「英検準1級を受けてみたいけれど、実際どのくらい難しいの?」「偏差値や大学に例えるとどのレベル?」と感じている方は多いのではないでしょうか。英検準1級は英検の中でも1級に次ぐ難関級であり、単なる英語の知識だけでなく、社会的な話題を理解し、自分の意見を発信する力まで求められる試験です。この記事では、英検準1級のレベル感を偏差値や大学の難易度、ネイティブとの比較など、さまざまな角度からわかりやすく解説します。これから受験を検討している方はもちろん、すでに勉強を始めている方も、自分の立ち位置を確認する参考にしてみてください。
英検準1級とはどんな試験か
英検準1級は、公益財団法人日本英語検定協会が実施する実用英語技能検定の中で、最上位の1級に次ぐ級にあたります。社会生活で必要とされる英語を十分に理解し、使用できる力を証明する試験として位置づけられており、大学受験や就職、留学などさまざまな場面で活用されています。単に単語や文法を知っているだけでは合格が難しく、社会的なテーマについて自分の考えを筋道立てて伝える力が求められる点が特徴です。
試験の構成と技能
英検準1級は一次試験と二次試験の2段階に分かれています。一次試験ではリーディング、ライティング、リスニングの3技能が測定され、二次試験では面接委員と対面するスピーキングテストが実施されます。一次試験で扱われる話題は、社会生活全般や芸術、文化、歴史、教育、科学、環境、医療、テクノロジー、政治など幅広く、日常会話レベルを超えた社会性の高い内容が中心です。リーディングでは長文読解の分量が増え、ライティングでは自分の意見を根拠とともに論理的に展開するエッセイ形式の問題が出題されます。リスニングも同様に、社会的なテーマを扱った説明文を聞き取る力が試されます。
求められる語彙力
英検準1級に合格するためには、7,500語から9,000語程度の語彙力が必要とされています。英検2級で求められる語彙数がおよそ5,000語から6,000語であることを踏まえると、準1級ではさらに2,000語から3,000語ほど多くの単語を覚える必要がある計算です。単語を覚える際は、意味を単体で暗記するのではなく、文脈の中でどのように使われるかを合わせて理解することが、長文読解やライティングで実際に使える力につながります。
英検準1級のレベルは大学中級程度
日本英語検定協会は、英検準1級のレベルを「大学中級程度」と位置づけています。これは、社会的な話題について複雑な文章や話の展開、概要や要点、詳細を理解し、自分の考えを主張と根拠を明確にしながら詳しく伝えられる力を意味します。国際的な英語力の指標であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)では、英検準1級はB2レベルに相当するとされており、これは「自立した言語使用者」として社会的・専門的なトピックを扱える段階にあたります。
偏差値で見る英検準1級のレベル
大学受験の偏差値に照らし合わせると、英検準1級の英語力は偏差値60台前半から70程度に相当すると考えられています。具体的には、GMARCHや関関同立レベルの英語入試に対応できる力とされることが多く、語彙力に限っていえば早稲田大学や慶應義塾大学などの難関大学レベルに匹敵するという見方もあります。ただし、長文読解の文法的な複雑さという点では、偏差値70前後の最難関大学の入試英語の方がさらに高度になるケースもあるため、あくまで目安として捉えるとよいでしょう。
大学相当で見る英検準1級のレベル
英検準1級は、早稲田大学をはじめとする多くの難関私立大学で、入試の英語試験が免除されたり、加点の対象になったりする優遇制度の対象となっています。国公立大学の中にも、英検の成績を入試に活用できる学部・学科があります。こうした優遇制度が設けられていること自体が、英検準1級が難関大学レベルの英語力の証明として認められていることを示しているといえるでしょう。
英検準1級の難易度はどのくらいか
英検準1級は、高校生にとっても社会人にとっても簡単に合格できる試験ではありません。ここでは合格率と合格点の仕組みから、その難易度を具体的に見ていきます。
合格率から見る難易度
日本英語検定協会が公式に合格率を発表していたのは2015年度までで、それによると英検準1級の**一次試験の合格率はおよそ15%から18%**でした。これは、6人から7人に1人程度しか一次試験を突破できない計算になります。一方で二次試験の合格率は約80%から90%と高く、一次試験さえ突破できれば最終合格まではそれほど大きなハードルにはならない傾向があります。2016年度以降は公式な合格率のデータが公表されていませんが、試験の構成や採点基準に大きな変更がないことから、現在も同程度の難易度が続いていると考えられています。なお、英検2級の一次試験合格率がおよそ25%とされていることと比べると、準1級の難易度の高さがうかがえます。
合格点とCSEスコアの仕組み
英検では2016年度から「英検CSEスコア」という採点方式が導入されており、素点ではなく統計的に算出されたスコアで合否が判定されます。英検準1級の一次試験は、リーディング・リスニング・ライティングの合計2,250点満点中1,792点程度が合格の目安とされており、得点率にするとおよそ79%です。二次試験は750点満点中512点程度が目安で、得点率はおよそ68%となります。CSEスコアは試験ごとに配点が調整されるため、自己採点で正確な合否を判断することは難しいのですが、各技能でおよそ7割の正答率を目指すことが、対策を立てるうえでの一つの指標になります。
英検準1級とネイティブの英語力を比較
英検準1級はあくまで「大学中級程度」の英語力を証明する試験であり、ネイティブスピーカーと同等の運用力を求めるものではありません。CEFRのB2レベルは、複雑な文章の要点を理解し、ある程度専門的な話題についても違和感なくやり取りできる段階を指しますが、ネイティブスピーカーが持つ直感的な言語感覚や、あらゆる話題を瞬時に理解し使いこなす力とは異なる位置づけです。英検で最上位のC1からC2レベルに相当するのは1級であり、準1級はその一歩手前の段階にあります。日本人の英語学習者にとっては非常に高いレベルですが、英語圏で育った人にとってはごく自然に到達できる水準ともいえるでしょう。
英検準1級は「すごい」と言われる理由
英検準1級がしばしば「すごい資格」と評されるのには、保持者の割合の少なさと、大学入試における評価の高さという2つの理由があります。それぞれ具体的に見ていきましょう。
保持者の割合から見る希少性
高校3年生のうち、英検準2級以上を取得している生徒の割合は3割台後半程度とされていますが、そこからさらに難易度が跳ね上がる準1級を取得している高校生はごく一部にとどまります。高校生で英検準1級に合格するのは、進学校で上位の成績を収めている生徒や、海外経験のある帰国子女、留学経験者など、英語に対して特に熱心に取り組んできた層が中心です。このように取得者が限られていること自体が、資格としての価値の高さを裏付けています。
大学入試での評価
前述の通り、多くの難関大学が英検準1級の取得者に対して優遇措置を設けています。英語試験の得点を満点扱いにしたり、総合型選抜で加点したりする大学も少なくありません。大学側がこうした制度を用意している背景には、準1級のレベルが大学で求められる英語力の指標として十分に信頼できるという評価があります。受験を控える高校生にとって、準1級の取得は自信につながるだけでなく、実際の受験戦略においても大きな武器になります。
英検準1級に合格するための学習ポイント
ここまで見てきたレベル感や難易度を踏まえて、実際に合格を目指すうえで押さえておきたい学習のポイントを2つの観点から紹介します。
必要な語彙数と学習時間の目安
英検準1級の合格には、前述の通り7,500語から9,000語程度の語彙力が必要です。英検2級に合格している人が準1級を目指す場合、300時間から340時間程度の学習時間が一つの目安とされています。1日1時間の学習を継続した場合、11か月前後かかる計算になりますが、1日2〜3時間の学習時間を確保できれば、より短期間での合格も十分に狙えます。単語帳を使って毎日一定数の単語をコツコツ覚えていくことが、遠回りに見えて最も確実な近道です。
技能のバランスを意識する
英検準1級の対策では、合計の得点だけでなく、リーディング・リスニング・ライティングそれぞれの技能をバランスよく伸ばすことが重要です。例えばリーディングで高得点が取れていても、リスニングが極端に低ければ合格ラインに届かない可能性があります。過去問を解く際は、総合点だけでなく技能別の正答率を確認し、苦手分野を早めに把握して重点的に対策することが、効率的な合格への近道になります。特にライティングは出題数が少ない分、解答の型をしっかり身につけておくことで、直前期でも得点を伸ばしやすい技能です。
まとめ
英検準1級は、大学中級程度、CEFRでいうB2レベルに相当する英語力を証明する試験であり、偏差値でいえばGMARCH以上、早慶レベルに匹敵するとされることもある難関資格です。一次試験の合格率はおよそ15%から18%と低く、決して簡単な試験ではありませんが、必要な語彙数や学習時間の目安を把握し、技能のバランスを意識しながら計画的に学習を進めれば、着実に合格に近づくことができます。多くの難関大学で優遇制度の対象にもなっているため、大学受験を見据えている方にとっても、挑戦する価値の大きい資格といえるでしょう。
