英検準1級のリスニングに苦戦していませんか?「2級まではなんとかなったのに、準1級はリスニングだけで詰まってしまった」という声はよく耳にします。この記事では、受験者に人気の教材やチャンネルを実際の内容にもとづいて比較し、自分に合った学習方法を見つけるための情報をまとめました。
英検準1級のリスニング、なぜ難しいのか
準1級のリスニングは、2級と比べて音声の長さ・難易度・スピードのすべてが大きく上がります。対策を始める前に、何が難しいのかを正確に把握しておきましょう。
試験の構成と問題数
準1級のリスニングは全29問で、3つの大問から構成されています。音声の長さは短いもので30秒程度、長いものは1分半〜2分ほどに及びます。また、リスニングはCSEスコア750点満点で、リーディングやライティングと同じ配点が割り当てられており、合格を左右する重要なセクションです。
2024年のリニューアルでリーディングとライティングの形式は変更されましたが、リスニングに変更はありません。2023年度以前の過去問もそのまま活用できます。
2級との違い
各問題の回答時間は10秒ほどと限られており、記憶を辿って考える余裕はほとんどありません。そのため、音声の意図やテーマをリアルタイムで把握する力が問われます。2級のリスニングでは聞き取れなくても前後の文脈で補えることが多いですが、準1級ではそのような戦略が通用しにくくなります。
なぜリスニング専用の対策が必要か
リーディングやボキャブラリーの学習だけでは、リスニングスコアはなかなか伸びません。耳で英語を処理するスピードと、長い音声を聞きながら要点を整理するスキルは、専用のトレーニングなしには身につきにくいのです。だからこそ、リスニングに特化した教材やコンテンツを取り入れることが重要になります。
最短合格 英検準1級 リスニング問題完全制覇の特徴
ジャパンタイムズ出版から刊行されている「最短合格!英検準1級リスニング問題完全制覇」は、リスニング専用の問題集として多くの受験者に使われています。
この教材が選ばれる理由
過去5年分のデータを徹底分析し、出題傾向をもとに160問のオリジナル問題を収録しています。テーマ・パターン別の練習問題に取り組んだあと、2セット分の模擬試験で総仕上げができる2段階構成になっています。
問題数の豊富さがこの教材最大の強みです。他のリスニング教材と比べて圧倒的に演習量を確保できるため、パターンへの慣れが早くなります。また、準1級リスニングを攻略するための基礎固めページが設けられており、苦手意識をなくしリスニング力を効率的に伸ばすためのトレーニング方法が紹介されています。解き方のポイントや注意点も丁寧に解説されているため、独学でも取り組みやすい設計です。さらに大学受験のリスニング対策としても活用できる汎用性の高い内容です。
新装版との違い
新装版は2019年9月に初版発行されたCD-ROM付きの旧版を改訂したものです。本文の内容や音声に変更はなく、音声の提供形式のみが変わっています。旧版はCD-ROMが必要でしたが、新装版ではダウンロードやストリーミングで音声を利用できる形式に対応しており、スマートフォンを使った学習がしやすくなっています。内容は同一のため、すでに旧版を持っている方はそのまま使い続けて問題ありません。
こんな人に向いている
この教材は、次のような方に特に向いています。まず、リスニングだけを集中的に強化したい方です。リーディングや語彙は別教材で対策しており、リスニングだけに特化した問題集を探している場合に最適です。次に、演習量を重視する方です。過去問だけでは問題数が不足すると感じている方は、この教材で補完することで十分な練習量を確保できます。また、基礎から丁寧に取り組みたい方にも向いています。基礎固めページからスタートできるため、リスニングに強い苦手意識がある方でも取り組みやすい構成になっています。
旺文社のリスニング教材を使ってみた
旺文社は英検対策教材の定番出版社として広く知られており、リスニング対策にも複数の選択肢を提供しています。
旺文社リスニング教材の強みと弱み
旺文社のリスニング対策教材の代表格は、英検準1級の過去問集です。過去6回分の問題が掲載されており、リスニングの音声もアプリ「英語の友」で手軽に聞けます。2024年度のリニューアルにも対応しているので、最新形式での対策に最適です。また別冊には解答・訳・解説が掲載されており充実した内容です。
本番に最も近い問題で練習できるという点が最大のメリットです。本番の英検リスニングはナレーターの声質・速さ・アクセントに特徴があり、それに慣れることが得点アップにつながります。旺文社の過去問集はまさにその感覚を養うのに最適です。
一方で弱みとして挙げられるのは、過去問の性質上、問題数が限られる点です。9回分の過去問を収録した別シリーズもあり、リスニング音声を4段階のスピードで再生できるなど、演習量を増やしたい方向けの選択肢もあります。
他教材との組み合わせ方
旺文社の過去問は「仕上げ」として使い、「最短合格リスニング問題完全制覇」で演習量を確保するという組み合わせが効果的です。具体的には、最初の1〜2カ月は「最短合格」でパターン別の演習を積み、試験1カ月前から旺文社の過去問で本番形式に慣れる流れがおすすめです。教材を1冊に絞らず、目的に応じて使い分けることが合格への近道といえます。
もりてつの英検準1級リスニング対策
YouTubeや書籍で幅広く活動する英語講師「もりてつ先生」は、英検やTOEIC対策のコンテンツで多くのフォロワーを持ちます。
もりてつとはどんな教師か
もりてつ先生(森田哲也先生)は、TOEICや英検を中心とした英語資格試験の指導を専門とするYouTuberであり講師です。YouTubeチャンネル「Morite2 Channel」は登録者数が多く、試験対策に特化した実践的なコンテンツで支持されています。書籍も多数出版しており、特にTOEIC対策分野での認知度が高いですが、英検準1級のリスニング対策についても動画で解説しています。
もりてつのリスニング指導法の特徴
もりてつ先生の指導法の特徴は、解き方の「型」を重視する点にあります。リスニングでは音声をすべて完璧に聞き取ろうとするのではなく、設問のパターンに応じて何を聞き取ればよいかを明確にする戦略的なアプローチを教えています。また、動画形式であるため、問題を実際に解きながら解説を聞けるライブ感が、テキストだけでは得にくい理解を補ってくれます。独学中の方にとって、「講師に教わっている感覚」を体験できる点も支持される理由の一つです。
独学者がもりてつを活用する方法
もりてつ先生のコンテンツを最大限活用するには、動画を「ながら視聴」ではなく、問題を自分で解いてから解説を確認するという能動的な使い方が重要です。動画を見るだけでわかった気になってしまうのは、リスニング学習でよくある落とし穴です。解説の中で紹介される問題の解き方や選択肢の絞り込み方を、実際の問題で繰り返し練習することで初めて力がつきます。
YouTubeで英検準1級リスニングを学ぶ
無料で使えるYouTubeは、リスニング対策の強力な補助ツールになります。ただし、チャンネルによって内容や質にばらつきがあるため、賢く選ぶことが重要です。
おすすめチャンネルと活用法
英検準1級のリスニング対策に活用できるチャンネルはいくつかあります。もりてつ先生のチャンネルは前述の通り試験対策に特化しており、解き方のテクニックを学ぶのに向いています。また、世界で活躍する各分野のリーダーたちが英語でプレゼンテーションを行う動画を集めたプラットフォームも有効で、英語字幕・日本語字幕の両方を見ながら英語を聴くことができ、スクリプト付きで品詞分類や単語の辞書機能も使えるため英語の総合学習に役立ちます。
YouTubeの活用で大切なのは、聞き流しではなくスクリプトを使った精聴を行うことです。気に入った動画やチャンネルを見つけたら、一度通しで聞いてから、聞き取れなかった部分をスクリプトで確認し、再度シャドーイングするというサイクルが効果的です。
YouTubeだけで合格できるか
結論からいうと、YouTubeだけで準1級リスニングの合格ラインに達することは、かなり難しいといえます。YouTubeは「インプット量を増やす」「解き方の考え方を学ぶ」という点では優れていますが、実際に問題を解いて答え合わせをするという練習はどうしても不足します。合格を目指すには最低4回分、理想は6回分の過去問演習に加えてリスニング問題集を使い、解くだけでなくシャドーイングや言い換え分析まで徹底的にやり込むことが大切です。YouTubeはあくまで補助教材として、問題集・過去問と組み合わせて使うのがベストです。
教材の選び方と組み合わせ戦略
リスニング対策の教材は1冊に絞るよりも、目的に応じて組み合わせることで効果が高まります。
レベル別おすすめ教材
現在のリスニングレベルに応じて、取り組む教材を変えることが重要です。
リスニングに強い苦手意識がある方は、まず「最短合格!英検準1級リスニング問題完全制覇」の基礎固めページから始めましょう。テーマ・パターン別の練習問題でリスニングの「型」を身につけることが優先です。YouTubeで英語音声に触れる時間も並行して増やすと効果的です。
ある程度リスニングに自信がある方は、旺文社の過去問集を中心に本番形式での演習を積み重ねましょう。先読みの有無で体感難易度が劇的に変わるため、筆記試験終了後にリスニングの選択肢を先読みするテクニックを実際の演習で習慣化することが重要です。 Haradaeigo
仕上げ段階の方は、弱点パートに絞った追い込みをかけましょう。「最短合格」でパート別の再演習を行い、もりてつ先生の動画でテクニックを再確認するという使い方が効果的です。
学習スケジュールの立て方
試験まで3カ月ある場合の目安として、最初の1カ月は「最短合格リスニング問題完全制覇」でパターン別演習を毎日こなし、リスニングの基礎体力をつけます。2カ月目は旺文社過去問集で本番形式に慣れながら、YouTubeやもりてつ動画で解法を補強します。毎日決めた時刻に勉強を始める「定刻主義」を意識して、英語学習ゼロの日を作らないことが長期的な力の底上げにつながります。最終1カ月は弱点に集中した演習と、模擬試験での総仕上げを繰り返しましょう。
まとめ
英検準1級のリスニング対策には、複数の教材やコンテンツを目的に応じて使い分けることが効果的です。演習量を確保したいなら「最短合格!英検準1級リスニング問題完全制覇」、本番形式の練習なら旺文社の過去問集、解き方の考え方を学ぶならもりてつ先生の動画、リスニングのインプット量を増やすならYouTubeという使い分けが基本の軸になります。
どの教材も単体では不十分で、組み合わせてこそ効果が最大化されます。自分の現状とのギャップを正確に把握したうえで、取り組む教材を選んでください。リスニングは継続的な練習の積み重ねが結果に直結するパートです。今日から少しずつ耳を鍛えていきましょう。