英検準1級のライティングは、英文要約と意見論述(英作文)の2題で構成されています。何をどう書けば点になるのかが見えにくく、対策が後回しになりやすいパートです。
先に結論をお伝えすると、意見論述で得点を安定させるポイントは3つです。TOPICの問いに正面から答えること、4つのPOINTSから2つを選んで理由にすること、序論・本論・結論の型で書くことです。この記事では、2026年度の出題形式と採点基準を確認したうえで、高得点のコツと対策の進め方を順番に解説します。
英検準1級ライティングの出題形式(2026年度)
2026年度の英検準1級では、筆記試験90分の中でリーディング31問とライティング2題を解きます。ライティングは大問4が英文要約、大問5が意見論述です。
| 大問 | 問題 | 内容 | 語数 |
|---|---|---|---|
| 大問4 | 英文要約 | 説明文を読み、内容を英語でまとめる | 60〜70語(指定) |
| 大問5 | 意見論述 | TOPICについて、POINTSを2つ使って意見を書く | 120〜150語(目安) |
要約の語数は、2025年度第1回から「目安」ではなく指定の範囲として示されるようになりました。一方、意見論述の120〜150語は、問題冊子で「Suggested length(目安)」と表記されています。
ライティングの英検CSEスコア(英検独自の共通スコア)は750点満点で、リーディング・リスニングと同じです。一次試験は3技能の合計で判定され、合格基準スコアは1792点です。問題数は2題だけでも、ほかの技能と同じ重みを持つため、ライティングの出来は合否に大きく響きます。
要約の問題文は200語程度の説明文とされています。要約の手順は別の記事で詳しく解説しているので、英検準1級の要約問題の解き方とテンプレートもあわせてご覧ください。この記事では、意見論述を中心に取り上げます。
なお、英検S-CBT(コンピューターで受ける英検)で受験する場合、ライティングは筆記型かタイピング型かを申込時に選べます。問題形式と採点基準は従来型と同じです。
意見論述はどんな問題か
意見論述は、社会的なテーマについて自分の立場を決め、2つの理由を添えて英文のエッセイを書く問題です。TOPICは「Agree or disagree」や「Should …?」のように、賛否や是非を問う形が中心です。
TOPICの下には、理由に使える観点として4つのPOINTSが示されます。この中から2つを選び、自分の意見を支える理由として使うことが条件です。さらに問題冊子では、序論・本論・結論(introduction, main body, conclusion)の構成で書くよう指示されています。
イメージをつかむために、形式をまねたオリジナルの例を挙げます(実際の出題ではありません)。
- TOPIC: Should companies allow more employees to work from home?
- POINTS: Productivity / Costs / Work-life balance / Communication
この場合、たとえば賛成の立場なら「Costs」と「Work-life balance」を選び、それぞれを本論の1段落ずつで説明します。
意見論述の採点基準は4つの観点
英検準1級の意見論述は、内容・構成・語彙・文法の4観点で採点されます。各観点0〜4点で、合計16点満点とされています。英検協会が公表している各観点の説明は次のとおりです。
| 観点 | 公式の説明 | 答案で意識したいこと |
|---|---|---|
| 内容 | 課題で求められている内容(意見とそれに沿った理由)が含まれているか | TOPICに答え、POINTSを2つ使う |
| 構成 | 英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか | 序論・本論・結論とつなぎの言葉 |
| 語彙 | 課題にふさわしい語彙を正しく使えているか | 同じ語の繰り返しを避ける |
| 文法 | 文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか | 正確さを優先し、構文に変化をつける |
内容:問いに答え、理由を具体的に説明する
内容でまず見られるのは、TOPICの問いに対して立場をはっきり示しているかどうかです。そのうえで、2つの理由がそれぞれ意見を支えているかが評価されます。理由を一言で終わらせず、具体例や結果を添えると説得力が増します。
構成:段落の役割をはっきりさせる
構成では、読み手が流れを追いやすいかどうかが見られます。序論で立場を示し、本論で理由を1つずつ説明し、結論で意見を確認する流れが基本です。First、In addition、Therefore などのつなぎの言葉で、段落どうしの関係を示しましょう。
語彙・文法:正確さを優先する
語彙と文法では、難しい単語や複雑な構文をたくさん使うことより、正しく使えていることが大切です。同じ単語を何度も使わないよう言い換えを用意し、単文と複文を無理なく組み合わせましょう。自信のない表現は、確実に使える表現に置き換えるほうが安全です。
0点や大きな減点を避けるための注意点
英検協会は、TOPICに示された問いに答えていない解答は、すべての観点で0点と採点されることがあると明記しています。英文がどれだけ正確でも、問いからずれた答案は得点になりません。書き始める前に、次の点を確認しましょう。
- TOPICの問いに直接答え、序論で立場を1つに決めている
- 理由にPOINTSを2つ使っている(POINTSと関係のない理由だけで書くと、課題の条件を満たしません)
- 2つの理由が別々の観点になっていて、内容が重なっていない
- 語数が120〜150語の目安から大きく外れていない
- 結論で新しい理由を持ち出していない
採点の観点や注意点は、英検公式サイトの「ライティングテストの採点に関する観点」でも確認できます。最新情報は英検公式サイトでご確認ください。
高得点を狙うための書き方のコツ
採点基準を踏まえると、得点につながる書き方はある程度決まっています。ここでは、練習の段階から意識したい4つのコツを紹介します。
POINTSは「説明しやすさ」で選ぶ
書き始める前に4つのPOINTSすべてに目を通し、具体例まで思い浮かぶものを2つ選びます。本心の立場より、理由を英語で説明しやすい立場を選ぶほうが答案を組み立てやすくなります。意見論述で問われるのは、主張を論理的に伝える力だからです。
序論・本論・結論の型に当てはめる
毎回同じ型で書くと、本番でも構成に迷わずにすみます。120〜150語の場合、次のような4段落が基本の形です。
- 序論:立場と2つの理由の予告(1〜2文)
- 本論1:1つ目の理由と具体例(3〜4文)
- 本論2:2つ目の理由と具体例(3〜4文)
- 結論:表現を変えて立場を確認(1〜2文)
各段落の書き出しに使える表現は、英検準1級ライティングのテンプレートとフレーズ集にまとめています。
理由には具体例や結果を添える
「コストが下がるから」だけでは、理由として弱く見えます。For example や As a result などを使い、具体的な場面や、その結果どうなるかを1〜2文で補いましょう。抽象的な理由だけで終わる答案は、内容の評価が伸びにくい典型的なパターンです。
序論と結論で表現を言い換える
結論で序論の文をそのまま繰り返すと、語彙の幅が伝わりません。I think を I believe や In my opinion に替えるなど、同じ意味を別の表現で言えるよう準備しておきましょう。POINTSの語句も、名詞を動詞に変えるなどして自分の言葉で書くと自然な文になります。
自分の答案がどの観点で点を落としているかは、独学では判断しにくいものです。英検に特化したマンツーマン指導で講師に答案を見てもらうと、弱点を観点ごとに整理しやすくなります。
英検準1級ライティングの対策ロードマップ
ライティングの力は、段階を踏んで練習すると効率よく伸ばせます。型を覚える、添削で弱点を知る、本番形式で仕上げる、という3ステップで進めましょう。
ステップ1:型と表現を身につける
まずは時間を気にせず、序論・本論・結論の型で何本か書いてみます。教育、環境、テクノロジー、働き方など、社会的なテーマごとに使える理由や表現をノートにためておくと、初めて見るTOPICにも対応しやすくなります。
ステップ2:添削を受けて弱点を知る
文法のくせや語彙の偏りは、自分では気づきにくいものです。学校や塾の先生に添削してもらうほか、AIを使って自分で見直す方法もあります。何度も指摘される点から優先して直していきましょう。AIの使い方はChatGPTを使った英検準1級の英作文添削で紹介しています。
ステップ3:過去問で本番形式の練習をする
仕上げの段階では、過去問を使って本番と同じ条件で書く練習をします。過去問の入手方法は英検準1級の過去問の入手方法で解説しています。
筆記90分にはリーディングも含まれるため、要約と意見論述に使う時間を先に決めておくことが大切です。時間を計って書き、見直しの時間まで確保できるかを確かめましょう。配分の考え方は英検準1級の試験時間と時間配分が参考になります。
まとめ
英検準1級のライティングは要約と意見論述の2題で、CSEスコアではリーディング・リスニングと同じ750点満点です。意見論述は内容・構成・語彙・文法の4観点で採点されます。
得点を安定させるには、TOPICに正面から答え、POINTSを2つ使い、序論・本論・結論の型で書くことが基本です。そのうえで具体例と言い換えを意識すると、答案の完成度が上がります。
書いた答案を客観的に見てもらう機会を増やすことが、上達の近道です。完全マンツーマン・完全オンラインで小学生から高校生の英検全級対策を行うJumpstart Englishも、学習の選択肢の一つとしてご検討ください。
