英検準2級の難易度について、合格に必要なレベルや3級との違い、2024年度からの試験形式の変更点などをわかりやすく解説します。

この記事では、合格率の目安や独自の採点基準である「CSEスコア」、技能別のつまずきやすいポイントまで詳しく掘り下げます。受験を考えている中高生から、学び直しを検討している社会人まで、具体的な学習計画を立てるための参考にしてください。

英検準2級の難易度を公式情報からチェック

英検準2級は、日常生活に必要な英語を理解し、使用できる能力が求められる級です。

日本英語検定協会の公式サイトでは「高校中級程度」とされており、大学入試の基礎固めとしても非常に重要な位置づけとなっています。

試験内容は、一次試験(リーディング、ライティング、リスニング)と二次試験(スピーキング/面接)の4技能で構成され、身近な話題に関する総合的な英語力が試されます。

レベルの目安は「高校中級程度」

英検準2級のレベルは「高校中級程度」と定義されており、これは主に高校1年生から2年生で学ぶ英語の範囲に相当します。

中学卒業レベルである3級までに習得した基礎文法を土台として、関係代名詞の非制限用法や仮定法、分詞構文といった、より複雑な文法事項の理解が必要です。

また、長文読解のテーマも日常会話だけでなく、教育や科学、環境問題など少し専門的な内容が含まれるようになるため、語彙力とともに読解スピードも求められます。

求められる単語数は約2,600~3,600語

英検準2級の合格には、約2,600〜3,600語の語彙力が必要とされています。

これは3級の目安(約1,250〜2,100語)と比較すると、1,000語以上も多くなります

日常生活で使われる基本的な単語に加え、少し硬いテーマ(歴史、文化、テクノロジーなど)で使われる単語も出題範囲に含まれるのが特徴です。

特にリーディングの長文やリスニングにおいては、文脈から意味を推測する力も重要ですが、ベースとなる単語を知っているかどうかが直接得点に結びつきます。

他の英語試験に換算した場合のレベル感

英検準2級のレベルを他の英語試験のスコア目安と比較すると、TOEIC L&Rテストではおおよそ300〜400点台、GTEC(中高生向け)では中級レベルに相当するといわれています。

また、国際的な語学力の指標であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)では「A2レベル」に位置づけられます。

これは「日常の身近な話題について、基本的なやりとりができる」レベルを示しており、海外旅行や簡単な日常会話で困らない程度の英語力と捉えることができます。

一部の大学入試では、準2級を持っていることが出願資格や得点換算の対象となるため、取得しておくメリットは大きいです。

英検準2級の合格率と合格ラインの目安

英検準2級の難易度を測る上で、合格率や合格ラインは重要な指標となります。

現在、英検の合格率は公式には発表されていませんが、過去のデータからおおよその目安を推測することは可能です。

また、合否判定には「英検CSEスコア」という独自の指標が用いられるため、その仕組みと各技能の配点バランスについて正しく理解しておくことが重要です。

合格率は非公開だが推定35%前後

英検の合格率は2016年度以降、公式には発表されていません。

しかし、それ以前に公開されていたデータや近年の受験者の傾向から、準2級の合格率はおおよそ30〜35%前後と推定されています。

3級の合格率が約50%前後であることと比較すると、ここで難易度の壁を実感する受験生が多いことがわかります。

中学生や高校生の受験者が多い級ですが、事前のしっかりとした対策なしで合格するのは難しいレベルです。

合格に必要なCSEスコアは一次・二次でそれぞれ何点?

英検準2級の合否は、統計的手法を用いて算出される「CSEスコア」で決まります。

一次試験(リーディング、ライティング、リスニングの3技能)は各600点、合計1800点満点となっており、合格基準スコアは「1322点」です。 二次試験(スピーキング)は600点満点で、合格基準スコアは「406点」に設定されています。

CSEスコアは各技能に均等にスコアが配分されるため、特定の技能だけ満点を取っても、他の技能が極端に低いと合格基準に届かない仕組みになっています。バランス良く得点することが重要です。

正答率は約6割が合格のボーダーライン

英検準2級に受かるための素点(正解した問題数)の目安は、全体の約6割強といわれています。

ただし、CSEスコアは「どの問題に正解したか」という全受験者の解答状況(IRT:項目応答理論)に基づいて算出されるため、単純に「何問正解すれば必ず合格」とは断言できません。

それでも、過去問演習の段階では「全ての技能で安定して6割〜7割の得点を取ること」を現実的な目標に設定しましょう。特にライティングは1問あたりのスコア比重が非常に大きいため、ここでしっかり得点することが合格の鍵となります。

【レベル比較】英検の他級と準2級の難易度の違い

英検準2級の難易度を正確に把握するためには、前後の級である3級や2級との差を知ることが有効です。

3級からステップアップする際の壁や、ゆくゆくは2級へ挑戦するための基礎固めとしての位置づけを理解することで、学習計画が立てやすくなります。

また、2025年度に新設される「準2級プラス」との比較も、今後の受験戦略において重要です。

3級(中学卒業レベル)との違い:語彙と長文の複雑さがアップ

英検3級と準2級の最も大きな違いは、圧倒的な語彙量の差と長文の複雑さです。

3級で求められる単語数に対し、準2級では覚えなければならない単語が格段に増えます。

また、3級の長文が「手紙」や「掲示板」など身近な話題中心であるのに対し、準2級では「歴史」「自然科学」「教育」といった、少し硬く専門的なテーマの説明文も扱われるようになります。

文法面でもより複雑な構文が登場するため、単語の意味を繋ぐだけでは正確に読み解けない場面が増えてきます。

2級(高校卒業レベル)との違い:社会的な話題が増え難易度が大きく上昇

準2級から2級へ進むと、難易度はさらに一段と上がります。

2級では医療、テクノロジー、ビジネスといった社会性の高いテーマが頻出となり、求められる語彙数も約5,100語へと増加します。

長文の内容も抽象的で論理的な展開になり、単語を知っているだけでは解けない「文脈の理解」を問う問題が多くなります。

ライティングや面接でも、自分の意見をより具体的に、説得力を持って英語で論理展開することが求められます。

2025年新設の「準2級プラス」は準2級より難しいレベルに

2025年度(2025年4月)から、新たに「準2級プラス」という級が導入されます。 これは現在の準2級と2級の間に生じている難易度の大きなギャップを埋めるために位置づけられるレベルです。

公式サイトによると、準2級プラスは「身近な社会的な話題についてやり取りできる」レベルとされており、既存の準2級よりも一歩進んだ語彙力や表現力が求められます。

この新設により、準2級は「高校英語の基礎を固める級」、準2級プラスは「2級に向けた応用力を試す級」という位置づけが明確になります。

【技能別】英検準2級でつまずきやすいポイントと難易度

英検準2級では、4技能が均等に評価されます。

それぞれの技能には特有の出題形式があり、受験者がつまずきやすいポイントも異なります。

ここでは、各技能で求められる能力を分析し、具体的な難易度と対策の方向性を示します。

リーディング:日常生活から教育分野まで幅広い長文が出題される

リーディングセクションでは、短文の空所補充問題(語彙・文法)に加え、長文読解問題が出題されます。

長文のテーマは、Eメールのような日常的なものから、歴史上の人物や科学的な説明文まで多岐にわたります。

3級に比べて文章が長くなり語彙レベルも上がるため、文章全体の流れを掴む「速読力」と、設問に関わる箇所を正確に読み解く「精読力」の両方をバランス良く鍛える必要があります。

ライティング:自分の意見を50〜60語で論理的に記述する力が必要

ライティングの意見論述問題では、提示された質問(QUESTION)に対して、自分の意見とその理由を2つ、50〜60語の英語で記述する力が試されます。

3級のライティング(25〜35語程度、理由は1つでも可)から語数が増え、「意見」「理由1」「理由2」「結論」という明確な構成で論理的に展開するスキルが求められます。

語数制限を満たしつつ、スペルや文法ミスを避け、説得力のある文章を作成するフォーマット(型)の練習が不可欠です。

リスニング:3級より会話のスピードが速くなり内容も複雑化

リスニング試験は、3級と比較して音声のスピードがやや速くなり、一度に聞き取る英文の量も増えます。

会話の場面設定は学校生活や買い物など身近なものが多いですが、内容が複雑化するため、状況をイメージしながら要点を記憶する力が求められます。

特に、長めの英文を聞いてその内容に関する質問に答える第3部では、細かな単語を聞き取るだけでなく「話の全体的なオチや要点」を正確に把握する能力が試されます。

スピーキング(面接):イラストの状況説明や意見を問う質問への対策が必須

二次試験であるスピーキング(面接)では、面接官との対面形式で英語を話す能力が評価されます。

パッセージの音読に始まり、内容に関する質問、イラストの状況説明、そして受験者自身の意見を問う質問へと進みます。

特に「イラスト内の人物の行動や状況を現在進行形を用いて英語で説明する問題」は、とっさに的確な語彙を引き出す表現力が求められ、多くの受験者が苦手とします。

また、積極的にコミュニケーションを取ろうとする姿勢(アティチュード)も独立した評価対象となるため、大きな声でハッキリと話す練習をしておきましょう。

【2024年度リニューアル】試験形式の変更で難易度はどう変わった?

2024年度から、英検(3級以上の級)の試験内容にいくつかの重要な変更が加えられました。

このリニューアルは、現代の社会でより求められる「発信力」を的確に測定することを目的としています。

準2級においても大きな変化があり、これに伴い難易度の感じ方や時間配分の戦略に影響が出ています。これから受験する人は必ず把握しておきましょう。

ライティングにEメール問題が追加され記述量が2倍に

2024年度からのリニューアルで最も大きな変更点は、ライティングセクションです。

従来の「意見論述問題(50〜60語)」に加えて、「Eメールへの返信を作成する問題(目安40〜50語)」が新たに追加され、ライティングが2題構成になりました。

これにより、総記述語数が約100語前後へと大幅に増加し、負担が約2倍になりました。

Eメール特有の形式や条件に沿って書くスキルが新たに求められるため、2つのタスクを時間内に書き切る練習が必須となります。

リーディングの問題数が減少し1問あたりの比重が増加

ライティング問題の追加に伴い、一次試験全体の時間(75分)は変わらないまま、リーディングセクションの設問数が一部削減されました。

語彙問題や長文問題の一部が減ったことで、リーディングにかかる負担は減ったように見えますが、増えたライティング2題を解く時間を捻出するために、リーディングをよりスピーディーに解き進める必要があります。

また、問題数が減ったということは「1問正解した際のCSEスコアへの影響力(比重)が大きくなった」とも言えるため、ケアレスミスを減らし確実に正解を選ぶ正確さがより一層求められます。

受験者のレベル別で見る英検準2級の難易度

英検準2級の難易度は、受験者の現在の英語力や年齢によって感じ方が大きく異なります。

学校の授業で英語を学んでいる中学生と、一度英語から離れた社会人とでは、つまずくポイントや効果的な学習アプローチも変わってきます。

中学生が合格するには高校範囲の先取り学習がカギ

中学生にとって、英検準2級は「高校中級レベル」を含むため、挑戦的な目標となります。

中学校で習う文法や単語だけでは長文読解やライティングに対応しきれないため、関係代名詞の非制限用法や仮定法といった高校範囲の文法を先取りして学習することが合格のカギです。

特に語彙力は3級レベルから大きく飛躍するため、早い段階から準2級専用の単語帳を使った計画的な暗記を進める必要があります。

社会人が英語を学び直すのに最適なレベル

学生時代に学んだ英語をすっかり忘れてしまった社会人にとって、英検準2級は「学び直しの最初の目標」として非常に最適なレベルです。

出題されるテーマが日常生活や身近な社会問題が中心であるため、学習した内容をビジネスの基礎や海外旅行など実生活で活かしやすく、モチベーションを維持しやすいのがメリットです。

まずは基礎文法の復習から始め、通勤時間などを活用して語彙力とリスニング力を強化することで、「英語への苦手意識」を払拭する第一歩として非常に価値のある資格といえます。

まとめ

英検準2級は、高校中級程度の英語力を証明する資格であり、基礎的な文法と語彙が身についていれば、計画的な対策で十分に合格を目指せるレベルです。

2024年度のリニューアルによってライティングの負担は増えましたが、出題パターンを把握しフォーマットに慣れておけば着実に得点できます。

3級からのステップアップを目指す学生にとっても、英語を学び直したい社会人にとっても、実用的な英語の基礎を完成させるための非常にバランスの取れた素晴らしい目標といえます。

よくあるご質問

Q. 英検準2級の難易度はどのくらいですか?

A. 英検準2級のレベルは高校中級程度と定義されており、主に高校1年生から2年生で学ぶ英語の範囲に相当します。3級と比較すると、関係代名詞の非制限用法や仮定法、分詞構文といったより複雑な文法事項の理解が必要です。

Q. 合格に必要な語彙力はどのくらいですか?

A. 合格には約2,600から3,600語の語彙力が必要とされています。3級の目安と比較して1,000語以上多く、日常生活の基礎単語に加え、歴史、文化、テクノロジーといった少し硬いテーマで使われる単語も範囲に含まれます。

Q. 2024年度からの試験形式リニューアルで何が変わりましたか?

A. ライティングセクションが1題から2題に増えました。従来の意見論述問題に加え、新たにEメールへの返信を作成する問題が追加され、総記述語数が約2倍になっています。これに伴いリーディングの問題数は一部減少しました。

Q. 合格ラインの目安となるスコアを教えてください。

A. 英検CSEスコアに基づき、一次試験は1322点(1800点満点)、二次試験は406点(600点満点)が合格基準スコアです。素点での正答率は、全体の約6割強が合格のボーダーラインの目安といわれています。

Q. 中学生でも合格することは可能ですか?

A. はい、十分に合格可能です。ただし、学校の授業だけでは足りない高校範囲の文法や単語を自主的に先取り学習する必要があります。専用のテキストや過去問を活用し、計画的に対策を行うことが合格のカギとなります。

Q. 3級合格から準2級合格まで、どのくらいの学習期間が必要ですか?

A. 個人の定着度によりますが、一般的には毎日1から2時間の勉強を継続して、3ヶ月から半年程度が目安とされています。特に語彙数の増加と、新形式のライティング対策に時間を割くことが重要です。

Q. 二次試験の面接で不合格になることはありますか?

A. はい、あります。二次試験は一次試験とは独立して合否判定されるため、無言になってしまったり質問と全く違う回答を繰り返したりすると、合格点に届かない可能性があります。声に出して受け答えをする模擬面接の練習をしておきましょう。

Q. 2025年度に新設される準2級プラスとは何ですか?

A. 準2級と2級の間にある難易度のギャップを埋めるために新設される級です。身近な社会的な話題についてやり取りできるレベルとされ、既存の準2級よりも一歩進んだ語彙力や表現力が求められます。