高校の赤点は何点から?とったらどうなるかと対処法

テストが返ってきて、「これは赤点かもしれない」と不安になっていませんか。高校の赤点は何点からなのか、その基準は全国共通ではなく、学校ごとに決まっています。この記事では、基準の決まり方と、赤点をとったときに起こること、今からできる対処法をまとめます。

赤点とは?高校で使われる意味

赤点とは、定期テストなどで学校が決めた基準に届かなかった点数のことです。辞書では「落第点」と説明されていて、成績簿に赤い字で書き込んだことが名前の由来とされています(精選版 日本国語大辞典)。

法令で定められた用語ではなく、学校で使われている呼び方です。同じ意味で「欠点」という言葉を使う学校もあります。

高校で赤点が重く受け止められるのは、科目ごとに単位を修得する仕組みがあるからです。赤点が続いて単位が認められないと、進級や卒業に関わります。

中学校の赤点との違い

中学校でも「赤点」という言葉は使われますが、中学校には単位の仕組みがありません。テストの点数だけを理由に同じ学年をやり直すことは、実際にはほとんどありません。

ただし、テストの結果は通知表の評定に反映され、高校受験の内申点にもつながります。評定から内申点を出す方法は、内申点の出し方と高校受験への影響で詳しく解説しています。

赤点は何点から?基準は学校ごとに決まっている

赤点の基準は全国で統一されておらず、それぞれの高校が決めています。決め方には、平均点をもとにする方法と、点数を固定する方法があります。

決め方赤点ラインの例特徴
平均点の半分平均60点なら30点未満テストごとにラインが変わる。
点数を固定30点未満、40点未満難易度に関係なく一定。

平均点の半分を基準にする場合

テストごとの平均点を2で割り、その点数に届かないと赤点になる決め方です。たとえば平均点が60点なら30点、平均点が48点なら24点が境目になります。

平均点が高いテストほどラインも上がります。そのため、同じ30点でも、テストによって赤点になったりならなかったりします。

30点・40点など点数を固定する場合

「30点未満」「40点未満」のように、赤点の点数をあらかじめ決めている学校もあります。テストの難しさに関係なく線が決まっているので、目標を立てやすいのが特徴です。

平均点による基準と固定の点数を組み合わせている学校や、教科ごとに基準を変えている学校もあります。

自分の学校の基準を確かめる方法

正確な基準は、生徒手帳や入学時に配られる学校生活の手引き、保護者向けのプリントに書かれていることがあります。見つからないときは、担任か教科の先生に聞くのが確実です。

なお、赤点の対象になるのは主に定期テストです。外部の模試の点数が評定に入ることは通常ありませんが、校内の実力テストの扱いは学校によって違います。実力テストの位置づけは、高校の実力テストと定期テストの違いで整理しています。

赤点をとったらどうなる?補習・追試と成績への影響

赤点を1回とっただけで、すぐに留年が決まるわけではありません。多くの学校では、まず補習や追試でやり直す機会が用意されています。

補習・追試・課題で挽回する機会がある

赤点をとると、放課後や長期休みの補習、追試(再試験)、課題プリントやレポートの提出などを求められるのが一般的です。どれを行うか、追試で何点とれば合格かは、学校と教科によって違います。

補習や追試を欠席すると、挽回の機会を自分で手放すことになります。やむを得ない事情があるときは、無断で休まず、前もって先生に伝えて代わりの方法を相談しましょう。

評定が下がり、推薦や奨学金の条件に響くことがある

定期テストの点数は、学期末や学年末の評定(5段階の成績)を決める大きな材料です。赤点をとるとその科目の評定が下がりやすく、全体の評定平均も下がります。

評定平均は、大学の学校推薦型選抜で出願条件として使われることがあります。条件の数値は大学や募集ごとに違うので、志望校の募集要項で確かめてください。

奨学金にも関係します。日本学生支援機構(JASSO)の第一種奨学金(無利子)の予約採用では、高校での全履修科目の評定平均値が5段階で3.5以上であることが学力基準の一つです。家計の状況などによる例外もあるため、詳しくはJASSOの予約採用の学力基準と、学校の奨学金担当の先生に確認しましょう。

単位が認められないと留年につながる

高校では、科目ごとに学習の成果が認められると単位を修得できます。文部科学省の高等学校学習指導要領では、成果が「満足できると認められる場合」に単位の修得を認定すると定めています。卒業までに修得させる単位数は学校が決めますが、74単位以上とされています。

赤点が続いたり、追試でも基準に届かなかったりすると、その科目の単位が認められないことがあります。単位が足りなくなると、学年制の高校では進級できず、原級留置(留年)になる可能性があります。

何科目の単位を落とすと留年になるかは、学校の規程しだいです。進級の判断には出席日数も関わります。具体的な条件は、高校で留年する条件と赤点の数の関係で詳しくまとめています。

全教科赤点だとどうなる?

多くの教科で赤点をとると、補習や追試の数が増え、単位を落とす科目が重なるおそれがあります。そのぶん、進級が難しくなる可能性は高まります。ただし学年の途中であれば、次の定期テストや追試で取り返せる余地は残っています。

まずは、赤点の教科ごとに追試の日程、合格の基準、提出物を書き出し、先生に確認しましょう。全教科を同時に完璧にしようとせず、追試が近い教科から順に手をつけるのが現実的です。

勉強そのものより、学校に行くことや気持ちの面がつらい場合もあります。そのときは一人で抱えず、担任の先生やスクールカウンセラー、自治体の教育相談窓口に相談してください。

状況によっては、通信制高校や単位制高校への転校も選択肢になります。ただ、まずは今の学校で取れる手段を確かめてからでも遅くはありません。

赤点をとってしまったときの対処法

赤点がわかったら、落ち込む前に「何をすれば挽回できるのか」を確かめることが先です。確認、追試の準備、苦手の立て直しの順に進めましょう。

まず教科の先生に今後の流れを聞く

補習や追試の日程、合格ライン、評定への影響は、教科の先生に聞くのがいちばん確実です。「どこを重点的に復習すればよいですか」と聞いておけば、追試で問われる範囲の見当もつきます。

保護者の方は、お子さんを責めるより先に、学校からの連絡や日程を一緒に確認してあげてください。赤点をとった本人が、いちばん落ち込んでいることも少なくありません。

追試は定期テストの解き直しから始める

追試は、元の定期テストと同じ範囲から出題されるのが一般的です。同じ問題や似た問題が出る学校もあるので、まずは返ってきた答案を解き直しましょう。

間違えた問題は、正しい答えを写すだけで終わらせないことが大切です。「公式を覚えていなかった」「問題文を読み違えた」など、間違えた理由を一言メモしておくと、同じミスを防げます。

補習のプリントや授業ノートも見直し、わからない点は補習中に質問して解消しておきましょう。復習の進め方は、定期テストに効く復習のタイミングとやり方が参考になります。

苦手科目は前の単元までさかのぼる

数学や英語のように積み上げ型の科目は、前の単元でつまずいていると、次のテストでも点が取りにくくなります。教科書の例題や基本問題に戻り、どこからわからなくなったのかを探しましょう。

自分だけで立て直すのが難しいときは、先生に質問する時間をつくってもらう方法があります。学校の講習や、塾・家庭教師といった外部のサポートを使うのも一つの手です。

赤点を防ぐための日頃の勉強習慣

赤点を防ぐいちばんの近道は、テスト直前の一夜漬けに頼らず、授業の内容をこまめに復習しておくことです。特別な勉強法より、小さな習慣の積み重ねが効きます。

  • 授業で配られたプリントや小テストを、その週のうちに解き直す。
  • わからない問題は、次の授業までに先生に質問する。
  • テストの2週間前には、全教科の勉強計画を立てる。
  • 苦手科目にも毎日少しずつ時間を割き、得意科目だけに偏らないようにする。

得意科目で高得点をとっても、ほかの科目の赤点は帳消しになりません。単位は科目ごとに認定されるので、どの科目も基準を下回らないことが大切です。

テストまでの時間が足りないと感じたときは、テスト1週間前でも間に合う定期テストの勉強法で、優先順位のつけ方を確認してみてください。

まとめ

  • 赤点の基準は学校ごとに違い、平均点の半分や30点未満などの決め方がある。
  • 赤点を1回とっても、すぐに留年が決まるわけではなく、補習や追試で挽回できる。
  • 赤点が続いて単位が認められないと、進級や卒業に関わる。
  • 赤点をとったら、まず先生に追試の日程と合格ラインを確認する。

赤点は、どこでつまずいているかを教えてくれるサインでもあります。早めに動けば、十分に取り返せます。