英検準1級の対策を始めたいけれど、「何から手をつければいいのかわからない」と悩んでいる方は多いと思います。
結論からいうと、英検準1級の対策は過去問で今の実力を測り、語彙とライティングから始めるのがおすすめです。この記事では、試験のレベルと合格基準を確認したうえで、合格までの全体戦略、技能別にやるべきこと、勉強スケジュールの例を順に解説します。
英検準1級の対策は何から始める?最初の3ステップ
最初にやるべきことは、次の3つです。
- 過去問を1回分、時間を計って解き、技能ごとの弱点を知る。
- 準1級レベルの単語帳を1冊決め、毎日少しずつ進める。
- ライティング(要約・意見論述)の型を覚え、書く練習を始める。
語彙はすべての技能の土台になり、身につくまでに時間がかかります。ライティングは2題で750点分を占めるため、早く始めるほど得点を伸ばしやすい技能です。この2つを軸に、リスニングと面接の練習を加えていきましょう。
英検準1級のレベルと合格基準を知る
対策を始める前に、ゴールとなる試験の中身を確認しておきましょう。
準1級のレベル
英検協会は、準1級のレベルを「大学中級程度」としています。合格者の英語力は、国際的なものさしであるCEFRでB2にあたります。
協会の説明では、社会的な話題について複雑な文章や話を理解し、自分の考えを主張と根拠を明確にして伝えられる力が求められます。
試験の構成
| 試験 | 技能 | 内容(2026年度の形式) |
|---|---|---|
| 一次試験 | リーディング | 31問(短文の語句空所補充18・長文の語句空所補充6・長文の内容一致選択7) |
| 一次試験 | ライティング | 2題(英文要約60〜70語・意見論述120〜150語が目安) |
| 一次試験 | リスニング | 29問(会話12・文章12・Real-Life形式5)約30分 |
| 二次試験 | スピーキング | 面接委員1人との面接(約8分) |
リーディングとライティングは合わせて90分です。
合格基準スコア
合否は英検CSEスコアで判定されます。英検CSEスコアとは、技能ごとの成績を共通の尺度で表した点数のことです。
準1級は4技能がそれぞれ750点満点です。合格基準スコアは、一次試験が3技能の合計2250点中1792点、二次試験が750点中512点で、回によって変わりません。
よく「7割取れば合格」といわれますが、これは2016年度第1回一次試験のデータにもとづく目安です。スコアは回ごとに算出されるため、正答数から合否を計算することはできません。詳しくは英検準1級の合格点とCSEスコアの解説をご覧ください。
2級との違い
2級も社会的な話題を扱いますが、準1級では政治・経済・科学・医療・環境など、より抽象的で専門的なテーマが増えます。単語のレベルが大きく上がり、英文も長く複雑になります。
ライティングの要約は、約200語の英文を60〜70語にまとめる課題です。2級の要約(45〜55語)より長い英文を扱い、内容を自分の言葉で言い換える力が求められます。
英検準1級に受かるための全体戦略
合格への近道は、弱点をデータで把握し、優先順位を決めて取り組むことです。
過去問で今の実力を把握する
まずは過去問を1回分、本番と同じ時間で解いてみましょう。技能ごとの正答率を見ると、どこに伸びしろがあるのかがはっきりします。
「単語が苦手そう」といった感覚ではなく、実際の結果から弱点を決めることが、遠回りしない対策の第一歩です。
配点の仕組みを理解する
一次試験では、リーディング31問とライティング2題に、同じ750点ずつが割り振られています。つまり、ライティング1題あたりの重みはとても大きいということです。
ライティングは記述式なので、練習の成果がスコアに表れやすい技能でもあります。後回しにせず、早い段階から取り組みましょう。
学習の優先順位を決める
一般的には、語彙を固めながらリーディングとライティングを進める流れが取り組みやすいとされています。基礎ができてきたら、リスニングと面接の練習を増やしましょう。
すべての技能を同時に完璧にしようとすると、途中で息切れしがちです。段階を踏んで積み上げることを意識しましょう。
技能別|英検準1級の対策でやるべきこと
ここからは、技能ごとに具体的な対策を紹介します。
語彙力の強化
準1級では、日常会話ではあまり使わない語彙や、社会的なテーマに関する語彙が多く出題されます。準1級レベルの単語帳を1冊決めて、繰り返し学習するのが基本です。
単語だけでなく例文での使われ方も確認すると、読解が速くなり、ライティングや面接でも使える語彙が増えていきます。覚え方のコツは英検準1級の単語対策で詳しく紹介しています。
リーディング対策
語句の空所補充問題は、語彙力がそのまま得点に表れます。単語学習の成果を確かめる場としても活用しましょう。
長文の内容一致問題では、文章全体の要旨をつかむ力と、設問に関係する箇所を素早く見つける力が必要です。段落ごとに要点を短くメモしながら読む練習を重ねると、初めて読む文章でも内容をつかみやすくなります。
リスニング対策
リスニングは、会話・文章・Real-Life形式の3部構成で、放送はすべて1回だけです。Real-Life形式では、問題冊子に書かれた状況と質問をもとに、アナウンスなどを聞いて答えます。
聞き流すだけでは得点につながりにくいため、シャドーイングやディクテーションで聞き取れない箇所を確かめましょう。選択肢に先に目を通しておく習慣も大切です。パート別のコツは英検準1級のリスニング対策で解説しています。
ライティング対策
要約問題では、原文の表現をそのまま写すのではなく、できるだけ自分の言葉に言い換えることが求められます。要約になっていない解答は0点になることがあるため注意が必要です。
意見論述では、示されたPOINTSから2つを使い、序論・本論・結論の構成で書きます。型を身につけておくと、本番で内容を組み立てる時間を短縮できます。
どちらも記述式なので、書いた英文を第三者に添削してもらう機会を増やすことが上達の近道です。要約の書き方は英検準1級の要約問題の解き方にまとめています。
スピーキング(二次試験)対策
二次試験は、面接委員1人との約8分の面接です。自由会話のあと、4コマのイラストを使ったナレーション(考える時間1分・話す時間2分)を行い、続いて4つの質問に答えます。
質問には社会的な話題も含まれるため、さまざまなテーマについて短時間で意見をまとめる練習が欠かせません。自分の答えを録音して聞き返すと、発音や表現のクセに気づきやすくなります。流れの詳細は英検準1級の二次試験の流れと対策をご覧ください。
ライティングの添削や面接練習は、一人では進めにくい部分です。英検に特化したマンツーマン指導を取り入れると、弱点に合わせて効率よく練習できます。
本番で力を出し切るためのコツ
やるべきことを積み重ねたら、本番での立ち回り方も準備しておきましょう。
過去問を繰り返し解く
2024年度のリニューアル後の形式で出題された過去問を中心に、同じ回を2〜3回解き直しましょう。答えを覚えるのではなく、なぜその選択肢が正解なのかを説明できるようにすることが大切です。
苦手な技能を後回しにしない
一次試験は3技能の合計で判定されるため、1つの技能が極端に低いと、他の技能で補うのが難しくなります。ライティングや面接のように後回しにしがちな技能ほど、早めに少しずつ取り組みましょう。
時間配分を決めておく
筆記の90分で、リーディング31問とライティング2題を解き終える必要があります。ライティングの時間が足りなくなると、大きく点を落としかねません。
普段の演習から、ライティングと長文にそれぞれ何分使うかを決めておき、本番でも同じペースで解けるようにしておきましょう。
英検準1級の勉強スケジュール例
必要な勉強時間は、今の英語力によって大きく変わります。ここでは、試験の3か月前から準備する場合の一例を紹介します。
試験3か月前〜1か月前
単語帳での語彙学習と並行して、長文読解に慣れていきます。語彙が定着してきたら、ライティングの型を覚えて書く練習を始め、添削を受ける習慣をつけましょう。リスニングは毎日短い時間でも続けることが大切です。
試験1か月前〜直前期
過去問演習の比重を増やし、本番と同じ時間配分で通して解く練習を繰り返します。間違えた問題や書けなかった表現はノートにまとめ、直前に見返せるようにしておくと安心です。
一次試験のあとは二次試験まで数週間しかありません。一次試験の前から、声に出して答える面接練習も少しずつ始めておきましょう。
2026年度にこれから受けられる日程
従来型の2026年度第3回は、個人申込が2026年10月30日〜12月14日、一次試験が2027年1月24日(日)です。二次試験はA日程が2月28日(日)、B日程が3月7日(日)です。
パソコンで受ける英検S-CBTでも準1級を受験でき、同じ検定回に最大3回まで申し込めます。ただし準1級は実施日が限られます。最新情報は英検公式サイトでご確認ください。
まとめ:英検準1級は計画的な対策で合格に近づける
- 最初に過去問で実力を測り、弱点を把握しましょう。
- 語彙とライティングは早めに始めるのがおすすめです。
- 合格基準スコアは一次1792点(2250点満点)、二次512点(750点満点)です。
- リスニングと面接は、形式に慣れる練習を毎日少しずつ続けましょう。
準1級は簡単な試験ではありませんが、やるべきことを一つずつ積み上げれば、合格に近づけます。今日からできることを一つ選んで、対策を始めてみてください。
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