長崎県の高校受験で、中学3年生が受ける県単位の模試のひとつが長崎県一斉模試です。公立高校入試と同じ形式・同じ傾向の予想問題で、志望校判定が出ます。ただ、公式サイトを読むと受験料が2種類載っていたり、申込締切の書き方がページによって違ったりと、申し込む前に知っておきたい点がいくつかあります。
この記事では、2026年度(令和8年度)の日程と受験料、塾に通っていない人の受け方を整理します。長崎県の公立高校入試とのタイミングも、主催者と長崎県教育委員会の公開情報だけで確認しました。公式に書かれていないことは「書かれていない」とそのまま記しました。
長崎県一斉模試とは?主催と対象学年
長崎県一斉模試は、Q模試事務局が主催し、株式会社ブロッサム九州(福岡県小郡市)が運営する中学3年生向けの模試です。公式サイトは「中学3年生のための一斉模試」と名乗っていて、対象は中3に限られます。
公式サイトの表記は「長崎県一斉摸試」で、「模」ではなく「摸」の字が使われています。案内文でこの字を見かけても、別の模試と勘違いしないよう覚えておくと安心です。
このQ模試のサイトは長崎県専用ではありません。福岡・大分・佐賀・長崎・山口の5県分の模試が1つのサイトにまとまっています。日程も受験料も配点も県ごとに違うので、開いているページのURLに「nagasaki」が入っているかを確かめてください。同じサイトの大分県合同模試とは、配点や実施日の組み方がはっきり違います。
名前の似た模試として、長崎学習塾協会が主催する「長崎県統一模試」の案内ページもインターネット上にあります。ただし、そのページで確認できたのは2020年度の情報で、現在の日程や受験料は確認できませんでした。「一斉模試」と「統一模試」は別の主催者の別の模試なので、申し込む前に主催者名を確かめてください。
中学1・2年生向けには、公式サイトの「その他の模試」に「統一模試テスト」が別の商品として載っています。判定エリアに長崎県が含まれ、年3〜4回、5教科・各100点満点・各45分です。ただし実施日と受験料は公式サイトに載っていません。
長崎県一斉模試の2026年度の日程は年3回
公式の年間スケジュールに載っている中3の実施日は、年3回・すべて日曜日です。
- 第1回 8月30日(日)。
- 第2回 10月18日(日)。
- 第3回 1月10日(日)。
同じQ模試でも、大分県は各回が土曜と日曜の2日間で併記されています。長崎県は1回につき日曜の1日だけです。会場ごとに曜日が違うといった説明もありません。
注意したいのは年度の表記です。スケジュールのページには「2026年度」「令和8年度」という明記がありません。曜日は2026年8月・10月、2027年1月のカレンダーと一致します。前年の2025年なら同じ日付は土曜日になるため、2026年度の日程と読むのが自然です。申し込む前に長崎県一斉模試の年間スケジュールでもう一度確かめてください。
この記事を書いている時点で、第1回と第2回はすでに終わっています。今年度これから受けられるのは、1月10日(日)の第3回だけです。
長崎県一斉模試の受験料は2つの金額が載っている
公式サイトには、ページによって違う受験料が書かれています。
- 年間スケジュールのページ「受験料3,850円(税込)」。
- 公開会場情報のページ「受験料 4,730円(税込)」。
差は880円です。この2つの金額がどの受け方に対応するのか、公式サイトには説明がありません。塾会場が3,850円、公開会場が4,730円と読むことはできますが、そう書かれているわけではありません。この記事でも断定はしません。同じQ模試の大分県でも、まったく同じ2つの金額が並んでいます。
受ける会場でいくらかかるかは、申し込むときに必ず確認してください。塾会場なら申し込む塾に、公開会場ならQ模試事務局に聞くのが確実です。模試代は1年を通して積み上がるので、高校受験にかかる費用の全体像とあわせて見積もっておくと安心です。
長崎県一斉模試の受け方は塾会場と公開会場の2つ
長崎県一斉模試の受け方は、塾会場で受けるか、公開会場で受けるかの2つです。長崎県のページにも、申し込みと持ち物の共通ページにも、自宅受験の案内は見当たりません。家で受ける方法は用意されていないと考えて準備してください。
この点は九州の他県と違います。熊本県模試は会場受験と在宅受験から選べます。鹿児島県統一模試は塾・会場・自宅の3つから選べます。
塾会場で受ける
公式サイトの参加塾一覧には、長崎県内の塾の教室が電話番号付きで並んでいます。地区は長崎、佐世保、大村、諫早、西彼、県北、五島・上五島、雲仙・島原、東彼、西海の10に分かれています。
ただし教室の数は地区によって大きく偏っています。長崎・佐世保・大村・諫早に集中していて、県北や五島・上五島の地区に載っている教室は1つずつです。島や県北に住んでいる人は、通える範囲に塾会場があるかを最初に確認してください。
一覧の冒頭には、次の注意書きがあります。「各塾会場で受験受付を行っております。また塾会場によって、模試受験のみでの募集を行ってないケースもございます。」
つまり塾生でなくても模試だけ受けられる教室もあれば、受け付けない教室もあるということです。申し込みは各塾へ直接行います。電話で「塾生ではないのですが模試だけ受けられますか」と聞くところから始めてください。
公開会場で受ける(長崎大学・定員50名程)
塾に通っていない人のために、主催者が直接運営する公開会場があります。公開会場情報のページに載っている内容は次のとおりです。
- 受験料 4,730円(税込)。
- 実施日 10月18日(日)。申込締切10月1日(木)、振込締切10月13日(火)。
- 会場 長崎大学 多文化社会学部 総合教育研究棟(長崎市文教町1番14号)。
- 定員 50名程。開場は8時45分頃の予定。
公開会場として載っているのは、この第2回の1回分だけです。第3回に公開会場が設けられるかは、この記事を書いている時点で公式サイトに出ていません。塾に通っていない人が1月に受けたい場合は、塾会場を探すか、Q模試事務局に問い合わせることになります。
申込締切の書き方にも注意が必要です。公開会場の申し込み方法のページには「※実施日の10日前までにお申込みください。」とあります。一方、長崎県の公開会場情報では、10月18日の回の申込締切が10月1日(木)でした。10日前より早い締切が書かれているので、実際の締切は会場情報のほうで確かめてください。
申し込みは電話で、公式の案内は「Q模試事務局宛にお電話ください。」です。支払いは振込のみで、「当日、会場での受験料受け取りは致しかねます。」と明記されています。会場には駐車場が用意されていません。最新の内容は長崎県一斉模試の公開会場情報で確認してください。
持ち物と欠席したとき
公開会場の持ち物は、筆記用具(コンパス・定規。筆記具はHB〜2B推奨)と昼食が基本です。昼食は「休憩時間に買いに行けません」とあるので、必ず持っていきます。飲み物と上着は任意です。服装は「制服の着用をおすすめしております。」とされ、私服でも受けられます。
試験中のスマートフォンや、計算機能付きの時計の使用は禁止です。会場内での撮影やSNSへの投稿も禁止されています。
欠席するときは、当日9時までにQ模試事務局へ連絡します。欠席しても受験料は返金されませんが、後日、問題用紙と解答解説が送られてきます。自分で解いて答え合わせはできますが、採点や偏差値は出ない点に注意してください。
試験科目・配点と出題範囲
5教科・各教科100点満点
科目は英語(リスニングを含む)・数学・国語・理科・社会の5教科です。時間は各50分、配点は各教科100点満点で、年間スケジュールと公開会場情報の両方に同じ記述があります。
同じQ模試の大分県合同模試は各教科60点満点です。県が違えば満点も違うので、他県の友達や塾の資料と点数を比べるときは気をつけてください。比べるなら素点より偏差値です。偏差値の読み方に不安がある人は、V模擬の解説記事で整理した偏差値の見方が他県の模試にもそのまま使えます。
長崎県の公立高校入試も、学力検査は国語・社会・数学・理科・英語(聞き取りテストを含む)の5教科です。模試の教科構成は本番とそろっています。
理科は教科書で範囲が分かれる
出題範囲は3回分すべてが公式サイトに出ています。理科は使っている教科書によって選択範囲が分かれていて、A【大日】とB【東書・啓林】の2つが示されています。第3回なら、Aは「化学変化とイオン」、Bは「運動とエネルギー」です。自分の学校の教科書がどちらかを、受ける前に確認しておきましょう。
第3回のほかの教科では、英語に分詞と関係代名詞が入り、「間接疑問文・仮定法は除く」とあります。数学は関数y=ax²と相似な図形まで、社会は公民の経済分野の途中までです。数学と理科で定規とコンパスを使うことがあるため、毎回持参するよう案内されています。
成績表と返却まで2〜3週間
成績帳票はテスト実施日から約2〜3週間後に返ってきます。志望校判定は公立・私立をあわせて最大4校まで出せます。
帳票には得点・偏差値・全体順位と、志望校判定の履歴が載ります。志望者内順位、前年度入試の志願者数、偏差値分布表もあります。5科と3科の偏差値推移グラフ、小問ごとの得点率・正答率一覧表もついています。判定記号の形式や、WEBで成績を見られるかどうかは公式サイトに書かれていません。
長崎県の公立高校入試の日程と、模試を受ける時期
長崎県教育委員会の「令和9年度長崎県公立高等学校入学者選抜の基本方針について」には、次の日程が示されています。
- 特別選抜 出願1月12日(火)〜18日(月)、検査1月26日(火)、合格者発表1月29日(金)。
- 一般選抜 出願2月1日(月)〜5日(金)、学力検査2月16日(火)・17日(水)、合格者発表3月4日(木)。
- チャレンジ選抜 出願3月5日(金)〜9日(火)、検査3月11日(木)、合格者発表3月16日(火)。
長崎県の一般選抜の学力検査は2月中旬です。3月に学力検査がある県も多いなかで、早めの日程です。第3回の1月10日は、特別選抜の出願が始まる直前にあたります。一般選抜の学力検査まではおよそ5週間です。
つまり第3回は、出願先を最終的に決める前の最後の判定材料になります。返却まで2〜3週間かかるので、結果が届くのは1月下旬ごろの見込みで、一般選抜の出願(2月1日〜5日)の直前です。結果が出たらすぐに家庭と学校で話し合えるよう、準備しておくと慌てずに済みます。
特別選抜は、文化・スポーツを含む活動で顕著な実績があると自ら認める人が対象です。チャレンジ選抜は主に離島・半島地域の学校で行われ、一般選抜で定員が埋まった学校では実施されません。日程や区分は年度ごとに確認が必要なので、長崎県教育委員会の基本方針(PDF)で原本を確かめてください。
長崎県一斉模試を申し込む前に確認したいこと
長崎県一斉模試は、公式サイトに載っていない情報もあります。申し込む前に、電話で次のことを聞いておくと安心です。
- 自分が受ける会場の受験料はいくらか。公式サイトには3,850円と4,730円が載っています。
- 塾会場の場合、塾生でなくても模試だけ受けられるか。受け付けない教室もあります。
- 第3回に公開会場が設けられるか。まだ公表されていません。
- 申込締切はいつか。「10日前まで」と会場ごとの締切が違うことがあります。
- 理科の選択範囲はAとBのどちらになるか。学校の教科書で決まります。
模試は返ってきた帳票をどう使うかで価値が決まります。小問ごとの正答率が出るので、点数の上下よりもどの分野で落としたかを1つずつ拾うほうが次につながります。年3回しかない模試なので、1回ごとの振り返りを丁寧にやっておきましょう。