「オンライン塾の料金は月いくらくらい?」「安い塾を選んで失敗しないか心配」と感じていませんか。
オンライン塾の料金は、指導の形式、受ける科目数、授業の回数でほぼ決まります。同じ「月額○円〜」でも、授業がつくのか、学習管理だけなのかで中身は大きく違います。
この記事では、公的データで塾費用の実態を確かめたうえで、月謝以外にかかる費用、年間総額の計算方法を整理します。無料で使える選択肢や、費用を抑えるコツも紹介します。オンライン塾の仕組みやメリット・デメリットはオンライン塾とは何かをまとめた記事で解説しています。
オンライン塾の料金相場は「形式・科目数・回数」で決まる
結論から言うと、オンライン塾の料金に「これが相場」という一つの数字はありません。1対1のライブ授業か、映像授業か、学習管理だけかで、月謝の水準が大きく変わるためです。
教育ラボが調べた範囲では、オンライン塾だけに絞った公的な料金統計は見つかりませんでした。そこで、まずは公的データで塾全体の費用感をつかみ、次に形式ごとの料金の決まり方を見ていきます。
文部科学省の調査で見る学習塾費の実態
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」では、保護者が1年間に支出した学習塾費の平均が公表されています。数値は令和8年1月公表の訂正版で確認しました。
- 公立中学校:年平均230,385円です。中学3年は341,220円、塾代を支出した家庭のみの平均は約34万9千円です。
- 公立高校(全日制):年平均147,140円です。高校3年は206,454円、塾代を支出した家庭のみの平均は約38万1千円です。
同じ調査では、学習塾費が0円の家庭は公立中学校で34.0%、公立高校で61.4%でした。つまり、塾を利用する家庭だけで見ると、年間の負担は平均額よりかなり大きくなります。
この「学習塾費」には、入会金、月謝、講習会費、教材費、塾での模擬テスト代、交通費が含まれます。オンライン塾だけの金額ではない点に注意してください。学年別の塾代の目安は塾の料金・費用の相場をまとめた記事で解説しています。
形式ごとに料金が決まる仕組み
オンライン塾の値段は、講師1人が同時に何人を見るかと、人が関わる時間の長さでおおよそ決まります。形式ごとの料金の決まり方は、次のように整理できます。
- 1対1のライブ授業:講師の時間を1人で使うため、高めになりやすい形式です。回数を増やすほど月謝が上がります。
- 少人数のライブ授業:講師の人件費を数人で分けるため、1対1より抑えやすくなります。自分の番を待つ時間はあります。
- 集団のライブ授業:多人数で費用を分けるため、安くなりやすい形式です。質問しにくく、進度は決まっています。
- 映像授業:撮影済みの授業を繰り返し使うため、安くなりやすい形式です。質問対応や学習管理は別料金のこともあります。
- AI教材:教材の利用料が中心になります。自分で計画的に進める力が必要です。
- コーチング・学習管理型:面談の頻度と授業の有無で料金が決まります。授業がつかないプランもあります。
料金が高いオンライン塾には、1対1の授業回数が多い、経験の長い講師が担当する、サポートが手厚いといった理由があります。高いから悪い、安いから良いではなく、必要な支援の量に合っているかで判断しましょう。
通塾型より安くなりやすい理由
オンライン塾は教室を持たないため、家賃や光熱費、校舎スタッフの人件費がかかりません。そのぶん月謝を抑えやすくなります。
家庭の側でも、通塾の交通費や送迎の負担がなくなります。一方で、安さの理由が「授業が少ない」「質問対応が限られる」ことにある場合もあります。
月謝以外にかかる費用をチェックしよう
オンライン塾の費用は、月謝だけで比べると見誤ります。比べるべきなのは「初期費用」「毎月の固定費」「時期ごとの追加費用」を合わせた金額です。
入会金・システム利用料・教材費
入会金は、入会するときに1回だけかかる費用です。
システム利用料は、学習アプリや管理システムの利用料として毎月かかることが多い費用です。月謝が安く見えても、システム利用料を足すと差が縮まることがあります。
教材費は、塾のオリジナル教材を買うのか、市販の参考書を自分で用意するのかで変わります。「教材費0円」でも、参考書代は家庭で負担する場合があります。
季節講習・模試・オプション
夏期講習や冬期講習が、通常の月謝とは別料金になる塾があります。受験学年は講習費が大きくなりやすいので、年間の講習費を入会前に聞いておきましょう。
模試の受験料、問題解説、授業の延長などがオプション扱いの塾もあります。「基本料金に何が含まれ、何が別料金か」を一覧で出してもらうと比べやすくなります。
端末・通信環境の費用
オンライン塾では、パソコンやタブレット、カメラ、マイク付きイヤホン、安定したインターネット回線が必要になります。スマホで受講できるかどうかは塾によって違います。
家にある端末で足りるかを無料体験で確かめておくと、入会後の思わぬ出費を防げます。
安いオンライン塾で失敗しないための確認ポイント
安いオンライン塾を選ぶときは、月謝を「1時間あたり」や「受けられる支援の量」に直して比べましょう。
授業の時間と月の回数
月謝が同じでも、1回の時間と月の回数が違えば中身は別物です。「月謝÷1か月の授業時間」で、1時間あたりの料金を出してみてください。
講師と質問対応の範囲
講師が社会人か大学生か、担当は固定か、合わないときに交代できるかを確認します。
「質問し放題」とあっても、勉強法の相談だけで、問題の解説は別料金という場合があります。質問できる内容、方法、返信の目安まで聞いておくと安心です。
最低契約期間と解約のルール
最低契約期間、退会の締切日、月の途中で入会したときの日割りの有無を確認します。合わなければすぐにやめられる塾は、試しやすい分だけ失敗したときの損が小さくなります。
中学生と高校生で「安い」の意味は変わる
中学生は、定期テストと内申点、高校受験が中心です。5教科を広く見てもらうか、苦手科目に絞るかで、総額が大きく変わります。
高校生は、大学受験で必要な科目が志望校によって決まります。必要な科目に絞りやすい一方、受験学年は授業回数や講習が増え、費用が上がりやすくなります。
学年ごとの選び方は、中学生向けオンライン塾の選び方と高校生向けオンライン塾の選び方で詳しくまとめています。通塾型も含めて高校生が安い塾を探すなら、高校生の安い塾の探し方も参考になります。
オンライン塾の年間総額の計算方法と具体例
オンライン塾の費用は、1年分の総額で比べるのがいちばん確実です。月謝が安くても、入会金や毎月の固定費、講習費を足すと順位が入れ替わることがあります。安い塾の見極め方は月謝より年間総額で比べるコツでも解説しています。
年間総額を出す計算式
年間総額は、次の3つを足して計算します。
- 初期費用:入会金、教材の初期購入費、端末の購入費。
- 毎月の費用×12か月:月謝、システム利用料、オプション料金。
- 時期ごとの費用:夏期・冬期講習、模試代、テスト前の追加授業。
税込と税抜が混ざると、正しく比べられません。どちらかにそろえてから計算しましょう。
計算例:ウィズスタディの公式料金で試算
ここでは、オンライン専門塾「ウィズスタディ」の公式料金(2026年9月時点・公式サイトより)で試算します。税込表記が混ざらないよう、すべて税抜で計算しました。料金は変わる可能性があるため、最新の金額は公式サイトで確認してください。
- 月謝:中学生ライトは12,800円×12か月で153,600円です。高校生スタンダードは23,200円×12か月で278,400円です。
- システム利用料:どちらも3,950円×12か月で47,400円です。
- 入塾金:中学生は25,000円、高校生は30,000円です。
- 教材費・季節講習:どちらも0円です。ただし、市販の参考書代は別にかかります。
- 年間合計:中学生ライト1科目は226,000円、高校生スタンダード1科目は355,800円です。
消費税10%を単純に加えると、年間合計はそれぞれ約24万8,600円、約39万1,380円です。公式サイト内でシステム利用料の税込額の表記が2通りあるため、正確な税込総額は申込前に確認しましょう。
なお、中学生のライトは授業がつかない学習管理のみのプランです。高校生のスタンダードは、週1回60分の1対1授業がつくプランです。金額だけでなく、何が含まれるかをそろえて比べることが大切です。
無料で使えるオンライン塾・学習支援はある?
民間のオンライン塾で授業をずっと無料で受けるのは難しいものの、無料で使える入り口はいくつかあります。無料体験、無料のオンライン自習室、公的な学習支援を上手に組み合わせましょう。
無料体験・無料相談で確かめる
無料体験や無料相談を用意しているオンライン塾は少なくありません。体験中は、次の点を確かめましょう。
- 家の端末と回線で問題なく受けられるか。
- 講師の説明が分かりやすく、相性が合うか。
- 入会金や講習費を含めた年間総額はいくらか。
- 退会の締切日や最低契約期間はあるか。
無料のオンライン自習室を使う
一人だと集中できない場合は、無料で使えるオンライン自習室も選択肢になります。ウィズスタディも、中学生から社会人まで無料で使えるオンライン自習室を公開しています(公式サイトより)。仕組みや使い方はオンライン自習室の解説記事にまとめています。
自治体などの学習支援を調べる
厚生労働省の生活困窮者自立支援制度には、「子どもの学習・生活支援事業」があります。実施の有無や対象、内容は自治体によって違います。
経済的な事情で塾代が心配な場合は、お住まいの自治体の相談窓口や学校の先生に相談してみてください。地域の学習支援や、図書館などの無料の学習スペースを案内してもらえることがあります。
オンライン塾の費用を抑える4つの方法
オンライン塾の費用は、塾に任せる範囲を絞り、割引制度を使うことで抑えられます。
科目とプランを絞る
苦手科目だけ授業を受け、得意科目は自習と学習管理で進めると、費用を大きく抑えられます。
セット割・兄弟割を確認する
複数科目のセット割や、兄弟で入会すると入会金が無料になる制度を設けている塾もあります。例えばウィズスタディでは、中学生のライト3科目セットが月30,900円(税抜)です。
1科目ずつ3科目受けると月38,400円(税抜)なので、月7,500円安くなる計算です(2026年9月時点・公式サイトより)。ただし、セットではコーチング面談が2科目で週1回になるなど、中身も変わります。
無料の教材や自習室と組み合わせる
学校の教材や市販の参考書を中心にして、塾は計画づくりと質問に使う方法もあります。無料の自習室を併用すれば、勉強時間を確保しながら月謝を抑えられます。
時期に合わせてプランを変える
定期テスト前や受験学年だけ手厚くし、それ以外の時期は軽いプランにする方法もあります。プラン変更がいつから反映されるかは塾ごとに違うため、事前に確認しておきましょう。
ウィズスタディの料金(安さの理由と注意点)
オンライン専門塾「ウィズスタディ」は、学習管理を中心に、1科目単位で安く始められるオンライン塾です。月額は中学生の超ライト1科目で税込5,980円からで、1対1授業はスタンダード以上につきます(2026年9月時点・公式サイトより)。
プラン別の月額(1科目・税込)
- 超ライト(毎日の勉強計画、勉強法の相談、自習室など):中学生5,980円、高校生7,128円です。
- ライト(超ライトに週1回30分のコーチング面談、確認テストなどを追加):中学生14,080円、高校生15,180円です。
- スタンダード(ライトに週1回60分の1対1授業を追加):中学生24,750円、高校生25,520円です。
- プレミアム(1対1授業が週2回):中学生34,650円、高校生35,200円です。
このほか、入塾金(税抜で中学生25,000円、高校生30,000円)と、システム利用料が月額3,950円(税抜)かかります。教材費と季節講習費は0円で、指導には市販の参考書を使います(2026年9月時点・公式サイトの料金ページより)。
安くできる理由と続けやすさ
公式サイトでは、教室を持たないこと、広告費を抑えていること、授業時間の効率化を安さの理由に挙げています。本体のコースは最低契約期間がなく、退塾時の費用もかからないと案内されています。
科目ごとに別のプランを選べるのも、費用を調整しやすい点です。例えば、苦手な数学だけスタンダードにして、英語はライトにするといった組み合わせができます。
申し込む前に知っておきたい注意点
- 超ライトとライトは学習管理のみで、1対1授業はつきません。
- 「24時間質問し放題」に問題の解説は含まれません。解説はAIなどの有料オプションです。
- 料金は1科目ごとにかかるため、科目を増やすと総額も上がります。
- 公式は講師陣を「社会人・医学生など」と案内しています。講師紹介の記事には、大学生や指導歴の浅い講師もいます。
- 1対1授業で使うツールや必要な機材は公式サイトに明記がないため、体験時に確認しましょう。
自習の時間を確保でき、計画と管理を安く手に入れたい中学生・高校生に向いています。一方、毎回の授業で一から教わりたい人や、強い強制力を求める人には物足りない可能性があります。口コミの傾向はウィズスタディの評判の記事で紹介しています。
無料体験(公式サイトでは主に7日間と案内)で、計画の立て方や面談の雰囲気を確かめてから決められます。まずはウィズスタディの公式サイトで無料体験の内容を見て、年間総額を試算してみてください。セット料金やオプションを含む詳しい料金表はウィズスタディの料金を詳しく解説した記事にまとめています。
まとめ:オンライン塾の料金は年間総額と中身で比べよう
オンライン塾の料金は、形式、科目数、授業の回数で決まります。安いかどうかは、月謝の数字だけでは判断できません。
- 公立中学校の学習塾費は年平均230,385円、公立高校は147,140円(文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」)。
- 入会金、システム利用料、講習費、端末代を含めた年間総額で比べる。
- 授業の時間と回数、講師、質問対応の範囲まで確認する。
- 無料体験、無料の自習室、自治体の学習支援も活用する。
- 科目の絞り込み、セット割、兄弟割で費用を抑える。
料金表を見比べたら、気になる塾の無料体験で中身を確かめましょう。家庭の予算と、お子さんに必要な支援の量が合う塾を選ぶことが、いちばんの節約につながります。