勉強を始めてしばらくすると、眠くなったり、頭がぼんやりしたりすることはありませんか。そんなときは、机の上に置く飲み物を見直してみるのも一つの方法です。
この記事では、中学生・高校生に向けて、勉強中の飲み物の選び方をまとめました。カフェインとの付き合い方や、保護者の方がお子さんに飲み物を用意するときのポイントも紹介します。
勉強中の飲み物は水や麦茶が基本
勉強中にいちばん向いているのは、水や麦茶のように糖分もカフェインも含まない飲み物です。こまめに飲んでも体への負担が少なく、夜の勉強にも使えます。
そのうえで、眠気を覚ましたいとき、ひと息つきたいときなど、目的に合わせてほかの飲み物を足していくと考えると選びやすくなります。主な飲み物の特徴を表にまとめました。
| 飲み物 | カフェイン | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 水・麦茶・白湯 | 含まない | 勉強中にこまめに飲む基本の一杯。 |
| 無糖の炭酸水 | 含まない | 気分を切り替えたいとき。 |
| ルイボスティー | 含まない | 夕方以降や夜の勉強。 |
| 緑茶・ほうじ茶・紅茶・ウーロン茶 | 含む | 昼間に眠気を感じたとき。 |
| コーヒー | 多めに含む | 中高生は控えめに。 |
| ココア | 少し含む | 休憩中にひと息つくとき。 |
| ジュース・スポーツドリンク | 含まない(糖分が多い) | 休憩中や汗をかいたとき。 |
| エナジードリンク | 多い製品がある | 勉強のお供には向かない。 |
表の「向いている場面」は、あくまで目安です。同じ飲み物でも、体質や飲む量、時間帯によって合う・合わないがあります。
のどが渇く前に、少しずつ飲む
勉強中の水分は、一度にたくさん飲むよりも、少しずつこまめにとるのが基本です。集中していると、飲むこと自体を忘れてしまいがちだからです。
厚生労働省の熱中症予防のためにでも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分や塩分をとるよう呼びかけています。夏の勉強部屋や、暖房で乾燥した冬の部屋では、気づかないうちに体の水分が減っていることもあります。
休憩のたびに一口飲むと決めておく
「25分勉強して5分休む」ポモドーロ・テクニックのようなやり方なら、休憩のたびに一口飲むと決めておくと習慣にしやすくなります。区切りのよいところで飲むことが、気分を切り替える合図にもなります。
ふた付きのボトルを手の届く場所に置く
飲み物を取りに行くたびに席を立つと、そのままスマホを見たり、リビングで話し込んだりしがちです。ふた付きの水筒やタンブラーに入れて机に置いておけば、こぼしてノートをぬらす心配も減ります。
保温・保冷できる水筒なら、温かいお茶も冷たい麦茶も、飲みやすい温度のまま保てます。冷たい飲み物を一気に飲むとおなかがゆるくなりやすい人は、常温や温かいものを選ぶと安心です。
カフェインは量と時間帯に気をつける
コーヒーやお茶に含まれるカフェインには、眠気を覚ます働きがあります。ただし、中学生や高校生は大人よりも控えめにし、夕方以降は避けるのが基本です。
カフェインが入っている飲み物を知っておく
カフェインはコーヒーだけでなく、緑茶、紅茶、ウーロン茶、ほうじ茶、ココア、コーラなどにも含まれています。農林水産省のカフェインの過剰摂取についてには、飲み物ごとのカフェイン量の目安がまとめられています。
意外なのは、ほうじ茶やウーロン茶も、せん茶と同じくらいのカフェインを含むことです。玉露はさらに多く含みます。「お茶だから大丈夫」と思い込まず、夜に飲むなら麦茶やルイボスティーを選びましょう。
子どもは大人よりカフェインを控えめに
日本では、カフェインを1日にどれだけとってよいかという基準は決められていません。カフェインの感じ方には個人差が大きいためです。
一方で、農林水産省の同じページでは、子どもはカフェインを含む刺激物をとりすぎないようにすべきだという海外の見解も紹介されています。とりすぎると、めまいや心拍数の増加、興奮、不安、震え、眠れないといった症状が出ることがあります。
飲んだあとに動悸や気分の悪さが続くときは、無理をせず医療機関に相談してください。
夕方以降のカフェインは睡眠のじゃまになる
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」の快眠と生活習慣では、カフェインの代謝には個人差があるとしています。そのうえで、敏感な人は寝る5〜6時間前から控えたほうがよいと紹介しています。
夜遅くまで起きているためにコーヒーを飲むと、寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めたりしやすくなります。その結果、翌日の授業中に眠くなるという悪循環にもつながります。
睡眠時間の目安は受験生に必要な睡眠時間と睡眠の整え方で、眠気の原因と対策は勉強中に眠くなる原因と今すぐできる眠気対策で詳しく紹介しています。
エナジードリンクは勉強のお供にしない
エナジードリンクや眠気覚まし用の飲料には、カフェインを多く含む製品があります。糖分が多いものも少なくありません。
中高生が勉強のたびにエナジードリンクに頼るのは避けましょう。眠気が強い日は、短い休憩をとるか、早めに寝て翌朝に回すほうが、結果的に勉強がはかどります。
甘い飲み物は休憩中に少しだけ
甘い飲み物は、勉強中に飲み続けるよりも、休憩中のごほうびとして少し楽しむくらいがちょうどよい使い方です。
脳は主にブドウ糖をエネルギー源にしています。ただ、3食をきちんと食べていれば、勉強のたびに甘い飲み物で糖分を補う必要はありません。
ジュースや清涼飲料水、甘いカフェオレなどには、糖分を多く含むものがあります。ボトルの栄養成分表示で「炭水化物」や「糖質」の量を見る習慣をつけると、選ぶときの目安になります。甘い飲み物をちびちび飲み続けると、むし歯の原因になったり、食事が入らなくなったりすることもあります。
ココアやホットミルクでひと息つく
疲れてきたら、温かいココアやホットミルクで休憩するのもよい方法です。温かい飲み物をゆっくり飲む時間が、気持ちを切り替えるきっかけになります。
ただし、ココアの原料のカカオ豆にもカフェインが含まれます。寝る前に飲むなら、量を控えめにしておきましょう。
スポーツドリンクは汗をかいたときに
スポーツドリンクは、部活のあとや暑い日に汗をかいたときに向いています。汗と一緒に出ていく塩分も補えるからです。一方で糖分も含むため、机に向かっている間ずっと飲むものではありません。
飲み物と一緒につまむおやつも選びたい人は、勉強のお供にするお菓子と飲み物の組み合わせや、勉強中に食べるお菓子のおすすめと選び方も参考にしてください。
時間帯や場面に合わせて選び分ける
同じ飲み物でも、飲む時間帯によって向き不向きがあります。朝や昼、夕方以降、テスト当日の3つの場面に分けて考えてみましょう。
朝や昼の勉強なら、お茶で気分を切り替える
朝や昼の勉強で眠気を感じたら、緑茶や紅茶を少し飲むのもよいでしょう。寝るまでに時間があるため、夜の眠りへの影響を抑えやすい時間帯です。
ただし、眠気の原因が睡眠不足なら、飲み物でごまかすより睡眠時間を見直すほうが確実です。厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、中学・高校生の睡眠時間の目安を8〜10時間としています。
夕方以降はカフェインを含まない飲み物に
夕方からの勉強や夜の勉強には、麦茶やルイボスティー、白湯など、カフェインを含まない飲み物が向いています。麦茶は茶葉ではなく大麦から作られるため、カフェインを含みません。
寝る前に温かい飲み物を用意しておくと、勉強を終えて布団に入るまでの切り替えにも役立ちます。
テスト当日は飲み慣れたものを持っていく
テストや受験の当日は、ふだんから飲み慣れている飲み物を選ぶのが安心です。当日に初めてエナジードリンクやコーヒーを試すと、体に合わずに調子を崩すおそれがあります。
トイレが近くなるのが心配な人は、試験の直前に一度にたくさん飲まず、休み時間に少しずつ飲むとよいでしょう。当日の食事については、試験当日に集中力を保つ食べ物と避けたい習慣で紹介しています。
お子さんの飲み物を用意するときのポイント
小学生や中学生のお子さんには、水や麦茶、牛乳など、カフェインを含まない飲み物を中心に用意すると安心です。
海外の機関は、子どものカフェインの目安を体重をもとに示しています。体の小さい子どもほど、少ない量でも影響を受けやすいということです。家庭では、次のような工夫から始めてみてください。
- 冷蔵庫に麦茶や水を常備し、すぐ手に取れるようにする。
- ジュースなどの甘い飲み物は、休憩のおやつと一緒に出す。
- エナジードリンクやコーヒーは、勉強用に買い置きしない。
- 夜にお茶やコーヒーを飲みたがるときは、麦茶やホットミルクを提案する。
飲み物を頭ごなしに禁止するより、なぜ控えたほうがよいのかを一緒に確かめるほうが、お子さんが自分で選べるようになります。頭痛や動悸、寝つきの悪さが続くときは、飲み物だけの問題と決めつけず、かかりつけの医療機関に相談してください。
まとめ
- 勉強中の飲み物は水や麦茶を基本にし、のどが渇く前に少しずつ飲む。
- カフェインは中高生は控えめにし、夕方以降は避ける。
- 甘い飲み物やスポーツドリンクは、休憩中や汗をかいたときに少しだけ。
- テスト当日は、飲み慣れたものを選ぶ。
自分の体に合う飲み物と飲み方を見つけて、毎日の勉強を無理なく続けていきましょう。