英検準2級を受験しようとしたとき、「eメール問題って何?どうやって解くの?」と戸惑う人は少なくありません。2024年度の試験リニューアルで新たに追加されたこの問題形式は、慣れていないと手が止まりがちです。しかし、出題パターンはほぼ決まっており、テンプレートとコツを押さえれば、短期間でも得点につなげることができます。この記事では、eメール問題の形式・採点基準から、使えるテンプレート・例題・練習のコツまで、必要な情報をまとめて解説します。

英検準2級のeメール問題とは

英検準2級のeメール問題とは、外国人の知り合いから届いたカジュアルなeメールに対して、英語で返信を書く問題です。2024年度第1回試験から導入されたライティングの新設問で、正式には一次試験の「大問5」として出題されます。

従来の英検準2級ライティングは「意見論述」の1問のみでしたが、リニューアルによってeメール問題が追加され、ライティングは全部で2問構成になりました。eメール問題に特化した対策が必要なのは、意見論述とはまったく異なるスキルが求められるからです。

問題の形式と採点基準

一次試験ライティングにおける位置づけ

ライティングセクションはCSEスコア換算で600点満点のうち200点相当を占めており、合否に大きく影響します。eメール問題(大問5)と意見論述(大問6)の2問合計で、この200点が構成されています。試験全体の得点バランスを考えると、ライティングを得意科目にできるかどうかが合否の鍵を握ると言っても過言ではありません。

なお、リニューアルにともない、リーディング・ライティングの試験時間は75分から80分に延長されています。リーディングの問題数が一部削減されたため、ライティング2問に使える時間は15〜20分程度が目安になります。

問われること・解答のルール

eメール問題では、次の2つのことを1つの返信メール内でこなす必要があります。

  • 相手(外国人の知り合い)から受けた質問に答えること
  • 問題文の下線部について、理解を深めるための具体的な質問を2つ書くこと

解答の語数の目安は40語〜50語です。解答欄の外に書いた内容は採点されません。また、解答が相手のeメールの内容に対応していないと判断された場合、0点になることもあるため、問題文をしっかり読むことが大前提です。

採点基準は以下の3項目で、それぞれ4点満点・合計12点満点です。目標は各項目でバランスよく得点し、合計8点以上を目指すことです。

採点基準配点内容
内容4点課題で求められている内容が含まれているか
語彙4点課題にふさわしい語彙を正しく使えているか
文法4点文構造のバリエーションと正確さ

eメール問題を解く手順

問題文を正確に読む

まず、相手から届いたeメール全体をていねいに読みます。このとき押さえるべきポイントは2つです。

1つ目は「相手からの質問(Do you think〜?など)が何かを確認すること」。これに答えることが解答の核心です。読み飛ばすと的外れな返信になり、大きな減点につながります。

2つ目は「下線部が何を指しているかを確認すること」。下線部は問題文の中の特定の語句や内容を指しており、この下線部の特徴や詳細を問う質問を2つ考えることが求められます。注意点として、eメール本文にすでに答えが書かれている内容を質問してはいけません。たとえば「週に2回散歩する」と書かれているのに「何回散歩しますか?」と聞くと、問題文を読めていないと判断されて減点される可能性があります。

返信の構成を組み立てる

問題文を読み終えたら、返信の構成を大まかに決めます。eメール問題の返信は、次の流れで書くとまとめやすくなります。

  1. 書き出し(感想・共感): 相手のメールの内容に触れた一文
  2. 下線部についての質問2つ: 具体的・オープンな質問を作る
  3. 相手の質問への回答: 「About your question, I think〜」などの形で答える

この3つのパートを意識しながら組み立てると、40〜50語の範囲に収めやすくなります。

時間配分のコツ

ライティング2問に使える時間は15〜20分程度です。eメール問題(大問5)には7〜8分を目安に割り当て、残りを意見論述(大問6)に使う配分が現実的です。

時間内に書き終えるためには、考えすぎずにテンプレートを活用することが重要です。毎回ゼロから文章を組み立てようとすると時間が足りなくなります。定型表現をあらかじめ身につけておき、本番ではその当てはめに集中するのが効率的なアプローチです。

使えるテンプレート

eメール問題は出題パターンがほぼ決まっているため、テンプレートを覚えておくと大きな武器になります。

書き出し(オープニング)

返信の第1文は、相手のメールの内容に触れた感想や共感を一言で書くのが定番です。下線部に関連した単語を自然に使えると採点上も有利です。

定型表現の例

  • It's great that you're [下線部の内容]!
  • I'm surprised that you [下線部の内容].
  • You must be very happy to [下線部の内容].

本文(質問への回答と追加質問)

書き出しの後、下線部に関する質問を2文で書きます。質問はオープンな形(How〜? What〜? Why〜?など)にすることで、具体的かつ自然な問いかけになります。

その後、相手からの質問(Do you think〜?)に答えます。

定型表現の例

  • About your question, I think〜.
  • As for your question, I believe〜 because〜.

締めくくり(クロージング)

解答欄の末尾には Best wishes, がすでに印刷されているため、名前を書く必要はありません。本文の最後の文は、自然に終わる文で締めくくれれば十分です。

例題と模範解答

実際の問題形式を体験しておくことが、eメール問題の対策として最も効果的です。

例題(問題文)

Hi! I started growing vegetables in my garden at home. I wanted to grow apples, but my mom said our garden is too small for an apple tree. She suggested growing vegetables instead. I will give you some of my vegetables when they’re ready to eat. Growing vegetables is fun, but it’s hard work. I have to give them water every day.

Do you think more people will grow vegetables at home in the future?

(下線部:growing vegetables)

模範解答と解説

Hi, [Name]! Thank you for your e-mail. It’s great that you’re growing vegetables in your garden! What kinds of vegetables are you growing? How long does it take for them to grow? About your question, I think more people will grow vegetables at home. They can enjoy fresh and healthy food easily.

解説

  • 第1文:下線部(growing vegetables)に触れた感想で自然に書き出し
  • 第2・3文:下線部の特徴を問う具体的な質問を2つ(種類・期間)
  • 第4文以降:About your question, I think〜 の形で相手の質問に回答し、理由を添えて締める

語数は約45語で、指定範囲内に収まっています。内容・語彙・文法のすべての採点基準を満たす構成です。

スコアを上げる3つのコツ

指示された内容を全て満たす

採点で最も重要なのは「内容」の項目です。どれだけ英語が正確でも、指示された内容を満たしていなければ高得点は取れません。具体的には、「相手の質問への回答」と「下線部に関する質問2つ」の両方が含まれているかを、書き終えた後に必ず確認する習慣をつけましょう。

英検専門の個別指導を行うJumpstart Englishのようなスクールでは、採点基準に沿った答案の作り方を指導してもらえるため、何度練習しても「なぜ点数が伸びないのか」がわからないという場合に、客観的なフィードバックを得ることができます。

自然なつながりを意識した文章にする

各文がぶつ切りにならないよう、接続詞や接続表現を意識して使うと文章の流れが整います。以下のような表現をうまく使えると、採点者に「まとまりのある英文が書ける」と評価されやすくなります。

  • However, / Also, / In addition,(逆接・追加)
  • For example,(例示)
  • That's why〜(理由・結論)

また、同じ単語を繰り返し使うより、言い換えや代名詞を使うと語彙の多様性が評価されやすくなります。

語彙・文法のミスを減らす

高得点を目指す上で、語彙・文法の採点は「加点」より「減点されない」ことが重要です。難しい単語や複雑な構文にチャレンジしてミスするより、確実に使いこなせる表現で書く方が安全です。

特に見落としやすいポイントは次のとおりです。

  • 三単現のs(he goes / she knowsなど)
  • 冠詞の使い分け(a / the
  • スペルミス(慌てると起きやすい)
  • 主語と動詞の一致

よくある失点パターンと対策

実際の試験で多く見られる失点パターンを把握しておくと、本番で同じミスを避けやすくなります。

相手のメールを読まずに答えてしまう

最も多いミスです。問題文に書いてある内容を無視した返信は「対応していない」とみなされ、0点になることがあります。必ず全文をきちんと読んでから書き始めましょう。

下線部に関係のない質問をしてしまう

下線部の特徴や詳細を問う質問でなく、メール全体の感想を聞くような質問を書いてしまうケースがあります。「下線部に直結した質問か?」を意識して作るようにしましょう。

語数が足りない、または大幅に超えてしまう

40〜50語という範囲を外れると採点に影響する可能性があります。書いた後は語数を数える習慣をつけましょう。書き過ぎた場合は文を削るか短くまとめ直します。

名前を書いてしまう

Best wishes, の後に名前を書く必要はないことが問題文に明記されています。うっかり書いてしまうと時間のロスにもなるため、問題文の指示はしっかり読みましょう。

効果的な練習方法

eメール問題の対策には、「テンプレートの習得」と「実際に書く練習」の両輪が必要です。

テンプレートを丸ごと覚える

まずはこの記事で紹介したテンプレートを一通り暗記します。定型表現が自然に出てくる状態になれば、本番での迷いが大幅に減ります。

問題を読んで構成メモを作る練習

本番前に、「この問題ならどう構成するか」を素早く判断できるよう、問題文を読んで骨格をメモする練習を繰り返しましょう。構成が決まれば、英文を書く作業はスムーズになります。

時間を計って書く練習

制限時間を意識した練習を繰り返すことが、試験本番のペース感覚をつかむ近道です。最初は10分、慣れてきたら7〜8分以内を目標にしてみましょう。

書いた英文を第三者に添削してもらう

自分では気づきにくいミスや構成の問題は、人に見てもらうことで初めてわかることがあります。英検の採点基準に詳しい指導者からのフィードバックを活用するのが理想です。英検の級ごとに対策が異なるため、級に特化した個別指導を取り入れることが、効率的な合格への近道にもなります。

まとめ

英検準2級のeメール問題は、2024年度からの新設問ですが、出題パターンと採点基準はほぼ固定されています。以下の3点を押さえておけば、安定した得点につなげられます。

  1. 問題文を丁寧に読み、指示を全て満たすこと(内容の採点に直結)
  2. テンプレートを活用して、7〜8分以内にまとめること(時間管理)
  3. 確実に使える語彙・文法で書き、減点を避けること(語彙・文法の採点)

eメール問題は慣れると得点しやすい問題でもあります。この記事で紹介したテンプレートや例題を活用しながら、繰り返し書く練習を積み重ねていきましょう。

よくあるご質問

Q. 英検準2級のeメール問題とはどのような形式ですか?

A. 2024年度から導入された新形式の問題で、外国人の知り合いから届いたカジュアルなeメールに対して、英語で返信を書く形式です。一次試験の「大問5」として出題されます。

Q. 解答する際の語数の目安を教えてください。

A. 解答の語数は40語から50語が目安です。解答欄の外に書いた内容は採点されないため、枠内に収める必要があります。

Q. eメール問題の返信にはどのような内容を含める必要がありますか?

A. 相手からの質問(Do you think~?など)への回答と、問題文の下線部について理解を深めるための具体的な質問2つの両方を含める必要があります。

Q. 理想的な時間配分はどのくらいですか?

A. ライティング2問全体で15分から20分程度が目安です。そのうちeメール問題には7分から8分を割り当て、残りの時間を意見論述問題に使うのが効率的です。

Q. 採点基準はどのようになっていますか?

A. 「内容」「語彙」「文法」の3つの項目で採点されます。各項目4点満点の合計12点満点で、目標は合計8点以上を目指すことです。

Q. 返信の最後に自分の名前を書く必要はありますか?

A. 名前を書く必要はありません。解答欄の末尾には「Best wishes,」がすでに印刷されており、問題文でも名前は書かないよう明記されています。

Q. 下線部についての質問を作る際に注意することはありますか?

A. eメール本文にすでに答えが書かれている内容を質問してはいけません。相手のメッセージを読み飛ばさず、未知の情報について聞くオープンな質問(HowやWhatなど)を2つ作ることがポイントです。

Q. どのような場合に0点になる可能性がありますか?

A. 解答が相手のeメールの内容に対応していないと判断された場合、0点になることがあります。指示された課題をすべて満たしているか必ず確認してください。