「英検準1級を持っている高校生は、どのくらいいるの?」「進学校なら多くの生徒が持っているの?」と気になっている方は多いのではないでしょうか。
文部科学省の2025年度(令和7年度)の調査では、CEFR B2レベル(英検準1級相当)以上の資格・スコアを持つ公立高校3年生は約2.7%でした。この記事では、全国のデータの読み方と、北野高校など進学校の状況、受験上の配慮や入試での活用までをまとめて解説します。
英検準1級を持つ高校生はどのくらい?
全国の高校生のうち、英検準1級レベルの資格を持つ生徒はごく一部です。ここでは、文部科学省の「英語教育実施状況調査」の数字をもとに確認します。
文部科学省の調査で見るB2レベル以上の割合
令和7年度の調査は、2026年6月に公表されました。公立高校3年生59万1,802人について、外部試験で取得したCEFRレベルごとの人数が示されています。下の表の割合は、公表された人数をもとに計算したものです。
| 取得しているレベル | 人数 | 3年生全体に占める割合 |
|---|---|---|
| CEFR B1相当(英検2級相当) | 86,175人 | 約14.6% |
| CEFR B2相当(英検準1級相当) | 14,232人 | 約2.4% |
| CEFR C1・C2相当 | 1,610人 | 約0.3% |
| B2相当以上の合計 | 15,842人 | 約2.7% |
つまり、公立高校3年生のおおよそ40人に1人が、英検準1級相当以上の資格やスコアを持っている計算です。B2相当の人数は、B1相当(英検2級相当)の約6分の1です。
数字を見るときの注意点
- 対象は公立高校(定時制・通信制を除く)で、私立高校は含まれていません。
- 英検だけでなく、TOEFL iBTやIELTSなど他の試験の結果も含みます。
- 調査の基準日は2026年2月1日で、3年生の時点での人数です。
そのため「英検準1級の保有率」そのものではなく、準1級相当の英語力を資格で証明している生徒の割合の目安と考えましょう。学年別の目安は高校生で英検準1級を取る目安と保有率でも解説しています。
合格率と保有率はちがう
「準1級の合格率」と「高校生の保有率」は、まったく別の数字です。合格率は受験した人の中での割合で、保有率は高校生全体の中での割合です。
なお、英検協会は現在、級別の合格率を公表していません。過去(2015年度とされる)の公表値として準1級は16.0%という数字が知られていますが、今の合格率ではなく参考値です。
準1級を受験するのは、もともと英語が得意な一部の生徒です。合格率の数字だけを見て「6人に1人は持っている」と考えないよう注意しましょう。
進学校の状況は?北野高校などの例
学校ごとの英検準1級の取得率は、ほとんど公表されていません。ただし大阪府の府立高校入試では英語資格が点数に直接影響するため、上位校を目指す中学生の間で英検の取得が広がっています。
大阪府の公立高校入試での英語資格の読み替え
大阪府の公立高校入試では、英検・TOEFL iBT・IELTSの結果を、英語の学力検査の点数に読み替える制度があります。読み替えた点数と当日の点数のうち、高いほうが採用されます。
| 英検の級 | 2026年春(令和8年度)の選抜 | 2028年春(令和10年度)以降の選抜 |
|---|---|---|
| 1級・準1級 | 100% | 90% |
| 2級 | 80% | 70% |
府教育委員会は、2028年春の選抜から読み替え率を引き下げると公表しています。2027年春(令和9年度)の選抜の詳細は、府が公表する実施要項で必ず確認してください。高校入試での英検の扱いは、英検2級の高校受験での優遇でも紹介しています。
北野高校など上位校の英語資格の活用状況
2023年春の府立高校入試では、北野高校の受験生の95%が英検2級以上を持っていたと報じられています。天王寺高校は85%、茨木高校は83%で、府教育委員会のまとめによる数字とされています(週刊大阪日日新聞、2023年9月)。
この数字は2級以上を合わせたもので、準1級だけの割合は示されていません。また、年度によって状況は変わります。最新の傾向は、志望校の説明会や府の公表資料で確認しましょう。
進学校の生徒が準1級を目指す理由
進学校の生徒が準1級を目指す理由は、入試だけではありません。国際系の学部への進学や、総合型選抜・学校推薦型選抜でのアピール、留学の準備など、英語力を証明する手段として役立つためです。
2級を取ったあとに準1級を目指す場合、語彙や社会的な話題への理解を一段と深める必要があります。英検に特化したマンツーマン指導で、学校の授業と並行して計画的に準備を進めるのも一つの方法です。
英検準1級のレベルと難易度
英検準1級は、協会が「大学中級程度」を目安としている級です。合格者のCEFRはB2で、高校卒業程度の2級(B1)より一段上のレベルです。
| 項目 | 2級 | 準1級 |
|---|---|---|
| 目安のレベル | 高校卒業程度 | 大学中級程度 |
| 合格者のCEFR | B1 | B2 |
| 一次試験の合格基準(CSEスコア) | 1520/1950 | 1792/2250 |
| 二次試験の合格基準(CSEスコア) | 460/650 | 512/750 |
| 要約の語数 | 45〜55語 | 60〜70語 |
CSEスコアは、英検の成績を技能ごとに示す共通の尺度です。準1級では、社会問題を扱う長文の読解や、自分の意見を論理的に書いたり話したりする力が求められます。詳しくは英検準1級のレベル・難易度の解説をご覧ください。
発達障害があっても受験できる?受験上の配慮
発達障害のある方も、英検準1級を受験できます。英検には障がい等のある方のための「受験上の配慮」の制度があり、申請すれば状況に応じた配慮を受けられます。
発達障がいの方が申請できる主な配慮
2026年度第2回の要項(従来型)では、発達障がいの区分で次のような配慮が示されています。
- 別室での受験。
- マークシートではなく問題冊子に直接答えを書く「チェック解答」(時間延長はなし)。
- 拡大(A3)の問題冊子の使用。
- 二次試験で、面接室に直接案内されて優先的に面接を受ける「優先受験」。
申請の注意点
多くの配慮では、理由を書いた医師の診断書または状況報告書などの提出が必要です。申請は回ごとに決められた受付期間内に行い、英検の申し込みも別に必要です。
配慮の受付期間は、英検の申込期間より早く締め切られることがあります。配慮を申請した人の二次試験はA日程になります。内容は回によって変わるため、英検公式サイトの受験上の配慮のページで最新の要項を確認しましょう。
高校生が英検準1級を取るメリット
高校生のうちに英検準1級を取ると、大学入試や進路の選択肢が広がります。一方で、入試での扱いは大学・学部・年度ごとに違う点に注意が必要です。
大学入試での活用
大学入試では、英語の外部試験の結果を出願資格にしたり、得点に換算したりする大学があります。総合型選抜や学校推薦型選抜でも、英語力を示す材料として評価されることがあります。
ただし、優遇の内容や必要な級は、大学・学部・入試方式ごとに異なり、毎年のように見直されます。志望校の最新の募集要項で必ず確認してください。大学ごとの傾向は英検準1級が使える大学の解説でまとめています。
高校入試や将来への活用
大阪府のように、公立高校入試で英語資格を点数に読み替える地域もあります。中学生のうちに準1級を目指す場合は、中学生で英検準1級を取る方法も参考にしてください。
準1級は4技能の英語力を証明できるため、留学の準備や、将来英語を使う仕事を考えるときにも役立ちます。
まとめ:英検準1級は高校生の中でも少数派
- 文部科学省の令和7年度調査では、B2相当以上の資格を持つ公立高校3年生は約2.7%です。
- 合格率と保有率は別の数字で、級別の合格率は現在公表されていません。
- 大阪府の公立高校入試では準1級が英語の点数に読み替えられますが、2028年春の選抜から読み替え率が下がります。
- 発達障害のある方は、受験上の配慮を受付期間内に申請できます。
英検準1級は、高校生の中ではまだ少数派の資格です。だからこそ、取得すれば入試や進路で大きな強みになります。Jumpstart Englishは、小学生〜高校生を対象に英検全級に対応した、完全マンツーマン・完全オンラインの英検専門スクールです。英検準1級に向けた対策も、一人ひとりの目標に合わせて相談できます。
