『1カ月で攻略!英検準1級』(アルク)は、一次試験から二次試験の面接までを1冊で対策できる総合対策書です。問題形式ごとに解き方の「型」を示しているのが大きな特徴で、準1級に初めて挑戦する人が全体像をつかむのに向いています。

この記事では、本書の基本情報と構成、章ごとの使い方、1カ月の学習スケジュール例、向いている人・向いていない人をまとめました。購入を迷っている方は判断材料にしてください。

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『1カ月で攻略!英検準1級』はどんな本か

結論から言うと、本書は解き方の「型」を身につけるための総合対策書です。英検準1級の4技能をすべて扱い、一次試験の模試(別冊)と二次試験の模試も収録されています。

基本情報

書名1カ月で攻略! 英検準1級[音声DL付]
出版社アルク
発売日2025年7月30日
著者森田鉄也(監修・著)、岡崎修平、斉藤健一
定価2,530円(本体2,300円+税)
判型・ページ数A5判・496ページ(別冊付き)
主な付属音声ダウンロード(MP3)、解説動画、一次試験模試(別冊)、二次試験模試
ISBN978-4-7574-4252-8

価格は発売時の定価です。最新の価格や在庫は、書店や通販サイトでご確認ください。

著者3人のプロフィール

監修・著者の森田鉄也さん(もりてつ先生)は、武田塾英語課課長・English Directorを務める英語講師です。YouTubeチャンネル「Morite2 English Channel」で、英語試験をテーマにした動画を配信しています。

慶應義塾大学文学部(英米文学専攻)を経て、東京大学大学院の言語学修士課程を修了しています。資格はTOEIC L&Rテスト990点(満点)、英検1級、TEAP満点、GTEC CBT満点などです。

共著者の岡崎修平さんは語学書・参考書の作家で、東進ハイスクール(特別講師)や駿台予備学校に出講した経験があります。YouTubeチャンネル「PHOTOGLISH」も運営しています。

斉藤健一さんは代々木ゼミナールの講師で、英語学習アプリを開発する会社の代表も務めています。3人とも英検1級を取得しています。

出版社の紹介によると、総合戦略とスピーキング(二次試験)を森田さんが担当しています。リーディング・リスニングは岡崎さん、リーディング・ライティングは斉藤さんの担当です。

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本書の構成と「型」の考え方

本書は技能別の4章で構成され、各章で問題形式ごとの「型」を学びます。型とは、どこを見て、何と照らし合わせ、どう答えるかという解き方の手順のことです。

章扱う問題目次にある主な型
第1章 ライティング英文要約・意見論述要点把握の型、言い換えの型 ほか
第2章 リーディング語句空所補充・長文読解視線の型、照合の型 ほか
第3章 リスニングPart 1〜Part 3視線の型、言い換えの型 ほか
第4章 スピーキング二次試験(面接)視線の型、3文の型 ほか

型を先に知っておくと、初めて見る問題でも手順どおりに解き進めやすくなります。ただし型は解き方の土台であり、語彙力や読む力そのものの代わりにはなりません。

動画・音声・模試の付属コンテンツ

本書には、試験の全体像をつかむための解説動画が用意されています。総合戦略や4技能の特徴、各大問の攻め方を、森田さんが動画で説明しています。

音声(MP3)は、すべてアルクのウェブサイトからダウンロードできます。無料アプリ「英語学習booco」を使えば、スマートフォンで直接聞くことも可能です。

仕上げ用に、一次試験の模試(別冊)と二次試験の模試が入っています。本番前に時間を計って解くと、残っている弱点を確認できます。

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英検準1級の試験形式(2026年度)をおさらい

本書で学ぶ前に、準1級の試験形式を確認しておきましょう。準1級のレベルは「大学中級程度」が目安とされ、2024年度からはライティングに要約問題が加わっています。

区分内容合格基準スコア
一次試験(筆記90分・リスニング約30分)リーディング31問、ライティング2題(要約は60〜70語で指定、意見論述は120〜150語が目安)、リスニング29問1792(満点2250)
二次試験(面接・約8分)4コマイラストのナレーション、No.1〜No.4の質疑応答512(満点750)

合否は正答数ではなく、英検CSEスコアで判定されます。CSEスコアとは、技能ごとの成績を共通の尺度で表した点数のことです。

本書の紹介文にある「CSEスコア2304」は、一次(1792)と二次(512)の合格基準スコアを足した数字です。スコアは回ごとに統計的に算出されるため、「何問正解すれば合格」とは言い切れません。

スコアの仕組みは英検準1級の合格点とCSEスコアの解説で詳しく紹介しています。

2026年度第3回の一次試験(本会場)は2027年1月24日(日)で、個人申込は2026年10月30日(金)から始まります。最新情報は英検公式サイトでご確認ください。

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章ごとの使い方

各章は独立しているので、苦手な技能から始めても問題ありません。ただし一次試験は3技能の合計スコアで判定されるため、最終的には全章に取り組みましょう。

第1章 ライティング

ライティングは要約と意見論述の2題です。要約では「要点把握の型」と「言い換えの型」を使い、段落ごとの要点をつかんで自分の言葉で書き直す練習をします。

解説を読んだら、必ず自分で1本書いてみることが大切です。模範解答と比べて、要点の抜けや本文の丸写しがないかを確認しましょう。

要約の練習をさらに積みたい方は、英検準1級の要約問題の解き方も参考にしてください。

第2章 リーディング

リーディングは、大問1・2の語句空所補充と、大問3の長文の内容一致選択で構成されています。短文の語句空所補充では「視線の型」「照合の型」を使い、どこを読んで選択肢を絞るかを学びます。

進め方は「解説を読む→解く→答え合わせ→解き直す」の順がおすすめです。大問1は語彙力で差がつくので、単語帳での学習も並行しましょう。

どの単語帳を使うか迷う場合は、英検準1級の単語帳ランキングで主な単語帳を比べています。

第3章 リスニング

リスニングは、Part 1(会話の内容一致選択)、Part 2(文の内容一致選択)、Part 3(Real-Life形式)の3パートです。本書では「視線の型」「言い換えの型」などを通して、放送前に選択肢をどう見るかから学べます。

演習のあとは音声を聞き直し、聞き取れなかった箇所を特定しましょう。原因が単語なのか、音のつながりなのか、スピードなのかを見分けると、次にやるべき対策がはっきりします。

スクリプトを確認したあとで、音声に続けて声に出すシャドーイングを取り入れるのも効果的とされています。

第4章 スピーキング(二次試験)

二次試験の対策は後回しになりがちですが、本書では独立した章で扱っています。ナレーション問題は「視線の型」、質疑応答は「3文の型」で、何をどの順で話すかを整理できます。

ナレーションでは、1分間考えたあと、2分間で4コマの内容を説明します。流れをさらに詳しく知りたい方は、4コマナレーションの攻略記事もあわせてご覧ください。

面接やライティングは、自分の答えが採点でどう評価されるかを一人で判断しにくい分野です。不安がある場合は、英検に特化したマンツーマン指導で講師に確認してもらうのも一つの方法です。

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1カ月で仕上げる学習スケジュール例

1カ月で仕上げるなら、前半の2週間で型を覚え、後半の2週間で演習を重ねる流れが目安です。なお、英検2級程度の基礎力がある人を想定すると、本書は使いやすい内容です。

期間本書でやること並行してやること
1〜2週目各章の解説を読み、型を理解する。例題を型どおりに解けるか確認する単語帳を毎日一定量進める
3週目本書の問題を解き直す。ライティングは要約と意見論述を実際に書く音声でシャドーイング
4週目別冊の一次試験模試を本番と同じ時間で解く。二次試験模試で面接の流れを確認する公式サイトの過去問で演習

1〜2週目:型をインプットする

最初の2週間は、型を理解して使えるようにすることを優先します。たくさん解くよりも、1問ずつ型に沿って解けたかを確かめるほうが身につきやすくなります。

この時期から単語帳の学習も並行しましょう。1日2〜3時間ほど確保できると、無理なく進めやすいでしょう(あくまで目安です)。

3〜4週目:模試と過去問で実戦練習

後半は、身につけた型を実戦で使う期間です。別冊の一次試験模試を本番と同じ時間で解き、時間配分の感覚をつかみましょう。

英検公式サイトで公開されている過去問も、演習に使えます。入手方法は英検準1級の過去問の入手方法でまとめています。

解いたあとは正誤だけでなく、「型に沿って解けたか」も振り返りましょう。二次試験模試で面接の流れを一度通しておくと、本番で落ち着いて臨めます。

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本書の強みと注意点

本書の強みは、準1級の全体像と解き方の手順を1冊で学べることです。一方で、語彙の暗記や大量の演習は別の教材で補う必要があります。

強み

  • 4技能と二次試験を1冊で対策でき、何から始めるかで迷いにくい
  • 問題形式ごとに「型」が示され、解き方の手順を言葉で確認できる
  • 森田さんの解説動画で、試験の全体像や大問ごとの攻め方をつかめる
  • 一次・二次の模試があり、仕上げの確認まで進められる

注意点

本書は解き方の習得が中心で、語彙を大量に覚えるための本ではありません。準1級の語彙問題に備えるには、別に単語帳を用意しましょう。

また「1カ月で攻略」は、ある程度の英語力がある人が集中して取り組む場合の目安と考えるのが現実的です。2級に合格したばかりで基礎に不安がある場合は、文法や語彙の復習と並行して進めてください。

演習量をさらに増やしたい場合は、過去問集などと組み合わせると補えます。

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この参考書が向いている人・向いていない人

本書は、準1級の解き方を一から整理したい人に向いています。語彙の暗記や演習量の確保を主な目的にしている人は、ほかの教材と組み合わせて使いましょう。

向いている人

  • 英検2級に合格し、準1級に初めて挑戦する人
  • 自己流ではなく、問題ごとの解き方の手順を学びたい人
  • 本と動画を組み合わせて学びたい人
  • 一次試験と二次試験を1冊でまとめて対策したい人

向いていない人

  • 英語の基礎力がまだ2級レベルに届いていない人
  • 語彙の暗記を主な目的にしている人(単語帳が別に必要)
  • 過去問をたくさん解いて演習量を積みたい人

独学で進める場合は、本書を「解き方の型を学ぶ1冊」と位置づけましょう。そのうえで単語帳と公式の過去問を組み合わせるのがおすすめです。

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まとめ

『1カ月で攻略!英検準1級』は、英検1級を持つ3人の講師が、問題形式ごとの「型」をまとめた総合対策書です。一次試験から二次試験の面接まで、動画・音声・模試とあわせて1冊で対策できます。

型を理解したら、実際に解いて、書いて、話してみることが大切です。足りない部分は単語帳と過去問で補うと、本書の強みを生かしやすくなります。

ライティングの添削や面接練習など、一人では確認しにくい部分は、英検専門のオンライン英語スクールJumpstart Englishを活用するのも近道です。小学生から高校生を対象に、完全マンツーマンで英検全級の対策を行っています。