英検準2級プラスの一次試験に合格すると、次は二次試験の面接が待っています。しかし新設されたばかりの級のため、「準2級の面接と同じ内容なのか」「2級の面接に近いのか」がわかりにくいのが実情です。
結論から申し上げます。英検準2級プラスの二次試験は、形式のうえでは準2級よりも2級に近い試験です。いちばん大きな違いはイラスト問題にあります。準2級では2枚のイラストを見て人物の行動や状況を答えますが、準2級プラスでは3コマのイラストの流れを自分でつないで説明します。
この記事では、公益財団法人 日本英語検定協会が公開している試験内容をもとに解説します。準2級プラスの二次試験の構成、準2級・2級との違い、家庭でできる練習手順を順に見ていきましょう。
英検準2級プラスの二次試験は約7分の面接、全5問です
準2級プラスの二次試験は、面接委員と1対1で行う約7分の英語の面接です。出題されるのは音読を含めて5問で、測定されるのはスピーキングの力だけです。
この「約7分・5問」という規模は、準2級の約6分より長く、2級と同じ長さです。つまり準2級プラスの面接は、準2級の延長ではなく、2級の面接をひと足先に体験する場だと考えるとイメージがつかみやすくなります。
なお、一次試験はリーディング・ライティングが85分、リスニングが約25分です。一次試験の合格基準スコアや何割取れば合格の目安になるかは、英検準2級プラスの合格点を解説した記事で詳しく扱っています。
二次試験で出題される5つの問題
準2級プラスの面接は、問題カードを受け取るところから始まります。カードには短いパッセージと3コマのイラストが印刷されています。出題される5問を、順番に見ていきましょう。
音読|55語程度のパッセージを声に出して読む
最初に、カードに書かれた55語程度のパッセージを音読します。読む前に黙読の時間が与えられるので、そこで意味の切れ目と読みにくい単語を確認しておきます。
準2級の音読が50語程度ですから、分量そのものは大きく変わりません。ただし話題が抽象的になる分、意味のまとまりで区切って読む力が問われます。速く読む必要はありません。
No.1|パッセージについての質問
音読したパッセージの内容について、1問質問されます。答えはパッセージの中に書かれていますので、自分で考えて創作する必要はありません。
ここで差がつくのは、該当箇所をそのまま読み上げてしまうかどうかです。質問の形に合わせて主語や代名詞を整えて答えると、語法の評価が上がります。
No.2|3コマのイラストの展開を説明する
準2級プラスの二次試験で、最も準備が必要なのがこの問題です。3コマのイラストを見て、そこで起きている出来事の展開を自分の言葉で説明します。考える時間として20秒が与えられます。
1コマずつ独立した文を並べるだけでは、話がつながりません。「最初に何が起きて、その結果どうなったのか」という時間の流れを、接続表現で結んで話す必要があります。
No.3・No.4|自分の意見を述べる2つの質問
後半の2問は、自分の意見を答える質問です。No.3はカードのトピックに関連した事柄について、No.4は日常生活の一般的な事柄について問われます。
ここでは正解・不正解はありません。求められているのは、立場をはっきり示し、その理由を英語で続けることです。答えに詰まって沈黙するより、短くても言い切るほうが評価されます。
準2級の面接との違いは「イラスト問題」にあります
準2級と準2級プラスの面接は、音読と意見質問の部分はよく似ています。決定的に違うのは、イラスト問題の性質です。
準2級では、イラストの中の人物の行動を描写する質問と、人物の状況を説明する質問が、それぞれ1問ずつ出されます。どちらも「今そこに見えているもの」を英語にすれば答えられます。
一方、準2級プラスで問われるのは3コマの展開です。見えているものを並べるだけでは足りず、コマとコマのあいだにある因果関係や時間の経過を、自分で補って話す必要があります。
準2級の面接をすでに経験した方は、この一点だけは別物として練習し直してください。準2級の面接そのものの流れは、英検準2級の二次試験をまとめた記事で確認できます。
この「話をつなぐ力」は、独学だけで仕上げるのが難しい部分でもあります。話した英語をその場で直してもらえる環境が必要な場合は、英検の級ごとに対策を組むマンツーマン指導を取り入れると、練習の精度が上がります。
2級の面接とほぼ同じ形式|だから予行演習になります
準2級プラスの面接は、2級の面接と構成がほとんど重なります。どちらも約7分で、音読・パッセージについての質問・3コマのイラストの展開説明・意見質問2問という並びです。
違いは分量です。音読するパッセージは、準2級プラスが55語程度、2級が60語程度とされています。イラスト問題に与えられる考慮時間は、どちらも20秒です。
つまり準2級プラスの二次試験に取り組むことは、そのまま2級の面接対策になります。準2級プラスが2級への橋渡しとして新設された理由は、この点にもよく表れています。
この段階で身につけた3コマの語り方は、そのまま2級で使えます。2級の面接で使える表現集を早めに眺めておくと、次の級への移行がなめらかになります。
合格に必要なスコアと、採点で見られている観点
準2級プラスの二次試験の合格基準スコアは、625点満点中427点です。一次試験のスコアは持ち越されず、二次試験は二次試験だけで合否が決まります。
ここで使われているCSEスコアとは、英検の全級で共通の物差しとして使われている得点のことです。素点をそのまま足した点数ではないため、「何問正解で合格」という単純な換算はできません。
採点で見られるのは、応答内容・発音・語い・文法・語法・情報量、そして積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度です。最後の項目が入っていることは、対策のうえで重要な意味を持ちます。
つまり、黙り込むこと自体が評価を下げる要因になり得ます。聞き取れなかったときに聞き返す、言い直す、詰まっても最後まで話し切る。こうした振る舞いも評価の対象だと考えてください。
家庭でできる二次試験の練習手順
準2級プラスは新設級のため、市販の対策教材がまだ多くありません。そのため、2級の面接教材を流用する形で練習を組むのが現実的です。手順は次の3段階をおすすめします。
- 1週目|2級の問題カードを使い、3コマのイラストを日本語で説明してみる
- 2週目|同じイラストを英語にする。1コマにつき1〜2文を目安にする
- 3週目|20秒で考え、通しで話す。録音して聞き返す
最初から英語で話そうとすると、多くの受験生が止まってしまいます。まず日本語で「何が起きたか」を言語化できるかを確かめる段階を挟むと、詰まる原因が語彙なのか構成なのかを切り分けられます。
録音は必ず行ってください。自分では流暢に話したつもりでも、聞き返すと同じ接続表現ばかり使っていることに気づきます。ここを直すだけでスコアは動きます。
受験のタイミングを含めて計画を立て直したい場合は、準2級プラスの試験日程を先に確認し、そこから逆算して練習週を割り当てると無理がありません。家庭だけで運用が難しいときは、完全オンラインのマンツーマン指導で週ごとの進め方を組み立てるのも一つの方法です。
まとめ|準2級プラスの面接は「話をつなぐ力」を測ります
英検準2級プラスの二次試験は、約7分の面接で全5問。音読・パッセージについての質問・3コマのイラストの展開説明・意見質問2問という構成です。
準2級との最大の違いは、イラスト問題が「描写」から「展開の説明」に変わる点にあります。そして、その形式は2級の面接とほぼ同じです。
ここで身につけた力は、準2級プラスの合格だけで終わりません。次の2級の面接でそのまま使える資産になります。3コマを語る練習から始めてみてください。
