毎日机に向かっているのに、成績が思うように伸びない。そんな日が続くと、「もう受験疲れた」と感じてしまうこともありますよね。
この記事では、受験疲れのサインと今日からできる休み方、やる気の戻し方をまとめました。保護者の方ができる支え方や、つらいときの相談先も紹介します。
「受験疲れた」と感じるのはおかしいこと?
おかしいことではありません。疲れを感じるのは、それだけ長い期間、受験に向き合ってきたからです。
受験期は勉強時間が増えるだけでなく、模試の結果や周りとの比較、家族の期待など、気持ちの負担も積み重なります。中学3年生なら部活動の引退後に一気に受験モードへ切り替わり、高校3年生なら長い受験期間を走り続けることになります。
頑張っているのに成果が見えない時期は、特に疲れを感じやすくなります。勉強の成果は、テストの点数に表れるまで時間がかかることもあるので、焦らなくて大丈夫です。
疲れたと感じたときは、「自分は弱い」「気合いが足りない」と責めないでください。疲れに気づけたこと自体が、立て直しの第一歩です。
受験疲れのサインは心と体の両方に出る
疲れは、少しずつあらわれることが多いものです。次のような様子が増えていないか、振り返ってみてください。
心のサイン
- やる気が出ず、机に向かうまでに時間がかかる。
- 集中が続かず、同じページを何度も読み直してしまう。
- ちょっとしたことでイライラしたり、涙が出たりする。
- 友達と自分を比べて落ち込むことが増えた。
- 前は楽しかったことが、あまり楽しく感じられない。
体と生活のサイン
- 寝つきが悪い、夜中や朝早くに目が覚める。
- 頭痛や腹痛、だるさが続いている。
- 食欲が落ちた、または食べ過ぎてしまう。
- 朝起きられず、生活リズムが崩れている。
いくつか当てはまるなら、疲れがたまっているサインと考えて、次の章の休み方を試してみてください。頭痛や発熱など体の不調がはっきり出ているときは、勉強より回復を優先しましょう。
勉強を続けるか休むか迷うときは、受験生が体調不良になったときの勉強継続の判断基準も参考にしてください。
疲れたときの休み方|今日からできる4つのこと
疲れを感じたら、無理に机に向かい続けるより、意識して休むことが大切です。休むことも受験勉強の一部と考えましょう。
短い休憩をこまめに入れる
何時間も続けて座っていると、集中が切れるだけでなく、気分も沈みがちです。50〜60分ごとに5〜10分ほど席を立つなど、区切りを決めて休憩を入れましょう。
休憩中はスマホを見続けるより、水を飲む、窓を開ける、軽く伸びをするなど、目と頭を休める過ごし方がおすすめです。休憩の取り方のアイデアは、勉強の気分転換と上手な休憩のコツでも紹介しています。
体を動かし、外の光を浴びる
散歩やストレッチのような軽い運動は、気分を切り替えるきっかけになります。
厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド2023では、小・中・高校生は1日60分以上体を動かすことが推奨されています。朝は太陽の光を浴び、日中に体を動かすことが、夜の眠りにもつながるとされています。
受験期にまとまった運動時間を取るのは難しいかもしれません。通学で少し遠回りして歩く、休憩中に10分だけ外を歩くなど、小さなことから始めてみましょう。
好きなことは時間を決めて残しておく
「受験が終わるまで趣味は全部禁止」と決めると、息抜きの場がなくなり、かえって気持ちが追い詰められることがあります。
前述の睡眠ガイドでも、適切な余暇活動が減るとストレスの増加などにつながる可能性があると触れられています。そのうえで、夜ふかしで楽しむのではなく、日中に余暇の時間を確保する工夫がすすめられています。
音楽を聴く、動画を1本だけ見る、友達と話すなど、「15分」「30分」と時間を決めて楽しみましょう。終わりの時刻を先に決めておくと、勉強への切り替えもしやすくなります。
睡眠時間を削らない
疲れを取るうえで、いちばんの土台になるのが睡眠です。同じガイドでは、中学生・高校生は8〜10時間を参考に睡眠時間を確保することが推奨されています。
ガイドには、睡眠不足によって抑うつ傾向が強くなることや、学業成績が下がることが報告されているとも書かれています。勉強時間を増やそうとして睡眠を削ると、かえって逆効果になりかねません。
寝る前はスマホやタブレットを別の部屋に置く、休日も平日と同じ時刻に起きるといった工夫も、ガイドで紹介されています。受験生に合った睡眠時間の考え方は、受験生に必要な睡眠時間の目安で詳しく解説しています。
やる気が落ちたときの立て直し方
気合いで取り戻そうとするより、ハードルを下げて少しだけ動くことから始めましょう。
その日の目標を小さくする
疲れているときに普段と同じ量をこなそうとすると、終わらなかったことばかりが気になってしまいます。数日間は「英単語を20個」「数学の大問を1つ」のように目標を小さくし、確実に終わる量にしましょう。
それでも手がつかない日は、思い切って半日だけ勉強から離れるのもひとつの方法です。休んだ分を翌日に詰め込むと疲れがぶり返しやすいので、予定は少しずつ元に戻していきましょう。
体力が残っていない日の勉強の進め方は、疲れて勉強できない日に無理なく続ける勉強のコツでもまとめています。
「できたこと」を書き出す
一日の終わりに、「できなかったこと」ではなく「できたこと」をノートや手帳に書き出してみましょう。
「解けなかった問題が1問解けた」「苦手な単元を1ページ進めた」といった小さな記録でも、積み重なると努力が目に見えるようになります。区切りのよいところで好きなおやつを食べるなど、小さなご褒美を決めておくのもよい方法です。
志望校を選んだ理由を思い出す
目標が遠く感じるときは、志望校を選んだ理由をもう一度思い出してみましょう。学校のパンフレットやウェブサイトを見返し、行事や部活動の様子を調べると、「この学校に行きたい」という気持ちを取り戻しやすくなります。
やる気が下がる原因と続けるコツは、勉強のモチベーションを上げる方法で詳しく紹介しています。
一人で抱え込まず、話せる人に頼る
悩みを一人で抱えていると、不安が頭の中でどんどん大きくなりがちです。
家族や友達、学校や塾の先生など、話しやすい人に「最近疲れている」と伝えてみてください。言葉にするだけでも、気持ちが整理されることがあります。学校には担任の先生のほかに、保健室の先生やスクールカウンセラーもいます。勉強のことに限らず、気持ちのつらさを話してかまいません。
つらさが続くとき・強いときは相談窓口へ
眠れない、食欲がない、何をしても楽しくない状態が続くなら、「受験だから仕方ない」で片付けないでください。スクールカウンセラーや医療機関、自治体の教育相談に、早めに相談することが大切です。
文部科学省の子供のSOSの相談窓口では、電話やSNSで相談できる窓口が紹介されています。そのひとつの「24時間子供SOSダイヤル」(0120-0-78310)は、通話無料で24時間かけることができます。
厚生労働省のまもろうよ こころにも、電話やSNSの相談先がまとめられています。「消えてしまいたい」と思うほどつらいときは、夜中でも一人で我慢せず、すぐに連絡してください。
保護者ができるサポート
結果よりも、毎日の努力に目を向けた声かけを意識してみてください。
「このままで大丈夫なの?」「もっと頑張らないと」という言葉は、励ましのつもりでも、お子さんにはプレッシャーとして届くことがあります。「今日も遅くまで頑張っていたね」「疲れていたら休んでいいよ」のように、努力そのものを認める言葉をかけてあげましょう。
家庭でできることには、次のようなものがあります。
- 模試の結果は、点数より取り組み方に目を向けて話す。
- 朝食や夕食の時間をなるべく一定にし、生活リズムを整えやすくする。
- 夜遅くまで勉強している日は、「そろそろ寝よう」と声をかける。
- 家の中に、勉強の話をしない時間をつくる。
表情が暗い日が続く、食事の量が明らかに減ったなど、気になる変化があれば、担任の先生やスクールカウンセラーに早めに相談しましょう。つらさを打ち明けやすい雰囲気をつくっておくことが、お子さんにとって大きな支えになります。
まとめ|休むことも受験勉強の一部
- 受験で疲れたと感じるのは自然なことで、自分を責める必要はありません。
- 短い休憩、軽い運動、好きなことの時間、十分な睡眠で心と体を回復させましょう。
- やる気が落ちたときは、目標を小さくして「できたこと」を積み重ねましょう。
- つらさが続くときは、身近な人や相談窓口に頼ってください。
少し休んだら、また自分のペースで進んでいきましょう。