英検2級は、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠という、語学力を6段階で示す国際的な物差し)でB1レベルにあたります。TOEICやIELTSなど他の試験と比べるときは、このCEFRを通して「同じB1の範囲にあるスコア」を見るのが基本です。
この記事では、文部科学省の対照表や各試験の公式情報をもとに、英検2級とTOEIC・IELTS・TOEFL・TEAPなどのレベルを比較します。あわせて、単純な点数換算ができない理由や、大学入試での扱いも解説します。
英検2級のレベルはCEFR B1が目安
英検2級は、英検協会が「高校卒業程度」と示している級です。社会的な話題の英文を読み、自分の意見を英語で書いたり話したりする力が求められます。
合否は英検CSEスコア(技能ごとに算出される英検独自のスコア)で判定されます。合格基準スコアは、一次試験(リーディング・ライティング・リスニング)が1520、二次試験(スピーキング)が460です。
成績表に表示されるCEFRはA2〜B1
英検の成績表には、4技能の合計スコアから判定したCEFRレベルが表示されます。2級で表示されるのはA2〜B1の範囲です。
| 英検2級の4技能合計スコア | 成績表のCEFR |
|---|---|
| 1950以上 | B1(2300以上でもB1と表示) |
| 1700〜1949 | A2 |
| 1699以下 | 表示なし |
2級に合格するには一次1520と二次460の両方を満たす必要があり、合計は1980以上になります。つまり、2級に合格した人は4技能合計でB1と判定されることになります。不合格でもスコアが1700〜1949ならA2と表示されます。
なお、4技能合計のCEFRは、4技能すべてを受験した場合にだけ表示されます。一次試験の成績だけでは表示されません。英検2級の難易度については英検2級のレベル・難易度の解説もあわせてご覧ください。
英検2級と主な英語試験のレベル比較表
文部科学省の「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」では、英検2級と同じB1の範囲に、次のスコアが位置づけられています。
| CEFR | 英検 | IELTS | TOEFL iBT(0〜120) | TEAP | TEAP CBT |
|---|---|---|---|---|---|
| B2 | 準1級 | 6.5〜5.5 | 94〜72 | 374〜309 | 795〜600 |
| B1 | 2級 | 5.0〜4.0 | 71〜42 | 308〜225 | 595〜420 |
| A2 | 準2級プラス・準2級 | ― | ― | 224〜135 | 415〜235 |
出典は、英検協会のIELTS公式サイトに掲載されている比較対照表(文部科学省・英検のウェブサイトより抜粋)です。TOEICは文部科学省の表とは別に、TOEICの実施団体がCEFRとの対応を公表しています(次の章で解説します)。
この表は「同じCEFRレベルにあたるスコアの範囲」を示したものです。英検2級に合格すれば、他の試験でも表の点数が取れるという意味ではありません。試験ごとに出題形式や測る力が違うためです。
英検2級はTOEICで何点くらい?
TOEICの日本での実施団体であるIIBCは、TOEICとCEFRの対応を公表しています。それによると、B1にあたるのはTOEIC L&Rでリスニング275点以上、リーディング275点以上です。単純に足すと合計550点前後が、英検2級と同じB1の入り口の目安になります。
| CEFR | Listening | Reading | Speaking | Writing |
|---|---|---|---|---|
| B2 | 400〜 | 385〜 | 160〜 | 150〜 |
| B1 | 275〜 | 275〜 | 120〜 | 120〜 |
| A2 | 110〜 | 115〜 | 90〜 | 70〜 |
数字は各レベルに対応する最低スコアです(出典:IIBC「TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表」)。B2の最低スコアはリスニング400点・リーディング385点なので、B1にあたるのはおおむねその手前までの範囲です。
換算どおりの点数が取れるとは限らない理由
英検2級に合格した人が初めてTOEICを受けると、目安どおりの点数に届かないことがあります。TOEIC L&Rはリスニング約45分・100問、リーディング75分・100問を解く試験で、処理のスピードが強く求められるからです。
また、英検2級は社会的なテーマの長文や英作文が中心ですが、TOEICはメールや広告、案内文などビジネスや日常生活の英語が中心です。同じB1レベルでも、形式に慣れるための対策は別に必要だと考えておきましょう。
複数の試験を比べて迷うときは、まず英検2級の4技能をしっかり固めることが、ほかの試験にもつながる土台になります。独学で伸び悩む場合は、英検に特化したマンツーマン指導を取り入れるのも一つの方法です。
英検2級とIELTS・TOEFLの比較
IELTSとTOEFLは、主に海外の大学への留学で使われる試験です。対照表では、英検2級と同じB1にあたるのはIELTS 4.0〜5.0、TOEFL iBT 42〜71点です。
IELTSとの比較
IELTSは0.0〜9.0のバンドスコアで評価され、4技能をすべて測ります。スピーキングは試験官との1対1の面接で行われます。大学への出願では、通常アカデミック・モジュールを受験します。
図表の説明やエッセイなど、英検2級にはない形式の問題もあります。英検2級の力をそのまま持ち込んでも、形式に慣れるまではスコアが伸びにくいことがあります。
TOEFL iBTとの比較
TOEFL iBTは、大学での講義や課題を想定したアカデミックな英語を測る試験です。上の表のTOEFL iBTの数値は、従来の0〜120点のスコアです。
2026年1月21日からは改訂版のTOEFL iBTが始まり、総合スコアは1〜6の尺度で示されるようになりました。開始から2年間は、0〜120点の参考値も併記されます(ETS Japanの案内)。出願先が指定するスコアの形式を確認しておきましょう。
留学向けの「2級A」という目安
英検協会は留学用の語学力証明として「2級A」を設けています。2級に合格し、4技能の合計スコアが2150以上の場合に該当します。協会は2級Aの目安をIELTS 4.5〜5.5、TOEFL iBT 61程度と説明していますが、あくまで目安とされています。
海外の大学が求めるスコアは、大学や学部によって大きく異なります。留学を考えている場合は、出願先の募集要項で必要な試験とスコアを確認してください。
英検2級と共通テスト・大学入試での扱い
英検2級と大学入学共通テストの英語の間に、公式な点数の換算はありません。共通テストは出題形式も時間も英検と異なるため、「英検2級なら共通テストで何点」とは言い切れません。
一方で、英検のスコアや級を入試に活用する大学は多くあります。主な使われ方は次の3つです。
- みなし得点:英検のスコアや級に応じて、英語の試験を一定の点数とみなす
- 加点:英語や総合点に、英検のスコアや級に応じた点数を加える
- 出願資格:総合型選抜や学校推薦型選抜などで、一定の級やスコアを出願の条件にする
みなし得点の割合や加点の幅、求められるスコアは、大学・学部・年度によって違います。受験した時期に条件を設けている大学もあるため、必ず志望校の募集要項で確認してください。英検2級を使える入試の例は英検2級は大学受験でどれだけ有利かで紹介しています。
TEAP・GTEC・ケンブリッジ英検などその他の試験
大学入試では、英検以外の試験のスコアを使える場合もあります。ここでは主な試験と英検2級との関係を整理します。
TEAP
TEAPは、上智大学と英検協会が共同で開発した、大学での学習に必要な英語力を測る試験です。対照表では、英検2級と同じB1にあたるのは4技能の合計で225〜308点(400点満点)です。コンピューターで受けるTEAP CBTでは420〜595点がB1にあたります。
GTEC・ケンブリッジ英検
GTECは高校での団体受験が多い4技能の試験で、スコアとCEFRの対応は実施団体が公表しています。ケンブリッジ英検はCEFRのレベルごとに試験が分かれており、B1レベルの試験は「B1 Preliminary」です。
どちらも、英検2級と比べるときはCEFRのB1を基準に見るとわかりやすくなります。最新のスコア対応は、各試験の公式サイトで確認してください。
日本語能力試験(JLPT)N2との比較
英検2級と日本語能力試験のN2を比べたいという声もあります。ただし、JLPTは日本語を学ぶ人向け、英検は英語を学ぶ人向けの試験で、対象の言語も試験の作り方も違います。そのため、2つを直接比べることはできません。
英検2級の次に目指すレベル(CEFR B2)
英検2級(B1)の次の段階はCEFRのB2です。英検では準1級がB2にあたり、他の試験では次のスコアがB2の範囲です。
| 試験 | CEFR B2にあたるスコア |
|---|---|
| 英検 | 準1級 |
| IELTS | 5.5〜6.5 |
| TOEFL iBT(0〜120) | 72〜94 |
| TEAP | 309〜374 |
| TOEIC L&R | リスニング400以上・リーディング385以上 |
| TOEIC S&W | スピーキング160以上・ライティング150以上 |
英検準1級の合格基準スコアは、一次1792・二次512です。準1級とTOEICの関係は英検準1級はTOEICで何点?で、スコアの仕組みは英検2級の合格点・合格基準スコアで詳しく解説しています。
どの試験を目指すかは目的によって変わります。国内の大学入試で使うなら英検準1級、留学ならIELTSやTOEFL iBT、就職活動ならTOEIC L&Rが候補になります。英検2級の合格を出発点に、目的に合った試験を選んでいきましょう。
英検2級や準1級の対策では、ライティングや面接のように自分で答えを作る問題が合否を左右します。Jumpstart Englishは、小学生から高校生を対象に、英検全級に対応した完全マンツーマンのオンライン指導を行っています。次の級を目指す際の選択肢の一つとしてご活用ください。
英検の試験日程や検定料などの最新情報は、英検公式サイトでご確認ください。
