福井県の中学3年生が受ける高校入試の模試を探すと、名前が挙がるのが福井新聞模擬テストです。福井新聞社が主催していて、県内の公立・私立高校の志望校判定が出ます。
ただ、ほかの都道府県の模試と同じつもりで調べると戸惑います。福井新聞模擬テストは年3回しかなく、しかも回ごとに受け方が決まっています。第1回は自宅受験、第2回と第3回は会場受験です。「自宅で受けるか会場で受けるか」を自分で選ぶ仕組みではありません。
この記事では、公式サイトと特定商取引法の表記に書かれていることだけを使って、受験料・申し込み方法・会場の決まり方・当日の流れを整理します。
福井新聞模擬テストとは?福井新聞社が主催する県内向けの模試
福井新聞模擬テストは、株式会社福井新聞社が運営する、福井県の中学3年生向けの高校入試模試です。問い合わせ先は同社の模擬テスト係になっています。
公式サイトが挙げている特徴は4つあります。
- 5教科の偏差値から学力のバランスがわかり、領域別・問題別の正答率も出ます。
- 福井県内の高校を公立・私立あわせて4校について、6段階の志望校判定が出ます。
- 福井県の入試の特徴である論述問題を含め、近年の傾向に沿って出題されます。
- 志望校内の順位、模試受験者全体の順位、県内全体の推計順位の3種類がわかります。
注目したいのは3つめと4つめです。福井県の入試は論述問題が出るため、記述を含む問題で練習できるかどうかは大きな違いになります。順位が3種類出るのも、模試の受験者数が県内の中3全体より少ないことを前提にした作りです。
偏差値そのものの読み方は都道府県で事情が違います。内申点との組み合わせ方は内申点の出し方と計算方法にまとめています。
福井新聞模擬テストの年3回は第1回が自宅受験、第2回・第3回が会場受験
福井新聞模擬テストの実施は年3回です。公式サイトは見出しを「自宅受験(第1回)」「会場受験(第2回 第3回)」と分けていて、回ごとに受け方が固定されています。
これは全国の地域模試のなかでも珍しい形です。多くの県の模試は、同じ回を会場でも自宅でも受けられるようにしていて、受験生が選びます。福井では選ぶ余地がありません。第1回を会場で受けることはできず、第2回と第3回を自宅で受けることもできません。
回によって受け方が変わる県は、ほかにもあります。山形県もぎの日程と会場では、塾会場になる回と自宅受験になる回が混在しています。ただ福井のように3回すべての形式が最初から決まっている例は多くありません。
自宅受験(第1回)は解答用紙を返送しないと成績表が出ない
第1回は問題用紙一式が自宅に届きます。推奨日は土曜日で、時間割どおりに解き、同封のレターパックで解答用紙などを返送する流れです。
ここで押さえておきたい点が2つあります。推奨日は目安ですが、返送締切日は厳守です。公式サイトは、返送締切日を過ぎると成績表は出ないと明記しています。
もう1つは、解答用紙を返送しない人には解答も送られないという扱いです。解答解説は公式サイトに掲載されるので、そちらで確認することになります。自宅受験は提出までが一続きだと考えておくのが安全です。
福井新聞模擬テストの受験料と申し込み方法
受験料は特定商取引法に基づく表記のページに出ています。2026年10月時点の福井新聞社の特定商取引法表記では、次の2通りです。
- 1回分は5,500円(税込)です。
- 3回一括申込は16,800円(税込)です。
1回ごとに3回受けた場合の合計は16,500円で、3回一括の16,800円とほぼ同額です。まとめて申し込むことによる割引は、公式には案内されていません。一括にするかどうかは、金額ではなく「3回とも受けると決めているか」で判断するほうが実際に合います。
キャンセルの規定は厳しめです。公式表記は、申込締切後に都合でキャンセルした場合はいかなる時でも返金しないとしています。支払期日を過ぎて入金が確認できない場合もキャンセル扱いになります。
模試代も含めた受験期の出費の全体像は高校受験の費用はいくらかかるかで整理しています。
登録塾に通っていない人は申込フォームから申し込む
申し込みの入口は、塾に通っているかどうかで分かれます。
- 登録塾に通っている場合は、塾がまとめて申し込みます。受験料も塾に支払います。
- 登録塾に通っていない場合は、公式サイトの申込フォームから自分で申し込みます。
個人で申し込むときの支払いはクレジット決済です。本人または家族名義のカードが使えます。カードがない場合は事務局に相談する案内になっています。コンビニ払いを前提にしている模試とは違う点なので、申し込む前に確認しておくとよいでしょう。
登録塾の一覧は公式サイトに50音順で掲載されています。2026年5月15日現在の一覧として出ているので、通っている塾が入っているかはそこで確かめられます。
会場は事務局が割り振り、希望は出せない
第2回・第3回の会場受験で迷いやすいのがここです。公式サイトは「会場割り振りについてのご希望は承れません。」と書いています。会場は通っている中学校を基準に事務局が割り振ります。
公式サイトのQ&Aに「試験会場候補 2026.7.31現在」として挙がっているのは、次の会場です。
- 福井会場は福井工業大学(福井市)と福井大学松岡キャンパス(永平寺町)です。
- 丹南会場は第2回が福井工業高等専門学校(鯖江市)、第3回が武生商工会館(越前市)です。
- 嶺南会場は敦賀看護大学(敦賀市)です。
これはあくまで予定の会場です。確定した会場は7月下旬に公式サイトへ掲載されるとされています。丹南会場のように回によって建物が変わるので、第2回の案内をそのまま第3回に当てはめないよう注意してください。
会場を選べない運用は福井だけではありません。一方で、北陸のほかの2県は会場の考え方が違います。石川県総合模試の連続受験の仕組みと富山全県模試の受け方を並べて読むと、同じ北陸でも設計がかなり違うことがわかります。逆に会場をすべて自分で選ぶ県もあり、なが模試は会場を自由に選べるかわりに満席だと申し込めない仕組みです。
当日の時間割と持ち物
会場受験の当日は、午前8時50分までに受験票に記載されている試験教室に入ります。時間割は5教科すべて60分で、公式サイトには次のように出ています。
- 国語は9時30分から10時30分までです。
- 英語は10時50分から11時50分までです。
- 数学は12時10分から13時10分までです。
- 休憩は13時10分から14時までの50分間です。
- 社会は14時から15時までです。
- 理科は15時20分から16時20分までです。
公式サイトは「学習状況等により、変更が生じる場合があります。」と注記しています。数学のあとに昼休みが来る並びなので、弁当を食べる時間が13時すぎになる点は知っておくとよいでしょう。
持ち物は受験票、筆記用具、定規、コンパス、弁当です。会場での貸し出しはありません。服装は中学校の制服で、昼休みの外出は禁止されています。
当日まわりの決まりで、公式サイトが明記しているものをまとめます。
- 遅刻しても途中から受験できますが、終了時刻は変わりません。
- 当日欠席するときの連絡は不要です。
- 問題用紙は持ち帰れます。解答用紙と志望校カードは会場で回収されます。
成績表はいつ届く?返ってくる内容と注意点
成績表は試験日の約2週間後を目処に送付されます。送付先は塾経由で申し込んだ場合は塾、個人申込の場合は事務局からです。到着は発送日から4営業日以内が目安とされています。
注意したいのは、申込経路を途中で変えたときの扱いです。公式サイトは、第2回以降に前回と異なる塾から申し込むと成績の推移が反映されないとしています。転塾や、塾経由から個人申込への切り替えを考えている場合は、推移のデータが続かなくなることを計算に入れておく必要があります。
志望校カードの書き間違いによる再判定は、誤判定でない限り受け付けられません。4校しか書けないので、当日の記入は落ち着いて確認してください。
模試の日程と福井県入試の日程はどこで確認するか
福井新聞模擬テストの各回の実施日は、公式サイトの模擬テストのページに日程表として掲載されています。第1回の推奨日は土曜日です。年度ごとに変わるので、申し込む年度の日程表を直接見るのが確実です。
一方、福井県立高校入試そのものの日程は県の教育委員会が出しています。令和9年度福井県立高等学校入学者選抜についてのページに、日程のPDFが置かれています。出題範囲や推薦・特色選抜の実施校、デジタル採点の導入についても案内されています。
このページ本文には日付が書かれておらず、日程はPDFの中にあります。実施要項は10月に公表される案内になっているので、模試の計画を立てるときはPDFの原本を開いて確認してください。
過去問は福井新聞社の問題集にまとまっている
福井新聞社は「福井県高校入試問題集」も出しています。A4判296ページで定価2,970円(税込)です。前年度の福井新聞模擬テスト第1回から第3回、学力診断テスト、県立高校入試問題が解答・解説つきで収録されています。
英語リスニングの音源はストリーミング再生に対応し、解答用紙はPDFでダウンロードできます。県内の主要書店と福井新聞社の本社・支社、公式サイトの注文フォームで購入できます。
模試は受けるだけでは成績が動きません。偏差値や判定が出たあとに、どの領域の正答率が低いかを見て解き直すところまでが一続きです。年3回という回数は多くないので、1回ごとの振り返りの密度が、ほかの県の受験生より大事になります。