英検4級のレベルは「中学中級程度」で、合格点は1000点満点中622点です。一次試験はリーディングとリスニングだけで、ライティングも面接もありません。
4級には3級以上のような二次試験がなく、級の合否は一次試験だけで決まります。スピーキングテストは用意されていますが、これは4級の合否とは切り離された別のテストです。
この記事では、英検4級のレベルと合格点、出題形式、何問正解すればよいかの考え方、スピーキングテストの位置づけ、3級に進むときに増える負担を順に解説します。数値はすべて英検協会の公表資料にもとづいています。
英検4級のレベルは「中学中級程度」
英検協会は、4級の目安を「中学中級程度」と示しています。学年で定義されてはいませんが、中学2年生までに習う文法と語彙がおおよその範囲にあたります。
測定するのはリーディングとリスニングの2技能
4級の一次試験で測るのは、読む力と聞く力の2つだけです。3級以上とは、ここが決定的に違います。
- リーディング:35分・35問
- リスニング:約30分・30問
- ライティング:出題されません
- 二次試験(面接):ありません
英作文を書く必要も、面接委員の前で話す必要もありません。英検を初めて受けるお子さんにとって、負担の少ない級だといえます。
5級・3級とのあいだのどこに位置するか
5級は「中学初級程度」、3級は「中学卒業程度」です。4級はちょうどその中間にあたり、中学3年間の学習範囲の折り返し地点だと考えるとわかりやすくなります。1つ下の級の内容は英検5級のレベルと合格点で確認できます。
小学生が受ける場合も、学年ではなく到達度で判断するのが現実的です。考え方は小学生の英検3級は何年生が目安かの記事と同じで、1つ下の級の内容がどれだけ身についているかが判断材料になります。
英検4級の合格点は1000点満点中622点
4級の合格基準スコアは英検CSEスコアで622点、満点は1000点です。英検CSEスコアとは、回ごとの難しさの差をならして同じものさしで表した点数のことです。
技能ごとの満点は各500点
4級はリーディングとリスニングがそれぞれ500点満点で、合計1000点です。どちらかに大きく偏ると、合計が622点に届かないことがあります。
リスニングが30問と全体の半分近くを占める点にも注意が必要です。読む練習だけでは、点数の半分を取りこぼすことになります。
合格基準スコアは回ごとに変わらない
英検協会は、各級の合格基準スコアは固定されていると説明しています。つまり622点という基準自体は、どの回を受けても動きません。
動くのは、同じ正答数がスコアに換算されるときの値のほうです。問題がやさしい回は、同じ正答数でもスコアがやや低めに出ることがあります。
何問正解すれば合格できる?目安の考え方
結論からいうと、「何問正解で合格」という基準は公表されていません。合否はCSEスコアで判定され、スコアは統計的な方法で算出されるためです。
正答数からスコアを逆算することはできない
自己採点で何問合っていたかを数えても、そこからCSEスコアを計算することはできません。同じ40問正解でも、回によってスコアは同じになりません。
そのため、ぎりぎりの正答数を狙う作戦は立てられません。余裕を持った目標を置くほうが確実です。
622点は満点の約6割にあたる
1000点満点のうち622点は、割合にすると約62%です。ここから逆算して、リーディング・リスニングのどちらも6割以上を安定して取れる状態を一つの目標にすると考えやすくなります。
これはスコアの比率から導いた目安であって、協会が示した正答数の基準ではありません。過去問を解くときは、7割を目指しておくと安全です。
英検4級の出題形式と時間配分
どの大問に何分使えるかを知っておくと、本番で時間が足りなくなる事態を防げます。
リーディング(35分・35問)
- 短文の語句空所補充:15問(4つから選ぶ)
- 会話文の文空所補充:5問(4つから選ぶ)
- 日本文付き短文の語句整序:5問
- 長文の内容一致選択:10問
35分で35問なので、1問あたり1分が目安です。語句整序は日本語訳がついているため、文の形を思い出せれば確実に取れます。
語彙と文法の力がそのまま点になる級です。中学2年生までの文法でつまずきがある場合は、英検3級の文法一覧で中学3年間の全体像を見ておくと、どこまで進んでいるかがわかります。
リスニング(約30分・30問)
- 会話の応答文選択:10問(3つから選ぶ・選択肢は読み上げのみ・放送は2回)
- 会話の内容一致選択:10問(4つから選ぶ・放送は2回)
- 文の内容一致選択:10問(4つから選ぶ・放送は2回)
第1部は選択肢が問題用紙に印刷されず、耳だけで判断します。ここを苦手にする受験者が多いところです。
第1部から第3部まで、どの部も放送は2回です。1回目で全部聞き取れなくても慌てる必要はありません。1回目は場面をつかみ、2回目で答えを確かめる進め方が有効だとされています。
耳を鍛えるには、毎日短時間でも英語を聞く習慣が要ります。家庭だけで続けるのが難しい場合は、英検に特化したマンツーマン指導でペースを作るのも一つの方法です。
英検4級に二次試験はある?スピーキングテストの扱い
4級に二次試験(面接)はありません。ただし「4級スピーキングテスト」という別のテストが用意されており、ここを混同しやすいので整理しておきます。
級の合否は一次試験だけで決まる
英検協会は、4級・5級の級認定はリーディングとリスニングの一次試験の合否のみで判定すると明記しています。スピーキングテストの結果は、4級に受かるかどうかに影響しません。
スピーキングテストは一次試験の合否に関係なく受けられます。一次に落ちた人も受験できる、独立したテストという位置づけです。
受けると「4級スピーキングテスト合格」の資格が得られる
スピーキングテストは約4分で、音読1問、パッセージについての質問2問、イラストについての質問1問、受験者自身のことについて1問という構成です。合格スコアは324点です。
合格すると「4級スピーキングテスト合格」という資格が認定されます。4級の一次試験に申し込めば同じ級のスピーキングテストを受けられるため、あらためて申し込む必要はありません。
試験が終わったあとは、どんな理由でも再受験は認められません。3級以降の面接に向けた練習の場として、受けておく価値があります。
4級から3級に進むと何が増えるか
4級と3級のあいだには、他の級の差とは質の違う段差があります。測る技能の数が、2つから4つに増えるためです。
- ライティングが加わります(3級はEメール1題と英作文1題)。
- 二次試験(面接)が加わり、ここが合否に直結します。
- 文法の範囲が中学3年間すべてに広がります。
- 一次の満点が1000点から1650点になります。
つまり4級までは「読む・聞く」の試験ですが、3級からは「書く・話す」が加わります。3級が急に難しく感じられる理由は英検3級は難しい?で詳しく扱っています。
3級の合格点と満点の仕組みは英検3級の合格点とレベルで確認できます。4級の1000点満点と比べると、増えた技能の分だけ満点も上がっているとわかります。
英検4級に合格するための進め方
4級は範囲がはっきりしているため、やることを絞れば短期間でも仕上がります。
- 過去問を1回分、時間を計って解きます。どちらの技能が弱いかがここでわかります。
- リーディングが弱ければ、単語と中学2年生までの文法を先に埋めます。
- リスニングが弱ければ、過去問の音声を毎日10分聞く習慣を作ります。
- 試験2週間前から、本番と同じ65分の通しで解く練習に切り替えます。
この1回目に使う過去問は、公式サイトから無料で手に入ります。入手の手順と、3回分をどう配分するかは英検4級・5級の過去問はどこで入手するかで扱っています。
なお、英検協会は級ごとに必要な語彙数を公表していません。市販の単語帳に載っている語数は、出版社が出題傾向から推定した数字だと理解しておきましょう。
では何を基準に語数を決めればよいのか、という点は英検4級・5級の単語は何語必要かで扱っています。4級・5級だけに許される覚え方の省略もあわせて解説しています。
試験日と申込期間は級によらず共通です。4級の一次試験は3級と同じ日に行われるため、日程は英検3級の日程と試験時間の記事で確認できます。
受験後の合否が出る日と時刻も、あらかじめ決まっています。4級の公開時刻は級の中でも遅いほうなので、英検4級・5級の結果はいつ出るかを先に見ておくと、当日あわてずに済みます。
まとめ:4級は「読む・聞く」で622点を取る試験
- レベルは中学中級程度で、ライティングと面接はありません。
- 合格点は1000点満点中622点、技能ごとの満点は各500点です。
- 正答数での合格基準は公表されていません。6割を超える正答率が一つの目安です。
- スピーキングテストは別のテストで、4級の合否には影響しません。
- 3級ではライティングと面接が加わり、満点も1650点に上がります。
4級は、英検を初めて受ける子にとって最初の成功体験になりやすい級です。ここで手応えをつかめば、3級のライティングと面接にも向かいやすくなります。
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スコアや試験内容は変更されることがあります。受験前には英検公式サイトで最新の情報をご確認ください。
