中高一貫校の英語・数学についていけない時の対策|塾の選び方も解説

「中学生なのに、もう高校の内容を習っている」「学校の英語の教科書が難しくて、テストの点が取れない」。中高一貫校に通うお子さんの英語と数学について、こうした悩みを抱える家庭は少なくありません。

結論から言うと、中高一貫校の英語と数学は進度が速いうえに学校独自の教材を使うため、学校の教材に沿った復習と、早めのつまずき対策が欠かせません。

この記事では、中高一貫校の英語と数学が難しくなる理由と、家庭でできる対策、塾を選ぶときのポイントを解説します。

中高一貫校の英語・数学が難しいと感じる理由

中高一貫校の英語と数学が難しいと感じるのには、公立中学校とは違う3つの理由があります。

中学の内容を中2までに終える学校もある

中高一貫校の多くは、6年間を見通して授業を組み立てています。中学の内容を早めに終え、高校の内容に入る学校も少なくありません。

たとえば東海中学校・高等学校の教育内容のページでは、主に中学2年生で中学の学習課程を終え、中学3年生から高校の内容に入ると説明しています。

文部科学省も、中等教育学校や併設型の中高一貫校では、教育課程の基準の特例として内容の入れ替えができると示しています。

ただし、進度は学校によって大きく違います。お子さんの学校のシラバスや年間計画を確認することが、対策の出発点です。

検定外の教材を使う学校も少なくない

中高一貫校では、文部科学省の検定を受けていない教材を、教科書や副教材として使う学校も少なくありません。代表的なものは次のとおりです。

教材出版社主な特徴
NEW TREASUREZ会Stage 1〜5の全5冊で、中学1年生から大学入試レベルまでをカバー
Progress in English 21エデックBOOK 3までで、検定教科書の高校2年生レベルの文法を扱う
体系数学数研出版中高6年分の数学を体系的な順番で構成した中高一貫校向けのテキスト

NEW TREASUREは、Z会の教員向けの紹介記事で「検定外教科書」と紹介されています。体系数学も、数研出版が「学習指導要領にとらわれない体系的な配列で再編成した教材」と説明しています。

こうした教材は内容が濃い分、市販の中学生向け問題集とは範囲や順番が合わないことがよくあります。つまずいたときに、自力で戻る場所を見つけにくいのが難しいところです。

積み上げ型の教科なので遅れが広がりやすい

英語も数学も、前に習った内容を土台にして次の内容を学ぶ教科です。

英語なら、単語と文法があいまいなまま進むと、長文が読めなくなります。数学なら、計算や式の扱いが不安定なまま進むと、関数や図形の応用でつまずきます。

進度が速い中高一貫校では、1つの単元のつまずきが、数か月後には大きな差になることを意識しておきましょう。

英語でつまずきやすいポイントと対策

中高一貫校の英語は、早い段階から文法の量と英文の長さが増えていきます。次の点を押さえておくと、立て直しやすくなります。

単語と文法の小テストを落とさない

単語や文法の小テストを頻繁に行う中高一貫校もあります。小テストは、その単元を理解できているかを確かめる絶好の機会です。

小テストで点が取れない状態が続くなら、定期テストでも点が取れないサインです。間違えた単語や文法は、その週のうちに覚え直しましょう。

教科書の本文を音読し、意味を説明できるようにする

定期テストでは、教科書の本文から多くの問題が出ます。本文を何度も音読し、1文ずつ日本語で意味を説明できるようにしておきましょう。

本文で使われている文法を、問題集の例文と結びつけて覚えると、文法問題にも強くなります。

英検®を目標にして単語力を伸ばす

学校の勉強と並行して、英検®を目標にするのも効果的です。級ごとに必要な単語の量が分かりやすく、勉強の目安になります。

大学附属校では、内部進学の条件に英検®の級が含まれる学校もあります。条件がある場合は、いつまでに何級を取るかを早めに決めておきましょう。

数学でつまずきやすいポイントと対策

中高一貫校の数学は、進度の速さに加えて、問題集の量が多いのが特徴です。

代数と幾何が並行して進む

体系数学の1と2は、それぞれ代数編と幾何編に分かれていて、中学の分野にあたります。学校によっては、この2冊を並行して進めます。

2つの分野を同時に学ぶため、どちらか一方に苦手が出ると、テストの点数が大きく崩れやすくなります。分野ごとに、どこでつまずいているかを分けて確認しましょう。

学校の問題集を解き直す

中高一貫校では、4STEPやFocus Gold、チャート式など、量の多い問題集を使う学校もあります。

問題集は1回解いて終わりにせず、間違えた問題に印をつけて、テスト前にもう一度解き直しましょう。解き直しで正解できた問題が、テストで取れる問題です。

分からない単元まで戻る

今の単元が分からない原因が、前の単元にあることはよくあります。たとえば、二次関数でつまずく原因が、一次関数や式の計算にあるような場合です。

分からない単元までさかのぼって復習するのは遠回りに見えますが、積み上げ型の数学では結果的に近道になります。

中学生の勉強の進め方全体は、成績が上がる中学生の勉強方法でも紹介しています。

英語・数学のために塾を選ぶときのポイント

家庭での対策だけでは追いつかないと感じたら、塾を検討しましょう。中高一貫生の英語・数学の塾選びでは、次の3点が特に大切です。

学校の教科書と問題集で指導してくれるか

定期テストの点数を上げたいなら、学校の教材を持ち込んで指導してもらえるかが最も大切です。

面談のときに、NEW TREASUREやプログレス21、体系数学など、実際に使っている教材名を伝えてみましょう。対応の経験があるかどうかで、塾の向き不向きが分かります。

学校の進度に合わせるか、先取りするか

学校の授業についていけていないなら、学校の進度に合わせて復習する塾が合います。

一方で、学校の成績が安定していて難関大を目指すなら、中高一貫生向けに先取りを行う塾も選択肢になります。目的によって、選ぶべき塾は正反対になることもあります。

英語だけ・数学だけでも受けられるか

苦手が英語か数学のどちらかに偏っているなら、1教科から受けられる塾だと費用を抑えられます。

定期テスト前だけ別の教科を追加できる塾もあるので、受講のしかたが柔軟かどうかも確認しておきましょう。

塾のタイプ別の向き不向き

英語と数学の対策という視点で、塾のタイプごとの特徴を整理しました。

塾のタイプ向いている生徒注意したい点
中高一貫校専門の個別指導学校の教材で定期テストの点数を上げたい生徒教室の数が限られ、通える範囲かの確認が必要
一般的な個別指導苦手な単元に絞って教わりたい生徒講師が学校の教材に慣れているかを確認する
中高一貫生向けの集団授業成績が安定し、先取りで難関大を目指す生徒学校の補習には向かず、入塾テストがあることも多い
映像授業自分のペースで復習や先取りをしたい生徒自分で計画を立てて進める力が必要

中高一貫校の生徒を専門に、学校の英語・数学の教材で定期テストを対策する塾もあります。中高一貫校専門の個別指導塾を紹介した記事では、その指導の流れを詳しく紹介しています。

タイプの違う塾をまとめて比べたい場合は、中高一貫生におすすめの塾ランキングをご覧ください。

塾を始める時期に迷っている場合は、中高一貫生の塾はいつからかを解説した記事も参考になります。

まとめ:英語・数学は学校の教材で早めに立て直す

中高一貫校の英語・数学の対策について、ポイントをまとめます。

  • 中高一貫校は進度が速く、NEW TREASUREや体系数学などの検定外の教材を使う学校も少なくない。
  • 英語は、小テストの復習と教科書本文の音読・和訳を固める。
  • 数学は、学校の問題集の解き直しと、分からない単元までさかのぼる復習が大切。
  • 塾を選ぶなら、学校の教材で指導してもらえるかを最初に確認する。
  • 学校の進度に合わせるか先取りするかは、今の成績と目標で決める。

英語と数学は、つまずきに早く気づくほど立て直しが楽になります。定期テストの結果を見ながら、お子さんに合った方法で対策を進めてください。