勉強しないといけないのにできないのはなぜ?原因と動き出す方法

勉強しないといけないのにできないのはなぜ?原因と動き出す方法

「テストが近いのに机に向かえない」「勉強しないといけないと分かっているのに、気づくとスマホを見ている」。そんな自分にモヤモヤしていませんか。

勉強しなきゃいけないのにできないのは、意志が弱いからとは限りません。この記事では、始められなくなる原因を整理したうえで、今日から試せる具体的な方法を紹介します。

勉強しないといけないのにできないのはなぜ?

多くの場合、原因は「やる気がない」ことではなく、勉強を始めるまでのハードルが高くなっていることです。やることが決まっていない、苦手な教科から目をそらしたい、疲れているといった理由が重なると、人は目の前の楽な行動を選びがちです。まずは、自分に当てはまる原因を探してみましょう。

何から手をつけるか決まっていない

「数学を勉強する」「テスト勉強をする」のように目標がぼんやりしていると、最初の一歩が見えません。やることが大きく見えるほど、始める前から面倒に感じてしまいます。机に座ってから「どこからやろう」と迷う時間が長い人は、この原因が大きいかもしれません。

苦手や不安から無意識に逃げている

分からない問題や、点数の悪かったテストを見返すのは、誰にとっても気が重いものです。人は嫌な気持ちになりそうな作業ほど、後回しにしたくなります。「やらないとまずい」という焦りが強いほど、かえって手が止まってしまうこともあります。

スマホやゲームのほうが手軽に楽しい

スマホの動画やゲームは、開いた瞬間から楽しめます。一方で、勉強の成果が目に見えるのは、テストが返ってくる何週間も先です。すぐに得られる楽しさと先にある成果を比べれば、目の前の楽しさを選んでしまうのは自然なことです。通知が鳴るたびに集中が途切れるのも、勉強が進まない原因になります。

疲れや睡眠不足で頭が働いていない

部活や授業のあとで疲れている日や、寝不足の日は、集中力も落ちやすくなります。厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023では、中学・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保するよう勧めています。

夜ふかしが続いているなら、勉強法を変えるより先に、睡眠を見直すほうが近道かもしれません。睡眠の目安と整え方は、受験生に必要な睡眠時間と睡眠のとり方で詳しく紹介しています。

勉強できない日が続くと起きやすい悪循環

勉強できない日が続くと、焦りと自信のなさが重なり、さらに手をつけにくくなります。テストが近づくほど「今さらやっても間に合わない」と感じ、教科書を開くのが怖くなる人もいます。

点数が下がると「自分はどうせできない」と思い込み、挑戦する前からあきらめやすくなります。宿題や提出物まで後回しにする習慣がつくと、成績表の評価にも響きかねません。だからこそ、完璧な計画を立てるよりも、小さくてもいいから今日始めることが大切です。

今すぐ勉強を始めるための5つの方法

ポイントは、やる気が出るのを待たずに、始めるハードルを下げる仕組みを作ることです。ここでは、今日から試せる5つの方法を紹介します。

「2分だけ」と決めて始める

「30分がんばる」ではなく、「2分だけ教科書を開く」と決めてみてください。いったん手を動かすと、そのまま続けられることは少なくありません。始めたあとにやる気がわいてくる状態は、「作業興奮」と呼ばれることもあります。

もちろん、2分でやめてもかまいません。「今日も机に向かえた」という経験を積むことが、次の日の一歩につながります。慣れてきたら、25分勉強して5分休む「ポモドーロ・テクニック」のように、時間で区切る方法も試してみましょう。

最初の1問まで具体的に決めておく

「数学をやる」ではなく、「問題集の32ページの1番を解く」のように最初の行動を決めておきます。やることがはっきりしていれば迷う時間がなくなり、すぐに手をつけられます。前の日の夜に、翌日最初に解く問題へ付せんを貼っておくのもおすすめです。

1回の目標は、少しがんばれば届くくらいの大きさにしましょう。終わったらチェックを入れて、できたことを目に見える形にしておくと自信につながります。勉強を習慣にする工夫は、やる気に頼らず勉強したくなる仕組みの作り方でも紹介しています。

スマホは別の部屋に置く

勉強中は、スマホを別の部屋に置くのがいちばん確実です。米テキサス大学オースティン校などの研究チームは2017年、約800人を対象にした実験の結果を発表しました。

この実験では、スマホを別の部屋に置いた人のほうが、机の上に置いた人より課題の成績が良かったと報告されています。1つの研究なので誰にでも当てはまるとは限りませんが、視界に入らない場所に置くのは今日からできる手軽な対策です。

先ほどの睡眠ガイドでも、スマホなどのデジタル機器は寝室に持ち込まず、別の部屋に置くよう勧めています。スマホとの距離の取り方は、中学生でもできるスマホの集中対策で詳しく解説しています。

勉強する場所を変える

自分の部屋では、ベッドやマンガが目に入ってつい気がそれてしまいます。学校の図書室や地域の図書館、自習室など、勉強だけをする場所に移ると始めやすくなる人は多いです。周りに勉強している人がいると、自分もやろうという気持ちになりやすいものです。

家で勉強するなら、リビングの一角など「ここに座ったら勉強する」という席を決めておきましょう。家だと集中できない理由と環境の整え方は、家で勉強できない原因と今日からできる対処法を参考にしてください。

始める時間を家族や友だちに伝えておく

「8時から30分、英単語をやる」と家族や友だちに伝えておくと、始めるきっかけになります。一人で決めた予定は崩れやすいものですが、誰かに言っておくと思い出しやすくなるからです。友だちとオンラインでつなぎ、話さずに一緒に勉強するのもよい方法です。

伝える内容は、「次のテストで学年10位」のような大きな目標より、今日やる内容と時間にしましょう。そのほうが、やったかどうかが自分でもはっきり分かります。

できなかった日の自分を責めすぎない

勉強できなかった日があっても、自分を責めすぎないことが大切です。「全部やらないと意味がない」「100点でなければだめ」と考えるほど、始めるハードルは上がります。完璧を目指す気持ちが強い人ほど、手をつけられずに先延ばししてしまうことがあります。

できなかった日は、「明日は最初の1問だけ解く」と次の一歩を決めて終わりにしましょう。「2分でも教科書を開けた」「昨日より1問多く解けた」など、小さな前進に目を向けることが次の行動につながります。

落ち込みが強く、「このままでは人生が終わる」とまで感じてしまうときは、勉強できないと人生終わりだと感じたときに読んでほしいことも読んでみてください。

試しても動けないときは誰かに相談しよう

いろいろ試してもどうしても手につかない状態が続くなら、一人で抱え込まずに周りの大人に相談しましょう。担任や教科の先生に「どこから手をつければいいか分からない」と伝えるだけでも、進め方が見えてくることがあります。

学校のスクールカウンセラーや、住んでいる自治体の教育相談窓口に話を聞いてもらうこともできます。気分の落ち込みが続く、眠れない、食欲がないといった状態があるときは、医療機関への相談も考えてください。

勉強以外の場面でも、忘れ物や集中しにくさが長く目立つ場合は、発達の特性が関わっていることもあります。自分で判断せず、スクールカウンセラーや医療機関に相談してみましょう。

夜間や休日に誰かと話したいときは、文部科学省が案内している24時間こどもSOSダイヤル(0120-0-78310、通話無料)も利用できます。保護者の方は「怠けている」と決めつけず、まずはお子さんの話をじっくり聞いてみてください。

まとめ

勉強しないといけないのにできないのは、あなたがだめだからではありません。最後に、この記事のポイントを振り返ります。

  • 原因は、やることのあいまいさ、苦手からの回避、スマホの誘惑、疲れや睡眠不足など、変えられるものが多いです。
  • 「2分だけ」「最初の1問だけ」と、始めるハードルを思いきり下げましょう。
  • スマホは別の部屋に置き、勉強する場所を決めておくと始めやすくなります。
  • 試しても動けない状態が続くときは、先生やスクールカウンセラーに相談してください。

まずは今から2分だけ、教科書を開いてみてください。