定期テスト前の体調不良、どうする?休む判断と最低限の勉強法

定期テスト前の体調不良、どうする?休む判断と最低限の勉強法

「明日から定期テストなのに熱が出てしまった」「体がだるくて机に向かえない」と焦っていませんか。準備をしてきた人ほど、テスト前の体調不良はつらいものです。

この記事では、テストを休むかどうかの判断の目安、休んだときの追試や見込み点の考え方、回復を優先しながらできる最低限の勉強法を紹介します。テスト前に毎回体調を崩してしまう人に向けた予防策もまとめました。

テスト前の体調不良、休むかどうかはどう決める?

熱がある、症状が強い、感染症が疑われるというときは、無理に登校せず休むことを考えましょう。つらい状態で受けても実力を出しにくく、回復が遅れたり、周りの人にうつしたりするおそれもあるからです。

迷うときは一人で決めず、保護者と相談してください。症状が強いときや、いつもと様子が違うときは、早めに医療機関を受診しましょう。

休むことを考えたい症状の目安

次のような状態なら、テストより体を休めることを優先してよいサインです。

  • 熱がある。学校が登校の目安となる体温を決めている場合は、それに従います。
  • 吐き気や下痢が続き、座っているのもつらい。
  • インフルエンザや新型コロナなどの感染症が疑われる。
  • 頭痛や腹痛が強く、問題文を読んでも頭に入らない。

どれにも当てはまらず「少しだるい」程度なら、登校して、つらくなったら保健室で休む方法もあります。ただし、無理をして途中で具合が悪くなると、残りの科目にも響きます。朝の時点でつらいなら、休む判断をためらわなくて大丈夫です。

インフルエンザや新型コロナは「出席停止」になる

インフルエンザや新型コロナウイルス感染症は、学校で予防すべき感染症として定められています。かかったときは学校保健安全法第19条にもとづく「出席停止」となり、決められた期間は登校できません。

期間の基準は、学校保健安全法施行規則(e-Gov法令検索)で次のように決まっています。

  • インフルエンザは、発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで。
  • 新型コロナウイルス感染症は、発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで。

出席停止の日数は、ふつうの欠席とは分けて扱われます。文部科学省が示す指導要録の記載事項では、中学校・高校ともに、この日数は「出席停止・忌引等の日数」に入り、欠席日数には数えません。登校を再開するときの手続きは学校によって違うので、学校からの案内を確認してください。

定期テストを休んだらどうなる?追試と見込み点を確認しよう

病気でテストを休んだときは、後日に追試を受けるか、見込み点で成績をつけるという形がよくとられます。ただし、方法や点数の扱いは学校ごとに違います。休むと決めたら、早めに担任の先生に確認しましょう。

見込み点は満点扱いとは限らない

見込み点とは、受けられなかったテストの点数を、ほかのテストの成績などから推定してつける点数です。

たとえば、広島県立三次高等学校の教務規程(令和4年4月1日付)に一つの例があります。病気で受験できず受診証明を出した場合は、直近の試験の得点と平均点から見込み点を計算し、0.8を掛けると定めています。

このように、休んだ科目がいつもどおりの点数になるとは限りません。高校では、見込み点や追試の結果が単位の認定にかかわることもあります。自分の学校の決まりを知っておくと、次に何をすればよいかが見えてきます。

学校へ連絡するときに伝えること

連絡は、テスト当日の朝の始業前に、学校が決めた方法(電話や連絡アプリなど)で保護者から入れるのが安心です。次の内容を伝えると、やり取りがスムーズになります。

  • 学年・組・名前と、今の症状。
  • 欠席するテストの科目。
  • 追試や見込み点の扱いと、提出物の締め切り。
  • 医療機関を受診した場合は、その結果。

内申点への影響が心配なとき

1回テストを休んだだけで、内申点が大きく下がると決まっているわけではありません。成績は定期テストだけでなく、提出物や授業での取り組みも合わせてつけられるからです。

高校入試では、調査書に欠席日数が書かれることもあります。ただし、扱いは都道府県や高校によって違います。気になる人は、高校受験で出席日数が不利になる目安と対策も読んでみてください。

回復を早めるために、まずはしっかり休む

体調を崩したときにいちばん大事なのは、勉強よりも睡眠と水分です。休むことも、次のテストで力を出すための準備だと考えましょう。症状が強いときや、なかなか良くならないときは、医療機関を受診してください。

眠ることを最優先にする

回復のためには、まず体を休めることが欠かせません。部屋を暖かくして、乾燥しすぎないように整えましょう。

布団の中でスマホを見続けると、寝つきにくくなることがあります。勉強の情報が気になっても、今はスマホを手の届かない場所に置いて、眠ることを優先してください。

食事と水分はとれるものを少しずつ

食欲がないときは、おかゆやうどん、スープなど、消化しやすく食べやすいものを少しずつとりましょう。水分はこまめにとることが大切です。揚げ物や辛いものなど、胃腸に負担がかかりやすいものは、回復するまで控えめにしておくと安心です。

熱があるときの過ごし方は、熱があるときに勉強してもいいかの判断と回復の過ごし方でも詳しく紹介しています。

体調が悪くて勉強できないときの「最低限」の勉強法

熱があるときや症状が強いときは、勉強しなくて大丈夫です。少し楽になってから、体に負担の少ない方法で、範囲を絞って取り組みましょう。

横になったままできる「見る勉強」

起き上がるのがつらいうちは、ペンを持たずにできる勉強に切り替えます。教科書の太字や授業ノート、ワークの解答と解説を眺めるだけでも、覚えた内容の確認になります。

文字を追うのが疲れるときは、画面を見ずに音声だけで聞ける教材を使う方法もあります。英単語や社会の用語など、耳で確認しやすい内容から始めるとよいでしょう。

やる範囲を点につながりやすいところに絞る

体調が悪いときに、全範囲を完璧に仕上げようとするのは無理があります。次の順番で優先順位をつけましょう。

  1. 授業で先生が「テストに出す」「大事」と言ったところ。
  2. 学校のワークの基本問題。
  3. 用語や公式、英単語などの暗記事項。

残り時間が少ないときの絞り方は、テスト勉強が間に合わないときの最低限の対策でも紹介しています。

15分やったら横になる、を繰り返す

回復しかけの時期は、短い時間で区切るのがおすすめです。たとえば「15分勉強したら15分横になる」というように、タイマーで区切ってみましょう。

少しでもつらいと感じたら、その日はそこで終わりにしてください。無理をしてぶり返すと、テスト当日の体調にまで響いてしまいます。

お子さんが体調を崩したときに保護者ができること

保護者の方にお願いしたいのは、休むかどうかを一緒に決めること、学校への連絡、そして責めない声かけの3つです。

お子さんは、テスト前に体調を崩したことで、すでに十分に焦っています。「なんでこんなときに」と言われると、自分を責める気持ちが強まり、ゆっくり休めなくなってしまいます。「今は体を治すのが先だよ」と伝え、安心して眠れる環境を整えてあげてください。

学校や塾への連絡、追試の日程の確認なども、できる範囲で保護者が引き受けると、お子さんは回復に集中できます。受験期に体調を崩したときの考え方は、受験生が体調不良になったときの判断基準と回復法にまとめています。

テスト前に毎回体調を崩すのはなぜ?次に向けた予防策

テスト前は、夜遅くまでの勉強による睡眠不足や疲れ、緊張が重なりやすい時期です。毎回のように体調を崩すなら、まずは勉強のスケジュールと睡眠時間から見直してみましょう。

テスト前でも睡眠時間を削らない

厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023では、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保することが推奨されています。

テスト前だけ睡眠を大きく削るやり方は、体調を崩すきっかけになりかねません。前日の徹夜はせず、いつもと同じ時間に寝ることを目標にしましょう。

2週間前から計画を立てて直前の詰め込みを減らす

直前に詰め込むほど、睡眠時間は削られがちです。テストの2週間前を目安に範囲と教科を書き出し、1日にやる量を決めておくと、前日まで生活リズムを崩さずに済みます。具体的な組み方は、テスト週間の勉強スケジュールの立て方を参考にしてください。

緊張で具合が悪くなるなら、ひとりで抱えない

テスト前になると決まってお腹や頭が痛くなる、という人もいます。緊張やストレスが体の不調として出ることもあり、気持ちが弱いからではありません。

ぬるめのお風呂にゆっくりつかる、軽いストレッチをする、深呼吸をするなど、自分なりに落ち着ける方法を持っておきましょう。症状が続くときや強くなるときは、かかりつけの医療機関や学校の養護教諭、スクールカウンセラーに相談してください。

まとめ

テスト前の体調不良は、誰にでも起こりうることです。ポイントを振り返っておきましょう。

  • 熱や強い症状、感染症の疑いがあるときは、無理に受けずに休むことを考える。
  • 休んだときは、追試や見込み点の扱いを早めに担任の先生に確認する。
  • 勉強は少し楽になってから、範囲を絞って短時間で取り組む。
  • 毎回体調を崩すなら、睡眠時間とテスト前のスケジュールを見直す。

今はまず体を休めることが、次のテストで力を出すためのいちばんの近道です。