茨城県で高校受験の模試を探すと、名前のよく似た2つのテストが出てきます。茨城統一テストと茨城県模試です。どちらも茨城県の中学生向けですが、実施する曜日も時間帯も、年間の回数も受験料も違います。この記事では両方の公式情報を並べて、どちらをどう受けるかを整理します。
茨城統一テストとは?
茨城統一テストは、茨城統一テスト協議会が実施している茨城県の中学生向けのテストです。協議会の事務局は水戸市赤塚にあり、電話の受付は平日の10時から12時と13時から17時です。
特徴は受け方が3つに分かれていることです。公式の案内では、会場に集まって受ける「会場もぎ」、通っている塾で受ける「塾内テスト」、自宅で受ける「自宅受験」が別々に案内されています。対象学年も同じではありません。会場もぎは3年生、塾内テストは中学生、自宅受験は中学3年生と中学1・2年生の両方に日程が用意されています。
つまり中1・中2でも自宅受験なら受けられるのが、この模試の作りです。会場に行くタイプは中3だけに限られます。
なお公式サイトには、協議会を名乗って進学先を聞き出したり教材や予備校をすすめたりする業者への注意が書かれています。協議会は電話で進学先を尋ねたり勧誘したりはしていないとのことです。心当たりのある電話が来たら、名簿の流用を疑ってよい話です。
2026年度の会場もぎの日程は?
2026年度(令和8年度)の会場もぎは、公式の案内では第2回から第8回までの7回です。第1回は「実施はありません」と書かれています。回の番号は8まであるのに、実際に会場で受けられるのは7回という数え方になります。
- 第2回は6月14日です。
- 第3回は8月30日です。
- 第4回は10月4日です。
- 第5回は11月1日です。
- 第6回は12月6日です。
- 第7回は12月27日です。
- 第8回は1月24日です。
7回すべてが日曜日です。第8回だけ2027年1月に入ります。申込の開始日と締切日も回ごとに決まっていて、たとえば第5回は10月4日に受付が始まり、10月18日が締切です。締切は実施日の2週間ほど前に置かれている回が多く、思い立ってすぐ受けられるわけではありません。
年末と年明けの2回には、ほかの回と違う扱いがあります。第7回は「テスト実施期間中のため、問題用紙は回収となり解答と解説の配布はありません」と注記されています。第8回は「県立入試そっくり(様式)です」と書かれています。復習用に問題を持ち帰りたいなら第7回は向きません。本番の形式に慣れたいなら第8回です。
受験料はいくら?返金はある?
会場もぎの受験料は4,800円(税込)、塾内テストは4,000円(税込)です。いずれも2026年10月時点の公式サイトの記載で、変わることがあります。自宅受験の受験料は、テスト案内のページには書かれていません。申込ページで確認してください。
返金については明確です。公式サイトは「いったんお申込みいただいた受験料は、理由のいかんにかかわらず払い戻しは致しません」と書いています。申し込んだ時点で、受けても受けなくても4,800円はかかります。
欠席したときの手続きも決まっています。塾から申し込んだ場合は翌日以降に塾の先生に伝え、個人申込の場合は払込の控えを送り、協議会のサイトから欠席の連絡をします。その案内に続けて「成績処理をご希望の場合、追加の費用1,400円(税込)が必要となります」と書かれています。どの場合にこの費用が必要になるのかは明記されていないため、気になる場合は協議会に直接確認してください。
一方で、会場もぎそのものが中止になったときは救済があります。公式は「中止の場合には、自宅受験(個人申込)に変更をお願いいたします」とし、追加料金はないと明記しています。受験者の都合による欠席と、主催側の都合による中止で扱いが分かれる形です。受験料が戻らない模試は福島県の新教研もぎテストにもありますが、中止時の振替まで書いてあるのは親切な書き方です。
当日は何時から何時まで?
会場もぎは集合が午前8時、終了予定が午後1時22分です。試験科目は国語・数学・英語・社会・理科の5教科で、各教科50分です。終了時刻が分単位で公表されているのは、迎えの予定を立てる保護者にはありがたい情報です。
持ち物として案内されているのは、HB以上の筆記用具、消しゴム、作図用具、うわばきです。時計と腕時計も挙げられていて、携帯電話は試験中は使えません。うわばきが要るのは、学校や専門学校などを会場として借りているからと読めます。
志望校の判定は5教科を受けた場合に4校までです。志望校記入カードへの志望校コードの記入とバーコードシールの貼り付けは、会場で行うことになっています。志望校を4つに絞る作業は、当日あわてないように前の晩までに済ませておくとよいでしょう。判定に使われる内申点の仕組みは内申点の出し方と計算方法で確認できます。
塾に通っていなくても受けられる?
受けられます。公式サイトには会員塾向けの申込窓口と並んで、「会場もぎ個人申込」と「自宅受験個人申込(1・2・3年)」という個人向けの窓口があります。加盟塾に通っていなくても、そこから直接申し込める作りです。
自宅受験の日程表は、回ごとに4つの日付が並ぶ形になっています。申込開始日、申込締切、教材発送開始日、答案最終締切日です。会場もぎのように「この日に受ける」という形ではなく、教材が届いてから答案の締切までの間に自分で受ける仕組みです。中3は8回、中1・2年生は6回の日程が組まれています。
会場で受ける場合に注意したいのは会場の確認です。公式は「実施会場は、実施日によって変わりますのでご注意ください」と書いていて、会場の一覧は年度ごとの別ページにまとめられています。前の回と同じ場所だと思い込まないことが大事です。締切や会場変更の情報も協議会のサイトで確認するよう案内されています。
同じ「統一テスト」という名前でも、県によって受け方はかなり違います。たとえば群馬県統一テストは公式が会場を用意しておらず、自宅受験が基本です。千葉県の総進Sもぎは逆に、1つの回の中に受験日が複数あって会場と日を自分で選びます。茨城は会場と自宅の両方があり、その中間にあたります。
茨城県模試とはどう違う?
もう1つの茨城県模試は、土曜日の夕方から夜に実施するのが最大の違いです。「茨城県模試」事務局が主催し、茨城新聞社が後援しています。対象は中学3年生で、2026年度は3回の実施と案内されています。
第3回は2026年11月14日の土曜日で、時間割は集合16時、国語が16時10分開始です。数学のあとに志望校コードの記入と軽食の時間が15分あり、英語・社会・理科と続いて、理科が終わるのは20時50分です。そのあと「第一志望校に向けた過去問活用術」が21時25分まであり、解散は21時30分です。勝田駅前校だけは20分遅れで、解散は21時50分になります。
受験料は一般価格が3,850円(税込)、市進教育グループ生の紹介がある場合は3,300円(税込)です。個人の試験登録会場は茨進ゼミナールの各校舎で、十王駅前校から取手駅前校まで県内に広く置かれています。志望校は公立・私立あわせて5校まで選べ、成績表は郵送か受験会場での面談返却を選ぶ形です。
- 茨城統一テストの会場もぎは日曜の午前、4,800円、年7回、志望校は4校までです。
- 茨城県模試は土曜の夕方から夜、3,850円、年3回、志望校は5校までです。
選び方の目安はこう考えられます。回数を重ねて偏差値の動きを見たいなら茨城統一テストです。日曜の午前という本番に近い時間帯で受けられるのも利点です。部活や習い事で日曜の午前がふさがっている、あるいは面談で成績表の説明を受けたいなら茨城県模試が合います。模試代は積み上がるので、高校受験の費用とあわせて年間でいくらになるかを見ておくと安心です。
本番の入試はいつ?
茨城県教育委員会によると、令和9年度の県立高校の学力検査は令和9年2月25日の木曜日です。合格者の発表は3月11日の木曜日で、午前9時からとされています。
そこまでの手続きも日付が決まっています。志願者情報の入力は1月6日から1月27日まで、一般入学の出願は2月5日・2月8日・2月9日です。第2希望校の出願を受け付ける日が2月18日と2月19日に別に置かれているのも茨城の特徴です。定員に達しなかった学科の欠員補充は3月16日です。
この日付から逆算すると、模試の役割が見えてきます。最後の会場もぎである第8回の1月24日は、出願の2週間ほど前です。出願先を決める材料として間に合う最後の模試という位置づけになります。2月18日の第2希望校の出願まで含めると、志望校を4つ5つ並べて判定を見る作業は12月中に一度やっておきたいところです。
模試の日程と入試の日程は毎年見直されます。この記事の日付と金額は2026年10月時点の公開情報です。申し込む前に、茨城統一テスト協議会のテスト案内、茨城県模試の公式サイト、茨城県教育委員会の入学者選抜の日程でそれぞれ最新の情報を確かめてください。