自分には関係ない」とは言い切れない現実でもあります。

留年が決まる主な条件

高校の留年は、主に「成績(単位の取得状況)」と「出席日数」の2つを基準に判断されます。どちらか一方でも基準を満たさなければ、進級できなくなる可能性があります。

出席日数が足りない場合

高校では、各科目の授業時間数の3分の1以上を欠席すると、その科目の単位が取得できないとする学校が一般的です(学校によっては5分の1、2分の1など基準が異なります)。

ここで注意しなければならないのは、出席日数は「学校に登校した日数」ではなく、「科目ごとの授業への出席時間数」で計算されるという点です。たとえば、週1回しか授業がない科目で欠席を繰り返すと、その科目だけ出席が足りなくなり、単位を落とすことがあります。

また、遅刻や早退も出席日数に影響します。多くの学校では「遅刻◯回で欠席1回」などと規定されているため、積み重なると思わぬかたちで出席不足につながることがあります。学校の生徒手帳でルールをしっかり確認しておきましょう。

赤点が多くて単位が取れない場合

定期テストで赤点を取り続けると、その科目の単位を取得できず、留年につながる可能性があります。 ただし、1回赤点を取ったからといって即座に留年が決まるわけではありません。多くの学校では、追試や補習といった救済措置が設けられています。

問題になるのは、「同じ科目で何度も赤点を取る」「追試でも赤点を取る」「補習に出席しない」といった状態が続く場合です。このような状況が積み重なると、留年が確定するリスクが高まります。

両方が重なると特に危険

出席不足と成績不振が同時に起きている場合、留年のリスクは格段に高まります。出席日数が不足していると、追試の受験資格を失うケースもあるため、欠席が増えてきたと感じたら早めに対処することが重要です。

赤点は何個で留年になるのか

「赤点が何個あれば留年になる」という明確な基準は、全国一律には存在しません。学校ごとに基準が異なるため、一概に「◯個で留年」とは言えませんが、仕組みを理解すれば対処できます。

赤点の定義(何点以下が赤点か)

赤点の基準は学校によって異なります。一般的によく使われる基準は次の2種類です。

  • 平均点の半分以下(例:クラス平均が50点なら25点以下が赤点)
  • 固定された点数以下(30点・40点・50点など、学校ごとに設定)

進学校ほど赤点の基準が高めに設定されている場合もあり、50点以下が赤点になるケースもあります。自分の学校の基準は、学校の規則や先生に確認しておくことをおすすめします。

赤点が何科目で留年につながるか

赤点と留年の関係は、「単位を取得できたかどうか」によって判断されます。赤点を取った科目でも、追試や補習をクリアすれば単位を取得できる場合があります。

学校によっては「3科目以上の赤点で留年対象」「全科目の2割以上が赤点で留年」など、独自の基準を設けているところもあります。ただしこれらはあくまで目安であり、最終的には年度末の成績会議で判断されます。

特に注意が必要なのは、必修科目(国語・数学・英語など)で赤点を取り続けるケースです。必修科目で単位を落とすと進級に直接影響するため、苦手科目の対策を早めに始めることが重要です。

高校によって基準が違う理由

公立高校と私立高校では、運営方針や教育方針が異なるため、留年の基準も異なります。また、同じ公立高校でも都道府県や学校によって基準はさまざまです。「友達の学校では◯個で留年だった」という情報は参考程度にとどめ、自分の学校の基準を直接確認するようにしましょう。

留年しそうなときのサインを見逃さない

留年が「突然決まった」と感じる生徒もいますが、多くの場合、事前に担任の先生や学校から何らかの警告や面談が行われます。 以下のようなサインが出たら、早急に状況を把握することが大切です。

  • 定期テストで複数科目の赤点が続いている
  • 担任や教科担当から「このままでは危ない」と言われた
  • 欠席日数が授業ごとに積み重なっている
  • 成績会議前に保護者面談に呼ばれた

成績不振が原因の場合、年度末の成績会議で留年対象者が決定され、その後に保護者面談が開かれるという流れが一般的です。出席日数が原因の場合は、規定の出席日数を下回った時点で留年が確定することもあり、早ければ1学期中に留年が決まることもあります。

こうしたサインを見逃さず、早い段階で先生に相談することが、留年回避への第一歩です。

留年を回避する方法

留年を回避するためには、現状を正確に把握し、学校の救済措置を積極的に活用することが大切です。

追試・補講を活用する

定期テストで赤点を取ってしまっても、追試(追認試験)や補講(補習授業)を受けることで留年を回避できる可能性があります。 多くの学校では、単位を落としそうな生徒に対してこうした救済措置を用意しています。

追試は定期テストよりも問題が易しくなっていることが多く、しっかり対策すれば合格できます。追試でも基準点に届かない場合は、課題レポートの提出で単位を認めてもらえるケースもあります。諦めずに最後まで学校の先生に相談することが重要です。

出席日数を意識して管理する

欠席が増えてきたと感じたら、今すぐ自分の出席状況を科目ごとに確認しましょう。出席日数は科目単位で管理されているため、特定の曜日や時限に集中して欠席してしまうと、その科目だけ単位を落とすリスクがあります。

体調不良や家庭の事情でやむを得ず休む場合は、担任の先生に早めに相談し、補講や課題での補填が可能かを確認しましょう。遅刻も出席日数に影響するため、生活リズムを整えることも留年対策の一つです。

担任・先生に早めに相談する

留年しそうな状況になったとき、もっとも重要なのは「一人で抱え込まないこと」です。担任の先生や教科担当の先生に早めに状況を伝えることで、個別の対応策を提案してもらえる可能性があります。

「留年しそうで相談しづらい」と感じる気持ちはよく分かりますが、先生方は生徒を留年させたくないと考えているケースがほとんどです。早めに声をあげることで、対処できる選択肢が広がります。

夏休みや冬休みの課題・補習を確実にこなす

長期休暇中に実施される補習や、提出を求められる課題は、留年回避に直結する重要な機会です。 部活や遊びで忙しい時期であっても、補習を最優先にするよう心がけましょう。課題の未提出は成績に大きく影響し、年度末に追い詰められる原因になります。

留年になってしまったらどうするか

万が一留年が決まってしまっても、人生が終わるわけではありません。留年後にどのような選択肢があるのかを知っておくことで、冷静に次のステップを考えられます。

同じ学年をもう一度やり直す

もっともシンプルな選択肢は、現在の学校にとどまり、同じ学年の授業をもう一年履修することです。転校や退学の手続きが不要であるため、スムーズに再スタートを切れるというメリットがあります。

ただし、1学年下の生徒と同じクラスになるため、人間関係に戸惑いを感じることもあるでしょう。また、出席不足が原因で留年した場合は、翌年度も同じ状況にならないよう、根本的な原因を解決することが必要です。

転校・通信制高校という選択肢

全日制の高校での生活が合わないと感じている場合は、通信制高校や定時制高校への転校・転入という選択肢もあります。

通信制高校は単位制のため、留年という概念がありません。仮に単位を落とした科目があっても、その科目だけ翌年度に再履修すれば卒業を目指せます。毎日通学しなくてよいため、体調や生活リズムの問題を抱えている方には特に向いている環境です。

定時制高校は夕方から夜間にかけて授業が行われる学校で、昼間の時間を別のことに使いながら学習を続けたい方に適しています。

気持ちの切り替え方

留年が決まると、落ち込んだり自分を責めたりしてしまうのは自然なことです。しかし、留年はその人の能力や将来を決定するものではありません。 大切なのは、なぜ留年になったのかを振り返り、次の一年をどう過ごすかを前向きに考えることです。

信頼できる友人や家族、あるいは学校のスクールカウンセラーなどに気持ちを打ち明けることも、精神的な回復の助けになります。一人で悩みを抱え込まず、周囲に頼ることを大切にしてください。

保護者が知っておきたいこと

お子さんの留年を心配している保護者の方へ、いくつかのポイントをお伝えします。

まず大切なのは、焦らず見守る姿勢です。 定期テストで赤点を取ったからといって、すぐに留年が確定するわけではありません。多くの学校では追試や補習などの救済措置が設けられているため、お子さん自身が問題に向き合う姿勢をサポートしてあげましょう。

ただし、欠席が増えている、成績について担任から連絡があったなどの状況では、早めに学校との面談の場を設けることをおすすめします。 学校側も保護者と連携しながら対応策を考えてくれることがほとんどです。

また、勉強のやり方がわからない、授業についていけないといった場合は、学習塾や家庭教師の活用も選択肢のひとつです。プロのサポートを借りることで、お子さんの学習習慣の立て直しにつながることがあります。

留年という結果がたとえ出たとしても、選択肢は必ず残されています。 お子さんの気持ちに寄り添いながら、一緒に次の一歩を考えていきましょう。