英検準2級の一次試験において、合否を大きく左右するのが「ライティング(英作文)」です。「何をどう書けばいいのか分からない」「合格点が取れるか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。

英検準2級のライティングは、複雑な文法や難解な単語を駆使する必要はありません。正しい構成(テンプレート)と、減点されないためのポイントを押さえれば、誰でも高得点を狙うことが可能です。

この記事では、英検準2級ライティングの試験概要から、採点基準、合格するための具体的な攻略法、そして本番で使える便利な表現までを網羅的に解説します。この記事を読み込み、しっかりと対策を行えば、自信を持って試験に臨めるはずです。

英検準2級ライティングの試験概要と重要性

まずは敵を知ることから始めましょう。英検準2級のライティング試験がどのような形式で行われ、なぜ重要なのかを解説します。

試験形式と出題内容

英検準2級のライティングテストは、与えられた「TOPIC(質問)」に対して、自分の意見とその理由を記述するエッセイ形式です。

  • 出題数: 1問
  • 目安語数: 50語~60語
  • 目標解答時間: 約20分(筆記試験全体の時間配分による)
  • 解答形式: 自分の意見(Yes/Noなど)を述べ、その理由を2つ挙げる。

出題される内容は、学校生活、日常生活、環境問題、テクノロジーなど、高校生レベルの知識で答えられる身近なトピックが選ばれます。「Do you think…?(~だと思いますか?)」という形で質問され、受験者はそれに対して肯定か否定かの立場を明確にし、論理的に答える必要があります。

ライティングが合否を分ける理由

なぜ英検準2級においてライティング対策がこれほど重要なのでしょうか。その最大の理由は、1問あたりの配点(スコアへの影響力)が非常に高いからです。

英検の一次試験は、リーディング、リスニング、ライティングの3技能で構成されており、それぞれの技能に均等にCSEスコア(各600点満点)が割り当てられています。

リーディングやリスニングは何十問もある中でスコアが決まりますが、ライティングはたった1問(あるいは数問)で600点分のスコアが決まるのです。

つまり、ライティングで失敗してしまうと、他の技能で挽回するのが非常に難しくなります。逆に言えば、ライティングで高得点を取ることができれば、合格への可能性が一気に高まります。論理的思考に基づき、自分の意見を適切に表現する力が評価されるため、しっかりとした対策が必要です。

英検準2級ライティングの配点と評価基準

合格を目指す上で、どのように採点されるかを知ることは不可欠です。

配点の詳細と合格ライン

英検準2級ライティングの素点は16点満点です。

合格ライン(合格点)の目安は、CSEスコア換算で変動しますが、一般的に素点で12点以上(約75%以上)を取ることが推奨されます。

この16点は、以下の4つの観点(各4点満点)の合計で決まります。

採点基準の4つのポイント

日本英語検定協会が公表している採点の観点は以下の4つです。これらを意識して書くことが、高得点への近道です。

  1. 内容(Content): 課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由2つ)が含まれているか。質問に対して的確に答えているかが問われます。
  2. 構成(Structure): 英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか。接続詞などを効果的に使い、話の展開がスムーズかどうかが評価されます。
  3. 語彙(Vocabulary): 課題に相応しい語彙を正しく使えているか。同じ単語の繰り返しを避け、多様な表現ができているかもポイントです。
  4. 文法(Grammar): 文構造のバリエーションや、文法的に正しい文が書けているか。時制や三単現のSなどのミスがないかもチェックされます。

これら4つの観点でバランスよく得点することが求められます。例えば、どんなに難しい単語を使っても、内容が質問とずれていれば「内容」の点は低くなり、結果として合格点には届きません。

ライティング対策の基本戦略

ここでは、実際に文章を書くための基本戦略を解説します。

エッセイの基本構成を理解する

英検準2級のライティングには、合格するための「型」があります。この構成を守ることで、採点者にとって読みやすく、論理的な文章になります。

  1. 導入(Opinion): 自分の意見(立場)を明確にする。「私は~だと思います。」
  2. 本論(Body): 意見を支える理由を2つ述べる。
    • 理由1とその具体例・説明
    • 理由2とその具体例・説明
  3. 結論(Conclusion): まとめ。「したがって、私は~だと思います。」

この構成は、英語のエッセイライティングの基本です。導入部でテーマに対する自分のスタンスを明確にし、本文で説得力のある理由を展開し、最後に結論で締める。この流れを崩さないようにしましょう。

効果的な表現を身につける

単調な文章を避け、表現力をアピールするために、以下の点を意識しましょう。

  • 多様な語彙を使う: “good” や “bad” ばかりでなく、”beneficial”(有益な)や “harmful”(有害な)など、少しレベルの高い単語を使うと評価が上がります。
  • 適切な文法を守る: 難しい構文を使ってミスをするより、中学・高校レベルの基本的な文法を正確に使う方が重要です。
  • 簡潔な文を心がける: 一文を長くしすぎると、文法ミスが起きやすくなります。簡潔で分かりやすい文を積み重ねることを意識してください。

英検準2級ライティングの具体的な攻略法

ここからは、実際に合格答案を書くための具体的なテクニックを紹介します。

テンプレートを活用したライティング

試験本番で「書き出しはどうしよう?」「つなぎ言葉は何を使えばいい?」と迷っている時間はありません。以下のテンプレート(ひな形)を覚え、カスタマイズして使えるようにしておきましょう。

【英検準2級ライティング 合格テンプレート】

  • 意見の提示:
    • I think that [トピックの肯定]. (私は~だと思います。)
    • I do not think that [トピックの否定]. (私は~だとは思いません。)
  • 理由の提示(つなぎ言葉):
    • I have two reasons. (理由は2つあります。)
    • First, [理由1]. For example, [具体例1].
    • Second, [理由2]. For instance, [具体例2]. (または Also, …)
  • 結論:
    • That is why [意見の再提示]. (そういうわけで、~です。)
    • Therefore, I think (do not think) that…

このテンプレートに、テーマに沿った内容を当てはめていくだけで、構成点(Structure)は満点を狙えます。練習を通じて、この型を自然に書けるようにしておきましょう。

意見を明確にするためのステップ

書き始める前に、自分の意見を整理する時間を1〜2分とりましょう。

  1. 主題(TOPIC)を確認する: 何について聞かれているのかを正確に理解します。
  2. 立場を決める: Yes(賛成)か No(反対)か、自分が書きやすい(理由が思いつきやすい)方を選びます。本心である必要はありません。
  3. 理由を2つ挙げる: 日本語でいいので、理由を箇条書きにします。
  4. 英語に変換する: 挙げた理由を簡単な英語に直せるか確認します。難しい場合は、理由自体を簡単なものに変更します。

意見がブレないように、最初に「私はこう思う」と決めたら、最後までその立場を貫くことが大切です。

具体例を用いた説得力のある文章作成

理由を述べた後には、必ずその理由を補強する「具体例」や「説明」を加えます。

  • 理由: 「スマホは便利だから。」
  • 具体例: 「例えば、分からない言葉があってもすぐに調べることができる。」

このように具体例を入れることで、文章に説得力が生まれます。

“For example,” や “For instance,” といった表現を使い、自分の経験や一般的な事実を引用すると良いでしょう。また、「もし~なら、…だ」という仮定の話(If…)を使うのも効果的です。読者(採点者)が共感できる内容にすることで、内容点(Content)のアップにつながります。

試験本番に向けた最終チェックポイント

試験当日に実力を発揮するために、またケアレスミスで減点されないための最終確認事項です。

ケアレスミスを防ぐための対策

書き終わった後、必ず見直しの時間を確保してください。以下のポイントをチェックしましょう。

  • スペルミス: 正確なスペルで書けているか。自信がない単語は使わず、別の簡単な単語に言い換える。
  • 文法ミス:
    • 三単現の「s」は忘れていないか?
    • 時制は一致しているか?(過去の話なら過去形になっているか)
    • 名詞の単数・複数(a/an, -s)は正しいか?
  • ピリオドとカンマ: 文末のピリオド、接続詞の後のカンマなどが抜けていないか。
  • 語数: 目安語数(50〜60語)に収まっているか、あるいは近接しているか。少なすぎると減点対象です。

問題文をよく読み、指示に従っているかどうかも再確認しましょう。

結論の明確化と再確認

最後に、結論部分が自分の主張と矛盾していないかを確認します。

導入で「賛成」と言ったのに、結論で「反対」のようなことを書いていないか。全体の流れが一貫しているか(整合性)をチェックします。

結論は、導入で述べた意見を別の表現(言い換え)で繰り返すのが理想的ですが、難しければ同じ表現を使っても構いません。とにかく「主張を一文でまとめる」ことが重要です。

【独自対策】基礎から底上げする学習法とメンタル管理

ここでは、他の対策記事ではあまり触れられていない、根本的なライティング力の向上法と、試験当日のメンタル管理について提案します。

基礎英文ライティング力を向上させる独自学習法

テンプレートを覚えることは即効性がありますが、どんなテーマが来ても対応できる「地力」をつけるには、以下の学習が有効です。

  1. 「3語日記」を毎日書く: 主語・動詞・目的語のシンプルな3語でいいので、英語で日記をつける習慣をつけましょう。英語をアウトプットすることへの抵抗感をなくします。
  2. 借用(Borrowing)練習: 模範解答や教科書の例文から、使えそうなフレーズを「借用」して、単語だけ入れ替えて自分の文を作る練習です。正しい文法構造を体に染み込ませることができます。
  3. オンラインツールの活用: 自分が書いた英文を、GrammarlyやChatGPTなどのAIツール、または翻訳サイトでチェックし、文法ミスや不自然な表現がないかフィードバックを得る自習法も現代的で効果的です。

試験当日のメンタル管理と集中力向上

ライティングは試験の中でも特に集中力が必要です。

  • 深呼吸: 試験開始直前、大きく深呼吸をしてリラックスしましょう。脳に酸素を送り込みます。
  • 「満点」を目指さない: 「完璧な英語を書こう」と思うとペンが止まってしまいます。「減点されなければいい」「簡単な英語で伝えよう」とハードルを下げることで、スムーズに書き出せます。
  • 時間配分を厳守: ライティングに時間をかけすぎて、他のリーディング問題がおろそかにならないよう、事前に決めた時間(例:20分)で切り上げる勇気を持ちましょう。

ライティング練習のためのリソースとツール

独学で対策を進めるためのツールを紹介します。

おすすめの参考書と教材

  • 『英検準2級 ライティング大特訓』(アスク出版): ライティングに特化した参考書で、使えるフレーズやアイデア出しの練習が豊富です。
  • 『英検準2級 過去6回全問題集』(旺文社): 過去問は必須です。実際の出題傾向を知り、時間を計って解く実践練習に最適です。
  • 初心者向けの教材: 英語に自信がない場合は、中学英語の復習ができる参考書から始め、基礎固めをしましょう。

オンラインツールの活用法

  • 添削サービス: 自分が書いたエッセイを、オンライン英会話の講師や添削サービス(例:フルーツフルイングリッシュ、ベストティーチャーなど)を利用してプロに見てもらうのが最も効果的です。客観的なフィードバックを受けることで、自分の弱点に気づけます。
  • アプリ: 語彙力を高めるアプリ(mikanなど)を利用し、スキマ時間にライティングで使える単語を増やしましょう。

まとめ:英検準2級ライティングで合格を目指すために

英検準2級のライティングは、対策さえすれば確実に得点源にできるパートです。

継続的な練習が成功の鍵

ライティング力は一朝一夕には身につきません。毎日少しずつ書く習慣をつけることが大切です。

最初はテンプレートを見ながらで構いません。徐々に何も見ずに書けるようにし、過去問を活用して様々なトピックに挑戦してください。そして、必ず自分の書いた文章を見直す時間を持つことで、着実に力はついていきます。

専門的な指導を受けるメリット

もし独学に行き詰まったら、塾や英会話スクールで専門的な指導を受けるのも一つの手です。プロの講師から直接フィードバックを受けることで、自分では気づかない癖やミスを修正でき、効率的な勉強法を学ぶことができます。

合格への道は、正しい対策と日々の積み重ねにあります。この記事で紹介したポイントや表現を活用し、英検準2級合格を勝ち取ってください!応援しています。

よくあるご質問

Q. 英検準2級ライティングの試験形式と目安となる語数を教えてください。

A. 英検準2級のライティングテストは、与えられた「TOPIC(質問)」に対して、自分の意見とその理由を記述するエッセイ形式です。出題数は1問で、目安語数は50語~60語です。解答形式は、自分の意見(Yes/Noなど)を述べ、その理由を2つ挙げることが求められます。

Q. 英検準2級において、ライティング対策が合否を分けるのはなぜですか?

A. 英検の一次試験では、リーディング、リスニング、ライティングの3技能に均等にCSEスコア(各600点満点)が割り当てられています。ライティングはたった1問で600点分のスコアが決まるため、ライティングで高得点を取ることができれば、合格への可能性が一気に高まります。

Q. ライティングの採点基準(観点)にはどのようなものがありますか?

A. 採点は以下の4つの観点(各4点満点)で行われます。(1)内容(Content):質問に対して的確に答えているか。(2)構成(Structure):英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか。(3)語彙(Vocabulary):課題に相応しい語彙を正しく使えているか。(4)文法(Grammar):文法的に正しい文が書けているか。これら4つの観点でバランスよく得点することが求められます。

Q. 合格ラインの目安は何点くらいですか?

A. 英検準2級ライティングの素点は16点満点です。一般的に、素点で12点以上(約75%以上)を取ることが合格を目指す上で推奨されます。

Q. 文章を書く際に守るべき「基本構成」を教えてください。

A. 英検準2級のライティングには、以下の構成を守るべき「型」があります。(1)導入(Opinion):自分の意見(立場)を明確にする。(2)本論(Body):意見を支える理由を2つ述べ、具体例や説明を加える。(3)結論(Conclusion):まとめとして意見を再提示する。この構成により、論理的な文章になります。

Q. スペルミスや文法ミスはどれくらい減点されますか?

A. 軽微なスペルミス(意味が通じるレベル)や、細かな文法ミスであれば、即座に大幅な減点にはなりません。しかし、ミスが多いと「語彙」や「文法」の観点で評価が下がります。特に、意味が変わってしまうようなミスや、文構造が破綻しているようなミスは避けるべきです。

Q. 指定語数(50-60語)を超えてしまった場合、減点されますか?

A. 多少のオーバー(例えば65語程度)であれば、内容が良ければ大きな問題にはならないことが多いですが、あまりに長すぎると「構成」の点で減点されるリスクがあります。逆に少なすぎる(40語以下など)場合は、「内容」不足とみなされ減点されます。推奨される語数の範囲内に収める練習をしましょう。