「英検2級を持っていると、大学受験ってどのくらい有利になるの?」と気になっている受験生や保護者の方は多いのではないでしょうか。特に日東駒専や成成明学、武蔵、神奈川といった中堅の関東私立大学は、併願先として同時に比較されることが多く、それぞれの英検活用制度をまとめて把握しておきたいところです。
この記事では、教育ラボが中堅関東私大の英検2級の使い方を大学ごとに整理します。英検2級は「持っているだけ」ではなく「どの入試方式でどう使えるか」を知って初めて武器になります。 志望校選びと出願戦略の参考にしてください。なお、入試制度は毎年変更されるため、最終的には必ず各大学の最新の募集要項を確認してください。
中堅関東私大で英検2級が持つ意味
日東駒専(日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学)や成成明学獨國武(成蹊・成城・明治学院・獨協・國學院・武蔵)は、難関私大群のMARCHと基礎的な私大群のあいだに位置する人気の大学群です。これらの大学の一般入試で安定して7〜8割を得点するのは簡単ではありません。
一方で英検2級は「高校卒業程度」とされる級で、日々の受験勉強の延長線上にあります。つまり、通常の受験対策を進めながら英検2級を取得しておけば、その1つの成果を複数の中堅私大の入試で使い回せる可能性があるのです。当日の英語で失点するリスクを避けられるうえ、早めに取得すれば総合型選抜や学校推薦型選抜でも活用できるため、取っておいて損はありません。
大学入試で英検2級が使われる4つのパターン
英検2級の使われ方は大学・学部・方式によってさまざまですが、大きく次の4つに分けられます。自分の志望校がどのパターンに当てはまるかを意識すると、制度を理解しやすくなります。
出願資格として使う
英検2級以上、または指定のCSEスコア以上を持っていることが出願の条件になるパターンです。基準を満たしていないとその方式に出願できませんが、逆に満たしていれば当日の英語試験が免除される方式もあります。
英語の得点に換算する
もっとも多いのがこの得点換算方式です。英検のスコアや級に応じて、その大学の英語科目の点数に置き換えられます。たとえば「2級合格で英語80点」といった形です。多くの大学では当日の英語試験も受験でき、換算点と当日の点数のうち高いほうが合否判定に使われるため、保険として使えます。
総合点に加点する
英検のスコアに応じて、入試の総合点に点数が上乗せされるパターンです。英語を得点源にしつつ、さらにスコアで下駄をはかせてもらえるイメージです。
同点時の合否判定で優遇する
得点が同点だった場合に、英検保有者を優先するといった判定上の優遇です。数値としては見えにくいものの、ボーダーライン上では効いてくることがあります。
なお、いずれのパターンでも基準となるのがCSEスコアです。英検2級はCSEスコア1980点前後が合格ラインで、2150点が高得点合格、2304点が準1級ライン、満点は2600点です。多くの中堅私大では、2級合格ライン(1980点)を超えたあたりから換算・加点の対象になります。
日東駒専の英検2級活用制度
日東駒専は各大学とも英検利用入試を導入しており、学部を問わずチャレンジしやすいのが特徴です。上位大学ほど使える学部が限られる傾向にありますが、日東駒専ラインでは幅広い学部で活用できます。
日本大学
日本大学は学部や方式によって出願資格型と得点換算型があります。たとえば経済学部などではCSEスコア1980点以上で英語が80点に換算される方式があり、学部によっては英検利用で出願すると受験料が減額されるといったメリットも見られます。総合型選抜や学校推薦型選抜でも出願資格として英検が求められる学科が多いため、日大 英検2級の活用を考えるなら学部ごとの要項確認が欠かせません。
東洋大学
東洋大学も英検2級以上を幅広い方式で利用できます。近年は他大学との併願が可能な学校推薦型選抜が導入され、そこで英検スコアを使う方式ではCSEスコア2034点以上で100点、2150点以上で90点、1980点以上で80点といった換算がなされます。共通テストの英語で代替できる方式もあるため、選択肢が多い点が魅力です。
駒澤大学
駒澤大学は医療健康科学部を除く全学部で英検利用が可能です。基準がシンプルで、一般選抜や全学部統一日程ではCSEスコア1950点で英語が75点に換算されます。 当日の英語試験も受験でき高いほうが採用されるため、英語が得点源になる受験生は保険として使うのがよいでしょう。駒澤大学 英検2級を使う場合、2級合格ライン未満のスコアでも換算対象になる点は覚えておきたいところです。
専修大学
専修大学も全学部で英検利用が可能で、得点換算方式を採用しています。2級合格または一定のCSEスコアで英語の得点に換算され、準1級以上または高スコアで満点相当まで引き上げられる仕組みです。必ずしも級に合格していなくてもスコアが基準を満たせばよい方式のため、専修大学 英検2級はギリギリ合格ラインの受験生にとっても使いやすい制度といえます。換算率は年度によって変わるため、出願前に最新の要項を確認しましょう。
成成明学獨國武の英検2級活用制度
成成明学獨國武は日東駒専とMARCHのあいだに位置する大学群です。成成明学獨國武 英検2級の制度は大学ごとに個性があり、加点型・換算型・出願資格型が入り混じっています。成成明学(成蹊・成城・明治学院)だけでも方式が大きく異なるため、一つずつ見ていきましょう。
成蹊大学
成蹊大学は2教科型の全学部統一入試で英語外部試験を利用できます。級の合否ではなくCSEスコアそのものを基準とするため、どの級を受験しても構いません。CSEスコアに応じて英語の得点に換算され、当日の独自試験を受けた場合は高いほうが合否判定に使われます。成蹊 英検2級を使うなら、英検2級は満点でも2600点が上限になる点を踏まえ、より高いスコアを狙いたい場合は上位級も検討するとよいでしょう。
成城大学
成城大学は従来、総合型選抜での出願資格が中心でしたが、近年は一般入試の全学部統一選抜や共通テスト利用選抜でも英検を活用できる方式が広がっています。経済学部・文芸学部・社会イノベーション学部などが対象で、英検2級が出願資格や換算の基準になります。成城は制度が拡大している途中のため、志望学部が対象かどうかの確認が特に重要です。
明治学院大学
明治学院大学は一般選抜の英語外部検定試験利用型で英検が使えます。全学部日程では基準スコアを満たすと英語試験が免除され、A日程では級・スコアに応じて英語の得点(満点150点)に換算されます。独自試験を受けた場合は高いほうが採用されます。明学 英検2級を検討する場合、英文学科・芸術学科・国際キャリア学科は対象外である点に注意してください。
獨協大学・國學院大學・武蔵大学
獨協大学は得点換算方式で、2級以上または一定のスコアで英語の得点に換算し、独自試験と高いほうを採用します。國學院大學も得点換算型で、CSEスコア2600点で100点、2300点で90点、1950点で75点、1700点で50点といった段階換算です。國學院 英検2級では、2級合格時のスコア次第で英語が満点評価になることもあります。 ただし國學院大学の文学部日本文学科・中国文学科にはそもそも英語の試験がない点は押さえておきましょう。武蔵大学は全学部統一グローバル型で英検を利用でき、準2級以上であれば合格していなくても出願できます。武蔵大学 英検2級は独自試験との合計点で判定される仕組みです。
その他の中堅・中小私大の英検2級活用制度
日東駒専や成成明学獨國武以外にも、関東には英検2級を活かせる中堅・中小規模の私立大学が数多くあります。併願先の候補として押さえておきましょう。
神奈川大学
神奈川大学は一般入試や共通テスト利用入試で、英語外部試験のスコアを英語の得点として換算できます。換算スコアを提出すれば当日の英語を受験せずに退場することも可能で、換算された得点がそのまま使われます。 神奈川大学 英検2級を使えば、英語の対策時間を他科目に回すという戦略も取れます。
武蔵野大学
武蔵野大学には英語外部検定活用方式があり、基準スコアを満たすと英語がみなし得点になります。当日の英語筆記試験も受験でき、高いほうの結果で判定されます。共通テスト利用では英語のみなし得点を大きく換算する方式もあり、武蔵野大学 英検2級は準2級以上から利用できるため、幅広い受験生が対象になります。
芝浦工業大学
理系志望者に注目してほしいのが芝浦工業大学です。英語の独自試験を廃止し、一般選抜の一部方式では英検などのCSEスコアまたは共通テストの英語で得点を算出します。数学・理科の2教科型では英検スコアの保有が出願資格になる方式もあります。芝浦工業大学 英検2級を取得しておけば、理系科目に集中しつつ英語を確保できる点が大きな利点です。
白鴎大学・浦和大学など
このほか、白鴎大学や浦和大学のように、総合型選抜や一般選抜の一部で英検を出願資格や優遇の材料として扱う大学もあります。白鴎大学 英検2級や浦和大学 英検2級については募集人員や方式が年度で変わりやすいため、志望する場合は大学公式サイトで最新情報を確認してください。
英検2級を入試で活かすために知っておきたいこと
制度を理解したうえで、実際に出願する際に見落としがちなポイントを整理します。ここを押さえておくと、せっかく取得した英検2級を確実に活かせます。
目標にすべきCSEスコアの目安
中堅私大では2級合格ライン(CSEスコア1980点)が一つの目安ですが、換算率は段階的に上がる大学が多いため、同じ2級でもスコアが高いほど有利になります。 余裕があれば2150点、さらに準1級ライン(2304点)を目指すと、換算点や加点で差をつけられます。2級で不合格でもスコアが基準を満たせば使える大学もあるので、合格・不合格だけで諦めないことが大切です。
取得時期には期限がある
英検のスコアや級そのものに有効期限はありませんが、大学入試では「出願時からさかのぼって2〜3年以内に取得したもの」に限るという条件を設けている大学が少なくありません。高校1〜2年生のうちに取得しておくと、いざ出願というときに期限切れで使えないという事態を防げます。
一般入試との併願可否を確認する
見落としやすいのが、一般入試と英検利用入試を同時に併願できるかどうかです。大学によってはどちらか一方でしか勝負できないこともあり、本当にその大学で英検利用を使うべきかは慎重に判断する必要があります。当日の英語で高得点が狙える受験生の場合、換算点のほうが低くなってしまい、かえって不利になるケースもあるためです。
志望校が決まったら要項の確認を
英検2級は、日東駒専から成成明学獨國武、神奈川や武蔵野、芝浦工業といった中堅関東私大まで、幅広い大学の入試で活用できる心強い資格です。得点換算・加点・出願資格・判定優遇という4つのパターンを理解し、自分の志望校・学部がどの方式に対応しているかを整理すれば、出願戦略の幅が大きく広がります。
一方で、対象学部や換算スコアは毎年のように更新されます。この記事の内容はあくまで全体像をつかむための整理ですので、最終的には志望する大学の最新の募集要項で、対象方式・基準スコア・併願条件を必ず自分の目で確認してください。早めに英検2級を取得し、正確な情報をもとに準備を進めることが、中堅関東私大合格への近道になります。
