英検準1級は「大学中級程度」のレベルとされ、社会生活で使われる英語を理解し、実際に使いこなす力が求められる資格です。2級までとは違い、抽象的で専門性の高いテーマも扱うため、「対策を始めたいけれど、何から手をつければいいのか分からない」と感じる人は少なくありません。この記事では、英検準1級に受かるための全体戦略から、技能ごとにやるべきこと、合格者が実践しているコツ、無理のない学習スケジュールまで、合格までのロードマップを一つひとつ整理して解説します。

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英検準1級はどのくらい難しいのか

対策を始める前に、まずは英検準1級がどのくらいのレベルの試験なのかを正しく理解しておくことが大切です。ゴールの形が分かっていないまま勉強を始めると、遠回りをしてしまうことがあります。

英検準1級のレベルと合格基準

英検準1級は、最終目標である1級の手前まで着実に力をつけている段階とされ、CEFRではB2に位置づけられています。試験は一次試験と二次試験の2段階に分かれており、一次試験はリーディング・ライティングをあわせて90分、リスニングは続けて約30分で実施されます。一次試験を突破すると、面接官と1対1で約8分間英語で話す二次試験のスピーキングテストに進みます。

合否の判定には英検独自のCSEスコアが使われ、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能にそれぞれ750点満点が割り振られています。一次試験では2250点満点中1792点程度、二次試験では750点満点中512点程度が合格の目安とされており、各技能でおおよそ7割の得点を安定して取れるかどうかが合格のカギになります。1つの技能に極端な苦手があると、たとえ他の技能で高得点を取っても合格ラインに届きにくいため、バランスの取れた実力が求められる試験だといえます。

英検準2級・2級との違い

英検2級までは、日常生活で使う語彙や文法、身近な話題のリスニングが中心でした。一方で英検準1級では、社会生活一般や政治、経済、科学、医療、環境問題など、抽象度が高く専門的な話題が数多く出題されます。単語のレベルも大きく上がり、文章自体も長く複雑になるため、2級の延長線上の勉強だけでは太刀打ちできません。また、ライティングでは200語程度の英文を60〜70語に要約する問題と、120〜150語で自分の意見を論理的に述べる問題の2種類が出題されるため、単に英作文が書けるだけでなく、読んだ内容を自分の言葉でまとめ直す力も必要になります。

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英検準1級に受かるための全体戦略

英検準1級の対策でつまずきやすいのは、闇雲に単語帳や問題集を進めてしまい、自分の弱点がどこにあるのか分からなくなってしまうケースです。合格に近づくためには、まず全体像を把握したうえで、優先順位を決めて取り組むことが欠かせません。

現在の実力を把握する

最初にやるべきことは、過去問を1回分通しで解いてみて、現時点での実力を把握することです。各セクションの正答率やCSEスコアの目安を確認すれば、自分がどの技能でどれくらい得点できているのか、どこに伸びしろがあるのかが見えてきます。感覚だけで「単語が苦手そう」と決めつけるのではなく、実際のデータをもとに弱点を特定することが、遠回りをしない対策の第一歩です。

配点の仕組みを理解する

英検準1級では、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの4技能すべてに同じ配点が割り振られています。特にライティングはマークシート形式ではなく記述式であるため、まぐれで得点することができず、対策の効果がそのままスコアに反映されやすい技能です。限られた勉強時間を配点の高いポイントに集中させることで、効率よくCSEスコアを積み上げることができます。

学習の優先順位を決める

現在の実力と配点の仕組みが分かったら、次は学習の優先順位を決めます。一般的には、まず語彙力という土台を固めながら、同時にリーディングとライティングの対策を進め、ある程度基礎ができてきた段階でリスニングとスピーキングの練習量を増やしていくという進め方が効率的です。すべての技能を同時に完璧にしようとせず、段階を踏んで積み上げていく意識を持つことが、挫折を防ぐポイントになります。

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英検準1級の対策でやるべきこと

ここからは、実際の対策として何をやるべきかを技能別に具体的に見ていきます。

語彙力の強化

英検準1級のリーディングやリスニングでは、日常会話ではあまり使われないアカデミックな語彙や、社会性の高いテーマに関する語彙が数多く登場します。まずは準1級レベルの単語帳を1冊決めて、繰り返し学習することが基本になります。単語を眺めるだけでなく、例文の中でどのように使われているかまで確認することで、リーディングでの理解速度が上がり、ライティングやスピーキングでも自然に使える語彙が増えていきます。

リーディング対策

リーディングセクションでは、語句選択問題と長文読解問題が出題されます。語句選択問題は語彙力がそのままスコアに直結するため、単語学習の成果を確認する場としても活用できます。長文読解問題では、文章全体の要旨をつかむ力と、設問に対応する該当箇所を素早く見つける力の両方が必要です。段落ごとに要点をメモしながら読む練習を重ねることで、初見の文章でも短時間で内容を把握できるようになります。

リスニング対策

リスニングでは、家庭や職場、公共施設でのやり取りに加えて、講義形式の音声も出題されます。まずは英語の音声に耳を慣らすことが第一歩ですが、聞き流すだけでは得点にはつながりにくいため、シャドーイングやディクテーションを取り入れて、聞き取れなかった箇所を可視化していくことが効果的です。特に講義形式の問題では、話の展開を予測しながら聞く力が求められるため、事前に選択肢へ目を通しておく先読みの習慣も身につけておきましょう。

ライティング対策

英検準1級のライティングは、200語程度の英文を60〜70語で要約する問題と、120〜150語で自分の意見を論理的に述べる問題の2問構成です。要約問題では、原文の表現をそのまま書き写すのではなく、できるだけ自分の言葉に言い換える力が評価されます。意見論述問題では、序論・理由1・理由2・結論という基本的な構成を型として身につけておくと、本番で内容を組み立てる時間を短縮できます。どちらの問題もマークシートではなく記述式であるため、書いた英文を第三者に添削してもらう機会をできるだけ多く作ることが上達の近道です。

スピーキング対策

二次試験のスピーキングでは、在宅勤務や住民運動、護身術といった社会性の高い話題について、面接官と1対1でやり取りをします。自分の意見をその場で組み立てて話す力が必要になるため、日頃からさまざまなトピックについて短時間で意見をまとめる練習をしておくことが大切です。ライティングで論理的に書く練習を重ねておくと、頭の中を整理する力が鍛えられ、スピーキングの受け答えもスムーズになります。また、自分の発話を録音して聞き返すことで、発音や表現のクセに気づきやすくなります。

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英検準1級に受かるコツ

対策の内容が分かったところで、次は本番で実力を発揮するためのコツを押さえておきましょう。やるべきことを積み重ねていても、本番での立ち回り方を知らないと、実力を出し切れないまま終わってしまうことがあります。

過去問を繰り返し解く

英検準1級の出題形式は毎回大きくは変わらないため、過去問を繰り返し解くことが最も効果的な対策の一つです。同じ回を2度、3度と解き直すことで、単に答えを覚えるのではなく、なぜその選択肢が正解になるのかという思考のプロセスを体に染み込ませることができます。過去問演習を通じて時間配分の感覚もつかめるようになるため、本番でのペース配分にも自信が持てるようになります。

苦手分野を後回しにしない

対策を進めていると、どうしても得意な分野の勉強に時間を使いたくなりますが、合格のためには苦手分野に正面から向き合うことが欠かせません。特にライティングやスピーキングのように、対策を後回しにしがちな技能ほど、早い段階から少しずつ取り組んでおくことで、本番までに大きく力を伸ばすことができます。

本番を意識した時間配分を決めておく

筆記試験は90分という限られた時間の中で、語彙問題からライティングまでをこなす必要があります。記述式で配点の高いライティングに時間が足りなくなってしまうと、それだけで大きく点数を落としてしまう可能性があります。そのため、普段の演習の段階から「ライティングにどれくらいの時間を使うか」「リーディングの長文にどれくらい時間をかけるか」といった時間配分を決めておき、本番でも同じペースを再現できるようにしておくことが重要です。

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英検準1級の勉強スケジュール例

最後に、これまで紹介した対策をどのような順序で進めていけばよいか、スケジュールの一例を紹介します。英検2級合格者が準1級に合格するまでにはおよそ1,600時間の学習が必要とされており、決して短期間で仕上がる試験ではありません。無理のない計画を立てて、コツコツ積み上げていく姿勢が合格への近道になります。

試験3か月前からの学習プラン

試験の3か月前からは、まず単語帳を使った語彙学習と並行してリーディングの長文読解に慣れることから始めます。語彙が定着してきたら、ライティングの型を身につける練習に着手し、書いた英文を添削してもらう習慣をつけましょう。リスニングは毎日短時間でもよいので継続し、英語の音声に耳を慣らしておくことが大切です。

直前期の過ごし方

試験の1か月前からは、過去問演習の比重を増やし、本番と同じ時間配分で通しで解く練習を繰り返します。間違えた問題や書けなかった表現をノートにまとめておき、試験直前に見返せるようにしておくと安心です。二次試験対策が必要な人は、この時期から模擬面接の練習を始め、声に出して答える感覚に慣れておきましょう。

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まとめ

英検準1級は、語彙・リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングのすべてをバランスよく仕上げる必要がある、決して簡単ではない試験です。しかし、まず自分の実力を把握し、配点の仕組みを理解したうえで優先順位を決め、技能ごとにやるべきことを一つずつ積み上げていけば、着実に合格へ近づくことができます。この記事で紹介した戦略とスケジュール例を参考に、今日からできることから対策を始めてみてください。