「英検準2級を持っているけれど、留学のためにIELTSが必要になった」「英検準2級のレベルでIELTSを受けると、何点くらいになるの?」という疑問を持つ方は多いです。
結論から言うと、英検とIELTSの点数を直接換算する公式の表はありません。ただし、国際的な基準であるCEFRを通すと、おおよその位置関係はわかります。この記事では、英検準2級とIELTSのレベル差、試験の違い、目標スコアに向けた勉強法を順に解説します。
英検準2級はIELTSで何点?CEFRで見る換算の目安
英検準2級の合格者は、CEFRでA2が目安です。一方、IELTSのCEFR対応はB1(4.0〜5.0)からで、A2に当たるバンドは示されていません。
つまり、英検準2級のレベルは、CEFRで見るとIELTSの対応範囲より手前にあたります。「準2級=IELTS何点」と言い切ることはできないので、あくまでCEFRを通した目安として考えましょう。
CEFRで比べた英検とIELTSの対応表
CEFRは、語学力を「その言語で何ができるか」でA1〜C2の6段階に分けた国際的なものさしです。文部科学省が公表したCEFRとの対照表をもとに、英検とIELTSを並べると次のようになります。
| CEFR | 英検(合格者の目安) | IELTS |
|---|---|---|
| C1 | 1級 | 7.0〜8.0 |
| B2 | 準1級 | 5.5〜6.5 |
| B1 | 2級 | 4.0〜5.0 |
| A2 | 準2級プラス・準2級 | 対応なし |
| A1 | 3級 | 対応なし |
IELTSの公式サイトも、バンドスコアとCEFRの境目は完全には一致しないと説明しています。表はあくまで大まかな目安です。英検とCEFRの関係は、英検のA1とは?CEFRの意味を解説した記事でもくわしく紹介しています。
参考:英検2級AとIELTSの目安
英検協会は、留学用の語学力証明である「2級A」について、IELTSの4.5〜5.5程度に相当すると説明しています。ただし、協会自身が「あくまでも目安」としている点に注意が必要です。
2級Aは、2級に合格し、4技能の英検CSEスコアの合計が2150以上の人が対象です。英検2級とほかの試験の比較は、英検2級とTOEIC・TOEFL・IELTSのレベル比較も参考にしてください。
英検とIELTSの試験の違い
英検は級ごとに合否を判定しますが、IELTSは全員が同じ試験を受け、最高9.0のバンドスコア(0.5刻み)で評価されます。準2級レベルからIELTSを受けると、問題の難しさや量の違いに戸惑うことが多いです。
| 項目 | 英検 | IELTS |
|---|---|---|
| 結果の出し方 | 級ごとの合否と英検CSEスコア | 技能別と総合(オーバーオール)のバンドスコア |
| 種類 | 従来型・英検S-CBT | アカデミック・ジェネラル・トレーニング |
| リスニング | 準2級は放送1回 | 約30分・4パート40問、放送は1回 |
| リーディング | 級に合わせた長さの文章 | 60分で長い文章を読む |
| ライティング | 準2級はEメールと意見論述 | 60分でTask 1とTask 2を書く |
| スピーキング | 面接委員との面接(準2級は約6分) | 試験官との対話(11〜14分) |
留学先の大学で求められるのは、ふつうアカデミック・モジュールです。移住や就労のビザ申請では、ジェネラル・トレーニングのスコアを求められることがあります。
リスニングには、イギリス・オーストラリア・ニュージーランド・北米など、さまざまなアクセントが使われます。英検のリスニングとは聞こえ方が違うため、早めに慣れておきましょう。
留学に必要なIELTSスコアと準2級からの距離
海外の大学の学部留学では、オーバーオールで5.5〜6.5程度を求める例が多いとされています。ただし、必要なスコアは大学・学部・コースによって違い、技能ごとの最低点を決めている場合もあります。
まずは志望校の募集要項で、必要なスコアとモジュールの種類を確認しましょう。目標がはっきりすると、勉強の計画も立てやすくなります。
5.5〜6.5はCEFRではB2にあたります。英検準2級の目安であるA2からは、B1、B2とCEFRで2段階上のレベルを目指すことになります。
準2級の段階で英語の基礎はできていますが、IELTSで求められる語彙や文章の難しさには大きな差があります。英検準2級のレベル感は英検準2級の難易度を解説した記事で確認できます。
英検準2級からIELTSを目指す勉強時間と計画
必要な勉強時間には、はっきりした公式の目安はありません。IELTS公式サイトの記事では、研究結果として「平均すると3か月で最大0.5バンドほど伸びる」と紹介されています。
同じ記事では、伸び方は今の英語力や学習時間、教材や指導の質などで大きく変わるとも説明されています。数字は参考にとどめ、自分の状況に合わせて計画を立てましょう。
学習計画を立てる4つのステップ
- 目標スコアを決める:志望校や留学プログラムの条件を確認する
- 今の実力を測る:公式問題集を時間を計って解き、技能ごとの弱点を知る
- 期間を決める:出願の締め切りから逆算して、受験のタイミングを決める
- 毎日の学習を習慣にする:短い時間でも毎日英語に触れる
英検2級・準1級を中間目標にする
準2級からいきなりIELTSの高いスコアを目指すと、差が大きくて挫折しやすくなります。英検2級(B1)、準1級(B2)を中間目標にすると、CEFRの段階に沿って力を積み上げられます。
英検の上位級とIELTSは、読む・聞く・書く・話すの4技能を測る点で共通しています。英検に特化したマンツーマンのオンラインレッスンで上位級の対策を進めながら、IELTSの形式にも慣れていく方法もあります。
IELTSの4技能別の対策
IELTSは形式が英検と大きく違うため、技能ごとに試験に合わせた練習が必要です。
リスニング
- いろいろなアクセントに慣れる:BBCなどの英語音声で、アメリカ英語以外の発音も聞く
- ディクテーションとシャドーイング:聞いた英語を書き取る練習と、音声を追いかけて声に出す練習を組み合わせる
- 設問の先読み:音声が流れる前に設問を読み、数字や名前など聞き取るべき情報を予測する
リーディング
- アカデミックな文章に慣れる:科学・歴史・環境など、幅広いテーマの英文を読む
- スキミングとスキャニング:大意をつかむ読み方と、必要な情報を探す読み方を使い分ける
- 言い換えに気づく:設問では本文の語句が別の表現に言い換えられることが多いため、同義語を意識して語彙を増やす
ライティング
アカデミック・モジュールでは、Task 1で図やグラフの説明を150語以上、Task 2で意見を述べるエッセイを250語以上書きます。英検準2級の意見論述は50〜60語が目安なので、分量も内容も大きく増えます。
論理的な構成の型を身につけ、書いたものは講師や添削サービスに見てもらいましょう。自分では気づきにくい文法や語彙の誤りを減らせます。
スピーキング
スピーキングは試験官との1対1の対話で、身近な話題から社会的なテーマまで質問が広がります。意見に理由や具体例を添えて、2〜3文以上で答える練習を重ねましょう。
英語を話す機会を増やすには、オンライン英会話などで実際に会話する練習が役立ちます。
IELTS対策の教材と無料リソース
教材は、公式問題集を軸に、単語帳と音声・動画を組み合わせるのが基本です。
- 公式問題集(Cambridge IELTSシリーズ):本番と同じ形式で練習できる。新しい号から解くと最近の傾向に慣れやすい
- IELTS向けの単語帳:アカデミックな話題の語彙を補う
- 無料の音声・動画:BBC Learning EnglishやTEDなどで、さまざまな英語に触れる
- 添削・会話の練習:ライティングとスピーキングは、第三者からフィードバックを受ける
語彙が足りないと感じたら、まず英検準2級から2級レベルの単語を固めてから、IELTS向けの単語帳に進むとスムーズです。
IELTSスコアの活用先
IELTSのスコアは、海外留学だけでなく、国内の大学入試や就職など幅広い場面で使われています。
- 海外留学:イギリスやオーストラリアなど英語圏の大学で広く使われ、アメリカにもIELTSを受け入れる大学が多くある
- 国内の大学入試:総合型選抜などで、英語の外部試験としてIELTSのスコアを使える大学がある
- 就職・移住:英語力の証明として使われるほか、移住のビザ申請でスコアを求める国もある
国内の大学入試での扱いは、大学や年度によって違います。英検とあわせて使い方を知りたい場合は、英検準2級の高校受験・大学受験での活かし方も参考にしてください。いずれも、最新の条件は各大学の募集要項で確認しましょう。
まとめ
英検とIELTSの点数を直接換算する公式の表はありません。CEFRで比べると、英検準2級はA2が目安で、IELTSの対応範囲(B1=4.0〜5.0から)より手前のレベルです。
留学で求められることが多い5.5〜6.5(B2)を目指すなら、CEFRで2段階上げる必要があります。英検2級・準1級を中間目標にしながら、IELTSの形式に合わせた4技能の練習を進めましょう。
英検のレベル感をTOEICと比べたい場合は、英検準2級はTOEICで何点かを解説した記事も参考になります。まずは英検の上位級から着実に進めたい場合は、小学生から高校生まで対応する英検専門のオンライン英語スクールで学習計画を相談するのも一つの方法です。
よくあるご質問
-
英検準2級レベルからIELTSへのステップアップは可能ですか?
結論から言うと、英検準2級からIELTSへのステップアップは十分に可能です。ただし、試験内容や求められるスキルが異なるため、IELTS特有の対策が必要になります。
-
英検準2級はIELTSのスコアに換算するとどのくらいになりますか?
文部科学省が公表しているCEFRとの対照表を参考にすると、英検準2級(A2レベル)は、IELTSでは3.0〜3.5程度、良くても4.0付近に相当すると考えられています。
-
海外留学で一般的に求められるIELTSのスコアはいくつですか?
海外の大学やカレッジへの留学で求められるIELTSスコア(オーバーオール)は、一般的に5.5〜6.5以上であることが多くあります。
-
英検準2級レベルからIELTS 6.0〜6.5を目指す場合、どれくらいの勉強時間が必要ですか?
スコアを0.5上げるのに約200〜300時間かかると仮定すると、スコアを2.0〜2.5上げるには約800〜1,200時間の学習が必要になる計算です。効率的な学習法を取り入れることで、これより短い時間で達成できる可能性もあります。
-
IELTS対策で特に効果的な教材は何ですか?
過去問に近い形式で演習ができる公式問題集(Cambridge IELTSシリーズ)は必ず必要です。また、IELTS専用の単語帳や、スピーキング対策のためのオンライン英会話も有効です。
-
IELTSのリーディングでスコアを上げるための戦略は何ですか?
IELTSのリーディングは長文が多く専門的な内容を含むため、全文を精読するのではなく、大意を掴む「スキミング」と特定の情報を探す「スキャニング」の技術を習得することが重要です。また、設問のパラフレーズ(言い換え)に対応できるよう語彙力を強化しましょう。
-
IELTSスコアは海外留学以外にどのように活用できますか?
国内大学入試において、IELTSスコアを出願資格としたり、英語試験の免除や加点対象とする大学が増えています。また、グローバル企業や外資系企業への就職・転職活動においても、実用的な4技能の英語力の証明として高く評価されます。
