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英検®1級の
合格点・合格率・難易度と勉強法

英検1級は、英検の8つの級のうちもっとも上の級です。二次試験では、社会問題について自分で立場を決め、2分間のスピーチをします。

  • 更新日
  • 対象2026年度の試験(従来型・本会場)
  • 出典日本英語検定協会の公表資料ほか(参考資料)
レベルの目安
大学上級程度
日本英語検定協会の目安
CEFRの目安
C1
成績表の表示はC1またはB2
一次試験の合格点
2,028点
満点2,550・毎回固定
二次試験の合格点
602点
満点850
試験時間
筆記100分
リスニング約35分・面接約10分
検定料(本会場)
12,400円
S-Interview 12,500円・準会場とS-CBTはなし
合格率
非公表
2015年度は12.0%(民間の集計)
次の一次試験
10月4日(日)
2026年度第2回・本会場。個人申込の受付は終了

英検®1級のレベルと難易度

英検1級は、協会の目安で「大学上級程度」、CEFRではC1にあたる級です。必要な語彙は約1万〜1.5万語とされ(出版社の推定)、準1級より語彙もライティングの分量も一段上の力が求められます。

  1. 5級中学初級程度
  2. 4級中学中級程度
  3. 3級中学卒業程度A1
  4. 準2級高校中級程度A2
  5. 準2級プラス高校上級程度A2
  6. 2級高校卒業程度B1
  7. 準1級大学中級程度B2
  8. 1級大学上級程度C1

級の下の言葉は、協会が示す各級の目安(〜程度)です。A1〜C1は、その級に合格した人が判定されるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のレベルの目安です。4技能すべてのスコアがそろったときに成績表に表示されます。

公式の目安と出題範囲

英検(実用英語技能検定)を運営する日本英語検定協会は、1級を「英検の試験において最終目標となる級」と位置づけています。求められる力は「広く社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用できること」です。

出題される話題は、社会生活一般、芸術、文化、歴史、教育、科学、自然・環境、医療、テクノロジー、ビジネス、政治などです。場面は家庭・学校・職場・地域から、電話、アナウンス、講義まで幅広く、二次試験では「社会性の高い幅広い分野の話題」について話します。日常会話ができるだけでは足りず、ニュースや論説で扱うテーマを英語で読み、聞き、自分の意見として書き、話す力が問われます。

出典:日本英語検定協会「英検1級」、日本英語検定協会「英検1級 試験内容」

CEFRではC1の入口

文部科学省の「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」では、英検のCSEスコア2600〜3299がC1にあたり、この範囲は1級で判定されます。合格した人の成績表に表示されるCEFRはC1またはB2で、1級の問題ではC2の判定は出ません。範囲を上回るスコアでも、表示の上限はC1です。

一次と二次の合格基準を足すと2,630点になり、出版社の表などではこの値が「1級の合格スコア」として示されることがあります。つまり1級は、C1の帯の入口あたりを証明する資格です。

必要な単語数

協会は必要な語彙数を公表していません。旺文社は約10,000〜15,000語レベルとしており、準1級(約7,500語、同じく推定)から数千語の上積みが必要になります。

数だけでなく、語の「珍しさ」も1級の特徴です。ある英語学習サイトの分析では、1級の語彙問題に出た語のうち約47%が、英語全体でもっとも使われる頻度が低い部類(英国の大規模コーパスで上位1万語に入らない語)でした。ふだん英語に触れている人でも見慣れない語が多いため、語彙問題は1級でいちばん「差がつく」パートになっています。

受験者層

1級の年代別の受験者データは公表されていません。旺文社は「大学生・社会人を中心に、幅広い層」が受けていると説明しています。高校生の受験もあり、協会が2016年7月に出したリリースでは、2016年度第1回の高校生の1級受験者(一次試験)は1,160人で、前年の同じ回より39%増えていました。英語を使う仕事をしている社会人、英語を専攻する大学生、帰国生などが主な受験者です。

出典:日本英語検定協会「高校生 1級・準1級・2級の受験者数、および合格率 昨年度同回次より大幅アップ!!」

準1級との違い

1級は準1級と比べて、語彙の難しさ、長文とライティングの分量、面接の形式が大きく変わります。まず、合格基準と目安を2級・準1級と並べます。

2級・準1級・1級の比較
級協会の目安CEFR語彙数(推定)一次の合格点二次の合格点
2級高校卒業程度B1約5,100語1,520満点1,950460満点650
準1級大学中級程度B2約7,500語1,792満点2,250512満点750
1級大学上級程度C1約10,000〜15,000語2,028満点2,550602満点850

出典:日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」、日本英語検定協会「各級の合格基準スコア(よくあるご質問)」、旺文社「英語の友」(英検1級の単語)

試験の中身で比べると、次のような違いがあります。

準1級と1級の試験内容の違い
項目準1級1級
一次試験の時間筆記90分・リスニング約30分筆記100分・リスニング約35分
問題数リーディング31問・ライティング2問・リスニング29問リーディング35問・ライティング2問・リスニング27問
要約60〜70語90〜110語
意見論述(英作文)120〜150語。書く観点(POINTS)が示される200〜240語。POINTSはなく、理由を3つ自分で考える
二次試験約8分・面接委員1人。イラストのナレーションと質疑応答。アティチュードも評価約10分・面接委員2人。2分間スピーチと質疑応答。アティチュードの評価項目はない

出典:日本英語検定協会「英検1級 試験内容」、旺文社(英検 2024年度リニューアル情報)

いちばん大きな差は面接です。準1級はイラストをもとに話すため、話す内容の材料が与えられます。1級では社会問題について、自分で立場を決め、理由を組み立てて2分間話さなければなりません。準1級の詳しい内容は英検準1級のガイドにまとめています。

IELTS・TOEFL・ケンブリッジ英検との比較

文部科学省の「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」(平成30年3月)で、1級と同じC1の帯に入るスコアは次のとおりです。

CEFR C1・C2にあたる各試験のスコア(文部科学省・平成30年3月)
試験C1C2
英検(CSEスコア)2600〜32991級で判定—1級でも判定されない
IELTS7.0〜8.08.5〜9.0
TOEFL iBT95〜120—
ケンブリッジ英語検定180〜199C1 Advanced200〜230C2 Proficiency
TEAP375〜400—
GTEC1350〜1400—
TOEIC L&R+S&WS&Wは2.5倍して合算1845〜1990—

出典:文部科学省「各資格・検定試験とCEFRとの対照表(平成30年3月)」

この表は平成30年(2018年)3月のものです。TOEFL iBTは2026年1月に改定されており、旺文社の2026年4月版の対照表ではC1を95〜113、C2を114〜120としています(出版社の資料)。TOEICは、L&RのスコアにS&Wのスコアを2.5倍して足した値で表に入っており、L&Rだけのスコアは表にありません。TOEICを運営するIIBCは、C1の目安をListening & Readingで945点以上、Speaking & Writingで360点以上としています(旺文社の資料による)。

英検®1級の試験内容と問題形式

一次試験はリーディング・ライティング・リスニングの3技能で、筆記100分・リスニング約35分です。問題はリーディング35問・ライティング2題(要約90〜110語・英作文200〜240語)・リスニング27問で、一次に合格すると、2分間スピーチを含む約10分の面接(二次試験)に進みます。

大問の一覧

英検1級の大問構成
大問形式問題数よく出る題材
大問1リーディング短文の語句空所補充22社会・学術の語彙。最後の約4問は句動詞
大問2リーディング長文の語句空所補充6約350語×2本歴史・科学・社会
大問3リーディング長文の内容一致選択7約500語で3問・約800語で4問欧米の歴史・政治・科学の論説
大問4ライティング英文要約190〜110語約300語・3段落の説明文や論説
大問5ライティング英作文(意見論述)1200〜240語政策・経済・環境・技術などの社会問題
Part 1リスニング会話の内容一致選択10仕事・家計など。最後の1問は3人の会話
Part 2リスニング文の内容一致選択10約200語×5本医療・社会・自然・技術
Part 3リスニングReal-Life形式の内容一致選択5アナウンス・留守番電話など
Part 4リスニングインタビューの内容一致選択2約3分・500〜600語職業についてのインタビュー

出典:日本英語検定協会「英検1級 試験内容」、旺文社「英語の友」(英検1級の合格点・勉強時間)

リーディングとリスニングはすべて4択です。英文の語数は旺文社の分析によるおおよその値です。

大問ごとの内容と注意点

大問1 短文の語句空所補充(22問)

1〜2文の英文の空所に合う語を選びます。前半は単語、最後の約4問は句動詞です。文脈から推測できる問題は少なく、知っているかどうかでほぼ決まります。語根から意味を推測することはできますが、contingent と contagious のように形の似た語でよく間違えます。

大問2 長文の語句空所補充(6問)

約350語の論説2本に、それぞれ3つの空所があります。選択肢は語句や節です。however や consequently のような「つなぎの言葉」が正解の手がかりになり、ここを見落とすと、逆の意味の選択肢を選んでしまいます。

大問3 長文の内容一致選択(7問)

約500語の文章で3問、約800語の文章で4問が出ます。正解の選択肢は、本文の表現を言い換えたものです。本文と同じ単語を含む選択肢に飛びつくのが、もっとも多い失敗です。

大問4 英文要約(90〜110語)

約300語・3段落の英文を読み、90〜110語で要約します。本文の表現をそのまま写すと減点されるので、自分の言葉に言い換えます。具体例は「抽象的なまとめ」に置き換える必要があり、ここができずに語数が膨らむ人が多くいます。2025年度第1回からは、指示文が「Suggested length: 90-110 words」から「Summarize it between 90 and 110 words.」に変わり、語数は「目安」ではなく「指定」になりました。

大問5 英作文(200〜240語)

TOPICとして示された問いに、自分の意見と理由を書きます。準1級と違って書く観点(POINTS)は示されず、理由を3つ自分で考えます。TOPICに答えていないと判断されると、すべての観点で0点になることがあります。理由と意見が食い違う答案も、よくある失点です。

リスニング(27問・約35分)

放送はすべて1回だけです。Part 3は、選択肢のほかに「状況」と「質問」が問題冊子に書かれており、放送の前に10秒で読みます。この10秒で何を聞き取るかを決められるかが決め手です。Part 4は約3分のインタビューを聞いて2問に答えるので、メモの取り方で差がつきます。

2024年度リニューアルでの変更点

2024年度第1回から、1級の問題形式が変わりました。協会の説明では、リーディング41問→35問、ライティングに要約を追加(2題に)。筆記100分は変更なしです。

2024年度の形式変更
項目2023年度まで2024年度第1回から
大問1(語彙)25問22問
大問2(長文の空所)6問6問
大問3(長文の内容一致)10問7問
ライティング意見論述1題要約+意見論述の2題
筆記の時間筆記100分筆記100分(変更なし)
リスニング・面接変更なし

出典:日本英語検定協会「2024年度 実用英語技能検定(英検) 問題形式リニューアルサイト」、旺文社(英検 2024年度リニューアル情報)

問題数が減ったぶん、読む時間は少し楽になりましたが、書く分量は大きく増えました。古い過去問や教材は、ライティングが1題だけの旧形式です。

筆記100分の時間配分

筆記は100分で、リーディングとライティングを自由な順番で解きます。旺文社は次の目標時間を示しています。

大問1
12分
大問2
15分
大問3
28分
要約
20分
英作文
25分

ライティングを先に書き上げてから語彙問題に戻る、という順番を勧める塾もあります。語彙問題は悩んでも答えが出にくいため、配点の大きいライティングに確実に時間を残すための工夫です。どの順番が合うかは、過去問を本番と同じ時間で解くと分かります。

最近の出題傾向

要約は「導入→賛成・利点→反対・欠点」の3段落の文章が多いという分析があり、2025年度第3回は「Blood Donation Programs(献血制度)」が題材だったと紹介されています。英作文は、「Will…?」「Can…?」のように将来を予測させる問いが多いという分析があります。

二次試験について協会が示している出題例には、科学の発展は常に有益か、芸術への財政支援を増やすべきか、世界経済における日本の役割、投票の義務化、遺伝子組み換え食品の安全性、公共の場の治安などがあります。

2025年度第3回(2026年2月に結果公表)では、1級・準1級の要約で「0点だった」という声がSNSで多く上がりました。語数指定が厳しくなったことが一因ではないかと言われていますが、協会は理由を具体的に説明していません。

出典:原田英語(英検1級 要約問題の完全ガイド(2026年))、AIE英語専科(英検1級の要約で0点になる理由)

英検®1級の合格点と採点のしくみ

英検1級の合格点は、一次試験が英検CSEスコアで2,550点満点中2,028点、二次試験が850点満点中602点で、回ごとに変わりません。協会によると、各技能で正答率7割程度の受験者の多くが一次試験に合格しています。

満点と合格基準スコア

英検1級の満点と合格基準スコア
区分満点合格基準スコア
一次試験リーディング・リスニング・ライティング2,550各技能8502,028
二次試験スピーキング850602

出典:日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法について」、日本英語検定協会「各級の合格基準スコア(よくあるご質問)」

一次試験は3技能の合計スコアで判定します。技能ごとの足切りはありませんが、3技能の満点はどれも850点で同じです。二次試験はスピーキングだけで判定します。

英検1級は何割で合格?

協会は「何問正解すれば合格か」を示していません。ただし、2016年度第1回の実績として、次のように説明しています。

「正答数の目安を提示することはできませんが、2016年度第1回一次試験では、1級、準1級は各技能での正答率が7割程度、2級以下は各技能6割程度の正答率の受験者の多くが合格されています。」

出典:日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法について」

つまり1級は、2級以下(各技能6割程度)より高い「各技能7割程度」が目安です。これは過去の1回の実績で、合格を保証する基準ではありません。旺文社は大問ごとの目安として、大問1で22問中16問、リスニングPart 1で10問中7問程度を挙げています。

なお、合格点2,028点を満点2,550点で割った値(約8割)と、協会の言う「正答率7割程度」は一致しません。CSEスコアは正答数を統計的に換算したもので、正答率とそのまま比例するわけではないためです。

CSEスコアと素点の関係

CSEスコアは、技能ごとの正答数をもとに、その回の全答案を採点したあと統計的な調整をして出されます。そのため、同じ正答数でも回によってスコアが少し変わります。変わるのは「正答数からスコアへの換算」のほうで、合格基準スコアそのものは固定です。

出典:日本英語検定協会「英検CSEスコアとは」、日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定について」

配点で見落とされやすいのがライティングの重さです。ライティングは2題だけで850点、一次試験の3分の1を占めます。仮にリーディングとリスニングが満点でも、ライティングが0点なら1,700点で、合格点に328点足りません。ライティングの出来が、合否を大きく左右します。

ライティングの採点基準

要約・英作文とも「内容」「構成」「語彙」「文法」の4つの観点で採点されます。内容は課題に沿っているか(要約なら本文の要点、英作文なら問いへの答えと理由)、構成は流れが論理的か、語彙と文法は適切に正しく使えているか、が見られます。対策本や英語塾の多くは、各観点0〜8点、1題32点満点、2題で64点がCSEスコアに換算されると説明しています(1題16点とする説明も一部にあり、協会は配点の内訳を公表していません)。旺文社は1題32点満点で合格ラインを23点程度としています。

協会は、「TOPICに示された問いの答えになっていない場合や、全く関係のないTOPICについて書かれていると判断された場合は、すべての観点で0点と採点されることがあります」と明記しています。英語が正しくても、問いに答えていなければ点になりません。

出典:日本英語検定協会「ライティングテストの採点に関する観点」、日米英語学院 KotsuKotsu(英検1級ライティングの採点)、旺文社「英語の友」(英検1級の合格点・勉強時間)

面接(二次試験)の採点項目

二次試験は4つの項目で採点されるとされています。成績表に書かれる項目として受験記などで一致して紹介されているもので、各10点、合計40点です(協会は素点の配点を公表していません)。

英検1級 二次試験の採点項目
項目見られること配点
Short Speech2分間スピーチの内容と構成10
Interaction質疑応答でのやり取り10
Grammar and Vocabulary文法と語彙の幅・正確さ10
Pronunciation発音・イントネーション10

出典:テソーラスハウス(英検1級 二次試験の採点)、旺文社「英語の友」(英検1級の合格点・勉強時間)

準1級以下にある「アティチュード(態度)」の項目は、1級にはありません。602点に届く素点は40点中27〜29点程度と推定されていて、27点で合格したという受験記もあります。CSEスコアへの換算は回ごとに変わるため、あくまで目安です。

英検バンドの見方

成績表には、技能別のCSEスコアのほかに「英検バンド」が載ります。合格基準スコアからどれだけ離れているかを示す指標で、たとえば「G1+3」は合格ラインより上、「G1-2」は下を意味します。協会の説明では、バンドは合格基準スコアを起点に25点刻みで区切ったものです。不合格だったときは、バンドの数字で「あとどれくらいか」の見当をつけられます。

英検®1級の合格率と受験者数

英検1級の合格率としてよく引用されるのは、2015年度の12.0%です。ただし、これは協会の原資料ではなく過去問集などに載った二次情報で、2016年度以降の級別の合格率は公表されていません。現在よく見る「約10%」は、過去の数字から推した値です。

2015年度までの合格率

協会は級別の年間合格率を2015年度分を最後に公表しておらず、よく引用される2015年度の数値は旺文社の過去問集などを経由した二次情報です。

旺文社の過去問集などに載っている、1級の年度別の合格率は次のとおりです。

英検1級の年度別の合格率(二次情報)
年度最終合格率二次試験の合格率
2007年度—56.1%
2008年度—58.5%
2009年度—59.4%
2010年度8.8%62.6%
2011年度9.6%61.8%
2012年度10.0%—
2013年度10.4%—
2014年度10.4%—
2015年度12.0%—

出典:English Navi(英検の合格率)、Good Writing(英検1級のすごさ)、英検対策ブログ(英検1級の合格率)

最終合格率は、申し込んだ人(志願者)に対する割合と説明されています。ただし、協会の元の資料がウェブで公開されていないため、分母が何かを一次資料で確かめることはできません。10年近くにわたって「10人に1人前後」が合格している、というのが確実に言える範囲です。

2016年7月の協会発表

確認できる最後の公式データは2016年7月29日の協会リリースで、2016年度第1回の高校生の一次試験合格率(1級44.0%・準1級18.0%・2級34.0%)と、二次試験の合格率(受験者全体の速報値)が示されています。

2016年7月29日の協会リリース(1級)
項目2015年度第1回2016年度第1回
高校生の一次試験合格率23.0%44.0%
二次試験の合格率受験者全体・速報値66.2%66.2%
高校生の受験者数(一次)—1,160人前年同回比39%増

出典:日本英語検定協会「高校生 1級・準1級・2級の受験者数、および合格率 昨年度同回次より大幅アップ!!」

「約10%」という推定値

塾やメディアの記事にある「合格率約10%」は、2010〜2015年度の8.8〜12.0%が今も変わっていないと仮定した値です。新しい調査にもとづく数字ではありません。二次試験の「約60%」も、同じように過去の数字から推したものです。

合格率を読むときは、分母の違いにも注意が必要です。協会の集計では、一次・二次の合格率は実際に受けた人、最終合格率は申し込んだ人を分母にしていたとされます。さらに二次試験の受験者には一次免除の人が含まれるため、「一次の合格率×二次の合格率=最終合格率」にはなりません。

回ごとの内訳が分かる例として、旺文社の過去問集を引用した塾の記事では、2010年度第2回は一次試験の実受験者7,200人中922人が合格(12.8%)、二次試験は1,270人中838人が合格(66.0%)、最終合格率は志願者8,479人に対して9.9%でした。2014年度第2回は志願者7,938人、二次合格者898人で、最終合格率は11.3%です。一次試験を通るのが最大の関門で、二次試験は3人に2人程度が通る、というのが過去の数字から分かる姿です。

受験者数

1級の最新の志願者数は公表されていません。過去のデータでは、2010年代前半の1級の志願者は年に約2.6万人、合格者は年に約2,500〜2,600人と推定されています。英検全体では、英検テストファミリーの2025年度の志願者が454万人でした。

出典:日本英語検定協会「2025年度 英検の志願者数について(2026年6月2日)」、English Navi(英検の合格率)

2026年度の日程・申込方法・検定料

2026年度の1級の一次試験は、5月31日(日)・10月4日(日)・2027年1月24日(日)の年3回です。検定料は本会場で12,400円(税込)で、1級は準会場とS-CBTでは受けられません。

2026年度の試験日程

2026年度 英検1級の日程(従来型・個人申込)
項目第1回第2回次回第3回
申込期間(個人)3月23日〜5月7日6月30日〜9月7日10月30日〜12月14日
一次試験(本会場)5月31日(日)10月4日(日)2027年1月24日(日)
一次の合否公開6月22日10月26日2027年2月15日
二次試験A日程 7月5日B日程 7月12日A日程 11月8日B日程 11月15日A日程 2027年2月28日B日程 2027年3月7日
二次の合否公開A日程 7月14日B日程 7月21日A日程 11月17日B日程 11月24日A日程 2027年3月9日B日程 2027年3月16日

出典:日本英語検定協会「2026年度 試験日程(個人でお申し込みの方)」、日本英語検定協会「2026年度 実用英語技能検定(英検 従来型)の試験日程のご案内」

第2回の個人申込は締め切られました。これから申し込めるのは第3回(申込期間10月30日〜12月14日)で、クレジットカード決済は12月14日(月)まで、コンビニ・Pay-easy(郵便局ATMなど)での支払いは12月11日(金)までです。

二次試験(1〜3級共通)は、満21歳以上(2005年4月1日以前生まれ)がA日程、満20歳以下(2005年4月2日以降生まれ)がB日程です。海外・離島など一部の特別会場で受ける人と、障がい等による受験上の配慮を受ける人はA日程になります。

検定料と受けられる方式

英検1級の検定料(2026年度・税込)
方式検定料備考
従来型・本会場12,400円一次試験免除で申し込む場合も同額
従来型・準会場—1級は実施しない
英検S-CBT—1級は実施しない
英検S-Interview12,500円障がいなどで配慮が必要な人のための方式

出典:日本英語検定協会「速報 2026年度 実用英語技能検定(英検)検定料を一律100円引き下げ」、日本英語検定協会「英検S-CBTに関するお知らせ(2026年7月28日)」、日本英語検定協会「英検S-Interview」

英検S-CBTは準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級で実施されます(1級・4級・5級はなし)。原則毎週実施され、各検定期間(第1回4〜7月・第2回8〜11月・第3回12〜3月)に国内・海外の会場を合わせて同じ級を最大3回まで申し込めます。従来型との併願もできます。このため、1級を受ける機会は従来型の年3回に限られます。

検定料は毎年度見直されています。1級の本会場の検定料は、2023年度が11,800円、2025年度が12,500円で、2026年度第1回から全級一律で100円下がって12,400円になりました。

出典:リセマム(英検、2026年度の検定料を一律100円引き下げ(2025年11月10日))

申込方法

個人ではインターネットかコンビニで申し込み、支払いはクレジットカード、コンビニ、Pay-easy(郵便局ATMなど)から選べます。学校や企業などの団体で申し込むこともできますが、1級は準会場で実施しないため、団体で申し込んでも本会場で受けます。海外にも会場がありますが、試験日・受けられる級・検定料は国内と異なり、案内も国内の個人申込とは別に出ています。

一次試験免除

1〜3級で一次試験に合格し、二次試験が不合格または棄権(欠席)だった場合は、二次試験のウェブ合否公開時刻から翌年度の同じ回まで、一次試験免除で申し込めます(検定料は通常と同額。英検S-CBTでも利用可)。二次試験に落ちても、次の回からは面接の準備に集中できます。

免除の資格がある人があえて一次試験から受けると、その回では免除資格が使えなくなります。

出典:日本英語検定協会「一次試験免除について」

当日の持ち物と本人確認

2026年度第1回から、1〜3級(準1級・準2級プラス・準2級を含む)は試験当日に協会が定める顔写真付き身分証明書の原本提示が必須です(従来型・S-CBT・S-Interview共通)。忘れた場合は当日の申告と翌日9時30分までの写真提出が必要で、確認できないと「認証失格」になります。4級・5級は身分証明書は不要です。

出典:日本英語検定協会「顔写真付き身分証明書お知らせページ」

  • 受験票
  • 協会が定める顔写真付き身分証明書の原本

筆記用具は、2026年4月から会場で一律に貸し出されています。

二次試験の受験地

1級の二次試験は、全国14の受験地で行われます。札幌、仙台、横浜市、千代田、新宿・豊島、世田谷、新潟、名古屋、京都、梅田、天王寺、広島、福岡、沖縄本島南部です。一次試験より、会場はかなり少なくなっています。

出典:日本英語検定協会「受験地・会場(個人でお申し込みの方)」

資格・採用・進学での活用

英検1級に合格すると、全国通訳案内士試験の外国語(英語)の筆記試験が免除されます。ほかにも、自治体の教員採用選考での試験の免除・加点、大学入試での英語資格としての利用などがあり、英語力を示すもっとも高い段階の英検資格として使えます。

全国通訳案内士試験の筆記免除

通訳案内士(通訳ガイド)の国家試験である全国通訳案内士試験では、英検1級に合格している人は外国語(英語)の筆記試験が免除されます。TOEICなどのスコアで免除を受ける場合は「得点を得た年度または翌年度に限る」といった期限の条件がありますが、英検1級には期限の条件がないとされています。免除の条件は、毎年の受験案内で示されます。

出典:日本政府観光局(JNTO)「全国通訳案内士試験」、日本英語検定協会「英検1級」

教員採用試験での免除・加点

多くの自治体が、英語の教員採用選考で英語の資格を活用しています。文部科学省の2017年ごろの資料では、英語の資格による特別選考を実施していたのは15の県市で、千葉県や東京都などでは英検1級で試験の一部免除や加点がありました。

条件は自治体ごとに細かく違います。たとえば愛知県の令和8年度採用の選考では、英検1級を「令和5年6月以降に取得」したことなどを条件に特例を設けています。このように、「〇年以内の取得」という期限を付ける自治体もあります。

出典:文部科学省「教員採用選考における英語の資格等の活用に関する資料(2017年)」、愛知県「愛知県公立学校教員採用選考試験 受験案内(令和8年度採用)」

大学入試での使われ方

大学入試(一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜など)で、英検のスコアや級を出願資格・得点換算・加点に使う大学があります。ただし、大学ごとに「出願前2年以内に受験したもの」といった期限を付けていることが多く、昔の合格は使えない場合があります。

どの大学がどう使っているかは、協会の「英語資格・検定試験活用校検索」で調べられます。最終的には、必ず志望校の募集要項で確認してください。

出典:日本英語検定協会「英語資格・検定試験活用校検索」

海外留学での利用

協会は、英検を海外留学の語学要件として使う方法を案内しています。ただし、英検を認めるかどうかや必要な級・スコアは大学ごとに違います。必要な級やスコアは、留学先の大学の出願要件で決まります。

有効期限

英検の合格そのものに有効期限はありません。一度合格すれば、一生「英検1級合格」と名乗れます。ただし、入試や採用、各種の免除で使うときは「〇年以内の受験」といった条件が付くことが多いので、利用先ごとに確認が必要です。

履歴書の書き方

履歴書の資格欄には、正式名称で「実用英語技能検定1級 合格」と書き、合格した年月を添えるのが一般的です。

仕事の面では、通訳・翻訳・ガイドなど英語を使う仕事で英語力の根拠として評価されます。ただし1級そのものは、特定の仕事に就くための資格ではなく、実務の経験とあわせて評価されます。

英検®1級の勉強法

英検1級の勉強は、配点の3分の1を占めるライティング(要約・英作文)を最優先にし、語彙と長文読解を並行して積み上げるのが基本です。準1級合格から1級合格までは、一般に1〜2年かかるとされます(推定)。

勉強の全体像

一次試験は、リーディング・リスニング・ライティングの3技能が850点ずつの均等配点です。リーディングは35問、リスニングは27問あるのに対し、ライティングは2題だけで同じ850点になります。1題あたりの重みがもっとも大きく、練習の成果が点数に出やすいのもライティングです。

語彙問題は苦手にする人が多いパートですが、対策を続ければ得点源にもなります。一方で、本番で悩んでも点は増えにくいので、「覚える時期」と「本番で割り切る時間」を分けて考えるのがコツです。

  1. ライティングの型を作り、添削を受けながら毎週書く
  2. 単語集で語彙を仕分けし、毎日少しずつ覚える
  3. 英字誌やニュースで長文を読み、段落ごとに要約する
  4. ポッドキャストなどで長い英語を聞き、メモから内容を再現する
  5. 一次の2か月前からは過去問を本番と同じ時間で解く

単語の覚え方

単語集は1冊に絞り、まず全体を見て「知っている・うろ覚え・知らない」に仕分けます。旺文社の『英検1級 でる順パス単[5訂版]』がよく使われ、例文の中で覚える『文で覚える単熟語』を併用する人もいます。

  • 語根(接頭辞・接尾辞)の知識で、初めて見る語の意味を推測できるようにする
  • 形の似た語(contingent と contagious など)は、並べて違いを確認する
  • 大問1の最後の約4問は句動詞なので、句動詞は別に時間をとる
  • 覚えた語は、ライティングや面接で実際に使ってみる

長文読解の対策

1級の長文は、欧米の歴史・政治・科学を扱う論説が中心です。TIME、Newsweek、The Economistなどの英文記事を読み、段落ごとに1文で要約する練習をすると、読解と要約の両方の力がつきます。内容一致問題では、正解が本文の言い換えになっていることを意識し、本文と同じ語を含む選択肢ほど、ひっかけであることが多くなります。

リスニングの対策

BBCやNPRのポッドキャスト、TEDなど、数分続く英語を聞く練習が効果的です。聞きながらメモを取り、そのメモだけで内容を英語か日本語で再現してみると、Part 2やPart 4で必要な「長い話の要点をつかむ力」が鍛えられます。Part 3は、放送前の10秒で状況と質問を読み、聞き取るべき情報を決めてから聞くのが基本です。

要約(90〜110語)の書き方

  1. 本文を読み、全体の主張を1文でメモする
  2. 3つの段落それぞれの要点を1〜2文でメモする
  3. 具体例や数字は「抽象的な言葉」にまとめ直す(例:電車・バスの話→「通勤」)
  4. 本文の表現を自分の言葉に言い換えて書く
  5. however などの接続語で段落の関係を示し、語数を数えて90〜110語に収める

本文をそのまま写した部分が多いと減点され、具体例を拾いすぎると語数を超えます。模範解答の例は、このページの例題にあります。

英作文(200〜240語)の書き方

1級の英作文は、序論・理由3つ・結論の5段落で書くのが基本の型です。序論で立場と3つの理由を予告し、本論の3段落で理由を1つずつ具体的に説明し、結論で立場を言い直します。

  • TOPICの問いに正面から答える(ずれると全観点0点になりうる)
  • 3つの理由が互いに重ならないように選ぶ(例:健康・経済・社会)
  • 反対意見に一言触れてから退けると、論証に厚みが出る
  • 自分では誤りに気づきにくいので、添削を受ける

社会問題についての知識が足りないと、理由が浅くなります。ニュースを読むときに、主な社会問題について賛成・反対の理由を英語でメモしておくと、英作文と面接の両方の材料になります。

勉強時間の目安

旺文社は、1級合格に必要な勉強時間を、留学経験のある大学生で約55時間、社会人の学び直しで約117時間と試算しています。ただしこれは、すでに1級に近い基礎がある人を想定した値です。準1級に合格してから1級に合格するまでは、一般に1〜2年かかるとされています(推定)。語彙の上積みだけでも数千語あるので、短期間で仕上げるより、長く続けられる計画を立てるほうが現実的です。

出典:旺文社「英語の友」(英検1級の合格点・勉強時間)

1年間のスケジュール例

12か月前〜
単語集で語彙の仕分けを始める。英文記事を毎日読む(多読)
6か月前〜
大問ごとの対策に入る。要約・英作文を毎週書いて添削を受ける
2か月前〜
過去問を本番と同じ時間で解き、時間配分を決める
一次試験の後
面接の練習に切り替える。一次の合否が出る前から始める

これはひとつの例です。準1級に合格したばかりの人は、単語と多読の期間が長めに必要になります。

過去問の使い方

協会のウェブサイトでは、直近3回分の過去問が無料で公開されています。それより前の回は、旺文社の『2026年度版 英検1級 過去6回全問題集』などで手に入ります。

  • 2024年度以降の新形式の回を優先して解く(古い回はライティングが1題だけ)
  • 本番と同じ筆記100分・時間を計って解き、大問ごとにかかった時間を記録する
  • 間違えた語彙は単語帳に加え、長文は「なぜその選択肢が言い換えになるのか」まで確かめる
  • ライティングは解きっぱなしにせず、書き直して添削を受ける

教材の選び方

新形式に対応した旺文社の主な教材には、次のようなものがあります。目的ごとに1冊ずつ選び、何冊も並行しないのがコツです。

過去問
『2026年度版 英検1級 過去6回全問題集』
予想問題
『7日間完成 英検1級 予想問題ドリル[6訂版]』(要約5回分を収録)
全体の対策
『英検1級 総合対策教本[3訂版]』『DAILY31日間 英検1級 集中ゼミ[7訂版]』
ライティング
『英検分野別ターゲット ライティング問題』
面接
『14日でできる!英検1級 二次試験・面接 完全予想問題』

社会人・大学生・帰国生の注意点

社会人は時事の知識が強みになる一方、英語を話す機会が少ないことが弱点になりやすいです。大学生は学術的な英語には強いものの、句動詞が弱点になりやすいとされます。高校生や帰国生はスピーキングが強みになりやすく、社会問題の知識、語彙問題の難しい語、5段落の型が課題になりやすいです。

英検®1級の面接(二次試験)の流れと対策

英検1級の二次試験は、面接委員2人と行う約10分の面接です。5つのトピックから1つを選び、1分間考えて(メモは取れません)2分間スピーチをし、その後約4分の質疑応答に答えます。合格点は850点満点中602点です。

  1. 入室し、面接カードを面接委員に渡して着席する
  2. 氏名の確認と、簡単な日常会話
  3. 5つのトピックが書かれたカードを受け取る
  4. 1分間で話すトピックを選び、内容を考える(メモは取れない)
  5. 2分間のスピーチ(2分を超えると止められる)
  6. スピーチの内容やトピックに関する質疑応答(約4分)
  7. トピックカードを返して退室する

出典:日本英語検定協会「英検1級 試験内容」

トピックの選び方

1分しかないので、「いちばん詳しいテーマ」より「理由を2つすぐに言えるテーマ」を選ぶのが安全です。協会が示す出題例も「Should…?」「Is…?」のように賛否を問うものが中心なので、立場をすぐに決められるものを選びます。

  • 理由と具体例がすぐに2つ浮かぶか
  • 必要な語彙(専門用語)を英語で言えるか
  • 質疑応答で深掘りされても答え続けられるか

知識が多いテーマでも、専門的すぎて英語で説明しにくいものは避けたほうが無難です。

2分間スピーチの型

2分間は約150語が目安です。次の型を決めておけば、1分の準備でも組み立てられます。

  1. トピックへの立場をはっきり言う(主張・15秒)
  2. 理由1と具体例を述べる(40秒)
  3. 理由2と具体例を述べる(40秒)
  4. 主張を言い直し、必要なら提案を添える(結論・15秒)

理由は3つでもかまいませんが、2分では1つひとつが浅くなりがちです。2つの理由に具体例をしっかり付けるほうが、Short Speechの評価につながりやすい構成です。

質疑応答の答え方

質疑応答では、スピーチの内容への質問や、反対の立場からの質問が出ます。まず結論を短く言い、理由を1つ添える、という答え方が基本です。反論するような質問には、「That's a valid point, but…」のようにいったん受け止めてから自分の考えを返すと、やり取りが自然に続きます。

1級にはアティチュード(態度)の採点項目はありません。それでも、聞き取れなかったときに聞き返す、黙り込まずに考えを言葉にする、といった姿勢はInteractionの評価に影響すると考えるのが自然です。

面接の合格ラインと採点

採点はShort Speech・Interaction・Grammar and Vocabulary・Pronunciationの4項目で、各10点の合計40点とされています(詳しくは合格点の章)。602点に届く素点は27〜29点程度と推定されます。過去の二次試験の合格率は6割前後で、一次試験を突破した人の多くが合格しています。

一人でできる面接の練習法

  1. トピックを1つ選び、1分で構成を考える(メモなし)
  2. 時間を計って2分間話し、録音する
  3. 録音を文字に起こし、文法の誤りや言いよどみを自分で直す
  4. 直した原稿で、もう一度2分間話す
  5. 自分のスピーチに対して出そうな質問を考え、答える

協会の「バーチャル二次試験」を使うと、当日の流れを映像で確かめられます。英作文で書いたテーマをスピーチの練習にも使うと、準備の効率が上がります。

例題で問題形式を確認する

問題はすべてこのページのために作ったオリジナルで、本番より短くしたものもあります。本番の英文は例題より長く、要約の本文は約300語、リスニングPart 4は約3分あります。

リーディングの例題

大問1 短文の語句空所補充

The senator's ( ) remarks about the new policy offended even his closest allies.

  1. placid
  2. caustic
  3. tenuous
  4. opulent
正解と解説を見る

正解2caustic

caustic は「辛らつな、とげのある」。味方まで怒らせた発言なので、きつい言い方だったと分かります。placid は「穏やかな」、tenuous は「(根拠などが)薄弱な」、opulent は「豪華な」です。1級の語彙問題では、このように文の論理から品詞と意味の方向は絞れても、最後は語を知っているかどうかで決まります。

大問2 長文の語句空所補充

For decades, the small island nation was held up as a model of economic stability. Its currency was strong, unemployment was low, and foreign investors poured money into its banks. These figures, however, ( ) an economy that depended almost entirely on a single industry. When global demand for its main export collapsed, the government found itself with few options.

  1. reflected the strength of
  2. resulted from the growth of
  3. justified the reform of
  4. masked the weaknesses of
正解と解説を見る

正解4masked the weaknesses of

空所の前後の関係がポイントです。前の文は「安定した経済」の数字を並べ、however のあとで「一つの産業に頼りきっていた」と続き、最後の文で輸出の崩壊が起きます。つまり「数字は、経済のもろさを覆い隠していた」という逆接の流れで、masked the weaknesses of が正解です。1の reflected the strength of では however の逆接が成り立ちません。

大問3 長文の内容一致選択

In 2019, the city of Norwell made its buses and trams free for all residents. Officials hoped the program would persuade drivers to leave their cars at home and reduce traffic in the city center. Ridership did rise sharply in the first year. However, a study published three years later found that car traffic had hardly changed. Most of the new passengers, the researchers concluded, were people who had previously walked or cycled to work. Meanwhile, the city lost a major source of income that had been used to maintain its aging tram lines.

According to the passage, why did the program fail to achieve its main goal?

  1. Most of the people it attracted had not been using cars in the first place.
  2. The number of people using buses and trams fell after the first year.
  3. Drivers could not use the trams because the lines were too old.
  4. The city had to start charging residents again to repair the tram lines.
正解と解説を見る

正解1Most of the people it attracted had not been using cars in the first place.

本文の「新しい乗客の多くは、以前は徒歩や自転車で通勤していた人だった」を言い換えた1が正解です。2は「最初の年に乗客は急増した」と合いません。3と4は本文の tram lines や income という語を使っていますが、書かれていない内容です。本文と同じ語を含む選択肢ほど、中身が本文と合っていないことがあります。

ライティングの例題

大問4 英文要約

次の英文を読み、90〜110語で要約しなさい(例題のため本文は本番の約300語より短くしています)。

In the years since the COVID-19 pandemic, remote work has shifted from a rare privilege to a standard arrangement at many companies. Improvements in video-conferencing software and online file sharing have made it possible for employees in fields such as software development, finance, and marketing to carry out most of their duties from home. Many workers now say they would like to continue working remotely for at least part of the week, and some firms even advertise flexible arrangements as a way to attract talented applicants.

Supporters argue that the benefits go far beyond convenience. Without long daily commutes, workers can reclaim hours that were previously lost on crowded trains, which may lower their stress levels and improve their overall well-being. Employers, meanwhile, can cut spending on expensive office space in city centers. Remote work also allows companies to hire skilled people who live far from major cities, including parents of young children and people with disabilities who may find a daily commute difficult.

Critics, however, point to costs that are less visible. Managers often find it harder to guide junior staff when they rarely meet in person, and new employees may struggle to learn the unwritten rules of their workplace. Some researchers also worry that casual conversations in hallways, which frequently lead to new ideas, happen far less often online. Furthermore, the boundary between work and private life can become blurred, and some remote workers end up working longer hours than they did in the office.

解答例と解説を見る

解答例(約100語)

Since the pandemic, working from home has become common at many companies because new technology allows much office work to be done remotely. This has clear benefits. Employees save time and suffer less stress because they no longer need to commute, companies spend less on offices, and employers can recruit capable people regardless of where they live or whether traveling to work is hard for them. However, critics warn of hidden drawbacks. It becomes more difficult to train inexperienced staff and pass on workplace customs, informal exchanges that generate ideas decrease, and the line between work and home may blur, leading to longer working hours.

講評:3つの段落(普及の背景・利点・懸念)を順に1〜2文でまとめています。「crowded trains」は「commute」に、「parents of young children and people with disabilities」は「whether traveling to work is hard for them」に、と具体例を抽象的な言葉に置き換えているのがポイントです。本文の表現をそのまま写さず、However で段落の対比を示しています。語数が指定の範囲に入っているかは、書き終えたら数えます。

大問5 英作文(意見論述)

次のTOPICについて、あなたの意見を英語で書きなさい。理由を3つ挙げ、序論・本論・結論の構成で、200〜240語で書くこと。

TOPIC: Should governments impose taxes on sugary drinks?

解答例と解説を見る

解答例(約230語・賛成の立場)

Sugary drinks are cheap, easy to find, and heavily advertised, yet they add little to a healthy diet. I believe governments should impose taxes on them for three reasons: such taxes would improve public health, reduce the burden on medical systems, and provide money for useful programs.

First, a tax would change consumer behavior. When the price of a product rises, people tend to buy less of it, and sugary drinks are unlikely to be an exception. Because these beverages are a major source of added sugar for many people, even a modest drop in consumption could lower the risk of obesity, tooth decay, and diabetes, particularly among children.

Second, healthier citizens mean lower medical costs. Treating long-term illnesses linked to too much sugar is expensive, and in countries with public health insurance, these costs are shared by all taxpayers. Preventing disease is far cheaper than treating it for decades.

Third, the tax would create revenue that could be invested wisely. Governments could use the money to fund nutrition education in schools or to make fresh food more affordable for low-income families, who often suffer most from diet-related diseases.

Some people argue that such taxes limit personal freedom. However, consumers would still be free to buy these drinks; they would simply pay a price that better reflects the true cost to society. For these reasons, taxing sugary drinks is a sensible policy.

講評:序論で立場と3つの理由(健康・医療費・税収)を予告し、本論で1段落に1つずつ説明しています。3つの理由が重ならないように「個人の健康→社会の費用→税収の使い道」と視点を変えているのが良い点です。結論の前に反対意見(個人の自由)に触れて退けることで、論証に厚みが出ています。

リスニングの例題

Part 1 会話の内容一致選択

(放送文)

W: Honestly, Dan, if we keep eating out three times a week, we'll never save enough for the down payment on a house.
M: I know, but cooking every night after work is exhausting. What if we did a big batch of cooking on Sundays?
W: That could work. And we could cancel that streaming service we barely use.
M: Fair enough. Let's sit down this weekend and go through all our monthly subscriptions.

Question: What will the couple probably do this weekend?

  1. Look at houses that are for sale.
  2. Try a restaurant that recently opened.
  3. Review the services they pay for every month.
  4. Sign up for a cooking class.
正解と解説を見る

正解3Review the services they pay for every month.

最後の発言の go through all our monthly subscriptions(毎月の定額サービスを全部見直す)を言い換えた3が正解です。1の houses は down payment(頭金)から連想させるひっかけです。1級のPart 1は仕事や家計の話題が多く、会話の流れを最後まで追う必要があります。

Part 2 文の内容一致選択

(放送文)

In recent years, some hospitals have started offering music therapy to patients recovering from surgery. Supporters say that listening to calm music can help patients relax and may reduce the amount of pain medication they request. However, some doctors remain cautious. They point out that many of the studies on music therapy have involved only small groups of patients, and that it is difficult to design experiments in which patients do not know whether they are receiving the treatment.

Question: What is one concern some doctors have about music therapy?

  1. It may cause patients to request more medication.
  2. Research supporting it has been limited in scale.
  3. It is too expensive for most hospitals to offer.
  4. Patients often find the music unpleasant.
正解と解説を見る

正解2Research supporting it has been limited in scale.

医師の懸念として「研究の多くが少人数の患者しか対象にしていない」と述べているので、それを「研究の規模が限られている」と言い換えた2が正解です。1は本文と逆の内容です。本番のPart 2は約200語の文章1本に2問が付きます。however などのつなぎの言葉のあとで、話の向きが変わります。

Part 3 Real-Life形式の内容一致選択

Situation: You are at a train station and need to reach the airport by 10:30. It is now 9:40.

Question: What should you do?

(放送文)

Attention, passengers. Due to signal trouble, the 9:45 airport limited express from Platform 4 has been canceled. Passengers heading to the airport are advised to take the 9:50 express from Platform 2 and change at Central Station, where a connecting airport shuttle departs every ten minutes. The whole journey will take approximately 40 minutes. Local trains on Platform 3 are running on schedule, but they do not connect with the shuttle.

  1. Wait for the next limited express on Platform 4.
  2. Take a local train from Platform 3.
  3. Take a taxi from Central Station.
  4. Take the express from Platform 2.
正解と解説を見る

正解4Take the express from Platform 2.

9時50分発の急行に乗れば約40分で空港に着き、10時30分に間に合います。4番線の特急は運休、3番線の普通列車はシャトルに接続しません。Part 3では放送の前に10秒で状況と質問を読めるので、「10時30分までに空港へ」という条件を頭に入れてから聞くのがコツです。

Part 4 インタビューの内容一致選択

(放送文の一部。本番は約3分のインタビューです)

Interviewer: You're now one of the country's best-known wildlife photographers. How did you get started?
Woman: Actually, I trained as an accountant. I only took up photography as a hobby, mostly on weekends. What changed things was a small local competition. I entered a photo of a heron almost as a joke, and it won. An editor who was on the judging panel contacted me afterward and offered me my first paid assignment. Even then, I kept my office job for another four years, because I wasn't sure I could make a living from photography.

Question: What does the woman say about the beginning of her career?

  1. A contest led to her first professional job.
  2. She studied photography before working as an accountant.
  3. She left her office job soon after winning a prize.
  4. An editor encouraged her to enter a competition.
正解と解説を見る

正解1A contest led to her first professional job.

地元のコンテストで入賞し、審査員だった編集者から初めての有償の仕事を依頼された、という流れを言い換えた1が正解です。3は「その後も4年間会社勤めを続けた」と合いません。4は順序が逆で、編集者が連絡してきたのは入賞の後です。Part 4では、時間の順序と因果関係をメモしておくと選択肢を絞れます。

二次試験(面接)の例題

二次 2分間スピーチ

次の5つのトピックから1つを選び、1分間考えたあと、2分間スピーチをしなさい。

  1. Should voting be compulsory?
  2. Can AI be trusted in medicine?
  3. Is globalization beneficial to developing nations?
  4. Should space exploration be publicly funded?
  5. Is Japan doing enough to address its declining birthrate?
解答例と解説を見る

解答例(1を選び、反対の立場で話す場合・約160語)

I do not believe that voting should be made compulsory. Low turnout is certainly a problem, but forcing people to vote would create new problems of its own.

My first reason is that compulsory voting conflicts with individual freedom. In a democracy, citizens have the right to take part in elections, but I would argue that they also have the right not to. Choosing not to vote can itself be a political message, for example, a protest against all of the candidates.

My second reason is that compulsory voting may lower the quality of decisions. People with no interest in politics might choose a candidate at random or simply pick a famous name, and their votes would count as much as those of well-informed citizens.

Instead of punishing people who do not vote, governments should make voting easier, for instance by allowing online voting, and improve political education in schools. For these reasons, I believe voting should remain voluntary.

講評:「主張→理由1→理由2→結論(代案)」の型どおりです。結論で代案(オンライン投票・政治教育)を示しているので、質疑応答で「では投票率の低さはどう解決するのか」と聞かれても答えにつなげられます。想定される質問には、ほかに「投票を義務にしている国(オーストラリアなど)の例をどう考えるか」などがあります。

よくある質問

勉強法 英検1級は独学でも合格できますか?

独学で目指すことはできます。語彙・読解・リスニングは市販の教材と過去問で十分に鍛えられます。一方で、要約・英作文と面接のスピーチは自分では弱点に気づきにくいので、少なくともライティングは第三者の添削を受けることをおすすめします。面接は、録音して文字に起こし、自分で直す練習で補えます。

申込 1級と準1級を同じ回に受けることはできますか?

できます。1級と準1級を同じ回に申し込む「ダブル受験」は、協会の案内に例として載っています。ただし、併願できる組み合わせは年度ごとに案内されるので、申し込む前に協会の併願のページで2026年度の条件を確認してください。1級は準会場で実施されないため、どちらの級も本会場で受けます。

ライティング 要約問題で0点になるのはどんなときですか?

協会が公式に示しているのは、「問いの答えになっていない」「関係のないテーマで書いた」と判断された場合に、すべての観点で0点になることがある、という点です。語数が指定の90〜110語から外れた場合も0点になりうると説明する対策サイトがありますが、協会がこれを明文化した文書は見当たりません。指定の範囲に収め、本文の3つの段落すべてに触れるのが安全です。

CEFR 英検1級の成績表でC2と判定されることはありますか?

ありません。1級の問題で判定できるCEFRはC1またはB2までで、どれだけ高いスコアを取っても上限はC1です。C2を証明したい場合は、C2まで測れる試験(ケンブリッジ英語検定のC2 Proficiencyなど)を受ける必要があります。

他の試験 TOEICで何点くらいあれば英検1級に挑戦できますか?

公式の換算はありません。文部科学省のCEFR対照表に入っているTOEICは、L&RのスコアにS&Wのスコアを2.5倍して足した値(C1は1845〜1990)で、L&Rだけの換算はありません。TOEICを運営するIIBCは、C1の目安をListening & Readingで945点以上としていますが、TOEICは話す・書く力をL&Rでは測らず、語彙のレベルも違います。TOEICの点数よりも、1級の過去問で語彙問題と長文が何割取れるかで判断するほうが確実です。

受験資格 英検1級は何歳から受けられますか?

年齢制限や受験資格はありません。どの級からでも受験できます。準1級に合格していなくても、いきなり1級に申し込めます。二次試験の日程は年齢で決まり、満21歳以上はA日程、満20歳以下はB日程です。

参考資料

このページの数字と制度の説明は、次の資料にもとづいています。いずれも2026年9月24日時点で確認した内容です。

公式・公的機関の資料

出版社・報道・その他の資料

英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このページは日本英語検定協会が公表している情報をもとにJumpstart Englishが独自にまとめたもので、協会の承認や推奨を受けたものではありません。

日程・検定料・出題形式・入試での扱いは変わることがあります。受験や出願の前には、日本英語検定協会の公式サイトと各学校の募集要項で最新の情報をご確認ください。

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