歴史の勉強法|流れで覚える方法と中学・高校のテスト対策

歴史の勉強法|流れで覚える方法と中学・高校のテスト対策

年号や人物名が多すぎて、覚えたはずなのにテストでは思い出せない。歴史の勉強で、そんな悩みを抱えていませんか?

この記事では、「流れ」で覚える歴史の勉強法の手順と、人物・年号・カタカナ用語の覚え方を紹介します。中学の定期テストや高校受験、高校の歴史総合・日本史探究・世界史探究の対策もまとめました。

歴史が覚えられないのはなぜ?

多くの場合、原因は出来事どうしのつながりを知らないまま、用語だけを覚えようとしていることです。つながりの無い単語は思い出す手がかりが少なく、すぐに忘れてしまいます。

たとえば「1600年、関ヶ原の戦い」とだけ覚えても、なぜ戦いが起きたのかは分かりません。徳川家康が勝ったことが、3年後の江戸幕府の成立にどうつながったのか。そこまで理解していると、理由を問う問題や記述問題にも答えやすくなります。

世界の歴史の範囲では、カタカナの人名や地名が次々に出てきます。どの地域の、いつの話なのかを意識せずに覚えると、似た名前が混ざりやすくなります。

もう一つの原因は、読むだけで終わってしまうことです。教科書を何度読み返しても、自分で思い出す練習をしなければ、テストの場面で言葉が出てきません。

歴史の勉強法は4つのステップで進める

歴史の勉強は、流れをつかむ、整理する、思い出す、間隔をあけて復習するの順で進めるのが基本です。

いきなり細かい用語を覚えるのではなく、まず全体の流れを頭に入れます。そのうえで、覚える作業と確かめる作業を交互にくり返します。

ステップ1|教科書を読み物として通して読む

最初に、その単元の教科書を物語のように通して読みます。

この段階では、年号や細かい用語を覚えようとしなくてかまいません。「なぜこの出来事が起きたのか」「その結果どうなったのか」という原因と結果に注目して読みましょう。

教科書の文章が難しく感じるときは、学習まんがの日本の歴史シリーズで大まかな流れをつかむのも一つの方法です。資料集の地図や図もあわせて見ると、出来事の場所や仕組みがイメージしやすくなります。

ステップ2|時代ごとに4つの観点で整理する

流れをつかんだら、時代ごとに要点を整理します。

観点は「政治」「外国との関係」「社会や産業の様子」「文化」の4つがおすすめです。どの時代も同じ形でまとめておくと、時代どうしを比べやすくなります。

中学の歴史は、学習指導要領で大きく次の5つのまとまりに分けられています。ノートや年表もこの区切りで色分けすると、全体の中で今どこを学んでいるかが分かります。

まとまり主な時代世界の動き(例)
古代までの日本旧石器〜平安時代古代文明や宗教のおこり。
中世の日本鎌倉〜室町時代モンゴル帝国の拡大と元寇。
近世の日本安土桃山〜江戸時代新航路の開拓、宗教改革。
近代の日本と世界幕末〜第二次世界大戦欧米の市民革命と産業革命。
現代の日本と世界第二次世界大戦後〜現在冷戦と、その後の国際社会。

ステップ3|何も見ずに思い出す練習をする

整理した内容は、教科書を閉じて思い出す練習で定着させます。

この方法には、記憶の研究による裏づけもあります。2006年、ワシントン大学(セントルイス)のローディガーとカーピッキーが実験の結果を発表しました。文章を読み直した学生より、思い出すテストをした学生の方が、2日後や1週間後によく覚えていたという内容です。

一方で、直後のテストでは読み直した学生の方が成績は上でした。読み直すと覚えた気にはなれますが、長持ちしにくいということです。具体的には、次のような方法で思い出す練習をしましょう。

  • 一問一答の問題集やカードで、用語をすぐ答えられるか確かめる。
  • 白地図や白紙の年表に、覚えた出来事を書き込む。
  • 「なぜ起きたか」「その後どうなったか」を、声に出して説明してみる。

ステップ4|間隔をあけて何度も復習する

一度覚えた内容も、復習しなければ時間とともに忘れていきます。

ドイツの心理学者エビングハウスは、19世紀に自分自身を対象にした実験で、覚えた内容が時間とともに失われていく様子を調べました。これが「忘却曲線」として知られています。

そこで、覚えた翌日、数日後、1週間後というように、間隔を少しずつ広げながら復習するのがおすすめです。日数は目安なので、テストの日程に合わせて調整してください。復習の進め方は、定期テストに向けた復習のタイミングとやり方でも詳しく紹介しています。

歴史を覚える方法|人物・年号・カタカナ用語のコツ

用語を覚えるときは、ほかの知識と結びつけて覚えるのがコツです。

単語を一つずつ覚えるより、人物と出来事、日本と世界を関連づけた方が思い出しやすくなります。

人物は「何をしたか」と理由をセットで覚える

人物は、名前だけでなく、何をしたのかとその理由をまとめて覚えます。

たとえば織田信長なら、長篠の戦いで鉄砲を効果的に使ったこと、楽市・楽座で商工業をさかんにしたことがポイントです。

さらに「なぜ楽市・楽座を行ったのか」まで考えると、記述問題にも対応しやすくなります。座などの特権をなくして自由に商売できるようにし、城下町を発展させるねらいがありました。

年号は語呂合わせと前後関係で覚える

年号は、語呂合わせを使うと短い時間で覚えられます。

  • 794年、平安京に都を移す(鳴くよウグイス平安京)。
  • 1549年、ザビエルがキリスト教を伝える(以後よく広まるキリスト教)。

ただし、すべての年号を語呂合わせで覚える必要はありません。「関ヶ原の戦い(1600年)の3年後に江戸幕府が開かれた」のように、前後の出来事との順番で覚える方法もあります。並べかえ問題にも強くなります。

なお、鎌倉幕府がいつ成立したかには、いくつかの考え方があります。源頼朝が守護・地頭を置いた1185年や、征夷大将軍に任じられた1192年などです。学校で使っている教科書や先生の説明に合わせて覚えましょう。

カタカナの用語は地図と一緒に覚える

カタカナの人名や地名は、地図で場所を確かめながら覚えると混ざりにくくなります。

地域ごとに色を決めて、資料集の地図に書き込んでいく方法もおすすめです。場所が頭に浮かぶようになると、同じ地域で起きた出来事どうしのつながりも見えてきます。

同じ時期の日本と世界を並べてみる

日本と世界の出来事を同じ年表に並べると、歴史を立体的にとらえられます。

たとえば1789年にフランス革命が起きたころ、日本では老中の松平定信が寛政の改革(1787〜1793年)を進めていました。

中学の歴史は日本の歴史が中心ですが、世界の動きと結びつけて問う問題が出ることもあります。「そのころ世界では何が起きていたか」を意識しておくと、こうした問題にも対応しやすくなります。

中学生の歴史の勉強法|定期テストと高校受験

中学の歴史は、日本の歴史の流れを中心に学ぶのが特徴です。

文部科学省の中学校学習指導要領解説(社会編)では、歴史的分野の目標に「我が国の歴史の大きな流れを、世界の歴史を背景に」理解することが挙げられています。

世界の歴史は、日本の出来事の背景として学びます。高校のように日本史と世界史が別の科目になっているわけではない点を押さえておきましょう。

定期テストは教科書と授業ノートを中心に

定期テストは授業の内容から出るので、教科書と授業ノート、学校のワークが対策の中心です。

先生が授業で強調したところや、配られたプリントは特に見直しておきましょう。ワークは1回解いて終わりにせず、間違えた問題に印をつけて、何も見ずに解けるまでくり返します。

テストの2週間ほど前から、流れの確認、用語の暗記、ワークの解き直しの順で計画を立てると、直前にあわてずにすみます。計画づくりには、テスト週間の勉強スケジュールの立て方も参考にしてください。

テストの前日は、新しい内容を詰め込むより、間違えた問題とうろ覚えの用語の確認に時間を使いましょう。夜遅くまで詰め込んで、睡眠時間を削りすぎないことも大切です。

高校受験は資料問題と記述問題に慣れる

高校入試の歴史では、年表や史料、グラフを読み取る問題や、理由を説明する記述問題がよく出されます。

用語を覚えるだけでなく、「なぜそうなったのか」を短い文で説明する練習をしておきましょう。出題の形式は都道府県や学校によって違うため、志望校の過去問で確かめることが大切です。

過去問は数年分を解き、間違えた問題をノートにまとめておくと、弱点が見えやすくなります。解き直しのやり方は過去問ノートの作り方で紹介しています。問題集を選ぶときは、中学生向けの参考書・問題集の選び方も参考になります。

高校生の歴史の勉強法|歴史総合と探究科目

高校では、近現代の日本と世界をまとめて学ぶ「歴史総合」が全員の必修科目です。

2022年度に高校に入学した生徒から、新しい学習指導要領が学年ごとに順に実施されました。高等学校学習指導要領解説(地理歴史編)によると、歴史総合は標準2単位の必履修科目です。日本史探究と世界史探究は標準3単位の選択科目で、歴史総合で学んだことを土台にして学びます。

歴史総合は世界と日本を並べて近現代をつかむ

歴史総合では、18世紀ごろから現代までの世界と日本の動きを、関連づけて学びます。

日本の出来事だけ、世界の出来事だけを覚えるのではなく、「同じころ世界ではどうだったか」をいつも意識しましょう。資料を読み取って考える問題も多いので、教科書の図表やグラフの読み方にも慣れておくと安心です。

日本史探究・世界史探究は通史を何周もする

探究科目は範囲が広いため、まず教科書や講義形式の参考書で通史を1周することから始めます。

1周目は細部を気にせず読み進め、2周目からは一問一答や問題集で用語を固めます。そのあと、論述や史料問題の演習に進むと、知識を使う力がついていきます。

世界史探究では、地域ごとの縦の流れと、同じ時代の地域どうしの横のつながりの両方を整理します。日本史探究では、政治・外交・社会経済・文化のテーマ別に、時代をまたいでまとめ直すと理解が深まります。

大学受験まで見すえて教材を選ぶときは、大学受験の科目別・レベル別の参考書の記事も役立ちます。

まとめ|歴史は流れをつかんでから覚えよう

歴史の勉強法のポイントをまとめます。

  • 用語を覚える前に、教科書を通して読んで流れをつかむ。
  • 時代ごとに、政治・外国との関係・社会・文化で整理する。
  • 読み直すだけでなく、思い出す練習と間隔をあけた復習をくり返す。
  • 中学は教科書とワーク、高校受験は過去問、高校は通史の反復を中心に進める。

最初から全部を覚えようとしなくて大丈夫です。流れが見えてくると覚えることどうしがつながり、歴史の勉強はぐっと楽になります。