中学生の夏休みの勉強計画の立て方|学年別の目標と1日の進め方

中学生の夏休みの勉強計画の立て方|学年別の目標と1日の進め方

「夏休みこそ勉強しようと思っていたのに、気づけばもうお盆」。そんな経験がある人は少なくないはずです。

中学生の夏休みの勉強計画は、立てる順番さえ押さえれば難しくありません。この記事では、計画を立てる手順、夏休みを3つの時期に分けた割り振り方、1日のスケジュール例、学年ごとに優先したいことを順に紹介します。

中学生の夏休みの勉強計画は「ゴールから逆算」して立てる

計画はゴールから決めるのが近道です。「毎日6時間やる」のように時間から決めると、何を終わらせればよいかがぼやけてしまいます。先に「夏休みの終わりに何ができるようになっていたいか」を決め、そこから週ごと、1日ごとの量に分けていきましょう。

計画づくりは、次の4つの手順で進めます。

  • 宿題、苦手な単元、部活や家族の予定を書き出す。
  • 夏休みの終わりの目標を、具体的な言葉で決める。
  • 夏休みを3つの時期に分け、週ごとにやることを割り振る。
  • 1日のノルマを「時間」だけでなく「ページ数」や「問題数」で決める。

目標は「数学を頑張る」ではなく、「連立方程式の文章題を自力で解けるようにする」のように、できたかどうかを確かめられる形にします。計画表は、紙1枚かノート1ページに収まる程度のシンプルなもので十分です。細かく作り込むほど、1日崩れただけで全体が崩れやすくなります。

計画の前に「宿題・苦手・予定」を書き出す

計画の材料になるのは、やるべきことの量と、使える日数です。この2つを先に見える形にしておきます。

宿題はページ数まで数えておく

宿題は教科ごとに、ワークのページ数やプリントの枚数まで書き出します。「数学のワーク40ページ」のように量が分かれば、1日あたりの目安を計算できます。

読書感想文や作文、レポートのように、まとまった時間が必要な課題も分けて書いておきましょう。細切れの時間では進みにくいので、計画のなかで「この日にやる」と日付を決めておくと安心です。

1学期のテストから苦手な単元を見つける

次に、1学期の定期テストや小テストを見直し、点数を落とした単元を書き出します。「英語が苦手」で止めずに、「過去形の不規則動詞があいまい」のように単元と原因まで書くのがコツです。

苦手な単元が具体的になると、「どの問題集の何ページをやるか」まで決められます。書き出した単元が多い場合は、2学期以降の授業でも使う基本の単元から優先しましょう。

カレンダーで「勉強できる日」を数える

夏休みの期間は、地域や学校によって違います。学校の予定表で始まりと終わりの日を確認し、カレンダーに部活、旅行、お盆の帰省、夏期講習などの予定を書き込みましょう。

そのうえで、1日を次の3種類に分けておくと、現実的な計画が立てやすくなります。

  • しっかり勉強できる日(予定がない日)。
  • 半日だけ勉強できる日(部活や講習がある日)。
  • ほとんど勉強できない日(旅行や大会の日)。

「ほとんど勉強できない日」には、最初から勉強の予定を入れないのがポイントです。無理に詰め込むより、ほかの日で取り戻すほうが計画は崩れにくくなります。

夏休みを「前半・中盤・終盤」に分けて割り振る

書き出したやることは、夏休みを3つの時期に分けて割り振ります。時期ごとに役割を決めておくと、毎日「今日は何をしよう」と迷わずに済みます。

時期主にやること
前半(最初の3分の1)宿題を中心に進め、毎日の勉強のペースをつかむ。
中盤(真ん中の3分の1)書き出した苦手な単元の復習に時間を使う。
終盤(最後の3分の1)遅れを取り戻し、休み明けに向けて総仕上げをする。

前半は宿題を中心にペースをつかむ

前半は、学校の宿題を中心に進めます。ワークのように毎日少しずつ進められる宿題は、1日あたりのページ数を決めて取り組みましょう。

宿題を早めに片づけておくと、中盤以降の時間を苦手の復習に回せます。前半ですべて終わらせるのが難しければ、「前半で7割」のように区切りを決めておくと焦らずに済みます。

中盤は苦手な単元の復習に時間を使う

中盤は、書き出した苦手な単元に取り組む時期です。教科書の例題や基本問題に戻り、解けなかった問題は解説を読んだあと、何も見ずにもう一度解き直します。

復習は1回で終わらせず、数日あけてもう一度解くと、本当に身についたかを確かめられます。復習の間隔の取り方は、定期テストで点を取るための復習のタイミングとやり方で詳しく紹介しています。

終盤は予備日と総仕上げにあてる

終盤には、予定を入れない予備日を多めにとっておきます。遅れていた宿題を片づけ、中盤に復習した単元をもう一度解いて確認しましょう。

学校によっては、休み明けに宿題の範囲から課題テストが出ることもあります。提出前に宿題で間違えた問題を見直しておくと、そのままテスト対策になります。

1日のスケジュールは時間帯と「ノルマ」で決める

1日の計画は、勉強する時間帯と、何をどれだけやるかをセットで決めます。時間だけを決めると、机に向かっていても中身が進まない日が出てきやすいからです。

時間帯ごとに勉強の種類を変える

夏の午後は気温が上がり、集中しにくいと感じる人も多いはずです。比較的涼しい午前中に、数学の文章題や英語の長文など、頭を使う勉強を入れておくと進めやすくなります。

午後は問題演習や暗記、夜はその日の復習と翌日の準備、というように時間帯ごとに役割を決めておきましょう。1回の勉強は45〜60分ほどで区切り、短い休憩をはさむと、だらだら続けるより集中を保ちやすくなります。

部活がある日とない日のスケジュール例

次の表は、45〜60分の勉強を「1コマ」とした場合の一例です。起きる時間や部活の時間に合わせて調整してください。

時間帯部活がない日部活がある日
午前数学や英語など、頭を使う勉強を2コマ。部活の練習。
午後宿題のワークや問題演習を2コマ。休憩のあと、宿題を1コマ。
夜暗記ものと1日の振り返りを1コマ。苦手な単元の復習を1コマ。

部活がある日は、勉強時間が短くなって当然です。「部活の日は最低1コマ」のように最低ラインを決めておけば、疲れた日でも勉強の習慣を切らさずに済みます。

睡眠時間を削らない計画にする

勉強時間を増やそうとして、睡眠を削るのはおすすめしません。厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023では、中学・高校生の睡眠時間の目安を8〜10時間としています。

同じガイドでは、学校が休みの日も普段と同じ時間に起きて朝の光を浴びることや、寝る前のスマホやゲームを控えることも勧めています。起きる時間を先に決め、そこから1日の計画を組むとよいでしょう。生活リズムの整え方や勉強以外の過ごし方は、中学生の夏休みの過ごし方と生活リズムのヒントで紹介しています。

学年別に見る、夏休みの勉強計画で優先したいこと

同じ夏休みでも、学年によって計画の中心に置くものは変わります。

中1は「中学の勉強の土台」を固める

中1の夏は、中学校で初めての長い休みです。まずは1学期の内容を取りこぼさないことを目標にしましょう。

数学は、1年生で最初に学ぶ「正の数・負の数」と「文字の式」の計算が、この先の多くの単元の土台になります。英語は、be動詞と一般動詞の使い分けや、疑問文・否定文の作り方をもう一度確認しておくと安心です。

宿題とは別に、1日30分〜1時間ほどの復習から始めれば十分です。それよりも、毎日同じ時間に机に向かう習慣を夏のうちに作ることを大切にしてください。

中2は苦手を残さず、志望校も調べ始める

中2の数学では、連立方程式や一次関数を学びます。文部科学省の学習指導要領で2年生の内容とされている単元で、3年生で学ぶ二次方程式や関数にもつながります。

英語は、文法を習う順番が教科書によって違います。1学期に習った文法を教科書の目次で確かめ、例文を音読したり書き写したりして、使い方ごと覚えておきましょう。

中2の夏は、志望校について調べ始めるのにもよい時期です。夏休みに学校説明会や体験入学を開く高校も多いので、気になる学校のホームページで日程を確認してみましょう。

中3は中1・中2の総復習を最優先にする

中3の夏休みは、受験勉強の土台を作る時期です。高校入試は中学3年間の学習内容から出題されるため、まずは中1・中2の内容の総復習を優先しましょう。

部活を引退したあとは、午前・午後・夜の3つの時間帯に分けて計画を立てると、勉強時間を確保しやすくなります。秋以降は過去問など入試形式の演習が増えていくので、夏のうちに基礎の穴を埋めておくことが大切です。

受験生の夏の勉強時間の目安は、中3受験生の夏休みの勉強時間とスケジュールで詳しくまとめています。夏期講習を検討している場合は、中学生の夏期講習の費用と選び方も参考にしてください。

計画倒れを防ぐコツと、崩れたときの立て直し方

計画は、途中で崩れるものと考えておきましょう。大切なのは、崩れたときにすぐ立て直せる仕組みを最初から入れておくことです。

週に1日は予備日を入れる

1週間のうち1日は、あえて勉強の予定を入れない予備日にします。その週に終わらなかった分をこの日に回せば、遅れを翌週に持ち越さずに済みます。

予備日までに予定どおり進んでいれば、その日は休んだり、好きなことをしたりして構いません。予備日を「ごほうびの日」にできると、ほかの日の計画も守りやすくなります。

やったことを記録して見える形にする

その日に勉強した内容とページ数を、ノートやカレンダーに一言ずつ書き残しましょう。進み具合が目で見えると、遅れにも早めに気づけます。記録のつけ方は、勉強記録ノートの書き方と続けるコツが参考になります。

遅れが続いたら計画のほうを減らす

予備日を使っても遅れが続くときは、計画そのものが多すぎる可能性があります。残りの日数でできる量まで計画を減らし、優先順位の高いものから取り組みましょう。

何日か勉強できなかったとしても、夏休みがすべて無駄になるわけではありません。「今日から何をするか」を決め直せば、そこから十分に取り戻せます。

保護者の方ができるサポート

保護者の方は、週に1回ほど、お子さんと一緒にカレンダーを見ながら計画を確認する時間をとってみてください。できていない部分を責めるより、「どこなら調整できそう?」と一緒に考えるほうが、お子さんも計画を自分のものとして続けやすくなります。

夏休みの勉強計画のポイントまとめ

最後に、中学生の夏休みの勉強計画で押さえたいポイントを振り返ります。

  • 宿題・苦手な単元・予定を書き出し、夏休みの終わりの目標から逆算する。
  • 夏休みを前半・中盤・終盤に分け、週ごとにやることを割り振る。
  • 1日の計画は時間帯とノルマをセットで決め、睡眠時間は削らない。
  • 週1日の予備日を入れ、遅れが続いたら計画を減らして立て直す。

完璧な計画でなくても、毎日少しずつ進めた分は2学期の力になります。まずはカレンダーに宿題と予定を書き出すところから始めてみてください。