「部活だるいな、今日は行きたくない」と感じながら練習に向かっている中学生・高校生は少なくありません。入部したころは楽しかったのに、いつの間にか気が重くなっていたという人もいるでしょう。
この記事では、部活がだるいと感じる主な原因と、気持ちを立て直すための対処法を紹介します。続けるかやめるかで迷ったときの考え方もまとめました。
部活がだるいと感じるのはおかしいこと?
部活をだるいと感じるのは、おかしなことではありません。多くの部活は週に何日も活動があり、放課後や休日の時間を長く使うからです。
授業や宿題、テスト勉強と並行して、体力と気力を使い続けるのは大人でも大変です。疲れがたまってくれば、行くのが面倒に感じる日が出てくるのは自然な反応といえます。
「だるいと思う自分は気持ちが弱いのでは」と責める必要はありません。まずは「今の自分は疲れている」と認めることが、立て直しの出発点になります。
部活をだるいと感じる主な原因
だるさの裏には、たいてい何かしらの原因があります。ここではよくある5つを紹介するので、自分に当てはまるものを考えながら読んでみてください。
練習がきつく、体の疲れが抜けない
休みが少ないまま練習が続くと、疲れが抜けきらず、体のだるさとして表れます。
文部科学省は2025年12月に、部活動に関する新しいガイドラインをまとめました。部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドラインでは、学校部活動の休養日を週2日以上としています。活動時間の目安は、平日が1日2時間程度、休日が1日3時間程度です。
このガイドラインは主に公立中学校などを対象にしたもので、高校も内容を参考に取り組むことが望ましいとされています。休みがほとんどない状態が続いているなら、だるさを感じるのは無理もありません。
だるさは「サボりたい」という気持ちではなく、体が休息を求めているサインのこともあります。筋肉痛が長引くときの休み方は、部活の筋肉痛を早く治す方法と練習との付き合い方で詳しく紹介しています。
部内の人間関係がしんどい
練習のきつさよりも、人間関係のほうが気持ちをすり減らすことがあります。
先輩からの当たりが強い、同学年の仲間とぎくしゃくしている、グループに入りづらいといった状況では、部活に行くこと自体が負担になります。部活は毎日のように同じメンバーと過ごすため、関係がこじれると逃げ場がないように感じやすいものです。
悪口や無視、理不尽な命令が続いているなら、我慢だけで乗り切ろうとしなくて大丈夫です。担任や顧問の先生、保護者に早めに伝えましょう。心が疲れているときの休み方は、部活で精神的に疲れたときの対処法でも紹介しています。
勉強との両立が苦しい
部活と勉強の両立に悩む中高生は珍しくありません。
練習が終わって帰宅すると夜になり、宿題を片づけるだけで精一杯という日もあるでしょう。テスト前も練習が続くと、勉強も部活も中途半端な気がして、どちらにも気力がわかなくなります。
疲れて家で勉強が進まない日の工夫は、疲れて勉強できないときに無理なく続く勉強法にまとめています。
目標を見失い、モチベーションがなくなった
入部したころの目標が見えなくなると、何のために練習しているのか分からなくなります。
大会で思うような結果が出なかったり、上達している実感がない時期が続いたりすると、やる気の支えがなくなってしまいます。レギュラー争いに疲れたときや、引退までの時間が長く感じるときにも起こりやすい状態です。
顧問やコーチとの相性が合わない
指導者との関係も、部活への気持ちを大きく左右します。
強い口調で叱られることが多い、自分だけ厳しくされている気がするといった状況では、練習に向かう足が重くなるのは当然です。指導の仕方が自分に合わないと感じていることが、だるさの大きな原因になっている場合もあります。
体罰や、人格を否定するような言葉は許されるものではありません。そうした場面があれば一人で抱えず、保護者や担任の先生に相談してください。
だるい気持ちを放置するとどうなる?
だるさを我慢し続けると、疲れが抜けにくくなり、部活以外の生活にも影響が出ることがあります。
たとえば、授業中に眠くなる、宿題に手がつかない、休日も何もする気が起きないといった形です。部活のことを考えるだけで気分が沈むようになると、学校に行くこと自体がつらくなる場合もあります。
目標に向かって全力で頑張ってきた人が、大会の後などに急に気力をなくしてしまうこともあります。だるさは「少し休んで」という心と体からのサインと受け止めましょう。
次のような状態がしばらく続くときは、保健室の先生やスクールカウンセラーに相談してください。
- 寝ても疲れが取れない日が続いている。
- 食欲が落ちた、または夜なかなか眠れない。
- 部活のことを考えると、腹痛や頭痛が出る。
- 部活以外の好きなことも楽しめなくなった。
体の不調が続く場合は、医療機関を受診することも考えましょう。
「部活だるい」と感じたときの対処法
気持ちを立て直すには、いきなり大きく変えようとせず、できることから一つずつ試すのが近道です。ここでは取り入れやすい方法を6つ紹介します。
今週だけの小さな目標を決める
大きな目標が見えなくなったときは、今週だけの小さな目標を決めてみましょう。
「サーブを10本続けて入れる」「新しい曲の最初の8小節を通して演奏する」など、数日で達成できる目標がおすすめです。できたことをノートやスマホのメモに残しておくと、少しずつ前に進んでいると実感できます。
小さく始めて達成感を積み重ねる考え方は、勉強がだるいと感じる原因と対処法にも共通しています。
モチベーションがないときは続ける理由を書き出す
やる気がなくなったときは、「なぜこの部活を続けているのか」を紙に書き出してみましょう。
「試合に出たい」「仲間と一緒にいるのが楽しい」「体力をつけたい」など、理由は何でも構いません。書いてみると、自分が部活のどこに価値を感じているのかが見えてきます。理由が一つも浮かばないなら、続け方を見直す時期なのかもしれません。
休養と睡眠を意識してとる
疲れを回復させるには、休むことも練習と同じくらい大切です。
長野県がまとめた中学生期のスポーツ指導に関する資料でも、「休養は練習の一部である」という認識を持って練習計画を立てる必要があると書かれています。
まずは睡眠時間を確保し、休養日には練習のことを考えずに過ごす時間を作りましょう。休むことはサボりではなく、次の練習に向けた準備です。睡眠の考え方は、受験生に必要な睡眠時間の目安も参考になります。
信頼できる人に話してみる
だるさやつらさを一人で抱え込まず、誰かに話してみることも大切です。
保護者、担任の先生、部活の仲間、スクールカウンセラーなど、話しやすい人で構いません。言葉にすると気持ちが整理され、自分では気づかなかった解決策が見つかることもあります。
身近な人に話しにくいときは、文部科学省の24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)も利用できます。夜間や休日も含めていつでも電話でき、子ども本人だけでなく保護者も相談できます。
部活以外の楽しみを持つ
生活のほとんどが部活になっていると、うまくいかないときに気持ちを切り替えにくくなります。
好きな音楽を聴く、友達と出かける、趣味に時間を使うなど、部活とは関係のない楽しみを持っておきましょう。ほっとできる場所がほかにあると、部活での悩みを少し離れたところから見られるようになります。
つらい日は休むことも選ぶ
体調が悪い日や、気持ちが限界だと感じる日は、部活を休んでも構いません。
休むときは、顧問の先生に理由を簡単に伝えておくと、あとで気まずくなりにくくなります。「体調がよくないので今日は休みます」のような短い言葉で十分です。無理をして追い込まれるより、少し立ち止まって回復したほうが、結果的に長く続けやすくなります。
部活は続ける?やめる?判断のポイント
続けるかやめるかは、だるさの原因が一時的なものかどうかを目安にすると整理しやすくなります。
先ほどの国のガイドラインでも、部活動は全員が一律に入るものではなく、生徒の自主的・自発的な参加によって行われるものとされています。ただし、退部の手続きや時期は学校によって違うため、担任や顧問の先生に確認しましょう。
続けることを考えたいケース
- テスト前の疲れやスランプなど、原因が一時的なものである。
- 部活の中に、好きな仲間や楽しいと思える場面がまだある。
- やめた後のことを想像すると、後悔しそうな気持ちがある。
やめることも選択肢に入れたいケース
- 毎日行くのが苦痛で、体調や睡眠に影響が出ている。
- 人間関係のトラブルが続き、解決の見通しが立たない。
- 勉強や別の目標に時間を使いたいという気持ちがはっきりしている。
部活を続けることで、体力や仲間とのつながり、粘り強さが身につくのは確かです。一方で、心と体をすり減らしてまで続けることが正解とは限りません。
迷ったときは、すぐに退部を決める前に、顧問の先生に相談してみる方法もあります。学校や部活によっては、しばらく休部したり、参加する日を減らしたりできる場合があります。
最後は「自分がどうしたいか」を軸に決めましょう。保護者の方は結論を急がせず、お子さんの話を最後まで聞くところから始めてみてください。
まとめ
- 部活をだるいと感じるのは自然なことで、疲れや人間関係、勉強との両立などが主な原因です。
- 小さな目標、休養と睡眠、誰かに話すことなど、できる方法から一つずつ試してみましょう。
- 体調や気持ちへの影響が続くときは、休む・相談する・やめるも含めて、自分を守る判断をしてください。
部活は学校生活の大切な一部ですが、すべてではありません。自分のペースを取り戻しながら、納得できる形を選んでいきましょう。