英検5級のレベルは「中学初級程度」で、合格点は850点満点中419点です。試験はリーディングとリスニングの50問だけで、ライティングも面接もありません。
5級は英検でもっともやさしい級です。英語を習い始めた小学生が最初に受ける級として選ばれることが多く、保護者からの質問も多い級です。
この記事では、英検5級のレベルと合格点、出題形式、何問正解すればよいかの考え方、長文が出題されない理由、スピーキングテストの位置づけを順に解説します。数値はすべて英検協会の公表資料にもとづいています。
英検5級のレベルは「中学初級程度」
英検協会は、5級の目安を「中学初級程度」と示しています。学年で定義されてはいませんが、中学1年生で習う文法と語彙がおおよその範囲にあたります。
測るのはリーディングとリスニングの2技能
5級で測るのは、読む力と聞く力の2つだけです。英作文を書く必要も、面接委員の前で話す必要もありません。
- リーディング:25分・25問
- リスニング:約20分・25問
- ライティング:出題されません
- 二次試験(面接):ありません
合計50問を45分ほどで解く試験です。英検の中では、受けるときの負担がもっとも軽い級だといえます。
小学生が受ける場合の判断のしかた
5級は受験資格に年齢や学年の制限がなく、小学生でも受けられます。英語の学習歴が1年ほどあれば、内容としては手が届く範囲です。
判断の軸は学年ではなく到達度です。考え方は小学生の英検3級は何年生が目安かの記事と同じで、どこまで身についているかで決めるほうが確実です。
英検5級の合格点は850点満点中419点
5級の合格基準スコアは英検CSEスコアで419点、満点は850点です。英検CSEスコアとは、回ごとの難しさの差をならして同じものさしで表した点数のことです。
技能ごとの満点は各425点
5級はリーディングとリスニングがそれぞれ425点満点で、合計850点です。どちらかに大きく偏ると、合計が419点に届かないことがあります。
問題数も25問ずつで同じです。読む練習だけに偏ると、点数の半分を取りこぼすことになります。
合格基準スコアは回ごとに変わらない
英検協会は、各級の合格基準スコアは固定されていると説明しています。419点という基準そのものは、どの回を受けても動きません。
動くのは、同じ正答数がスコアに換算されるときの値のほうです。問題がやさしい回は、同じ正答数でもスコアがやや低めに出ることがあります。
何問正解すれば合格できる?目安の考え方
結論からいうと、「何問正解で合格」という基準は公表されていません。合否はCSEスコアで判定され、スコアは統計的な方法で算出されるためです。
正答数からスコアは逆算できない
自己採点で何問合っていたかを数えても、そこからCSEスコアを計算することはできません。同じ30問正解でも、回によってスコアは同じになりません。
これは上の級でも同じです。たとえば英検準2級は何問正解で合格かの記事でも、公表された正答数の基準はないという前提で目安を立てています。
419点は満点の約5割にあたる
850点満点のうち419点は、割合にすると約49%です。満点の半分を少し下回る位置に合格ラインがあることになります。
ここから逆算すると、リーディング・リスニングのどちらも5割を安定して超える状態が最低ラインの目安になります。ただし、これはスコアの比率から導いた目安であって、協会が示した正答数の基準ではありません。
過去問を解くときは、7割を目指しておくと安全です。50問のうち35問が目標、と考えるとわかりやすくなります。
英検5級の出題形式と時間配分
どの大問に何分使えるかを知っておくと、本番で時間が足りなくなる事態を防げます。
リーディング(25分・25問)
- 短文の語句空所補充:15問(4つから選ぶ)
- 会話文の文空所補充:5問(4つから選ぶ)
- 日本文付き短文の語句整序:5問
25分で25問なので、1問あたり1分が目安です。全体の6割が大問1の語句空所補充なので、単語と中学1年生の文法がそのまま点になります。
語句整序は日本語訳がついています。文の形を思い出せれば確実に取れる大問です。
リスニング(約20分・25問)
- 会話の応答文選択:10問(3つから選ぶ・放送は2回)
- 会話の内容一致選択:5問(4つから選ぶ・放送は2回)
- イラストの内容一致選択:10問(3つから選ぶ・放送は2回)
注目したいのは、3つの部のいずれも放送が2回あることです。1回で聞き取れなくても、2回目で確かめる余裕があります。
25問のうち10問はイラストを見て答える形式です。絵が手がかりになるため、英語だけで判断する必要はありません。
一方で、選択肢が問題冊子に印刷されるのは第2部の5問だけです。残る20問は選択肢も放送で読み上げられます。部ごとの解き方は英検4級・5級のリスニング対策で詳しく扱っています。
耳を鍛えるには、毎日短時間でも英語を聞く習慣が要ります。家庭だけで続けるのが難しい場合は、級に特化したマンツーマン指導でペースを作るのも一つの方法です。
英検5級に長文読解は出ない
5級のリーディングには、長文を読んで答える大問がありません。出題されるのは短い文と短い会話だけです。
これは5級を受けるうえで大きな意味を持ちます。まとまった量の英文を読み通す練習をしていなくても、合格を狙える級だということです。
長文が加わるのは4級からです。4級では長文の内容一致選択が10問出題され、リーディングは35問に増えます。級ごとの内容は英検4級のレベルと合格点の記事で確認できます。
英検5級に面接はある?スピーキングテストの扱い
5級に二次試験(面接)はありません。ただし「5級スピーキングテスト」という別のテストが用意されており、ここを混同しやすいので整理しておきます。
級の合否は一次試験だけで決まる
英検協会は、5級の級認定は一次試験の合否のみで判定すると明記しています。スピーキングテストの結果は、5級に受かるかどうかに影響しません。
このテストは一次試験の合否に関係なく受けられます。一次に落ちた人も受験できる、独立したテストという位置づけです。
約3分・4問で、合格スコアは266点
スピーキングテストは約3分です。20語程度のパッセージの音読が1問、パッセージについての質問が2問、受験者自身のことについて1問という構成です。
合格スコアは266点で、合格すると「5級スピーキングテスト合格」という資格が認定されます。3級以降の面接に向けた練習の場として、受けておく価値があります。
5級から4級、3級に進むと何が増えるか
5級の次は4級、その次が3級です。級が上がるごとに何が増えるのかを先に知っておくと、計画が立てやすくなります。
- 4級:長文読解が加わり、リーディングが25問から35問になります。満点は1000点です。
- 4級:リスニングも30問に増え、イラストを選ぶ大問がなくなり、長めの英文を聞く大問に変わります。放送はどの部も2回です。
- 3級:ライティング(Eメール1題と英作文1題)が加わります。
- 3級:二次試験(面接)が加わり、ここが合否に直結します。
つまり4級までは「読む・聞く」の試験ですが、3級からは「書く・話す」が加わります。3級の合格点と満点の仕組みは英検3級の合格点とレベルで確認できます。
英検5級に合格するための進め方
5級は範囲がはっきりしているため、やることを絞れば短期間でも仕上がります。
- 過去問を1回分、時間を計って解きます。どちらの技能が弱いかがここでわかります。
- リーディングが弱ければ、単語と中学1年生の文法を先に埋めます。
- リスニングが弱ければ、過去問の音声を毎日10分聞く習慣を作ります。
- 試験2週間前から、本番と同じ通しの形で解く練習に切り替えます。
なお、英検協会は級ごとに必要な語彙数を公表していません。市販の単語帳に載っている語数は、出版社が出題傾向から推定した数字だと理解しておきましょう。
試験日と申込期間は級によらず共通です。5級の一次試験は3級と同じ日に行われるため、日程は英検3級の日程と試験時間の記事で確認できます。
まとめ:5級は50問で419点を取る試験
- レベルは中学初級程度で、ライティングと面接はありません。
- 合格点は850点満点中419点、技能ごとの満点は各425点です。
- 正答数での合格基準は公表されていません。5割超が最低ライン、7割が安全圏の目安です。
- リーディングに長文はなく、リスニングは全問2回放送されます。
- スピーキングテストは別のテストで、5級の合否には影響しません。
5級は、英語を始めた子が最初の合格を手にしやすい級です。ここで手応えをつかめれば、4級の長文にも向かいやすくなります。
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スコアや試験内容は変更されることがあります。受験前には英検公式サイトで最新の情報をご確認ください。
