高校を休みすぎるとどうなる?進級・受験・卒業への影響と対処法

高校を休みすぎるとどうなる?進級・受験・卒業への影響と対処法

「最近、高校を休みがちで、このままで大丈夫だろうか」と不安になっていませんか。高校は中学校と違い、欠席が増えると単位が認められず、進級や卒業に響くことがあります。この記事では、高校を休みすぎたときに起こること、大学受験への影響、休みが続く理由ごとの対処法を順に説明します。今の高校を続けにくいときの選択肢も紹介するので、保護者の方がお子さんと話すときの参考にもしてください。

高校を休みすぎるとどうなる?

高校を休みすぎると、科目の単位が認められず、進級や卒業ができなくなることがあります。さらに、欠席日数は大学受験で提出する調査書にも記録されます。

単位を落とすと進級・卒業に響く

高校では、科目ごとに単位を修得して卒業を目指します。国の決まりでは卒業に74単位以上の修得が必要で、各高校はこれを下回らない範囲で必要な単位数を決めています(高等学校学習指導要領)。

テストで点が取れていても、授業を休みすぎるとその科目の単位が認められないことがあります。学年制の高校では、落とした単位の数や科目によっては進級が認められず、留年になります。留年の条件は高校で留年する条件と回避方法で詳しくまとめています。

遅刻や早退の積み重ねにも注意

欠席だけでなく、遅刻や早退も記録に残ります。遅刻を何回かで欠課1回分として数える学校もあり、扱いは学校の規程しだいです。

「毎日登校はしているから大丈夫」と思っていても、1時間目に遅れる日が続くと、同じ科目の欠課がたまっていきます。朝がつらくて遅刻が増えている場合は、後の節で説明する原因にも目を向けてみてください。

何日休むと留年になる?

「何日休んだら留年」という全国共通の日数はありません。基準は学校ごとの規程で決まっているため、自分の学校のルールを確認することが出発点です。

日数より科目ごとの欠課時数が大事

高校では、休んだ日数の合計よりも、科目ごとに何時間授業を休んだか(欠課時数)で単位の可否を判断する学校がよくあります。「欠課が授業時数の3分の1を超えると単位を認めない」という目安がよく知られています。ただし、これは法律で決まった数字ではなく、割合は学校によって異なります。

授業が少ない科目ほど余裕がない

高校の単位は、50分の授業35回分を1単位と数えるのが標準です。週2時間の2単位の科目なら、年間の授業はおよそ70時間になります。

仮に上限を3分の1とする学校なら、この科目で休めるのは23時間ほどです。週1時間の科目は年間35時間ほどなので、12時間休むと上限を超えてしまいます。

同じ曜日ばかり休んでいると、その曜日にある科目だけが先に上限へ近づきます。出席日数の数え方や、忌引きなど欠席に数えない休みについては、高校の出席日数の数え方と進級の基準で詳しく説明しています。

学校からの連絡を待たずに確認する

欠課が上限に近づくと、担任の先生から本人や保護者に連絡がある学校もあります。ただ、連絡が来た時点では残りの余裕が少ないこともあります。欠席が増えてきたと感じた段階で、自分から確認するほうが安心です。

欠席は大学受験にどう影響する?

影響の大きさは受験方式によって変わります。学校推薦型選抜や総合型選抜では出欠も見られやすく、一般選抜では主に試験の得点で合否が決まります。

調査書には学年ごとの欠席日数が載る

大学に出願するときに高校が作成する調査書には、「出欠の記録」の欄があります。ここには学年ごとの授業日数、欠席日数、出席日数などが書かれます。

出席停止や忌引きの日数は欠席とは別に記録され、備考欄もあります。調査書の中身は調査書の記載内容と内申書との違いで確認できます。

推薦型・総合型選抜では出欠も見られる

学校推薦型選抜では、大学が出願条件に欠席日数の上限を設けていることがあります。高校の校内選考で出欠が考慮される場合もあります。基準は大学や高校によって違うので、志望校の募集要項と進路指導の先生に早めに確認しましょう。

総合型選抜でも調査書を提出する大学があり、面接で欠席について聞かれることもあります。病気の療養など事情がある場合は、経緯と今の状況を自分の言葉で説明できるように準備しておくと落ち着いて臨めます。

一般選抜は試験の得点が中心

一般選抜は、主に学力試験の得点で合否が決まります。調査書をどう使うかは大学ごとに違うため、募集要項の選抜方法も確認しておきましょう。

どの方式でも、高校を卒業できる見込みがあることが出願の前提です。一般選抜で受験するつもりでも、単位を落とさないことは欠かせません。

高校を休みがちになる理由は?

休みが続く背景は人によって違います。理由によって必要な手当ても変わるので、まずは何がつらいのかを整理することから始めましょう。

体調や心の不調

頭痛や腹痛、朝どうしても起きられない、気分の落ち込みが続くといった不調は、周りからは見えにくいものです。朝に起きられない症状の中には、起立性調節障害のように医療機関で相談できるものもあります。

本人も周りも「甘え」や「怠け」と決めつけないことが大切です。不調が続くときは、かかりつけの医療機関や学校の保健室、スクールカウンセラーに相談してください。

人間関係や授業、生活リズムの問題

クラスや部活の人間関係、いじめ、授業についていけない不安が、学校から足が遠のく理由になることもあります。勉強の遅れが気になる場合は、授業についていけなくなったときの立て直し方も参考になります。

夜ふかしで朝起きられず、遅刻や欠席が増えている場合は、生活リズムを整えることで楽になることがあります。学生向けの早起きのコツから、できそうなものを一つ試してみてください。

欠席が増えてきたときの対処法

留年が決まる前に動けば、取れる手段は多く残っています。本人だけで抱え込まず、学校と家庭で状況を共有することが大切です。

担任の先生に今の欠課時数を聞く

最初にするのは、科目ごとの欠課時数と上限の確認です。自分で正確に数えるのは難しいので、「どの科目があと何時間休めるか」を具体的に聞きましょう。

補習や課題で補えるか相談する

学校によっては、補習や課題の提出、追試などで単位の認定につなげる対応をしています。こうした措置の有無は学校ごとに違うので、「うちの学校にはないだろう」と決めつけずに尋ねてみてください。

別室登校や保健室登校から始める

教室に入るのがつらい場合、別室や保健室への登校を認めている学校もあります。出席の扱いは学校によって異なるので、担任や養護教諭に確認しながら進めましょう。

いきなり毎日の登校を目指すより、週に数日や特定の授業だけなど、小さな目標から始めるほうが続けやすくなります。

学校の外にも相談先がある

学校の中で話しにくいときは、学校外の相談先も使えます。文部科学省の24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)は、学校に行くことへの不安なども、夜間を含めていつでも相談できる電話窓口です。

また、高校生が学校外の公的機関や民間施設で相談・指導を受けている場合、一定の要件を満たし、校長が認めれば出席扱いになることがあります。この扱いは文部科学省の不登校児童生徒への支援に関する通知でも示されています。対象になるかどうかは在籍校に確認してください。

保護者は責めずに話を聞く

お子さんの欠席が続くと、保護者の方も焦ってしまうものです。「行きなさい」と促す前に、何がつらいのかを落ち着いて聞くことを優先してください。

学校との面談にお子さんと一緒に出ると、欠課の状況や学校の対応を正しくつかみやすくなります。家庭と学校が同じ情報を持つことが、次の一手を決める土台になります。

今の高校を続けるのが難しいときは?

今の高校での進級が難しい場合や、環境を変えたほうがよいと感じる場合は、転校という道もあります。環境を変えるのは逃げではなく、卒業や進学に向けた選択肢の一つです。

通信制高校へ転入する

通信制高校の多くは単位制で、学年ごとの留年がない仕組みです。3年以上在籍し、74単位以上を修得し、特別活動に30単位時間以上参加すると卒業できます。

転入すると、前の高校で修得した単位や在籍期間を卒業の要件に含められる場合があります。登校日数やサポート体制は学校ごとに大きく違うので、複数の学校の説明を聞いて比べましょう。

転入を受け付ける時期も学校によって異なります。検討を始めたら、早めに問い合わせておくと安心です。

定時制高校という道もある

定時制高校は、夜間のほか、昼間や複数の時間帯から授業を選べる学校もある課程です。学校教育法で修業年限は3年以上と定められ、4年で卒業する学校のほか、3年で卒業できる仕組みを持つ学校もあります。

朝の時間帯がつらい人や、働きながら学びたい人が選ぶこともあります。通学が前提になるので、登校のペースが自分に合うかを見学などで確かめてから決めましょう。

まとめ

  • 高校を休みすぎると、科目の単位が認められず、進級や卒業ができなくなることがあります。
  • 基準は学校ごとに違うので、科目ごとの欠課時数と上限を担任の先生に確認しましょう。
  • 大学受験では推薦型・総合型選抜で出欠が見られやすく、調査書にも欠席日数が載ります。
  • 続けるのが難しいときは、通信制や定時制への転入も前向きな選択肢です。

休みが増えたことを責めるより、今の状況を知り、相談できる人に早めに話すことが、進級や卒業への近道です。