英検2級のリスニングは、第1部(会話)15問と第2部(英文)15問の計30問、約25分の試験です。英文はすべて一度しか読まれないため、選択肢の先読みと、過去問を使った復習のくり返しが得点アップの近道になります。
この記事では、2026年度の試験形式、合格に必要な得点の考え方、本番で使えるコツ、正答率別の練習法、無料で使える音源や教材を順に紹介します。
英検2級リスニングの試験形式(2026年度)
リスニングは、リーディング・ライティング(85分)の後に続けて行われます。問題冊子には選択肢だけが印刷されており、対話や英文、質問は音声でのみ流れます。
| パート | 内容 | 問題数 | 放送回数 | 解答時間 |
|---|---|---|---|---|
| 第1部 | 対話を聞いて質問に答える | 15問 | 1回 | 各10秒 |
| 第2部 | 英文を聞いて質問に答える | 15問 | 1回 | 各10秒 |
2024年度のリニューアルでは、2級のリスニングの形式は変わっていません。放送中にメモを取ることは認められており、問題冊子の余白を使えます。
第1部:会話の内容一致選択(15問)
男女2人の2往復前後の対話を聞き、続けて読まれる質問に答えます。2026年度第1回では、レストラン、空港のタクシー、大学のキャンパス、職場、電話での会話などが出題されました。
質問は「What do we learn about the woman?」のように、話の内容全体をたずねる形がよく見られます。誰と誰が、どこで話しているのかを早めにつかむことが大切です。
第2部:英文の内容一致選択(15問)
60〜70語程度のまとまった英文を聞き、その内容についての質問に答えます。2026年度第1回では、人物のエピソード、空港や駅・店内のアナウンス、社会的な話題が出題されました。
第1部より英文が長く、理由や結果、次の予定など、話の流れを追う力が問われます。数字や時間、場所などの情報も質問に関わることがあります。
リスニングは何割取れば合格できるか
一次試験の合否は、リーディング・リスニング・ライティングのCSEスコアの合計が1520点以上かどうかで決まります。技能ごとの合格基準はありません。
ただし、3技能はそれぞれ650点満点で、同じ重みを持っています。リスニングが大きく落ち込むと、ほかの技能で取り返すのは簡単ではありません。
協会は、2016年度第1回の一次試験では、2級は各技能6割程度の正答率で多くの受験者が合格したと説明しています。ただし、スコアは回ごとに算出されるため、正答数から正確な点数は出せません。
合格基準スコアの仕組みは英検2級の合格点・合格基準スコアの解説で詳しく紹介しています。
英検2級リスニングで点が伸びない主な原因
点数が伸び悩む原因は、大きく3つに分けられます。自分がどれに当てはまるかを確認すると、優先して取り組むべき練習がわかります。
英語の音に慣れていない
文字で読めば分かる単語でも、音のつながりや弱く読まれる音があると聞き取れなくなります。学校の授業では読み書きが中心になりやすく、音に触れる時間が足りないことが多いものです。
語彙や表現が不足している
知らない単語は、音がはっきり聞こえても意味がとれません。リスニングの伸び悩みは、実は語彙力不足が原因ということもあります。単語は音声と一緒に覚えるのがおすすめです。
形式に慣れておらず解き方が定まっていない
選択肢をいつ見るか、迷ったときにどうするかが決まっていないと、次の問題の準備が遅れます。形式を知り、解き方を決めておくだけでも取りこぼしを減らせます。
本番で使える解き方のコツ
今の聞き取り力を得点に結びつけるには、次の4つのコツが役立ちます。どれも過去問で練習しながら身につけられます。
選択肢を先読みして話題を予想する
放送が始まる前に選択肢に目を通すと、話題や聞くべきポイントを予想できます。選択肢の主語が She ばかりなら、女性についての質問だと見当がつきます。
解答したら、すぐに次の問題の選択肢へ目を移しましょう。解答時間の10秒をうまく使うことが、先読みの余裕につながります。
正解は言い換えられていると考える
正解の選択肢は、放送の表現をそのまま使わず、別の言葉で言い換えていることがよくあります。逆に、放送と同じ単語が入った選択肢が不正解になることもあります。
たとえば2026年度第1回のNo. 1では、女性が「1時間近く待っている」と話しました。正解は「She has been waiting for a long time.」で、内容が言い換えられています。
数字や予定は短くメモする
第2部では、時刻や金額、次にすることなどが問われる場合があります。すべてを書こうとせず、数字や固有名詞だけを短くメモしましょう。
迷った問題は引きずらない
聞き取れなかった問題は、明らかに違う選択肢を消して素早く選びます。悩み続けると次の問題の先読みができず、失点が続く原因になります。
どのコツを優先すべきかは、人によって異なります。英検に特化したマンツーマンのオンライン指導なら、弱点に合わせて練習の順番を決めやすくなります。
過去問とシャドーイングを使った練習法
リスニング力を伸ばすには、「解く→スクリプトで確認→音読やシャドーイング」の復習サイクルが基本です。短い時間でも、毎日続けることを意識しましょう。
過去問を本番と同じ条件で解く
英検公式サイトでは、直近3回分の問題冊子とリスニングの音声・原稿(スクリプト)が公開されています。音声は1回だけ流し、本番と同じ条件で解きましょう。
解いた後は、スクリプトを見ながら聞き直し、聞き取れなかった箇所に印をつけます。過去問の入手方法は英検2級の過去問の入手方法にまとめています。
シャドーイングで音のつながりに慣れる
シャドーイングは、音声のすぐ後を追いかけて同じように声に出す練習です。英語のリズムや音のつながりをつかみやすくなるとされています。
最初はスクリプトを見ながら行い、慣れたら見ずに挑戦します。過去問の音声を素材にすると、本番と同じ速さと語彙レベルで練習できます。
ディクテーションで弱点を見える化する
ディクテーションは、聞こえた英語を書き取る練習です。書けなかった部分が、そのまま自分の聞き取りの弱点になります。
時間がかかる練習なので、1回に1〜2問分など範囲を絞って取り組みましょう。なぜ聞き取れなかったのか(知らない単語か、音の変化か)まで確認すると効果的です。
聞き流しは復習として使う
意味のわからない音声を流しているだけでは、得点に結びつきにくくなります。一度スクリプトで内容を確認した音声を、通学中などに聞き直す「復習としての聞き流し」なら、耳慣れの維持に役立ちます。
正答率別の対策アドバイス
今の正答率によって、優先すべき練習は変わります。過去問を1回分解いて、自分の位置を確認してから取り組みましょう。
正答率が3〜4割の人
まずは音と文字を結びつける段階です。スクリプトを見ながら音声を聞く練習をくり返し、知らない単語や表現を覚えましょう。
あわせて、選択肢の先読みなど解き方のコツも取り入れます。単語力が不足している場合は、単語帳の音声も活用してください。
正答率が5〜6割の人
基礎的な聞き取り力はついています。ディクテーションで聞き取れない音のパターンを特定し、シャドーイングで重点的に練習しましょう。
8割以上を目指す人
間違えた問題が「聞き取れなかった」のか「選択肢の言い換えに気づかなかった」のかを分けて分析します。後者が多い場合は、スクリプトと選択肢を照らし合わせる復習が有効です。
リーディングも含めた一次試験全体の対策は、英検2級リーディング対策や英検2級ライティングの書き方もあわせて参考にしてください。
おすすめの教材・アプリ・無料音源
教材は、公式の無料音源を軸に、必要に応じて市販の問題集やアプリを組み合わせるのがおすすめです。
英検公式サイトの過去問音声とスクリプト
英検公式サイトの各級の過去問ページでは、直近3回分のリスニング音声(MP3)と原稿を無料で利用できます。まずはこれを使い切ることから始めましょう。
市販の過去問集・問題集
より多くの問題を解きたい場合は、旺文社の「過去6回全問題集」シリーズのような年度版の過去問集が便利です。購入する際は、最新の形式に対応した年度版を選びましょう。
旺文社のリスニングアプリ「英語の友」
「英語の友」は、旺文社の英語資格試験対策書の音声をスマートフォンで聞けるアプリです。書籍音源の再生は無料で、再生スピードの調整もできます。
最初はゆっくりの速度で聞き、慣れたら標準の速度に戻すといった使い方ができます。旺文社の問題集と組み合わせると、通学時間などのすき間時間も練習に使えます。
YouTubeなどの解説動画
YouTubeには英検の解説動画も多くあります。なぜその答えになるのかを確認したいときに便利ですが、内容の正確さには差があります。最新の形式に沿っているかを確認して選びましょう。
まとめ:先読みと復習のサイクルで得点を伸ばそう
英検2級のリスニングは、第1部(会話)と第2部(英文)の計30問で、英文は一度しか読まれません。ポイントを整理すると、次のようになります。
- 選択肢を先読みし、話題と質問を予想する。
- 正解は言い換えられていることが多いと意識する。
- 過去問を解いたら、スクリプトで聞き取れなかった箇所を確認する。
- シャドーイングやディクテーションで弱点を集中的に練習する。
試験の形式や日程は変わることがあるため、最新情報は英検公式サイトでご確認ください。
リスニングは、一人では弱点の原因を見つけにくい技能でもあります。Jumpstart Englishでは、小学生から高校生を対象に、英検全級に対応した完全マンツーマンのオンラインレッスンを行っています。自分に合った練習法を見つけて、合格を目指しましょう。
