中学生におすすめの塾の選び方|4つの種類と向いている子の特徴

中学生におすすめの塾の選び方|4つの種類と向いている子の特徴

「うちの子にはどんな塾が合うのだろう」「そもそも塾は必要なのか」と迷っている保護者の方は多いと思います。中学生におすすめの塾は、通う目的とお子さんの性格によって変わります。この記事では、塾の4つの種類と向いている子の特徴、塾が必要かどうかの目安、費用、選ぶ手順とよくある失敗を順に紹介します。

中学生におすすめの塾は目的と性格で決まる

どの子にも合う「一番の塾」はありません。まずは、お子さんが何のために塾に通うのかを親子で話し合ってみてください。目的がはっきりすると、選ぶべき塾の種類も自然に絞れてきます。

定期テストの点数を上げたいなら補習型

学校の授業の理解が不安な場合は、学校の進度に合わせて教える「補習型」の塾が向いています。定期テストの結果は通知表の成績を決める材料の一つで、その成績は高校入試の調査書(内申点)にも使われます。

テスト前に対策授業を行う塾も多いので、通っている中学校のテスト範囲や時期に合わせて対策してくれるかを確認しましょう。

高校受験に備えたいなら進学型

志望校の合格を目指すなら、入試から逆算したカリキュラムで学ぶ「進学型」の塾が候補になります。学校より先の内容を扱ったり、入試問題の演習や模試に力を入れたりするのが特徴です。

一方で、基礎に不安が残ったまま入ると、授業についていけなくなることがあります。学年ごとの塾の使い方や内申点と入試の関係は、高校受験の塾選びを学年別に整理した記事で解説しています。

勉強の習慣をつけたいなら通いやすさ重視

「家だとなかなか机に向かえない」という場合は、決まった曜日と時間に通うこと自体に意味があります。自習室が使える塾なら、授業のない日も勉強する場所を確保できます。

このタイプの子には、授業の形式よりも、家からの近さや自習室の使いやすさを重視して選ぶのがおすすめです。

塾の4つの種類と向いている子の違い

中学生向けの塾は、大きく4つの種類に分けられます。まずは違いを表で確認しましょう。

種類向いている子気をつけたい点
集団指導塾周りと競い合うと頑張れる子。授業の進度が決まっていて、遅れると取り戻しにくい。
個別指導塾自分のペースで苦手を埋めたい子。集団指導より費用が高くなりやすい。
オンライン塾近くに通える塾がない子や、移動時間を減らしたい子。自宅で集中できる環境が必要になる。
映像授業自分で計画を立てて進められる子。その場で質問しにくく、見るだけで終わりやすい。

集団指導塾は競い合うと伸びる子向き

講師1人が複数の生徒に授業をする形式で、学年やレベルごとにクラスが分かれていることが多いです。同じ目標を持つ仲間と学ぶので、刺激を受けて頑張れるのが強みです。個別指導に比べると、授業料を抑えやすい傾向もあります。

ただし、授業は決まったペースで進むため、一度つまずくと置いていかれやすくなります。大勢の前で質問するのが苦手な子は、授業の後に質問できる時間があるかも確認しましょう。集団塾が合わないときのサインは、集団塾に向かない子の特徴も参考になります。

個別指導塾は苦手を自分のペースで埋めたい子向き

講師1人が生徒1〜3人程度を担当する形式が一般的です。理解度に合わせて進められ、わからないところをその場で聞けるのが強みです。曜日や時間を選びやすい塾が多く、部活が忙しい中学生とも両立しやすいでしょう。

その反面、周りと比べる機会が少なく、緊張感を保ちにくいと感じる子もいます。受講するコマ数が増えるほど費用も上がる点に注意が必要です。

大学生の講師が担当する塾もあるため、相性が合わないときに担当を替えてもらえるかを聞いておくと安心です。個別指導の仕組みや料金の考え方は、個別指導塾の特徴と選び方にまとめています。

オンライン塾は通塾が難しい子向き

パソコンやタブレットを使い、自宅でリアルタイムの授業を受ける形式です。送り迎えや移動の時間がかからず、近くに希望する塾がない地域でも選択肢が広がります。

一方で、講師の目が届きにくく、身の回りに誘惑が多いと集中が続きません。静かに授業を受けられる場所と、安定した通信環境を用意できるかを先に確かめておきましょう。

中学生向けの選び方は、中学生のオンライン塾の選び方と注意点で詳しく紹介しています。オンライン塾の種類やメリット・デメリットは、オンライン塾とは何かをまとめた記事も参考になります。

映像授業は自分で計画を立てられる子向き

録画された授業を、好きな時間に見て学ぶ形式です。わからないところを何度でも見直せるので、苦手な単元の復習や、ほかの塾との併用にも使えます。

ただし、動画を見ただけで「わかったつもり」になりやすいのが弱点です。問題演習や質問への対応、学習計画の管理がどこまであるかを、申し込む前に確認しましょう。

中学生に塾は必要?通うかどうかの目安

塾は必ず通わなければならないものではありません。ただ、公立中学生の多くが何らかの形で塾を利用しているのも事実です。

文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」では、公立中学校で学習塾費が0円だった生徒は34.0%でした。裏を返せば、約3人に2人の家庭が学習塾に費用をかけていることになります。

とはいえ、周りが通っているかどうかより、お子さんの今の状況で判断することが大切です。

塾を考えたいサイン

  • 定期テストの点数が下がってきた、または目標に届かない状態が続いている。
  • 特定の教科で「わからない」が積み重なっている。
  • 家では勉強を始められず、学習時間がほとんど取れていない。
  • 志望校の合格ラインと今の成績に大きな差がある。

塾なしでも進められるケース

  • 授業の内容を理解できていて、テストの点数も安定している。
  • 家で毎日決まった時間に勉強する習慣がある。
  • 通信教育や問題集を使い、自分で計画を立てて進められている。

塾に通えば自動的に成績が上がるわけではありません。通うかどうかを決めるときは、お子さん本人が「行ってみたい」と思えるかどうかも大切にしてください。

塾の費用はどれくらい?年間の総額で考える

塾の費用は、種類や通う回数、学年によって大きく変わります。目安として、公的な調査の数字を見ておきましょう。

先ほどの調査によると、公立中学校の生徒1人あたりの学習塾費は年間平均で約23万円でした。学年別に見ると、学年が上がるほど金額が増えています。

学年学習塾費の年間平均
中学1年生約13万4千円
中学2年生約21万4千円
中学3年生約34万1千円

この平均には、塾に通っていない家庭の0円も含まれています。塾に費用をかけた家庭だけで見ると、公立中学校の平均は年間約34万9千円です。

なお、ここでの学習塾費には、授業料のほか入会金や講習会費、教材費、模試代、通塾の交通費も含まれます。調査の詳細は文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」で確認できます。

月謝以外にかかる費用も確認する

塾の費用は、毎月の授業料だけではありません。入会金や教材費、施設費、模試代、春・夏・冬の季節講習費などが別にかかることが多く、特に中3は講習の受講が増えがちです。

比べるときは、これらをすべて含めた1年間の総額を塾に出してもらいましょう。形式別・学年別の料金の目安は、個別指導と集団塾の料金相場を学年別に比べた記事で紹介しています。

合う塾を見つける4つの手順

候補の塾は、次の順番で比べると迷いにくくなります。

目的と通える条件を親子で決める

通う目的に加えて、通える曜日と時間、予算の上限を先に決めておきます。部活が終わる時間に間に合うか、夜の帰り道が安全かも考えておきましょう。

候補を2〜3校に絞って情報を集める

通える範囲の塾を調べ、目的に合う種類の塾を2〜3校に絞ります。合格実績を見るときは、系列全体の数字よりも、通う予定の教室から、目指すレベルの高校に合格者が出ているかを確かめるのがポイントです。

インターネットの口コミも参考になりますが、書き込みはあくまで個人の感想です。一つの意見だけで判断せず、見学や面談で確かめましょう。

体験授業で講師との相性と雰囲気を見る

体験授業を受けられる塾は多いので、入塾前に一度は参加しましょう。講師の説明がわかりやすいか、教室が落ち着いて勉強できる雰囲気かを見ておきます。

終わった後は、お子さんに「わからないところを質問できた?」「また行きたいと思った?」と聞いてみてください。自習室の使える時間や、授業を休んだときの振替の仕組みも、このときに確認しておくと安心です。

契約前に年間の費用と解約の条件を確かめる

入塾を決める前に、1年間の費用の見積もりと、やめるときの手続きを確認します。期間が2か月を超え、金額が5万円を超える学習塾の契約は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」にあたります。

この場合、法律で決められた書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができ、その後も中途解約ができます。詳しくは消費者庁の特定商取引法ガイドで確認できます。

塾選びでよくある失敗と防ぎ方

塾選びのつまずきの多くは、事前の確認で防げます。よくある失敗を4つ紹介します。

体験授業を受けずに決めてしまう

知人の紹介や評判だけで入ると、「通ってみたら雰囲気が合わなかった」ということが起こりがちです。体験授業を受け、本人の感想を聞いてから決めましょう。

月謝の安さだけで選んでしまう

月謝が安くても、講習費や教材費を合わせると年間の負担が大きくなることがあります。見積もりは、必ず年間の総額どうしで比べてください。

本人の気持ちを確かめずに決めてしまう

「親に言われて行かされている」と感じていると、授業に身が入りにくくなります。なぜ塾に通うのか、どの塾なら続けられそうかを、お子さんと一緒に話し合って決めることが大切です。

合わないまま通い続けてしまう

通い始めて数か月たっても手応えがない場合は、原因を親子で整理してみましょう。授業が合っていないのか、家での復習が足りないのかで、取るべき対策は変わります。

成績が伸びない原因の探し方は、塾に通っても成績が上がらない理由と勉強の見直し方が役に立ちます。

まとめ

中学生におすすめの塾は、通う目的とお子さんの性格によって変わります。

  • 定期テスト対策か、高校受験か、学習習慣づくりか、まず目的をはっきりさせる。
  • 集団・個別・オンライン・映像授業の違いを知り、性格に合う形式を選ぶ。
  • 月謝だけでなく、講習費を含めた年間の総額で比べる。
  • 体験授業を受け、本人が続けられそうかを確かめてから決める。

塾は、お子さんが自分で学ぶ力を伸ばすための場所の一つです。親子でよく話し合い、納得できる塾を選んでください。