英検準1級の「通常形式」と「S-CBT形式」どちらを選ぶべきか

英検準1級には、紙のテストである従来の「通常形式」と、コンピュータで解答する「S-CBT形式」の2つの受験方法があります。通常形式は一次試験(リーディング・ライティング・リスニング)と二次試験(面接)に日程が分かれており、年3回、全国の本会場や学校・塾などの準会場で実施されます。

一方、S-CBTは四技能を原則1日で測れるのが最大の特徴です。さらに、同一検定期間内であれば同じ級を最大3回まで受けることができます。不合格になってしまった後の“再チャレンジ”をすぐに行いたい人にはS-CBTが圧倒的に有利です。逆に、学校の団体申し込みで受けたい人や、紙のマークシート方式が安心だという人は通常形式を選ぶと良いでしょう。2級からのステップアップとして難関級の合格を確実に勝ち取りたい場合は、通常形式とS-CBTを併用する戦略が最短ルートとなります。

通常形式(一次・二次試験)の日程・概要

通常形式の英検準1級では、まず一次でリーディング・ライティング(90分)とリスニング(約30分)を受験します。これに合格すると、後日実施される二次の面接(約8分)へと進むことができます。一次と二次の間には数週間の期間が空くため、受験者は一次試験の合否発表と成績表の到着を待ってから次のステップに進みます。

申込み期間・本会場・準会場の違い

本会場は日本英語検定協会が設置する公開会場であり、個人受験者が主に利用します。対して準会場は、学校や塾などの団体が自前で用意する会場です。団体受験の場合、準会場で一次試験のみを行い、二次試験は本会場に移動して受ける形になります。個人受験は各回次で定められた期間内にインターネット等で申し込みますが、団体受験は所属する団体がA〜Fのいずれかの実施日程を選択します。なお、準会場のF日程は本会場と全く同じタイムスケジュールで実施されます。

試験日(一次/二次)+合否発表日・成績表到着日(2026年度)

2026年度の英検準1級・本会場のスケジュールは以下の通りです。各回とも一次から二次までに数週間の期間が設けられており、ウェブ上の合否発表は固定日に一斉公開されます。

回次一次試験一次ウェブ合否二次A日程二次Aウェブ合否二次B日程二次Bウェブ合否
第1回5/31(日)6/22(月)7/5(日)7/14(火)7/12(日)7/21(火)
第2回10/4(日)10/26(月)11/8(日)11/17(火)11/15(日)11/24(火)
第3回1/24(日)2/15(月)2/28(日)3/9(火)3/7(日)3/16(火)

※第3回の実施は2027年となります。 準会場(団体)における一次試験はA〜Fの日程枠で実施され、F日程は本会場と同日に行われます。紙の成績表はウェブ合否発表の後に順次手元へ届きます。

試験時間・リスニング時間・面接(2次試験)の所要時間

準1級の一次試験は、90分のリーディング・ライティングと約30分のリスニングで構成されています。二次試験は面接形式で、実際の受け答えにかかる時間は約8分です。ただし、当日の受付・集合・待機などを考慮すると、会場での滞在時間はもう少し長くなります。二次試験の集合時刻については受験票の案内に必ず従ってください。

「不合格だった場合」の再チャレンジ選択肢

もし不合格になってしまった場合、選択肢は大きく分けて2つあります。1つ目は、次回の通常形式の試験日まで待って再受験する方法。2つ目は、S-CBT形式を利用して同一検定期間内に早めに再受験する方法です。前者は対策時間をたっぷり取れますが、次の試験まで期間が空いてしまいます。後者は日程の柔軟性が高く、勉強のモチベーションを保ったまま再チャレンジできるのが強みです。

再受験を考えるタイミングと注意点

一次試験で惜しくも不合格だった場合は、自分の弱点だった分野(大問や技能)をすぐに分析し、最短で受験できるS-CBTを予約するのが最も効率的です。もし二次試験で不合格だった場合は、「一次試験免除(一免)」の資格を使ってS-CBTのスピーキングテストのみを受験すれば、最短でのリベンジが可能になります。いずれのケースでも、申込の締切日と会場の座席が先着順であることに注意し、合否発表の日から逆算してスケジュールを立てましょう。

通常形式の次回回受験を待つメリット・デメリット

次回の通常形式を待つメリットは、学校や塾などの団体経由で申し込みやすく、使い慣れた紙と鉛筆のマークシート形式で実力を発揮しやすい点です。一方でデメリットは、数か月から半年近く受験間隔が空いてしまうため、英語学習のモチベーションやペースを維持するのが難しくなる点です。再受験を決める際は、「結果を早く出したいか」「じっくり準備したいか」を天秤にかけて判断しましょう。

S-CBT形式とは?:英検準1級で利用できるS-CBTの概要

S-CBTとは、コンピュータを使って「読む・書く・聞く・話す」の四技能を1日で測定する受験方式です。通常形式と合否の判定基準や資格としての価値に一切違いはありません。同一の検定期間内に同じ級を最大3回まで受けることができるため、短期間で確実に合格を勝ち取りたい受験者に非常に人気があります。

S-CBTの仕組み・形式の特徴・試験範囲

試験の出題範囲や問題の難易度は、通常形式と全く同じです。最大の違いは、スピーキングテストが対面の面接官ではなく、PC画面の指示に従ってヘッドセットのマイクに録音する方式で行われる点です(所要時間約15分)。リーディング・ライティング・リスニングの3技能と、スピーキングの判定はそれぞれ個別のCSEスコアで算出され、両方の基準をクリアすることで級の合格が認定されます。

通常形式との違い(時間・模様・受験日程・手続き)

時間配分については、一次試験相当のセクションが約120分(90分+30分)、スピーキングが約15分となります。テストセンターでは各席にPCとヘッドセットが用意されており、ライティングはキーボードでのタイピング入力で解答します(一部会場では手書きも選択可能です)。試験日は毎週末をメインに多数設定されており、都市部などでは平日にも受験枠があります。申し込みはすべてウェブの受験者マイページから行い、一次試験免除資格を持っている場合はスピーキングのみの受験も選択できます。

不合格後すぐ再チャレンジ!S-CBTの日程と申し込みの流れ

S-CBTの年間スケジュール・随時受験可能なケース

2026年度の検定期間は、原則として第1回が4月〜7月、第2回が8月〜11月、第3回が12月〜3月となります。各検定期間において、全国各地のテストセンターで毎週末・一部平日に受験機会が用意されています。合否は受験日ごとに順次ウェブで公開され、その後紙の成績表が発送されます。

申込み手続き・受験可能地域・対応級(準1級)

英検準1級はS-CBT形式の対象級です。テストセンターは47都道府県の主要エリアを中心に数多く設置されており、検定期間ごとに会場の空き状況がリアルタイムで更新されます。受験者はマイページから希望の会場と日時を選択し、検定料の支払いを済ませることで予約が完了します。二次試験不合格による一次試験免除が適用される方は、スピーキングテストのみの申し込みも可能です。

再チャレンジするための準備ポイント(勉強法・対策)

S-CBTを受験する上でカギとなるのは、パソコンの基本操作に慣れておくことです。準1級のライティング(英作文)は「意見論述」に加えて「要約問題」の合計2題が出題されます。記述量が多いため、指定された語数目安の英文をタイピングでスムーズに打ち込めるよう入念に練習しておきましょう。また、ヘッドセットを使ったリスニングや音声録音にも慣れておく必要があり、適切な音量調整や自分の声をハッキリと吹き込む練習が不可欠です。時間配分としては、リーディングは解きやすい問題から確実に正解を狙い、リスニングは設問の先読みを徹底するとスコアが安定します。スピーキングは音読やイラスト展開、自分の意見を述べる問題のパターンを体で覚え、短い準備時間でも堂々と答えられるように繰り返し声に出して練習しましょう。

通常形式とS-CBTを併用する戦略:級取得を加速させるために

受験計画の立て方(例:一次合格できなかったらS-CBTで次へ)

どうしても早めに合格証を手にしたい場合、通常形式とS-CBTを組み合わせる戦略が最も効果的です。たとえば、2026年度の第1回一次試験が5月31日で、その合否が6月22日に発表されるとします。もしここで不合格だった場合は、即座に7月中のS-CBT枠を予約して再受験します。万が一二次試験で不合格になった場合でも、一次試験免除の資格が付与され次第、S-CBTのスピーキングのみを受験して最短での合格を狙うことができます。第2回や第3回に向けても、S-CBTを活用して弱点技能を補強しておけば、通常形式の本番でも得点が安定します。

本会場/準会場・S-CBTの比較表

項目本会場(通常形式・個人)準会場(団体)S-CBT
実施頻度・日程年3回・固定日A〜Fから1日程選択(一次のみ)原則毎週+一部平日
試験構成一次(LRW)+二次(面接)一次(LRW)/二次は本会場LRW+Sを1日で実施
試験時間(準1級)90分+約30分/面接約8分同左90分+約30分/S約15分
合否発表回ごとに固定(約2〜3週後)同左受験日ごとに順次公開
再チャレンジ次回回次まで待機同左同一期間中に最大3回可
受験地47都道府県・多数都市団体会場47都道府県・多数エリア
概算費用(準1級)9,800円団体設定(目安9,200円)9,900円

(※概算費用は近年の検定料を元にした2026年度の目安を反映しています)

費用・時間・手続き面でのメリット・デメリット比較

費用面では、S-CBTの準1級が9,900円、本会場が9,800円と、S-CBTの方が若干高めの設定となっています。しかし、S-CBTは日程の自由度が高いうえ、短期間で結果がわかるため、学習計画の軌道修正が素早くできるという大きなメリットがあります。時間面でも、通常形式は一次と二次で別日に会場へ出向く必要がありますが、S-CBTなら1日で全てが完結するため、移動や待機の負担が少なくて済みます。手続きにおいては、S-CBTは自分の都合に合わせてピンポイントで日時を予約できる一方、通常形式はあらかじめ決められた申込スケジュールに則って動くため、長期的な計画が立てやすいという違いがあります。

まとめ:試験日程を把握して、早めに再チャレンジの備えをしよう

英検準1級の合格へのスピードは、固定日で受ける通常形式と、四技能を1日で受けられるS-CBTをどのように組み合わせるかで大きく変わります。S-CBTは同一検定期間に同じ級を最大3回受験できるため、不合格になってしまった直後の再チャレンジにはまさにうってつけです。学校や団体での一括受験を重視するなら通常形式を、日程の自由度と結果の速さを重視するならS-CBTを、そして最短合格を狙うなら両者の併用を検討しましょう。

学習を進める上では、時間配分のシミュレーション弱点技能の特定が合否を大きく左右します。一次試験で惜しくも落ちてしまったら最短のS-CBT枠を確保し、二次試験でつまずいてしまった場合は一次試験免除を活用してスピーキングのみを早期に受験して挽回しましょう。費用は本会場が約9,800円、S-CBTが約9,900円(いずれも準1級の目安)ですが、再受験の手軽さやスピードといった機会コストも総合的に含めて最適な方法を選んでください。

直近の行動プラン(例)

  1. 今日:受験する回次のスケジュールとウェブ合否発表日を確認し、そこから逆算して勉強計画を立てる。
  2. 合否発表日:結果に応じて、一次敗退ならS-CBTの最短枠を、二次敗退ならスピーキングのみをすぐに予約する。
  3. 受験前1〜2週間:PCでのタイピング練習(特に「意見論述」「要約問題」の英作文2題分)と、ヘッドセットを使ったマイク録音の練習に力を入れる。

※最新の試験日程や会場の空き状況は常に変動します。出願・予約の際は必ず英検公式サイトで最新情報をご確認いただき、日程の勘違いや持ち物の忘れがないよう万全の準備を整えてください。

(付録)2026年度:英検準1級 通常形式&S-CBT 試験日一覧

2026年度:通常形式(本会場・準1級)

以下の表は、本会場における一次・二次試験の日程と、ウェブでの合否公開日をまとめたものです。一次試験の合否公開日から逆算して次のアクションを決めると計画がスムーズになります。

回次一次試験一次ウェブ合否二次A二次Aウェブ合否二次B二次Bウェブ合否
第1回5/31(日)6/22(月)7/5(日)7/14(火)7/12(日)7/21(火)
第2回10/4(日)10/26(月)11/8(日)11/17(火)11/15(日)11/24(火)
第3回1/24(日)2/15(月)2/28(日)3/9(火)3/7(日)3/16(火)

(※第3回の実施年は2027年となります)

2026年度:団体(準会場)一次の実施日(準1級・目安)

準会場の一次試験はA〜Fの枠で分散して実施され、F日程は本会場と同じ日に設定されます。おおよその実施期間は以下の通りです(最終的な日程は、申し込みを行う所属団体のアナウンスを必ず確認してください)。

回次期間の目安
第1回5月中旬〜5月下旬
第2回9月下旬〜10月上旬
第3回1月中旬〜1月下旬

各回のF日程は本会場と同日となります。たとえば第1回は5月中旬から5月下旬、第2回は9月下旬から10月上旬、第3回は1月中旬から下旬にかけて設定されます。最終的な日時は団体側の都合で決定されるため、必ず所属先からの案内に従ってください。

2026年度:S-CBT(準1級)

S-CBTは同一の検定期間内に同じ級を最大3回まで受験可能です。各地域で毎週末と一部平日に実施され、ウェブ合否は受験した日ごとに順次公開されていきます。

検定期間実施時期の目安受験回数上限合否公開の目安
第1回4〜7月同一級 最大3回受験後2〜4週間で順次
第2回8〜11月同一級 最大3回受験後2〜4週間で順次
第3回12〜3月同一級 最大3回受験後2〜4週間で順次

参考:費用(2026年度・税込の目安)

通常形式(本会場・準1級)は9,800円、S-CBT(準1級)は9,900円、準会場での一次試験は団体が設定する金額でおおむね9,200円前後が目安となります。

その他の級の日程解説記事:

よくあるご質問

Q. 英検準1級の通常形式とS-CBT形式の大きな違いは何ですか。

A. 通常形式は紙のテストで一次試験と二次試験が別日程で行われますが、S-CBT形式はコンピュータを使用し、1日で4技能すべてを測定します。また、S-CBTは同一検定期間内に最大3回まで受験できるため、再チャレンジの機会が多いのが特徴です。

Q. S-CBT形式は通常形式よりも難しいのでしょうか。

A. 試験の出題範囲や問題の難易度は通常形式と全く同じです。合格した際の資格としての価値やCSEスコアによる判定基準にも違いはありません。

Q. S-CBT形式でのスピーキングテストはどのように行われますか。

A. 対面の面接官ではなく、コンピュータ画面の指示に従ってヘッドセットのマイクに回答を録音する方式で行われます。所要時間は約15分です。

Q. ライティング(英作文)の解答方法を教えてください。

A. S-CBT形式ではキーボードを使用したタイピング入力が基本ですが、一部の会場では手書きを選択することも可能です。準1級では意見論述と要約問題の計2題が出題されます。

Q. 二次試験(面接)で不合格になった場合、どうすれば良いですか。

A. 一次試験免除の資格を利用して、S-CBT形式のスピーキングテストのみを受験することが可能です。これにより、次の通常形式の試験日を待たずに最短での再挑戦が可能になります。

Q. 受験料はどのくらいかかりますか。

A. 2026年度の目安として、準1級の本会場(通常形式)は9,800円、S-CBT形式は9,900円です。学校などの準会場で受験する場合は約9,200円が目安となります。