通知表オール3の偏差値はどのくらい?行ける高校の目安と内申の上げ方

通知表オール3の偏差値はどのくらい?行ける高校の目安と内申の上げ方

「オール3なら、ちょうど真ん中くらい」と考えている方は多いかもしれません。ところが今の通知表では、4や5をもらえる人数に上限がないため、オール3は平均より少し下の位置になります。

この記事では、オール3の偏差値がどのくらいになるのかを、東京都の評定データと都立入試の計算方法をもとに説明します。公立・私立で行ける高校の考え方と、ここから内申点と当日点を伸ばす方法も紹介します。

通知表オール3の偏差値は?平均より少し下が目安です

通知表の評定を偏差値に直す公式の計算式はありません。そのうえで目安をいうと、オール3は学年の平均より少し下にあたり、偏差値では50を少し下回るあたりと考えられます。

高校選びでいえば、内申の面で無理なく届くのは偏差値40台の高校が中心です。ただし、当日の試験の得点しだいで、それより上の高校も十分にねらえます。

評定の「3」はどんな意味?

文部科学省は、中学校の評定の意味を次のように定めています(指導要録に記載する事項等(文部科学省))。

  • 5は「十分満足できるもののうち、特に程度が高い」状況です。
  • 4は「十分満足できる」状況です。
  • 3は「おおむね満足できる」状況です。
  • 2は「努力を要する」状況です。
  • 1は「一層努力を要する」状況です。

つまり3は、学習の目標をおおむね達成しているという評価で、「学年の真ん中」を表す数字ではありません。

かつての相対評価では、5や4をつける人数の割合が決まっていて、3は真ん中の層につけられていました。今は目標にどこまで届いたかで評価するため、基準を満たした生徒が多ければ、4や5の人数も増えます。

東京都のデータではオール3はどの位置?

東京都教育委員会は、都内の公立中学校3年生の評定の割合を毎年公表しています。2026年3月に発表された評定状況の調査結果(2025年12月31日時点)では、9教科全体で次のようになっています。

評定9教科全体の割合
512.3%
423.1%
347.3%
213.7%
13.7%

いちばん多いのは3です。4と5を合わせると全体の3割を超え、この割合から計算した評定の平均は約3.27になります。

オール3は評定の平均が3.0なので、東京都の平均より少し下の位置です。ただし、評定の細かな基準は学校ごとに決めるため、地域や学校によって分布は多少変わります。

内申点の平均と合計点ごとの目安は、中学の内申点の平均と高校受験で必要な目安でくわしく説明しています。

正確な偏差値は模試で確かめる

偏差値は、同じテストを受けた集団の中での位置を表す数字です。通知表の評定とは物差しが違うため、同じオール3でも、模試の偏差値は人によってかなり違います。

志望校を考えるときは、内申点と模試の偏差値の両方を見るのが基本です。偏差値40台がどのくらいの位置なのかは、偏差値40の意味と行ける高校・大学も参考にしてください。

オール3の内申点は何点?4が混じるとどう変わる?

オール3の素内申(9教科の評定の合計)は27点で、45点満点の6割にあたります。

ただし、高校入試で使う内申点の計算方法は都道府県によって違います。実技教科の評定を2倍にするなど、独自の計算をする地域もあります。

東京都の換算内申は何点?

都立高校の一般入試では、学力検査を行う5教科の評定はそのまま、行わない実技4教科の評定は2倍にして合計します。この合計は換算内申と呼ばれ、満点は65点です。

実技4教科は、音楽・美術・保健体育・技術家庭です。オール3の換算内申は、5教科の15点と実技4教科の24点を足した39点になります。

4が1〜3個あると内申点はどうなる?

  • 5教科のうち1つが4なら、素内申は28点、換算内申は40点です。
  • 実技教科のうち1つが4なら、素内申は28点、換算内申は41点です。
  • 実技教科のうち3つが4なら、素内申は30点、換算内申は45点です。
  • オール4なら、素内申は36点、換算内申は52点です。

東京都では、実技教科の4は5教科の4の2倍の重みがあります。オール3から抜け出したいなら、実技教科の評定も大切にしましょう。

オール4やオール5の位置づけは、通知表オール4の偏差値と取る方法や、オール5の偏差値と行ける高校で解説しています。

オール3で行ける高校の目安は?公立と私立の違い

内申の面で届きやすいのは偏差値40台の高校です。そのうえで、公立は当日の試験、私立は入試方式しだいで選択肢が広がります。

公立高校は当日点で差を縮められる

公立高校の一般入試は、調査書(内申点)と当日の学力検査を合わせて合否を決めるのが一般的です。

両者の比率は都道府県や学校によって違います。当日点の比重が大きい地域では、内申の差を試験で取り返しやすくなります。

一方、推薦入試では調査書の評定が大きな判断材料になります。オール3のままだと内申の高い受験生と比べて不利になりやすいため、一般入試を軸に考えるのが現実的です。

志望校の比率や選抜方法は、各都道府県の教育委員会が毎年出す入学者選抜の実施要綱で確認できます。

私立高校は併願優遇の基準を確認する

私立高校には、当日の試験で合否を決める一般入試のほか、内申点の基準を満たすと合格しやすくなる推薦や併願優遇があります。

併願優遇は、公立が第一志望の生徒が私立を押さえとして受けるときに使われる仕組みで、東京など首都圏の私立高校で多く見られます。

内申の基準は学校ごとに違い、9教科や5教科の合計で示されることが多いです。オール3の27点で届く学校もあれば、届かない学校もあります。

英検などの資格を加点に使う学校もあるため、入試要項や学校説明会で確認しましょう。単願と併願の違いや併願優遇の流れは、単願と併願の違いと併願優遇の仕組みで説明しています。

専門学科や総合学科も選択肢になる

高校には普通科のほか、工業・商業・農業などの専門学科や、幅広い科目から選んで学べる総合学科もあります。

将来やりたいことが見えているなら、偏差値だけでなく、学べる内容で学校を選ぶのもよい方法です。

東京の都立入試でオール3はどれくらい不利?

都立高校の一般入試は当日点の比重が大きく、オール3でも試験の得点で十分に差を縮められます。具体的な点数で見てみましょう。

オール3の調査書点は何点?

令和9年度東京都立高等学校入学者選抜実施要綱では、全日制の学力検査と調査書点の比率を原則7:3としています。

学力検査700点と調査書点300点の合計1,000点に、英語スピーキングテストの結果(最大20点)を加えた1,020点満点で判定します。

調査書点は換算内申を300点満点に直したものです。オール3の換算内申39点は、満点の6割にあたる約180点になります。

オール4との差は当日点で取り返せる?

オール4の換算内申は52点で、調査書点は240点です。オール3との差は60点になります。

この60点は、学力検査700点の1割弱にあたります。当日の試験で60点分を多く取れれば、オール4の受検者とほぼ並ぶ計算です。

また、令和9年度入試では、7:3と10:0の両方で計算して高いほうを本人の得点とする方式を、新たに2校の普通科で実施すると発表されています。

推薦よりも一般入試が軸になりやすい

都立の推薦選抜には学力検査がなく、調査書、個人面接、小論文や作文などを総合して判定します。

評定が大きな材料になるため、オール3なら一般入試を本命にして準備を進めるのが基本です。推薦に挑戦する場合も、一般入試の勉強と並行して進めましょう。

オール3から内申点と当日点を上げる方法

内申点は授業と提出物の積み重ねで、当日点は基礎の見直しと過去問で伸ばせます。どちらも今日から始められることばかりです。

3つの観点を意識して内申点を上げる

今の評定は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点をもとにつけられます。テストの点だけで決まるわけではありません。

  • 提出物は期限を守り、解き直しや自分の考えも書き込みます。
  • 授業中はノートをとり、分からない点はそのままにせず質問します。
  • 定期テストは、まず苦手な教科で平均点を超えることを目標にします。
  • 実技教科は、作品の仕上げや実技の練習にも手を抜かないようにします。

実技教科は、東京都のように2倍で計算する地域では特に影響が大きくなります。3から4に上がる教科を、1学期に1つずつ増やすつもりで取り組みましょう。

当日点は基礎の見直しと過去問で伸ばす

公立高校の入試問題は、中学校で習う内容から出題されます。難しい問題集に手を広げるより、教科書レベルの問題を確実に解けるようにするほうが、得点につながりやすくなります。

中3の秋以降は過去問に取り組み、出題の形と時間配分に慣れておきましょう。都立高校の学力検査問題と正答表は、東京都教育委員会のサイトで公開されています。

保護者がオール3のお子さんにできること

「このままだとまずい」と伝えるより、伸ばせる教科を一緒に確かめるほうが、お子さんは前向きに動けます。

  • 通知表を教科ごとに見て、4に近い教科を一緒に探します。
  • 提出物の期限を、家庭のカレンダーでも共有します。
  • 学校説明会やオープンスクールに、早めに一緒に足を運びます。
  • 志望校の選抜方法や内申の基準を、担任の先生に早めに相談します。

通知表の評定は学期ごとにつけ直されます。今のオール3を責めるのではなく、次の学期に何を変えるかを具体的に話し合ってみてください。

まとめ

  • オール3は評定の平均(東京都で約3.27)より少し下で、偏差値なら50を少し下回るあたりが目安です。
  • 都立入試では換算内申39点、調査書点は約180点で、オール4との差は60点です。
  • 公立は当日点、私立は併願優遇などの基準を確認して志望校を選びましょう。
  • 実技教科を含めて4を1つずつ増やし、基礎と過去問で当日点を伸ばしましょう。

オール3は、ここからの伸びしろが大きい位置でもあります。できることから一つずつ始めてみてください。