「GMARCHの中ではどこが上なの?」「GMARCHの下や上にはどんな大学群があるの?」と気になっている高校生や保護者の方は多いと思います。この記事では、河合塾が2026年9月に更新した偏差値(2027年度入試の予想)をもとに、GMARCHの序列と上下の大学群との位置関係を整理します。序列の数字だけで志望校を決めないための考え方もあわせて紹介します。
GMARCHとは?6大学の顔ぶれ
GMARCH(ジーマーチ)は、首都圏にある6つの私立大学の頭文字を並べた呼び方です。学習院大学(G)、明治大学(M)、青山学院大学(A)、立教大学(R)、中央大学(C)、法政大学(H)の6校を指します。
もともとは学習院を除く5校を「MARCH(マーチ)」と呼んでいて、そこに学習院大学を加えた形がGMARCHです。この記事では、学習院大学を含めた6校で序列を見ていきます。
なお、大学群は受験業界で慣習的に使われてきた呼び方で、公式な分類ではありません。河合塾も、ボーダーラインは入試の難易度を表すもので、大学の教育内容や社会的な位置づけを示すものではないと説明しています。
GMARCHの序列は?偏差値で見る6大学の順番
偏差値で見ると、明治・青山学院・立教の3校が上位、中央・法政・学習院の3校が続くという並びが一般的です。ただし6校の偏差値はどれも55.0〜65.0の範囲に収まっていて、学部単位で見ると差は小さいのが実情です。
河合塾の偏差値で見る6大学
下の表は、河合塾の「2027年度入試難易予想ランキング表」から6大学の数字を集計したものです。使ったのは学部学科ランク(2026年9月時点)です。数字は河合塾Kei-Netの入試難易予想ランキング表で公開されています。
| 大学 | 偏差値の幅 | 60.0以上の学科・専攻 | 傾向 |
|---|---|---|---|
| 明治大学 | 55.0〜62.5 | 38のうち21 | 半数以上が60.0以上。 |
| 青山学院大学 | 55.0〜62.5 | 28のうち13 | 経済学科の62.5が最高。 |
| 立教大学 | 55.0〜65.0 | 33のうち15 | 経営学科の65.0が6校で最高。 |
| 中央大学 | 55.0〜60.0 | 45のうち8 | 57.5の学科が中心。 |
| 法政大学 | 55.0〜60.0 | 38のうち4 | 55.0と57.5が大半。 |
| 学習院大学 | 55.0〜60.0 | 20のうち3 | 57.5の学科が中心。 |
学部学科ランクは「英・国・数または地歴公民」か「英・数・理」の成績で設定された目安です。実際の入試方式ごとの難易度とは少し違う点に注意してください。
60.0以上の学科・専攻の割合で比べると、明治が約55%で頭ひとつ抜け、青山学院と立教が4割台で続きます。中央・法政・学習院は1〜2割ほどで、多くの学科が57.5前後に集まっています。
よく言われる序列と数字のずれ
受験生の間では「明治、青山学院・立教、中央、法政、学習院」の順に並べる見方がよく見られます。上の表でも、明治・青山学院・立教が上位グループになる点はおおむね一致しています。
一方で、中央・法政・学習院の3校は偏差値の幅がどれも55.0〜60.0で同じです。学科ごとの数字を平均しても差はわずかで、「学習院がGMARCHで一番入りやすい」とは言い切れません。
序列は学部と入試方式で入れ替わる
大学単位の序列は、あくまで全体の傾向です。たとえば立教の経営学科(65.0)は、明治のどの学科よりも高い数字です。法政のグローバル教養学科や国際文化学科(60.0)も、明治や青山学院の多くの学科と同じ水準にあります。
同じ学部でも、試験日程や共通テスト利用などの方式によってボーダーは変わります。河合塾のボーダーラインは、前年度の入試結果と今年度の模試の志望動向をもとに毎年設定し直されます。そのため序列も年ごとに少しずつ動くので、志望校を絞る段階では学部・方式ごとの数字を確認しましょう。
6大学それぞれの特徴と立ち位置は?
序列の数字だけでは分からない、各大学の特色を簡単にまとめます。キャンパスや入試の仕組みは大学ごとに大きく違うので、気になる大学は公式サイトでも確認してください。
明治大学
38の学科・専攻のうち半数以上が60.0以上で、文系・理系ともに水準がそろっているのが強みです。GMARCHの中では最上位に挙げられることが多い大学です。
文系6学部は1・2年次を和泉キャンパス(杉並区)、3・4年次を駿河台キャンパス(千代田区)で学びます。理工学部と農学部は生田キャンパス(川崎市)、国際日本学部と総合数理学部は中野キャンパスが拠点です(明治大学のキャンパスガイドより)。学部ごとの数字は明治大学の学部別偏差値とMARCHでの立ち位置で詳しく紹介しています。
青山学院大学
多くの学科が57.5〜60.0に集まり、経済学科が62.5で最も高くなっています。キャンパスは東京の青山と神奈川県の相模原の2か所にあり、学部によって通う場所が違います。
立教大学
経営学科が65.0、異文化コミュニケーション学科・社会学科・国際経営学科が62.5と、上位の学科は6校の中でも高い水準です。
入試では英語の扱いに特徴があります。一般入試の外国語は、すべての学部で英語資格・検定試験のスコアか、大学入学共通テストの「英語」の得点を利用します。文学部には大学独自の英語試験で受けられる日もあります(立教大学の入試制度のページより)。英検などのスコアをいつまでに用意するかが、受験計画に関わってきます。
中央大学
45の学科・専攻の多くが57.5で、法律学科や経営学科、心理学専攻、理工系の一部が60.0です。看板とされる法学部の法律学科は、明治大学の法律学科と同じ60.0という評価になっています。
法政大学
38の学科・専攻の4割ほどが55.0、残りの多くが57.5で、6校の中では数字がやや低めに出ます。ただ、グローバル教養学科や国際文化学科、心理学科、政治学科は60.0です。学部を選べば、上位校と同じ水準の難しさになります。
法政大学の学部ごとの数字や卒業後の進路は、法政大学のレベルを偏差値・ランキング・就職から見た記事で詳しく扱っています。
学習院大学
20の学科・専攻のうち13が57.5で、史学科や国際コミュニケーション学科、英語コミュニケーション学科が60.0です。表に載っている学科・専攻の数は6校で最も少なく、規模の小さい大学です。
「GMARCHで一番下」と言われがちですが、学部学科ランクの数字では中央・法政と大きな差はありません。
GMARCHより上の大学群は?
私立大学でGMARCHの一段上とされるのは、早稲田・慶應義塾・上智・東京理科の「早慶上理(そうけいじょうり)」です。国公立大学を含めると、東京大学や一橋大学などの難関国立大学もGMARCHより上に位置づけられるのが一般的です。
早慶上理の偏差値
河合塾の同じ表で見ると、早稲田大学は65.0〜67.5の学科が中心で、政治経済学部の政治学科・経済学科は70.0です。慶應義塾大学も65.0〜67.5が中心で、医学部は72.5となっています。
上智大学は60.0〜65.0の学科が中心です。東京理科大学は、夜間の理学部第二部を除くと57.5〜62.5の範囲にあります。GMARCHの上位学科と重なる部分もあるため、「早慶上理はGMARCHより上」というのは大学全体で見たときの傾向だと考えるとよいでしょう。
SMARTという呼び方
上智・明治・青山学院・立教・東京理科の頭文字を取った「SMART(スマート)」という呼び方も、一部で使われています。GMARCHの上位3校と上智・東京理科を並べたものですが、早慶上理やGMARCHほど広く定着した言葉ではありません。
国公立大学も含めた大学群全体の並びは、学歴ランクの全体像と大学の序列で整理しています。
GMARCHの下の大学群は?
首都圏でGMARCHのすぐ下に挙げられることが多いのは、「成成明学獨國武」と「日東駒専」です。関西では、GMARCHと並べて語られる関関同立の下に「産近甲龍」が続きます。
成成明学獨國武(せいせいめいがくどっこくぶ)
成蹊・成城・明治学院・獨協・國學院・武蔵の6大学を指します。GMARCHと日東駒専の間に置かれることが多い大学群です。河合塾の表では、多くの学科が50.0〜55.0に入ります。成蹊・明治学院・國學院には57.5の学科もあり、GMARCHの一部の学科と重なります。
日東駒専(にっとうこません)
日本・東洋・駒澤・専修の4大学です。河合塾の表では、東洋大学が42.5〜55.0、駒澤大学が40.0〜52.5、専修大学が42.5〜52.5で、47.5〜52.5の学科が中心です。日本大学は学部数が多く、医学部や獣医学科を除くと35.0〜52.5と幅があります。
中心になる数字で比べると、GMARCHは57.5前後、日東駒専は50.0前後で、7.5ほどの差があります。ただし東洋大学の一部の学科は55.0で、GMARCHの下限と同じ水準です。日東駒専のレベル感や対策は、日東駒専が難しいと言われる理由と合格のための受験戦略で詳しく解説しています。
さらに下の大学群と関西の大学群
首都圏では、日東駒専の次に大東文化・東海・亜細亜・帝京・国士舘の「大東亜帝国」が挙げられることが多いです。河合塾の表では、35.0〜45.0の学科が中心です。
関西では、関西学院・関西・同志社・立命館の「関関同立」がGMARCHと同じくらいの位置として語られます。京都産業・近畿・甲南・龍谷の「産近甲龍」は、日東駒専と同じくらいの位置づけです。
ただ、どの大学群にも数字の高い学部と低い学部があります。「GMARCHの下」といった大学群の並びは、併願校を探すときの入り口として使うのがおすすめです。
序列より大事なGMARCHの志望校の選び方は?
志望校は、序列よりも「学びたい学部があるか」「得意科目に合う入試方式があるか」で選ぶのがおすすめです。そのほうが合格の可能性も、入学後の満足度も上がりやすくなります。
模試の偏差値と比べるときの注意
河合塾のボーダーラインは、合格の可能性が50%に分かれる偏差値を、河合塾の全統模試の偏差値で示したものです。ほかの模試の偏差値とそのまま比べることはできないので注意しましょう。
たとえば全統模試で57.5前後が安定して取れていれば、GMARCHの多くの学科でボーダーに届いている目安になります。今の偏差値から伸ばしたい人は、偏差値を上げる勉強法と期間の目安も参考にしてください。
学部・キャンパス・入試方式で比べる
同じGMARCHでも、学べる分野やキャンパスの場所は大学ごとに違います。学年や学部で通うキャンパスが変わる大学もあるので、オープンキャンパスや公式サイトで確かめておきましょう。
入試方式にも大学ごとの個性が出ます。立教大学のように英語資格・検定試験を使う大学もあれば、大学独自の英語試験で勝負する方式もあります。自分の強みが生かせる方式を選べるかどうかは、序列の数字以上に合否を左右します。
併願校は上下の大学群から組み立てる
GMARCHが第一志望なら、挑戦校に早慶上理を置くのが一般的な考え方です。安全校には成成明学獨國武や日東駒専を組み合わせます。模試の結果に合わせて上下の大学群から1〜2校ずつ選ぶと、バランスのよい併願プランになります。
まとめ
- 偏差値で見ると、明治・青山学院・立教が上位、中央・法政・学習院が続くのが一般的な序列です。
- 6校とも55.0〜65.0の範囲に収まり、学部や入試方式によって順番は入れ替わります。
- 上には早慶上理、下には成成明学獨國武や日東駒専があり、併願校選びの目安になります。
序列はあくまで志望校選びの入り口です。学びたい学部と自分に合った入試方式から、納得できる志望校を選んでいきましょう。