「試験が終わったのにライティングが最後まで書けなかった…」英検2級の1次試験で、こんな悔しい思いをしたことはありませんか。英検2級の筆記試験は85分という制限時間の中で、語彙・長文・ライティング2題まで幅広い問題を解き切らなければなりません。どんなに英語力があっても、時間配分が崩れると本来の実力が発揮できません。この記事では、2024年度のリニューアルに対応した各大問の目安時間と、合格者が実践するおすすめの解く順番をわかりやすく解説します。

英検2級の試験時間を確認しよう

正しい時間配分を考えるためには、まず英検2級の1次試験全体の制限時間を正確に把握しておくことが大切です。試験時間をきちんと把握したうえで計画を立てることが、合格への第一歩です。

筆記試験は85分

英検2級の筆記試験の制限時間は85分です。この85分の中に、語彙問題・長文問題・ライティング(英文要約と意見論述の2題)がすべて詰め込まれています。

2024年度のリニューアルで、ライティングが1題から2題に増えたため、以前と比べて1問あたりにかけられる時間はさらに短くなっています。何も意識せずに試験に臨むと、ライティングに時間が足りなくなるケースが非常に多いです。筆記試験の時間配分を事前に練習しておくことが欠かせません。

リスニングは約25分

筆記試験が終わると、引き続きリスニング試験が行われます。リスニングのテスト時間は約25分で、全30問が出題されます。放送は1回しか流れないため、聞き逃さない集中力が求められます。

筆記85分+リスニング約25分で、1次試験全体の所要時間は約110分が目安です。長丁場になるため、体力・集中力の管理も欠かせない準備のひとつといえます。

各大問の目安時間(85分をどう使うか)

85分という配分時間をどう振り分けるかが、英検2級の合否を左右する重要なポイントです。以下に、2024年度リニューアル後の新形式に対応した大問ごとの理想的な時間配分を紹介します。

大問・セクション問題数目安時間1問あたりの目安
ライティング(英文要約+意見論述)2題35分要約15分/意見論述20分
大問1(語彙・語法)17問9分約30秒
大問2(長文語句空所補充)6問12分1パッセージ6分
大問3(長文内容一致選択)8問24分1パッセージ12分
見直し+リスニング先読み5分
合計85分

各セクションの目安時間を頭に入れておくだけで、試験中に「あとどのくらい残っているか」を常に意識できるようになります。

大問1(語彙・語法)は9分を目安に

大問1は短文の語句空所補充で、17問を9分で解くのが目安です。1問あたり約30秒というペースで進めましょう。

知っている単語や語法であれば数秒で解答できますが、わからない問題に時間をかけすぎると後半の時間配分が一気に崩れます。10秒考えてもわからない問題は消去法で選んで次へ進むという判断が合格への近道です。英検2級の語彙対策として、旺文社の「でる順パス単」などを活用して基礎語彙を固めておくと大問1のスピードが格段に上がります。

大問2(長文語句空所補充)は12分を目安に

大問2は2つのパッセージに各3問が出題される形式で、合計6問を12分で解くのが目安です。1パッセージあたり6分がペースの基準となります。

空所に入る語句を文脈から推測する力が求められるため、まずパッセージ全体をざっと読んで文章の流れをつかみ、その後に各設問の前後を丁寧に確認する進め方が効率的です。語彙の知識に自信がなくても、文脈読解力でカバーできる問題も多いのが大問2の特徴です。

大問3(長文内容一致選択)は24分を目安に

大問3は2つのパッセージから合計8問が出題されます。1パッセージあたり12分、合計24分が目安の配分時間です。

長文問題の中でも最も時間を要するセクションです。**設問を先に読んでから本文を読む「設問先読み法」**を使うと、答えを探しながら読み進めることができ、読み返しを最小限に抑えられます。本文を1回通しで読むだけで解答できるようになるため、大幅な時間節約につながります。

ライティング2題には35分を確保する

2024年度のリニューアルで最も大きく変わったのがライティングです。英文要約(45〜55語)と意見論述(80〜100語)の2題が出題されるようになり、合計で35分を確保することが推奨されています。内訳は英文要約に15分、意見論述に20分が目安です。

英検2級ではリーディング・リスニング・ライティングの3技能がそれぞれ650点満点で均等に配点されています。ライティング2題だけで、リーディング31問と同じ配点が割り当てられているため、ライティングに十分な時間を投資することが合格への最短ルートになります。

時間が足りない人にこそ試してほしい「解く順番」

英検2級の試験時間が足りなくなる原因のひとつが、問題を大問1から順番に解き始めてしまうことです。一見自然な解き方に思えますが、これが時間切れを招く大きな落とし穴になっています。

大問1から解くのが正解とは限らない

大問1から順番に解き進めると、語彙や長文に予想以上の時間をかけてしまい、後半のライティングが雑になったり、未完成のまま終わってしまうケースがあります。ライティングは記述式のため、時間不足になると得点が大きく下がります。配点の高いライティングを後回しにすることが、最も大きなリスクです。

合格者が実践するおすすめの解く順番

試験時間を最大限に活かすために、多くの合格者が実践しているおすすめの解く順番は次のとおりです。

  1. ライティング(英文要約→意見論述):35分
  2. 大問1(語彙・語法):9分
  3. 大問2(長文語句空所補充):12分
  4. 大問3(長文内容一致選択):24分
  5. 見直し&リスニング先読み:5分

ライティングを最初に解く最大の理由は、試験開始直後は脳のエネルギーが最も高い状態にあるからです。文章をゼロから生み出す作業は頭が疲れていない状態でこそ質が上がります。一方でリーディング問題は「選ぶだけ」の作業なので、多少疲れていても安定して解けます。この順番を本番前の練習から体に染み込ませておくことが大切です。

各大問で時間を節約するコツ

時間配分を安定させるためには、各大問の解き方にも工夫を取り入れることが重要です。

大問1では、わからない単語に固執しないことが何より大切です。英検2級の語彙レベルは約5,000語といわれており、単語帳での日頃の対策が大問1のスピードを直接左右します。知っている単語であれば数秒で解けるため、語彙力が高いほど大問1の時間を圧縮でき、後半に余裕が生まれます

大問2・3の長文問題では、本文を一字一句すべて丁寧に読もうとするのではなく、段落ごとのトピックを素早くつかむスキミング(ざっと読み)を意識しましょう。特に大問3は、設問を先に確認してから本文を読むことで、答えに関係する段落だけに集中して読み進めることができます。

ライティングでは、書き始める前に1〜2分かけて箇条書きのメモを作る習慣が効果的です。構成を頭の中で決めてから書き始めることで、途中で考えが詰まるタイムロスを防げます。英文要約は45〜55語、意見論述は80〜100語という字数制限があるため、字数を意識しながら書く練習を日頃から積んでおきましょう。

本番で焦らないために知っておきたいこと

試験本番でも冷静に動けるよう、事前に知っておきたいポイントがいくつかあります。

まず、解く順番を事前に固めておくことが非常に重要です。試験当日に「どこから解こうか」と考えていると、その判断だけで貴重な時間を消費してしまいます。練習の段階からライティング先着・読解後回しの流れを体に叩き込んでおきましょう。

また、筆記試験が終わり、リスニングが始まるまでの数分間は、リスニング問題の選択肢を先読みする時間として活用してください。放送が始まる前に選択肢の内容を目で追うだけで、何を聞き取ればよいかが明確になり、得点率を上げることができます。

英検2級の1次試験の合格基準は1,950点満点中1,520点が目安で、各技能でおよそ7割の正答率を確保することが求められます。特定の大問で失敗しても、他のセクションでカバーできるよう、どのセクションも最低限の目安時間を守りながら解き進めることが安定した合格ラインへの近道です。

まとめ

英検2級の1次試験は、筆記85分・リスニング約25分の合計約110分で行われます。筆記試験85分の理想的な時間配分は、ライティング2題に35分(要約15分+意見論述20分)、大問1に9分、大問2に12分、大問3に24分、見直し・先読みに5分です。

時間が足りないと感じている受験生には、ライティングを最初に解く順番への切り替えを強くおすすめします。配点の高いライティングを脳が冴えた試験開始直後に取り組むことで、得点の底上げが期待できます。時間配分と解く順番を本番前にしっかり練習しておくことが、英検2級合格への確実な一歩になります。