定期テストまであと1週間なのに、ワークが終わっていない。何から手をつければいいか分からない。そんなときは、焦って手当たり次第に始めるより、最初に計画を立ててから動くほうが結果につながります。この記事では、テスト1週間前の勉強を7日間の手順に分けて、教科別のやり方や、まだ何もしてない場合の始め方まで紹介します。
テスト1週間前からでも点数は上げられる?
範囲を絞って進めれば、1週間でも点数は上げられます。定期テストは授業で習ったところから出るため、学校のワークと教科書をくり返すことが一番の近道です。
ただし、1週間ですべてを完璧にするのは難しいのが正直なところです。全部を同じように仕上げようとせず、確実に取れる問題を落とさないことを優先しましょう。応用問題は、基本が固まってから取り組めば十分です。
残り日数が少ないときにどの教科や単元を優先するかは、1週間で間に合わせるための優先順位と当日までの過ごし方でくわしく紹介しています。この記事では、1日ごとの進め方に絞って説明します。
1日目は勉強の前に計画を立てる
1日目は、問題を解き始める前に30分ほど使い、やることを全部書き出します。ここで全体が見えると、残りの6日間で迷わなくなります。
試験範囲とワーク・提出物の残りを確認する
まず、試験範囲表と学校のワーク、配られたプリントを机に並べます。教科ごとに「どこまで終わっているか」「何ページ残っているか」を書き出しましょう。
提出物がある教科は、提出日と提出の仕方も確認しておきます。丸つけや解き直しまで求められることもあるので、範囲表や先生の説明をよく読んでおきましょう。
教科ごとに目標点と使う教材を決める
次に、教科ごとに目標点を決めます。前回のテストを基準に「前回より10点上げる」くらいの現実的な目標にすると、やる量を決めやすくなります。
使う教材は、学校のワーク、教科書、授業ノート、配布プリントの4つで足ります。定期テストは授業の内容から出題されるので、まずは手元の教材を仕上げることを考えましょう。
7日間の予定を1枚の表にする
最後に、7日間の予定を1枚の紙にまとめます。1日の予定を詰め込みすぎず、毎日30分ほどの予備時間を入れておくのがコツです。予定がずれても、予備時間で取り戻せます。
集中が続かない人は、25分勉強して5分休む「ポモドーロ・テクニック」を試してみてください。時間を区切ると、だらだら続けるより集中しやすくなります。テスト週間全体の時間の使い方は、テスト週間の勉強スケジュールの立て方も参考になります。
2日目から前日までの勉強の進め方
2日目からは、「解く」「解き直す」「思い出す」の順で進めます。下の表は、7日間の流れの一例です。
| 日程 | やること |
|---|---|
| 1日目 | 範囲と提出物の残りを確認し、予定を立ててからワークに取りかかる。 |
| 2〜4日目 | ワークを1周し、解けなかった問題に印をつける。 |
| 5〜6日目 | 印をつけた問題を解き直し、暗記を仕上げる。 |
| 7日目(前日) | 間違えた問題と暗記事項だけを見直し、早めに寝る。 |
2〜4日目はワークを1周して印をつける
2〜4日目は、各教科のワークを1周することが目標です。解けなかった問題や、答えを見て分かった問題には、ページに印をつけておきます。
丸つけは、1ページごとにその場で行いましょう。間違えた理由を「計算ミス」「覚えていない」「解き方が分からない」のように一言メモしておくと、あとの解き直しが速くなります。
ワークがすでに終わっている教科は、この期間を2周目にあてます。2周目は、1周目で間違えた問題だけでもかまいません。
5〜6日目は解き直しと思い出す練習に切り替える
5〜6日目は、印をつけた問題を答えを見ずに解き直します。もう一度間違えた問題には印を足し、前日にもう一度解きます。
暗記ものは、教科書を読み返すより、赤シートや一問一答で自分で思い出す形に変えましょう。読むだけの勉強は「覚えたつもり」になりやすく、テストで思い出せないことがよくあります。
米国の心理学者ローディガーとカーピックは、2006年の実験で、文章を読み直した学生と思い出すテストをした学生を比べました。2日後と1週間後のテストでは、思い出すテストをした学生のほうがよく覚えていました。読み直した学生は「覚えられた」という自信は高かったものの、成績では下回っています。2人はワシントン大学セントルイス校の研究者で、結果は学術誌Psychological Scienceに掲載された論文で報告されています。
復習をいつ、どのくらいくり返すとよいかは、定期テストに向けた復習のタイミングとやり方で紹介しています。
前日は見直しにしぼって早めに寝る
前日は新しいことに手を広げず、印のついた問題と暗記事項の見直しにしぼります。持ち物や時間割を確認したら、いつもより早めに寝ましょう。
教科別に見るテスト1週間前の勉強法
教科によって、1週間で伸ばしやすいポイントは違います。どの教科も、学校のワークと教科書を中心にする点は共通です。
英語は教科書の本文と単語を仕上げる
英語の定期テストは、教科書の本文を使った問題が中心になりやすい教科です。まず範囲の単語と重要表現を、英語で書けるようにします。そのうえで本文を声に出して何度か読み、日本語訳を見て英文が言えるかを確かめましょう。音読をくり返すと語順が身につき、並べかえ問題や英作文にも生かせます。
数学はワークの基本問題を解き直す
数学は、解説を読んで分かったつもりでも、自力で解けるとは限りません。ワークの基本問題と例題を、何も見ずに解けるまで解き直しましょう。途中式を省かずに書くと、計算ミスに気づきやすくなります。
理科と社会は用語を図や流れとセットで覚える
理科と社会は、覚えた量が点数に表れやすい教科です。一問一答で用語を確認しつつ、理科は実験の手順や図、社会は地図や年表と結びつけて覚えましょう。こうしておくと、資料を読み取る問題にも対応しやすくなります。
国語は漢字と授業ノートを見直す
国語は、漢字や語句の問題で確実に点を取ることから始めます。読解問題は授業で読んだ文章から出ることが多いので、ノートやプリントで先生が説明したポイントを見直しておきましょう。
実技教科はすきま時間に確認する
音楽や美術、保健体育、技術・家庭などの実技教科は、範囲が教科書やプリントに限られることが多い教科です。主要教科の合間や通学時間を使って、プリントの太字や先生が強調した部分を確認しておきましょう。
まだ何もしてない場合の始め方
まだ何もしていない場合は、提出物と基本問題の2つに絞りましょう。1週間前に気づけたなら、できることはまだあります。すべての範囲を追いかけるより、取れる問題を確実に取るほうが点数につながります。
最初に提出物を終わらせる
提出物があるなら、最優先で取りかかります。文部科学省の中央教育審議会は、2019年の「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」で学習評価の考え方を示しています。その中で、ノートやレポートなどの記述は、成績をつけるときに考える材料の一つとされています。
一方で同じ報告には、挙手の回数やノートの取り方といった形式だけを見るのではない、とも書かれています。答えを写して空欄を埋めるだけでは、テストの点にもつながりません。答えを見た問題は、解説を読んで理解してから、自分の手でもう一度解きましょう。提出物の扱い方は学校や先生によって違うため、気になることは先生に確認してください。
教科書の太字とワークの基本問題に絞る
提出物のめどがついたら、各教科の教科書の太字と、ワークの基本問題だけを仕上げます。応用問題は、基本問題が解けるようになってからで間に合います。
範囲がどうしても終わりそうにないときの考え方は、テスト勉強が間に合わないときの最低限の対策も読んでみてください。
テスト1週間前にやりがちな遠回り
がんばっているつもりでも、点数につながりにくい勉強の仕方があります。次の3つに心当たりがあれば、早めに切り替えましょう。
睡眠時間を削って勉強する
夜ふかしで勉強時間を増やすのはおすすめできません。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保するようすすめています。同じガイドでは、睡眠が学習した内容の定着を助けることにも触れています。
テスト前でも寝る時間を大きくずらさず、朝型の生活を保ちましょう。受験期も含めた睡眠の考え方は、受験生に必要な睡眠時間の目安でも紹介しています。
まとめノートをきれいに作り直す
ノートを色ペンできれいに書き直すと、勉強した気分になりやすいものです。しかし1週間前の時期は、書き写す時間を問題演習や暗記の確認に回したほうが得点につながります。まとめるなら、間違えた問題や覚えにくい用語だけを小さなメモにする程度で十分です。
新しい問題集に手を広げる
直前に新しい問題集を買うと、解き方や説明の違いに戸惑いがちです。手元の教材を仕上げる時間も減ってしまいます。定期テストの範囲なら、学校のワークとプリントをくり返すほうが確実です。
まとめ
テスト1週間前の勉強は、次の流れで進めると迷わずに取り組めます。
- 1日目に範囲と提出物の残りを確認し、7日間の予定を立てる。
- 2〜4日目はワークを1周し、5〜6日目は解き直しと思い出す練習に切り替える。
- 前日は見直しにしぼり、睡眠時間をしっかり確保する。
1週間は短いようで、やることを絞れば十分に取り返せる時間です。まずは今日、計画づくりから始めてみてください。