テスト期間に入ると、何から手をつければいいのか迷ったり、気づけば夜になっていたりしがちです。部活動が休みになる貴重な時間を生かすには、気合いよりも段取りが大切です。この記事では、テスト期間の過ごし方を「始まる前の準備」「1日のスケジュール」「覚え方」「生活リズム」の順に紹介します。平日と休日の時間割の例も載せているので、自分の予定に合わせて使ってみてください。
テスト期間に入る前に済ませておきたい準備
テスト期間を有効に使えるかどうかは、始まる前の準備で大きく変わります。範囲の確認、提出物、勉強する場所の3つを先に片づけておきましょう。
試験範囲表で全体の量をつかむ
試験範囲が発表されたら、教科ごとにページ数や単元を書き出します。先生が授業中に「ここは大事」と言ったところや、プリントから出るのか教科書中心なのかもメモしておきます。全体の量が見えると、残りの日数で1日にどれだけ進めればよいかを逆算できます。
提出物のワークは期間前に1周終わらせる
学校のワークや問題集は、テスト期間に入る前に一度解き終えておくのが理想です。期間中に空欄を埋めるだけで終わると、答えを写す作業になりがちで、覚えるための時間が残りません。先に1周しておけば、テスト期間を間違えた問題の解き直しに使えるので、点数につながりやすくなります。提出物は通知表の評価に関わることもあるので、提出日も確認しておきましょう。
勉強する場所と机の上を整える
机の上には、その日に使う教材だけを置きます。漫画やゲーム機など、目に入ると気が散るものは別の場所へ移しておきましょう。目標の点数を紙に書いて貼っておくと、何のために今やっているのかを思い出しやすくなります。家だと集中しにくい人は、学校の図書室や、自習できる席がある図書館を使うのも一つの方法です。
テスト期間の勉強スケジュールの立て方
スケジュールは、教科の優先順位を決めてから、平日と休日に分けて組み立てます。「1日10時間」のような無理な計画より、毎日続けられる量にしたほうが、結果的に多くの範囲を回せます。
教科ごとに優先順位をつける
全教科で満点を狙うより、点数を伸ばしやすい教科から固めるほうが現実的です。苦手な単元が多い教科や、範囲の広い教科は早めに始めましょう。やることは「必ずやる」「できればやる」「余裕があればやる」の3段階に分けておきます。こうしておくと、疲れた日でも最低限のことだけは終えられます。
平日の放課後のスケジュール例
平日は、帰宅してから寝るまでの時間を、やることの種類で区切るのがコツです。部活動が休みの日を想定した一例を紹介します。
| 時間 | やること |
|---|---|
| 16:30〜18:00 | 数学や理科の計算問題など、頭を使う教科を進める。 |
| 18:00〜19:00 | 夕食と休憩をとる。 |
| 19:00〜20:30 | ワークの解き直しや、苦手な単元の復習をする。 |
| 20:30〜21:00 | 入浴などで一度休む。 |
| 21:00〜21:45 | 漢字や英単語、社会の用語など、覚えるものを確認する。 |
| 22:30ごろ | 寝る。朝6時半に起きれば8時間眠れる。 |
時間はあくまで一例です。塾や通学時間に合わせて調整し、寝る時刻だけは毎日そろえるようにしましょう。
休日の1日のスケジュール例
休日は、午前・午後・夜の3つに分けて考えると組み立てやすくなります。
| 時間帯 | やること |
|---|---|
| 午前 | 数学の応用問題や国語の読解など、じっくり考える教科に取り組む。 |
| 午後 | 理科や社会の問題演習を中心に進め、1時間ごとに短い休憩を入れる。 |
| 夜 | その日に間違えた問題を解き直し、暗記ものを確認する。 |
1日中机に向かい続けると、午後には集中が切れてしまいます。食事や散歩など、勉強しない時間もあらかじめ予定に入れておきましょう。
予備日を入れて遅れに備える
計画は、予定どおりに進まないことのほうが多いものです。期間の後半に1日、何も予定を入れない予備日をつくっておきましょう。遅れた分をここで取り戻せると分かっていれば、1日つまずいただけで計画全体をあきらめずに済みます。テスト1週間前からの日ごとの進め方は、テスト1週間前から結果を出すための勉強法で詳しく紹介しています。
限られた時間で覚えるための勉強のやり方
覚える効率を上げるには、読み直す時間を減らし、自分で思い出す時間を増やすことが大切です。あわせて、睡眠と休憩の取り方も工夫しましょう。
読み直すより「思い出す」時間を増やす
ノートをきれいにまとめると、勉強した気分にはなります。ただ、それだけでは本当に覚えたかどうかは分かりません。米国の心理学者ロディガーとカーピキは、2006年に発表した研究で次のような結果を示しています。文章を読んだあとに内容を思い出すテストをした学生は、読み直しを重ねた学生よりも、1週間後によく覚えていました。論文は学術誌「Psychological Science」に掲載されています。
問題集を解く、白紙に覚えたことを書き出す、人に説明するつもりで声に出すなど、自分の頭から取り出す練習を中心にしましょう。解き終えたら丸つけをして、間違えた問題に印をつけておきます。解き直すタイミングは、定期テストで点を取るための復習のタイミングとやり方が参考になります。
暗記ものは寝る前に確認し、翌朝に見直す
睡眠には、覚えた内容を定着させる役割があります。そのため、英単語や社会の用語などは、寝る前に一度確認しておくとよいでしょう。翌朝、起きてから数分だけ同じ内容を見直すと、覚えているかどうかを確かめられます。ただし、覚えるために夜更かしをしては逆効果です。
25分集中して5分休むリズムをつくる
長い時間続けて取り組むより、時間を区切ったほうが集中を保ちやすくなります。よく知られているのが、25分の作業と5分の休憩を1セットとして繰り返すポモドーロ・テクニックです。タイマーが鳴るまではほかのことをしないと決め、数セットごとに長めの休憩を取ります。25分では短いと感じる人は、45分勉強して10分休むなど、自分に合う長さに変えてもかまいません。
分からない問題は時間を決めて解説を読む
1つの問題で長く止まるのは、テスト期間にはもったいない時間の使い方です。「5分考えて分からなければ解説を読む」など、先にルールを決めておきましょう。解説を読んで理解できたら付箋を貼り、翌日にもう一度自力で解けるか確かめます。それでも分からないところは、早めに学校の先生に質問するのが近道です。
テスト期間の過ごし方で気をつけたい生活習慣
テスト期間こそ、睡眠・食事・スマホの使い方をいつも以上に整えることが大切です。生活リズムが崩れると、勉強した内容を本番で発揮しにくくなります。
睡眠時間は削らない
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、中学・高校生の睡眠時間の目安を8〜10時間としています。同じガイドでは、睡眠には学習した内容を定着させる役割があるとも説明されています。
徹夜で詰め込むと、翌日の集中力や判断力が落ち、ふだんならしないミスが増えやすくなります。前日は早めに寝て、朝に要点を見直すほうが、落ち着いて本番を迎えられます。
食事と間食はいつもどおりを基本にする
テスト期間だからといって、特別な食べ物を用意する必要はありません。朝食をきちんと食べ、主食・主菜・副菜のそろった食事を心がけましょう。間食は量を決めておき、食べながらだらだら勉強しないようにします。コーヒーやエナジードリンクなどカフェインを含む飲み物は、夕方以降にとると寝つきが悪くなることがあります。
スマホは勉強する部屋に置かない
スマホは、通知が来るたびに気が散る原因になります。「見ないようにする」と決めるより、勉強中は別の部屋に置くほうが確実です。先ほどの睡眠ガイドでも、デジタル機器は寝室に持ち込まず、電源を切って別の部屋に置くようすすめています。スマホとの付き合い方は、中学生でもできるスマホの集中対策でも詳しくまとめています。
教科ごとの進め方のポイント
教科によって点の取り方が違うので、進め方を変えると同じ時間でも成果が出やすくなります。
英語と国語は教科書の本文を中心に
定期テストの英語では、授業で扱った教科書の本文が中心になることがよくあります。単語と文法を確認したら、本文を何度か音読し、日本語訳を見て英文を言えるか試してみましょう。国語は、漢字や語句の問題が確実な得点源です。読解問題は、授業で先生が説明した筆者の主張や登場人物の気持ちを、ノートで見直しておきます。
数学と理科は同じ型の問題を繰り返す
数学や理科の計算問題は、解き方を知っているだけでは本番で手が止まりがちです。教科書の例題とワークの類題を、答えを見ずに解けるまで繰り返しましょう。間違えた問題は、どこで間違えたかを一言メモしておくと、同じミスを防ぎやすくなります。
社会と副教科は図や流れとセットで覚える
社会は、用語だけを覚えるより、地図や年表、資料と結びつけたほうが思い出しやすくなります。歴史は、できごとの原因と結果をつなげて流れで覚えましょう。音楽・美術・保健体育・技術家庭などの副教科は、授業プリントと教科書の太字部分を中心に確認します。副教科の評定も内申点に含まれ、計算方法は都道府県によって違います。詳しくは内申点の出し方と計算方法で確認できます。
計画どおりに進まないときの立て直し方
計画が崩れても、やることを減らして組み直せば立て直せます。気持ちの面と時間の面、それぞれの対処法を見ていきましょう。
やる気が出ない日は5分だけ始める
やる気は、座って手を動かしているうちに後から出てくることがよくあります。「数学を1時間やる」ではなく、「ワークを1問だけ解く」くらいの小さな目標にして、タイマーを5分にセットしてみましょう。1時間に一度は立ち上がって伸びをするなど、体を動かすと気分を切り替えやすくなります。テストが終わったあとの楽しみをカレンダーに書いておくのも、あと少し頑張るための支えになります。
塾の課題と学校のテスト対策が重なったら
テスト期間は、学校の定期テストの対策を優先しましょう。定期テストの結果は、通知表の評定を決める材料の一つです。中学生なら高校受験の内申点に、高校生なら推薦入試で見られる評定平均にもつながります。塾の宿題が多くて手が回らないときは、塾の先生に相談して量を調整してもらうのも一つの方法です。
苦手科目に手が回らないときは基本問題にしぼる
時間が足りないときは、すべてを完璧にしようとせず、取れる問題を確実に取ることを考えます。応用問題はいったん後回しにし、教科書の例題やワークの基本問題を解けるようにしましょう。直前になっても間に合わないと感じたら、テスト勉強が間に合わないときの最低限の対策も参考にしてください。
まとめ
テスト期間の過ごし方で大切なことを振り返ります。
- 期間に入る前に、範囲の確認と提出物のワークを済ませておく。
- 平日と休日で時間割を分け、予備日を1日入れておく。
- 読み直しより、問題を解いて思い出す時間を増やす。
- 睡眠は削らず、スマホは勉強する部屋の外に置く。
テストが終わったら、どの勉強法が合っていたか、どこで時間が足りなくなったかを振り返ってみましょう。次のテスト期間の計画が、ずっと立てやすくなります。