子どもの英語多読に使えるデジタル教材として、よく比べられるのが「ラズキッズ(Raz-Kids)」と「オックスフォード・リーディング・クラブ(ORC)」です。
結論から言うと、たくさん読んで習慣をつけたいならラズキッズ、1冊をじっくり学んで発音や語彙まで伸ばしたいならORCが向いています。どちらも質の高い教材なので、目的に合わせて選ぶのがポイントです。
この記事では、2つの教材の違いを本の数・レベル・学習機能・料金の順に比べ、どんな子にどちらが合うかを解説します。
ラズキッズとORCの違いを比較表で確認
まずは主な違いを表にまとめました。2026年9月時点で公式情報から確認できた内容です。
| 比較項目 | ラズキッズ | ORC |
|---|---|---|
| 運営元 | Learning A-Z(アメリカ) | オックスフォード大学出版局(イギリス) |
| 本の数 | 800冊以上(上位版のラズプラスは3,000冊以上) | 13シリーズ・1,000冊以上 |
| 本の特徴 | レベル別に作られた物語と説明文 | ORTなどの人気シリーズや、段階別の読み物(グレイディッド・リーダー) |
| レベルの基準 | aa〜Z2の29段階(アメリカの学年が基準) | CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)で絞り込める |
| 学習の流れ | 聞く・読む・録音・クイズ | 初級者向けの本は5ステップ(パソコン・タブレット) |
| 音声 | お手本の音声つき | イギリス英語・アメリカ英語を選べる、速度調整あり |
| やる気の仕組み | スターを集めてアバターやロケットを飾る | 読んだ冊数などに応じたメダル |
| 無料で試す方法 | — | 14日間・80冊の無料体験 |
CEFRは、外国語の力を6段階(A1〜C2)で表す国際的な基準です。英検の各級とも、目安として対応づけられています。
運営元と本の内容の違い
2つの教材は、作っている会社も、収録されている本の性格も異なります。
ラズキッズ:アメリカの子ども向けのレベル別読み物
ラズキッズは、アメリカのLearning A-Zが提供するオンラインの多読教材です。公式の表記では、レベル別の電子書籍が800冊以上あります。
物語だけでなく、動物や自然、科学などを扱う説明文(ノンフィクション)も含まれます。英語を読みながら、いろいろな知識に触れられるのが特徴です。
上位版のラズプラスでは、読める本が3,000冊以上に増えます。2つの違いはラズキッズとラズプラスの違いで詳しく比べています。
ORC:オックスフォードの人気シリーズを収録
ORCは、イギリスのオックスフォード大学出版局が提供するデジタル図書館です。日本のApp Storeの公式説明では、13シリーズ・1,000冊以上の本を読めるとされています。
中心となるのは「Oxford Reading Tree(ORT)」で、ORCには300タイトルが収録されています。ORTは、キッパーたち家族が登場する物語のシリーズで、出版社によるとイギリスの小学校の80%以上で使われています。
このほか、説明文のシリーズ「Oxford Read and Discover」も収録されています。段階別の読み物「Oxford Bookworms Library」「Dominoes」なども読めます。
フォニックスから文学作品まで、幅広いレベルに対応しています。
レベル設定の違い
ラズキッズとORCでは、本のレベルの決め方が違います。
ラズキッズはaa〜Z2の29段階で、アメリカの幼稚園〜小学5年生以上の学年が基準です。レベルが細かく分かれているため、少しずつステップアップしやすい作りです。
ORCでは、本をCEFRのレベルで絞り込んで探せます。英検などの資格試験もCEFRと対応づけられているため、試験の級と照らし合わせて本を選びやすいのが利点です。
それぞれのレベルの詳しい目安は、ラズキッズのレベルと英検の対応表とORCのレベル解説で紹介しています。
多読で読む力をつけても、英検ではライティングや面接の対策も必要です。級ごとに対策を進めたい場合は、英検に特化したマンツーマン指導を組み合わせるのも一つの方法です。
Jumpstart Englishは英検専門のオンライン英語スクールで、小学生〜高校生を対象に、完全マンツーマンで英検全級の対策を行っています。
学習機能と使い勝手の違い
学習の進め方は、ラズキッズがシンプル、ORCはステップを踏んでじっくり学ぶ作りです。
ラズキッズ:聞く・読む・クイズでテンポよく進む
ラズキッズでは、お手本の音声を聞き、自分で読み、クイズで内容を確かめるという流れで進めます。音読を録音する機能もあります。
本を読んだりクイズに答えたりするとスターがもらえ、アバターやロケットの飾りつけに使えます。ゲーム感覚で続けやすいのが大きな魅力です。
ORC:5ステップで1冊を深く学ぶ
ORCの初級者向けの本には、1冊を5つのステップで学ぶ仕組みがあります。単語ゲームで準備し、文字を隠して音声を聞き、全文を読み、音読を録音し、最後に読後のアクティビティに取り組みます。
読むときはイギリス英語かアメリカ英語の音声を選べ、再生速度も変えられます。オックスフォードの学習者向け辞書を引ける機能や、単語帳の機能もあります。
ただし、5ステップを使えるのはパソコンとタブレットです。スマートフォンでは「読む」ステップのみ利用できます。また、同時に使える端末は2台までです。
読んだ冊数などに応じてメダルがもらえる仕組みもありますが、ラズキッズと比べると学習の要素が強めの作りです。本は端末にダウンロードして読むこともできます。
料金と始め方の違い
料金の仕組みも2つの教材で異なります。いずれも変わることがあるため、申し込む前に公式情報を確認してください。
ラズキッズ・ラズプラスの料金
ラズキッズとラズプラスは、1年ごとのドル建てで契約します。ラズプラスはLearning A-Zの日本向け案内サイトで1年$299と表示されており(2026年9月確認)、個人で契約すると高額です。
費用を抑えたい場合は、Jumpstart Englishのラズプラス共同利用(年間3,300円)を利用する方法もあります。申込日から1年間使え、自動更新なので学習データが途切れにくいのが特徴です。
申込後は1営業日以内にアカウントが発行され、決済はクレジットカード・Google Pay・Apple Payに対応しています。キャンセルや返金はできないため、内容を確認してから申し込んでください。
ORCの料金と無料体験
ORCは、公式サイトでアカウントを登録すると、14日間・80冊を無料で試せます。続けて使う場合は、有料のアクセス権を購入し、コードを登録して使う形が案内されています。
料金は購入方法やプランによって変わるため、最新の情報は公式サイトで確認してください。無料体験の流れはORCの料金・無料体験・使い方まとめも参考になります。
ラズキッズとORCはどちらを選ぶべき?
どちらが優れているというより、お子さんの性格や学習の目的で選ぶのがおすすめです。
ラズキッズが向いている子
英語の多読をこれから始める子や、ゲーム感覚で楽しく続けたい子にはラズキッズが向いています。手順がシンプルなので、慣れれば一人でも進めやすいでしょう。
動物や科学など、物語以外の話題が好きな子にも合っています。たくさんの本を次々に読んで、読む量を増やしたい場合にも便利です。
ORCが向いている子
物語の世界にじっくり浸りたい子や、発音・スピーキングまで意識して学びたい子にはORCが向いています。イギリス英語の音声で学べるのも特徴です。
一方で、学習の要素が強いぶん、英語を始めたばかりの小さな子は途中で飽きてしまうこともあります。保護者が声をかけたり、一緒に読んだりするサポートがあると安心です。
2つを使い分ける方法もある
まずラズキッズ(ラズプラス)で毎日読む習慣をつけ、慣れてきたらORCで1冊を深く学ぶ、という使い分けもできます。
ほかの多読アプリとも比べたい場合は、英語多読アプリのおすすめもあわせてご覧ください。
まとめ
ラズキッズは、800冊以上のレベル別の本をテンポよく読み進められ、ゲーム感覚で習慣をつけやすい教材です。上位版のラズプラスなら3,000冊以上を読めます。
ORCは、ORTなどの人気シリーズを収録し、初級者向けの5ステップ学習や音声・辞書の機能が充実しています。習慣づけならラズキッズ、深い学びならORCと考えると選びやすいでしょう。
ラズプラスを手ごろに始めたい方は、ラズプラス共同利用の詳細をご覧ください。英検合格まで見すえて学びたい方は、Jumpstart Englishの英検対策レッスンもご検討ください。
よくあるご質問
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ラズプラスを個人で契約する場合と共同利用では費用にどのくらい違いがありますか。
個人で契約すると年間約40,000円と高額ですが、Jumpstart Englishの共同利用なら年間3,300円という非常にリーズナブルな価格で利用可能です。
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ラズキッズとオックスフォード・リーディング・クラブ(ORC)では、どちらが初心者に向いていますか。
初めて多読を始めるお子さまには、ラズキッズ(ラズプラス)がおすすめです。ポイントを貯めてロボットや宇宙船の着せ替えができるゲーム要素があり、お子さまが一人で自発的に進めやすい設計になっています。
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外出先などインターネットがない環境でも利用できますか。
ORCは事前に本をダウンロードすることでオフライン環境でも読書が可能ですが、ラズキッズのシステムは基本的にインターネットに接続した状態で利用する必要があります。
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収録されている本の冊数やジャンルにはどのような違いがありますか。
ラズプラスは3,000冊以上が読み放題で、科学や動物、歴史などのノンフィクションが豊富です。対するORCは約1,000冊が収録されており、人気の物語シリーズであるオックスフォード・リーディング・ツリー(ORT)が中心となっています。
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学習の手順や機能にはどのような違いがありますか。
ラズキッズは「聞く・読む・クイズ」のシンプルな3ステップで直感的に進められます。ORCは「単語確認・聞く・読む・録音・テスト」の5ステップが用意されており、一冊の本をより深く丁寧に学ぶ構成になっています。
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どちらを契約するか迷っている場合、どのような優先順位で選べば良いですか。
まずは習慣化のために、低コストでゲーム要素のあるラズプラスの共同利用から始めることをおすすめします。英語を読む習慣が身につき、さらに物語を深く味わいたい、または本格的な発音を学びたい段階でORCの検討や併用を行うのが効果的です。
