中学の内申点の平均はどのくらい?評定の割合と高校受験の目安

中学の内申点の平均はどのくらい?評定の割合と高校受験の目安

「自分の内申点は平均より高いの?低いの?」「オール3はちょうど真ん中ではないの?」と気になっている中学生や保護者の方は多いと思います。全国の平均を一つの数字で示すのは難しいのですが、東京都は中3の評定の割合を毎年公表しています。

この記事では、そのデータから見た内申点の平均と、合計点ごとの目安を説明します。あわせて、高校受験での内申点の扱いと、内申点を上げるためにできることも紹介します。

中学の内申点の平均は評定3.3前後、9教科の合計で約29点です

東京都の公表データから計算すると、中3の評定の平均はおよそ3.3です。9教科の合計(45点満点)に直すと、およそ29点になります。

東京都の中3の評定の割合

東京都教育委員会は、都内の公立中学校3年生の評定の分布を毎年調べて公表しています。2026年3月に発表された都内公立中学校第3学年の評定状況の調査結果では、9教科全体の割合が次のようになっています。

評定9教科全体の割合文部科学省が示す意味
512.3%十分満足できるもののうち、特に程度が高い。
423.1%十分満足できる。
347.3%おおむね満足できる。
213.7%努力を要する。
13.7%一層努力を要する。
2025年12月31日時点の、都内の公立中学校3年生などの評定です。

いちばん多いのは評定3で、全体の半分近くを占めます。3以上の評定が8割を超えているため、平均は3よりも少し高くなります。

この割合から平均を計算すると、約3.27です。前年の調査でもほぼ同じ割合で、平均は大きく変わっていません。

ただし、これは東京都のデータです。評定の細かな基準は学校ごとに決めるため、地域や学校によって分布は多少変わります。ここで紹介する数字は、あくまで目安として受け取ってください。

オール3(27点)は平均より少し下です

9教科すべてが3の「オール3」は合計27点で、評定の平均は3.0です。東京都のデータから計算した平均の約3.3と比べると、少し下の位置になります。

とはいえ、評定3は「おおむね満足できる」状況を表します。授業の目標をおおむね達成しているという意味なので、悲観する必要はありません。オール3で目指せる高校については、通知表オール3の偏差値と行ける高校の目安でまとめています。

内申点とは?通知表の評定を入試用の点数にしたものです

内申点とは、中学校が作る調査書(内申書)に書かれた各教科の評定を、高校入試のために点数にしたものです。基本は9教科の評定(1〜5)の合計で、満点は45点です。

対象は、国語・数学・英語・理科・社会の5教科と、音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技4教科です。調査書に何が書かれるかは、調査書と内申書の違いや記載内容で詳しく説明しています。

評定は「目標をどこまで達成したか」で決まります

今の中学校の評定は、学習指導要領に示された目標に照らして、どこまで実現できたかで決まります。クラスの中の順位で、5や1の人数をあらかじめ決める方法ではありません。

そのため、目標を達成した生徒が多ければ、3や4の評定も多くなります。東京都のデータで平均が3を少し上回っているのは、こうした評価の仕組みによるものと考えられます。

入試で使う内申点は地域ごとに計算が違います

実際の入試では、9教科の合計をそのまま使うとは限りません。東京都立高校の一般入試では、中3の評定を使います。5教科の学力検査を行う高校では、実技4教科だけを2倍にして65点満点で計算します。

一方、埼玉県のように中1から中3までの3学年分を合計する地域もあります。都道府県ごとの計算方法は、内申点の出し方と都道府県ごとの計算方法で詳しく紹介しています。

教科別の平均は?数学と英語は評定が分かれやすい

東京都のデータを教科ごとに見ると、評定の分かれ方に違いがあります。数学と英語は5の割合が高めな一方で、1や2の割合も多いのが特徴です。

教科531と2傾向
国語12.1%47.3%17.5%全体の割合に近い。
社会13.3%44.1%19.4%5も1と2もやや多い。
数学13.0%42.8%23.4%1と2が最も多い。
理科12.5%45.5%19.6%1と2がやや多い。
英語14.0%43.0%22.8%5が最も多い。
音楽12.3%50.0%13.4%3が半数を占める。
美術12.7%50.5%12.5%1と2が最も少ない。
保健体育9.5%52.4%12.9%5が最も少ない。
技術・家庭10.9%50.0%14.8%3が半数を占める。
東京都教育委員会の調査(2025年12月31日時点)をもとに作成しました。

実技4教科は、どの教科も3が5割以上を占め、1や2は少なめです。一方で保健体育や技術・家庭は5の割合が低めなので、実技で4や5を取れると平均より高い内申点につながります。

苦手な教科に1や2がある場合は、まずそれを3に上げることを目標にしましょう。評定が1上がれば合計点も1点上がるので、得意な教科をさらに伸ばすより取り組みやすいことがあります。

内申点はいくつあれば高い?合計点ごとの目安

9教科の合計が30点を超えていれば平均以上、36点(オール4)以上なら平均をはっきり上回る水準です。東京都のデータでは、評定全体のうち4以上は約35%にとどまります。

9教科の合計評定の平均平均(約3.3)との比較
27点(オール3)3.0少し下。
29〜30点3.2〜3.3ほぼ平均。
32点約3.6平均より上。
36点(オール4)4.0はっきり上。
38点約4.2かなり高い。
40点以上約4.4以上5が多く並ぶ水準。
45点(オール5)5.0満点。

たとえば、5教科がすべて4で、実技4教科がすべて3なら32点です。評定の平均では約3.6なので、平均より一段高い位置にあります。オール4の水準については、通知表オール4の偏差値と意味でも詳しく説明しています。

必要な内申点は高校と入試方式で変わります

「何点あれば合格できるか」は、地域や高校、入試方式によって変わります。同じ合計点でも、実技教科を2倍にする地域では、実技の評定が高い人ほど有利になります。

志望校の目安は、学校の進路相談や地域の模試の資料で確かめるのが確実です。内申点が平均程度でも、当日の学力検査の比重が大きい入試なら合格を目指せます。

私立高校は内申基準を確認しましょう

私立高校の推薦入試や併願優遇では、「9教科で○点以上」のように、内申点の基準を出願の条件にしている学校があります。基準に届くかどうかで受けられる入試が変わるため、募集要項や学校説明会で早めに確認しておきましょう。

内申点が平均より低いときは当日点で挽回を狙えます

内申点が思うように取れていなくても、当日の学力検査で挽回できる入試は少なくありません。公立高校の一般入試では、内申点と学力検査の点数を合わせて合否が決まるためです。

東京都立高校は学力検査7対調査書3が原則です

東京都立高校の一般入試(全日制)は、学力検査700点と調査書点300点の7対3が原則です。芸術や体育に関する学科は6対4です。

これに英語スピーキングテスト(ESAT-J)の結果20点を加えた、1,020点満点で判定します。当日の点数の比重が大きいため、内申点が平均より低くても逆転の余地は十分にあります。

さらに一部の高校では、7対3と10対0の両方で得点を出し、高い方を本人の得点とする方法もとられています。令和9年度の東京都立高等学校入学者選抜実施要綱では、この方法を行う高校が新たに2校増えることが示されました。

私立高校は入試方式ごとに内申点の扱いが違います

私立高校の一般入試では、学校によっては当日の試験の結果を中心に合否を決めることもあります。推薦や併願優遇の基準に届かなくても、一般入試なら挑戦できる場合があるので、各校の募集要項を確認してください。

残りの期間でどこに力を入れるかは、今の内申点と志望校の情報を持って、担任の先生や塾の先生に相談すると決めやすくなります。

内申点を上げるには?3つの観点を意識しましょう

評定は、定期テストの点数だけで決まるわけではありません。中学校では「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で学習を評価し、その結果をもとに評定をつけています。

各観点はA・B・Cの3段階で評価されます。テストで高い点を取っても、提出物や作品が不十分だと、ほかの観点が下がって評定が伸びないことがあります。

定期テストは「何点で5」と決まっているわけではありません

「90点以上なら5」のような全国共通の基準はありません。テストの点数は評価の材料の一つで、どう評定に結びつけるかは学校や教科ごとに決められています。

そのうえで、テストは「知識・技能」と「思考・判断・表現」の評価に大きく関わります。範囲が発表されたらワークを何周するかを決め、計画的に準備しましょう。評定5を目指すコツは、中学校の通知表で5を取る方法で紹介しています。

「主体的に学習に取り組む態度」は挙手の回数では決まりません

授業中にたくさん手を挙げれば評価が上がる、と考える人もいるかもしれません。しかし、中央教育審議会が2019年にまとめた「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」は、こうした受け止め方を誤解だと指摘しています。

報告が重視しているのは、粘り強く取り組もうとしているかと、自分の学習を調整しようとしているかの2つです。テストの間違いを見直して、次の勉強のやり方を変えるといった姿勢がこれに当たります。

提出物と実技4教科も丁寧に積み重ねましょう

提出物は、期限内に出すことが基本です。ワークの丸つけや間違い直しまで終えておくと、どのように学んだかが先生に伝わりやすくなります。授業の振り返りシートには、わかったことと次に気をつけることを具体的に書きましょう。

実技教科では、実技そのものに加えて、ペーパーテストやレポート、作品も評価の材料になります。東京都のように実技4教科を2倍にする地域では、実技の評定が1上がるだけで換算内申が2点上がります。

保護者の方は、お子さんと提出物の期限を一緒に確認するだけでも十分な手助けになります。評定が下がったときは責めずに、どの観点で伸び悩んだのかを一緒に振り返ってみてください。

まとめ

中学の内申点の平均と目安について、ポイントを整理します。

  • 東京都のデータから計算すると、中3の評定の平均は約3.3、9教科の合計ではおよそ29点です。
  • オール3(27点)は平均より少し下、オール4(36点)は平均をはっきり上回る水準です。
  • 必要な内申点や当日点との比率は、地域と高校、入試方式によって変わります。
  • 評定は3つの観点で決まるので、テスト・提出物・振り返りの積み重ねが大切です。

まずは自分の9教科の合計を計算し、平均との差と志望校の入試方式を確かめるところから始めてみてください。