「進研ゼミだけで大学受験まで対応できるのかな」と迷っている高校生や保護者の方は多いと思います。進研ゼミ高校講座は現在、スマホやタブレットで学ぶデジタル教材になり、以前のテキスト中心の講座とは中身も料金も変わっています。
この記事では、2026年9月時点の公式情報をもとに、講座の内容と料金、評判の傾向を整理します。そのうえで、進研ゼミだけで進めやすい人と、ほかの対策を足したほうがよい人の違いをお伝えします。
進研ゼミだけで大学受験は大丈夫?結論は志望校しだい
結論からいうと、教科書の理解から共通テストの土台づくりまでなら、進研ゼミ高校講座を学習の軸にできます。一方で、難関大の二次試験のように記述の比重が大きい入試では、過去問演習や添削を足すのが現実的です。
ベネッセ自身も、公式サイトのよくある質問で、模試や受験対策には「ニガテ対策や基礎固めを中心にお役立ていただけます」と案内しています。受験のすべてを1つで完結させる教材というより、毎日の学習の土台を支える教材と考えると、使い方を決めやすくなります。
進研ゼミ中心で進めやすいケース
- 学校の授業と定期テストを大事にしながら、基礎を固めたい人。
- 共通テストで、基礎から標準レベルの問題を確実に取りたい人。
- 部活などで忙しく、塾に通う時間を取りにくい人。
- 自分で計画を立てて、毎日少しずつ進められる人。
ほかの対策を足したほうがよいケース
- 難関国公立大や医学部など、二次試験で記述や論述の比重が大きい大学を目指す人。
- 決まった時間に通う場所がないと、勉強が続きにくい人。
- 志望校の過去問に取り組む時期に入った高3生。
過去問は進研ゼミとは別に、各大学の過去問題集などで早めに用意しておきましょう。塾に通わずに大学受験を進める場合の全体像は、塾なしで大学受験に合格するための勉強法で詳しく解説しています。
進研ゼミ高校講座とは?デジタル版で変わった点
進研ゼミ高校講座は、ベネッセコーポレーションが提供する高校生向けの通信教育です。現在は、手持ちのスマホ・タブレット・パソコンで学ぶデジタル教材として提供されています。
紙のテキストは原則として届かない
公式サイトでは、デジタル版の高校講座では原則として紙のテキストは届かないと案内されています。専用タブレットを買う必要はありませんが、中学講座で使っていた「チャレンジパッド」ではアプリ教材を使えません。
なお、2025年12月15日までに従来の高校講座に入会した会員には、テキスト中心の教材が2027年3月号まで届けられます。「高校講座が終了する」という話を見かけることがありますが、提供が終わるのは従来型の教材で、講座そのものはデジタル版として続いています。
大学受験に関わる主な教材と機能
英語・数学・国語・理科・地歴・公民・情報の7教科24科目が定額で学び放題で、使う科目を増やしても受講費は変わりません。大学受験に関係する主な機能は次のとおりです。
- わからない問題を撮影して送ると、AIが24時間いつでも解き方を解説する「AI質問」。
- 解答内容から弱点を分析し、次に解く問題を出してくれるAI演習。
- プロ講師による単元別の映像授業(高3講座のページでは1,600本と案内)。
- 志望大のレベルに合わせて毎月届く問題パック(英語・数学・国語)。
- 実際の入試問題を含む、レベル別・文理別の応用演習。
- 高1・高2向けに年3回(7月・11月・1月)届く模試対策パック。
応用演習の答え合わせは自己採点です。記述問題は学校の先生に見てもらうなど、採点してもらう手段も考えておくと安心です。
進研ゼミ高校講座の料金はいくら?受講費と退会ルール
高1・高2講座の受講費は、12か月分一括払いで月あたり9,980円です(税込・2026年8月時点・公式サイトより)。入会金は0円で、最短2か月から受講できます。
| 支払い方法 | 受講費(税込) | ポイント |
|---|---|---|
| 毎月払い | 月10,980円 | 2か月だけ試すならこの払い方。 |
| 6か月分一括払い | 月あたり10,530円(合計63,180円) | 毎月払いより月450円安い。 |
| 12か月分一括払い | 月あたり9,980円(合計119,760円) | 最も割安な払い方。 |
表は高1・高2講座に10月号から入会する場合の金額です。高3講座は、卒業(3月号)までの一括払いか毎月払いを選べます。10月号から入会する場合、一括払いの合計は63,180円、毎月払いは月10,980円です。
12か月分一括払いの月あたりの金額は、2027年4月号以降は11,360円になると案内されています。料金やキャンペーンは変わることがあるので、申し込む前に進研ゼミ高校講座の受講費・受講ルール(公式サイト)を確認してください。
塾との比較では、ベネッセが文部科学省の「子供の学習費調査(令和5年度)」をもとに、高校生の塾費用を年間約40万円と試算しています。これは塾に費用を払った家庭の平均から出した金額で、進研ゼミの12か月分一括払い(年119,760円)とは大きな差があります。
退会のルールも先に確認しておく
退会するときは、やめたい月号の前々月25日までに電話で連絡する必要があります。たとえば6月号で退会するなら、4月25日までの連絡が必要です。
一括払いで途中退会した場合は、受講した月数で計算し直した残りの金額が返金されます。ただし、受講が6か月未満なら毎月払いの料金で清算されます。短期間でやめる可能性があるなら、支払い方法も慎重に選びましょう。
進研ゼミ高校講座の評判は?よく挙がる声の傾向
評判では、質問のしやすさや費用を評価する声がある一方、続けられるかどうかは本人しだいという指摘も見られます。ここでは、よく挙がる点を公式情報と照らし合わせて整理します。
評価されやすい点
よく挙がるのは、わからない問題をその場で質問できる便利さです。AI質問は24時間使え、数秒で解説が返ってくるため、塾のない日や夜遅くでも疑問を残しにくくなります。
ベネッセは、AI質問を先に導入したアプリ「StudyCast」の利用者アンケートの結果も公表しています。回答者1,294人のうち91.8%が、解説が役に立ったと答えたという自社調査です。
7教科24科目を定額で使えるため、塾より費用を抑えやすい点を評価する声もあります。学習ミッションをこなすとポイントがたまる「おこづかい制度」もありますが、たまるのは月平均100円分程度と案内されています。ごほうびはおまけと考え、勉強の中身で続けられるかを見るのがよいでしょう。
気になりやすい点
- 通う場所や時間が決まっていないので、やる気が落ちると手が止まりやすい。
- 紙に書き込んで勉強したい人には、デジタル中心の学習が合わないことがある。
- 保護者が学習状況を確認する機能は、公式サイトのよくある質問で「現在ご用意がありません」とされている。
- 難関大の二次試験対策としては、これだけでは演習量が足りないと感じる人もいる。
デジタル教材でも、計算や記述はノートに書いて解くと力がつきやすくなります。保護者の方は、お子さんと週に一度ほど「今週どこまで進んだか」を話す時間をつくると、つまずきに早く気づけます。
大学受験に向けた進研ゼミの使い方は?学年別のコツ
進研ゼミを受験に生かすコツは、学年ごとに役割を変えることです。高1・高2は基礎固め、高3は苦手の穴埋めと実戦演習に使うと、ほかの教材とも組み合わせやすくなります。
高1・高2は定期テストと基礎固めを優先する
毎週届く「おすすめレッスン」で学校の進度に合わせて復習し、定期テストでの取りこぼしを減らすのが基本です。年3回の模試対策パックを模試の前に解いておくと、受験を意識した学習のリズムもつくれます。
受験勉強をいつ本格化させるか迷っている場合は、高2から受験勉強を始めるタイミングと進め方も参考にしてください。
高3は志望大レベル別パックと過去問を組み合わせる
高3では、志望大レベル別の問題パックや応用演習で実戦力をつけます。苦手な単元は、AI演習で基礎までさかのぼって埋めましょう。高3講座の内容は、公式サイトの高3講座のページで確認できます。
秋以降は志望校の過去問が学習の中心になります。進研ゼミは苦手分野の確認と暗記の見直しに使うと、過去問演習と両立しやすくなります。参考書を足すなら、大学受験の参考書を科目別・レベル別に選ぶ方法を参考に、今のレベルに合う1冊から始めましょう。
スキマ時間はアプリで暗記を進める
アプリには、1回5分ほどで英単語や重要用語を確認できる暗記教材もあります。通学中や休み時間に暗記を進めておくと、机に向かう時間を演習や過去問に回せます。
塾・スタディサプリ・Z会とはどう違う?
大学受験向けの学習サービスは、学び方の中心がそれぞれ違います。自分がつまずきやすい点を補えるものを選ぶことが大切です。
| サービス | 学び方の中心 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 進研ゼミ高校講座 | AI演習と24時間のAI質問 | 定期テストと基礎固めを両立したい人。 |
| スタディサプリ | 1回約10分の映像授業 | 授業を聞いて理解を深めたい人。 |
| Z会 | 答案へのプロの添削 | 記述や英作文を鍛えたい人。 |
| 塾・予備校 | 教室での授業と面談 | 通う時間で勉強のペースをつくりたい人。 |
映像授業でじっくり理解したい人は、スタディサプリの口コミ・評判もあわせて読むと違いがつかみやすくなります。記述対策を重視するなら、Z会だけで大学受験に対応できるかを検証した記事が参考になります。
ベネッセには、難関大の二次試験対策をライブ授業で学べるオンライン塾「EVERES(エベレス)」もあり、進研ゼミとは別料金で利用できます。2027年4月号からは「進研ゼミ高校講座 難関特化コース(エベレス)」に名称が変わると案内されているので、料金とあわせて公式サイトで確認してください。
まとめ:進研ゼミ高校講座は基礎づくりの軸に向いている
- 教科書の理解から共通テストの土台づくりまでは、進研ゼミを学習の軸にできる。
- 難関大の二次試験や記述対策は、過去問や添削、塾などで補強する。
- 受講費は12か月分一括払いで月あたり9,980円(2027年3月号まで)で、入会金はかからない。
- 続けられるかどうかが一番の分かれ目なので、毎日の学習時間を先に決めておく。
志望校と今の学力、自分の続けやすさを合わせて考え、進研ゼミにどこまで任せるかを決めておくと、受験までの計画が立てやすくなります。