英検4級・5級の過去問は、英検公式サイトで直近3回分を無料で入手できます。問題冊子のPDFと、リスニングで読み上げられた放送文のPDFが公開されています。
さらに4級・5級には、ほかの級にない利点があります。ライティングが出題されないため、解いた過去問を最後の1問まで自分で採点できます。
この記事では、過去問の入手先と手順、手に入る中身、全問を自己採点できる理由、3回分を解き終えたあとの進め方を順に解説します。
英検4級・5級の過去問は公式サイトで3回分が無料
英検協会は、各級のページで「過去1年(3回分)」の過去問を公開しています。4級・5級もその対象です。
市販の問題集を買わなくても、本番と同じ形式の問題を3回分そろえられます。費用はかかりません。
入手の手順
- 英検公式サイトの「過去問・試験内容」のページを開きます。
- 4級または5級のページに進みます。
- 掲載されている回の一覧から、解きたい回を選びます。
- 問題冊子と放送文のPDFを保存します。
どの回が掲載されているかは、時期によって入れ替わります。古い回は順に取り下げられるため、使う予定があるなら早めに保存しておくと安心です。
手に入るものと、手に入らないもの
公開されているのは、紙の問題冊子にあたるPDFと、リスニングで読み上げられた文章(放送文)のPDF、そして解答です。
一方で、本番で配られる解答用紙は含まれません。音源の扱いは回や級によって異なるため、ダウンロードのページで確認してください。
PDFには「無断転載・複製を禁じます」と記載されています。家庭や教室で解くぶんには問題ありませんが、ウェブ上での再配布はできません。
4級・5級は過去問を全問自己採点できる
ここが、この2つの級の過去問が持つ最大の強みです。
4級も5級も、一次試験はすべて選択式で、ライティングは出題されません。答えが一つに決まるため、解いた答案を最後まで採点できます。
3級以上ではライティングが加わります。英作文には採点者の判断が入るため、自己採点では何点になるかが最後までわかりません。
4級・5級なら、結果が正答率という一つの数字で出ます。だから「あと何問取れればよいか」を具体的に決められます。
目標は、満点に対する割合から考えます。合格基準スコアは4級が1000点満点中622点、5級が850点満点中419点です。級ごとの考え方は英検4級のレベルと合格点と英検5級のレベルと合格点で扱っています。
過去問では7割を目標に置くと安全です。合格基準スコアは満点の6割前後にあたりますが、正答数からスコアを逆算する方法は公表されていません。
つまり「6割取れたから合格」とは言い切れません。余裕を持った正答率で通過しておくほうが確実です。
4級の過去問の中身は65問
4級の一次試験は、リーディング35問とリスニング30問の計65問です。
- リーディング(35分・35問):短文の語句空所補充15問/会話文の文空所補充5問/日本文付き短文の語句整序5問/長文の内容一致選択10問
- リスニング(約30分・30問):会話の応答文選択10問/会話の内容一致選択10問/文の内容一致選択10問
過去問を開くと、長文の内容一致選択が10問あることに気づきます。4級では、まとまった英文を読み通す力が問われます。
5級の過去問の中身は50問
5級の一次試験は、リーディング25問とリスニング25問の計50問です。
- リーディング(25分・25問):短文の語句空所補充15問/会話文の文空所補充5問/日本文付き短文の語句整序5問
- リスニング(約20分・25問):会話の応答文選択10問/会話の内容一致選択5問/イラストの内容一致選択10問
5級の過去問には、長文を読む大問が1問もありません。リーディングの25問は、すべて短い文と会話文です。
そのかわりリスニングには、イラストの内容一致選択が10問あります。絵を見ながら音を聞く形式で、読む量が少ないぶん耳の比重が高くなります。
過去問を本番と同じ条件で解くには
せっかく無料で3回分あるのですから、1回は本番と同じ条件で解いておきたいところです。条件をそろえないと、正答率が実力より高く出ます。
- 問題冊子のPDFは印刷します。画面で解くと、本番の紙とは目の動きが変わります。
- リーディングは4級が35分、5級が25分です。タイマーで区切ります。
- リスニングは途中で止めず、最後まで通して解きます。
- 答えは解答番号を紙に書き写す形にして、問題冊子に書き込まないようにします。
問題冊子に答えを書き込まなければ、同じ回を2回目に解き直せます。3回分しかないので、ここは効きます。
なお、4級・5級のどちらにも日本文付き短文の語句整序が5問あります。日本語訳がついているため、文の形を思い出せれば確実に取れる大問です。過去問で落としていたら、優先して復習する価値があります。
放送文のPDFで聞き取れなかった原因がわかる
リスニングで間違えたとき、原因は二つに分かれます。音が聞き取れなかったのか、聞き取れたのに意味がわからなかったのかです。
放送文のPDFは、この切り分けに使えます。間違えた問題の放送文を、目で読んでみてください。
読めば意味がわかるなら、原因は音のほうです。読んでも意味がわからないなら、語彙や文法の不足が原因です。
前者なら音読と聞き込みを増やします。後者なら単語と文法に戻ります。やることが正反対になるため、ここを取り違えると時間を無駄にします。
この切り分けは、子ども一人では難しいところでもあります。英検に特化したマンツーマン指導でつまずきを見てもらうのも近道です。
3回分を解き終えたあとの進め方
公式の3回分は、使い方を決めずに解くとすぐ尽きます。先に順番を決めておきましょう。
- 1回目は時間を計って通しで解き、いまの正答率を測ります。
- 間違えた問題だけを復習し、語彙と文法の穴を埋めます。
- 2回目は2〜3週間あけて解き、正答率が上がったかを見ます。
- 3回目は試験の1週間前に、本番と同じ順番で解きます。
それでも回数が足りない場合は、市販の過去問題集を使います。旺文社の全問題集のように、過去6回分を収録したものがあります。
一方で、1つ上の級の過去問で代用するのは4級・5級では向きません。3級からはライティングと面接が加わり、形式そのものが変わるためです。3級の教材は英検3級の過去問・問題集おすすめでまとめています。
スピーキングテストの対策は別に考える
4級・5級には、一次試験とは別に「スピーキングテスト」が用意されています。録音型で、4級は約4分、5級は約3分です。
内容は、短いパッセージの音読と、そのパッセージについての質問2問、受験者自身についての質問1問です。4級ではイラストについての質問も加わります。
このテストの結果は、級の合否には影響しません。一次試験の過去問とは切り離して準備してください。
過去問を解き始める時期の決め方
試験日から逆算します。4級・5級の一次試験は、3級と同じ日に行われます。日程は英検3級の日程と試験時間の記事で確認できます。
1回目の過去問は、試験の6〜8週間前に解くのが目安です。早めに弱点がわかれば、埋める時間が残ります。
受ける級を決めかねている場合も、過去問が判断材料になります。学年ではなく、過去問で何割取れるかで決めるほうが確実です。考え方は小学生の英検3級は何年生が目安かと同じです。
まとめ:3回分を正答率の記録として使う
- 英検4級・5級の過去問は、公式サイトで直近3回分を無料で入手できます。
- 手に入るのは問題冊子のPDF、リスニングの放送文、解答です。解答用紙は含まれません。
- ライティングがないため、全問を自己採点できます。正答率で弱点がはっきりします。
- 4級は65問、5級は50問です。5級には長文の大問がありません。
- 3回分を解き終えたら、市販の全問題集で回数を足します。
過去問は、合否を占う道具ではありません。どこを直せばよいかを教えてくれる道具です。3回分を丁寧に使えば、残り時間の使い方が決まります。
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試験の形式や掲載される回は、変更されることがあります。受験前には英検公式サイトで最新の情報をご確認ください。
