英検3級の文法は、中学校3年間で習う範囲がそのまま出題の目安です。高校で習う文法まで手を広げる必要はありません。

この記事では、3級で出る文法を単元別に一覧で整理します。あわせて、一次試験のどこで文法が点数になるのか、ライティングと面接では何が求められるのかを解説します。

「どこまでやれば足りるのか」がはっきりすると、残り時間の使い方も決まります。まずは範囲の考え方から確認しましょう。

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英検3級の文法はどこまで出る?範囲は中学3年間

3級の文法範囲は、中学校で学ぶ文法事項の全体だと考えてください。中1の基本的な文から、中3で習う関係代名詞や仮定法までが対象になります。

級の目安は「中学卒業程度」

英検協会は、3級を「5級・4級で習得してきた基礎力の集大成の級」と説明しています。レベルの目安は中学卒業程度で、身近な英語を理解し使えることが求められます。

3級から、ライティング試験と面接試験が加わります。つまり、文法を「選べる」だけでなく「自分で書ける・話せる」段階まで求められる、最初の級です。

級全体の難しさについては、英検3級が難しいと言われる理由をまとめた記事でも詳しく扱っています。

英検協会は「文法項目の一覧」を公表していません

最初に大切な点を確認します。英検協会は、級ごとに出る文法項目のリストを公表していません。「3級はここまで」と公式に線が引かれているわけではないのです。

そのため、実務上は「中学卒業程度」という級の目安から逆算します。中学校で何を習うかは、文部科学省の学習指導要領が定めています。

この記事の一覧も、中学校学習指導要領(平成29年告示)が示す文法事項を土台にしています。市販の単語帳や問題集が「3級の文法範囲」として扱う内容も、おおむねこれと重なります。

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英検3級で出る文法の一覧(単元別)

中学校で扱う文法事項を、英検3級の学習で使いやすい順に整理しました。まずは全体像を一覧で確認してください。

単元おもな内容習う時期の目安
文の種類肯定文・否定文・疑問文、命令文、感嘆文中1
代名詞人称・指示・疑問・数量を表すもの中1〜中2
動詞の時制と相現在形・過去形・現在進行形・過去進行形・現在完了形・現在完了進行形中1〜中3
未来表現助動詞などを用いた言い方(will、be going to)中2
助動詞can、must、may、should、have to など中1〜中2
前置詞・接続詞場所や時を表す語、when・if・because・that など中1〜中3
比較表現形容詞や副詞の比較級・最上級、as ~ as中2
to不定詞名詞・形容詞・副詞の各用法、It is … to ~中2〜中3
動名詞主語・目的語になる ~ing の形中2
分詞の形容詞用法現在分詞・過去分詞が名詞を修飾する形中3
受け身be動詞+過去分詞中2〜中3
関係代名詞主格の that・which・who、目的格の that・which(制限的用法)中3
仮定法基本的なもの(If I were ~, I would ~ など)中3

このうち、3級で特に差がつきやすい単元を次に見ていきます。

現在完了形と現在完了進行形

現在完了形は、3級で最も出番の多い単元のひとつです。継続・経験・完了の3つの意味を、いっしょに使われる語とセットで覚えましょう。

  • 継続: I have lived here for ten years.(for、since)
  • 経験: I have never been to Kyoto.(ever、never、~ times)
  • 完了: I have already finished my homework.(already、just、yet)

現在完了進行形(have been ~ing)も中学校の範囲に含まれます。「ずっと~し続けている」と動作の継続を表す形で、現在完了形の継続用法と区別して覚えると混乱しません。

不定詞・動名詞・分詞

動詞の形が変わる単元は、まとめて押さえると効率的です。3つの違いを、短い例文で確認しましょう。

  • to不定詞: I want to play tennis.(~すること/~するための/~するために)
  • 動名詞: I enjoy playing tennis.(~すること)
  • 現在分詞: the boy playing tennis(テニスをしている少年)
  • 過去分詞: a letter written in English(英語で書かれた手紙)

動名詞と現在分詞は、どちらも ~ing の形です。名詞のはたらきなら動名詞、名詞を説明していれば分詞、と役割で見分けます。

enjoy や finish のあとは動名詞、want や hope のあとは to不定詞というように、動詞ごとに決まった形もあります。出てきたときに動詞ごと書き留めておきましょう。

受け身と関係代名詞

受け身(be動詞+過去分詞)は、過去分詞を正しく作れるかどうかで正答率が変わります。不規則動詞の変化形は、英検3級の単語・熟語をまとめた記事の一覧で確認できます。

関係代名詞は、中学校では主格の that・which・who と、目的格の that・which を学びます。いずれも制限的用法です。

  • 主格: I have a friend who lives in Osaka.
  • 目的格: This is the book that I bought yesterday.

長文では、関係代名詞を含む文が話の中心になることがよくあります。読み飛ばさず、どの名詞を説明しているかを押さえながら読みましょう。

仮定法は「基本的なもの」まで

仮定法は、2021年度からの教科書で中学校の内容に入りました。学習指導要領では「仮定法のうち基本的なもの」とされています。

中学生が習うのは、If I were ~, I would ~. や I wish I could ~. といった形です。高校で扱う複雑な仮定法までは必要ありません。

ただし、教科書の最後のほうで習うため、学校の授業が終わる前に3級を受ける人は未習のことがあります。その場合は、上の2つの形だけでも先に確認しておくと安心です。

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文法が直接点数になるのは一次試験の大問1

3級で文法がいちばん直接問われるのは、リーディングの大問1「短文の語句空所補充」です。英検協会の公表によると、この大問は15問の4肢選択で、一次試験の問題数としては最も多い部分です。

大問1には単語を選ぶ問題と、文法の形を選ぶ問題が混ざっています。文法の問題では、選択肢に同じ動詞の違う形が並ぶことがよくあります。

その場合は、まず文全体の時間の流れと主語を確認します。yesterday があれば過去形、since があれば現在完了形、というように手がかりを探すのが基本です。

大問2の会話文は5問、大問3の長文は10問です。大問別の解き方と時間配分は、英検3級リーディング対策の記事にまとめています。

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ライティングは「使える文法」だけで書き切る

3級のライティングは、Eメール1問と英作文1問の2題です。どちらも記述式で、選択肢はありません。

ここで大切なのは、難しい文法を使うことではありません。確実に正しく書ける形だけで組み立てるほうが、得点は安定します。

実際、3級の解答は短い語数で書きます。関係代名詞や仮定法を無理に入れる必要はなく、次のような形で十分に答えられます。

  • I like ~ because ~.(理由を2つ書く)
  • I want to ~.(したいことを書く)
  • I went to ~ and ~.(過去の出来事を書く)

逆に減点されやすいのは、三人称単数のsの抜け、時制のずれ、名詞の複数形の抜けです。いずれも中1・中2で習う基本で、見直しの時間を取れば防げます。

Eメール問題の書き方は、英検3級ライティングのEメール対策の記事で例題つきで解説しています。

書いた英文を自分で採点するのは難しいものです。英検に特化したマンツーマン指導で添削を受けると、自分のくせが早く見つかります。

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二次試験では文法が「答え方の形」に出る

二次試験は約5分の個人面接です。30語程度のパッセージを音読したあと、5つの質問に答えます。

英検協会の公表では、質問の内訳はパッセージについて1問、イラストについて2問、受験者自身のことなどについて2問です。

ここで効いてくるのは、質問の形に合わせて答えを返す力です。聞かれた形をそのまま使って答えると、文法のミスが減ります。

  • Why ~? には Because ~. で返す
  • What is the man doing? には He is ~ing. で返す
  • Do you ~? には Yes, I do. / No, I don’t. を先に言う

イラストの説明では現在進行形をよく使います。人物の動作を He is ~ing. の形で言う練習を、声に出してしておきましょう。

答えは長くする必要がありません。1文か2文で、聞かれたことに正確に答えるほうが評価されます。

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英検3級の文法対策の進め方

文法は、参考書を最初から読み直すより、出やすい単元から穴を埋めるほうが早く点になります。進め方を3つの手順に分けました。

手順1:過去問の大問1で弱点を特定する

まず過去問の大問1を1回分解いて、間違えた問題がどの単元かを書き出します。ここで出た単元が、あなたの優先順位です。

15問のうち文法の問題は一部なので、間違いの数自体は多くないはずです。だからこそ、どこでつまずいたかがはっきり見えます。

手順2:その単元だけを短期間でまとめ直す

特定した単元を、教科書か問題集で集中的に確認します。1単元あたり2〜3日を目安にすると、中だるみせずに進められます。

このとき、日本語の説明を読むだけで終えないことが大切です。必ず英文を自分で3つほど書いて、形を手で覚えましょう。

手順3:書いた文を音読して定着させる

書いた英文は声に出して読みます。音で覚えた形は、リスニングでも面接でも使えるようになります。

文法とリーディング・リスニングは別々の勉強ではありません。同じ形をくり返し見聞きすることが、結局はいちばんの近道です。

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よくある3つの誤解

3級の文法について、よく見かける思い込みを整理します。範囲を広げすぎないためにも、ここは押さえておきましょう。

誤解1:高校の文法まで必要だ

3級の目安は中学卒業程度です。原形不定詞や分詞構文など、学習指導要領で高等学校に位置づけられている内容まで先取りする必要はありません。

誤解2:中3の範囲が終わるまで受けられない

未習の単元があっても、受験そのものは可能です。実際、小学生で3級に合格する受験者もいます。

学年と受験時期の考え方は、小学生の英検3級についての記事で目安をまとめています。

誤解3:文法問題さえ解ければ合格できる

3級の合否は、4技能それぞれのCSEスコアで決まります。CSEスコアとは、英検の成績を技能ごとに数値化したものです。

文法は全技能の土台ですが、それだけで合格点には届きません。必要な点数は、英検3級の合格点とレベルの記事で確認してください。

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まとめ:範囲を決めて、出る単元から埋める

英検3級の文法範囲は、中学校3年間で習う文法事項が目安です。関係代名詞や仮定法までが対象で、高校の内容は必要ありません。

  • 英検協会は級別の文法項目リストを公表していません。範囲は「中学卒業程度」から逆算します。
  • 文法が直接問われるのは大問1(短文の語句空所補充・15問)です。
  • ライティングは、確実に書ける形だけで組み立てるほうが安定します。
  • 面接では、質問の形に合わせて答えると文法のミスが減ります。
  • 過去問で弱点の単元を特定し、そこだけを短期間で埋めるのが近道です。

文法は、自分のミスに自分で気づきにくい分野です。書いた英文や話した答えをその場で直してもらえる環境があると、進みが速くなります。

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なお、試験の形式や日程は変更されることがあります。受験前には英検公式サイトで最新の情報をご確認ください。