英検を申し込むとき、「従来型」と「英検S-CBT」のどちらで受けるか迷う方は多いのではないでしょうか。結論から言うと、従来型とS-CBTの違いは試験の受け方で、難易度も取れる資格も同じです。
この記事では、2026年度の情報をもとに、日程・受験回数・解答方法・結果が出る時期・検定料の違いを整理します。最後に、お子さまに合う方式を選ぶためのチェックポイントも紹介します。
英検の従来型とS-CBTの違いは「受け方」で、難易度は同じ
英検S-CBTは、コンピューターを使って受ける英検です。従来型と同じ級・同じ資格が得られ、英検CSEスコアも共通です。問題の形式・難易度・採点基準も同じなので、「S-CBTのほうが簡単」ということはありません。
英検CSEスコアとは、技能ごとの成績を共通の尺度で表したスコアのことです。どちらの方式でも、一次はリーディング・リスニング・ライティングの合計スコア、二次はスピーキングのスコアで合否が決まります。
主な違いを表にまとめました。
| 項目 | 従来型 | 英検S-CBT |
|---|---|---|
| 実施級 | 1級〜5級の全8段階 | 準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級 |
| 試験日 | 年3回(2026年度の本会場の一次は5/31・10/4・2027/1/24) | 原則毎週土日(級・地域により異なる) |
| 申込方法 | 個人(ネット・コンビニ)または団体 | 個人申込のみ(インターネット) |
| 4技能の受け方 | 一次(R・L・W)と二次(面接)を別の日に受ける | 1日で4技能をまとめて受ける |
| スピーキング | 面接委員と対面で話す | ヘッドセットのマイクに録音する |
| ライティング | 解答用紙に手書き | 筆記型かタイピング型を申込時に選ぶ |
| 同じ回の受験 | 2〜5級は条件付きで同じ級を2回まで | 同じ検定回に同じ級を最大3回まで |
| 2級の検定料(2026年度) | 本会場9,000円/準会場6,800円 | 9,600円 |
日程や料金は変わることがあります。最新情報は英検公式サイトでご確認ください。
試験の流れと日程の違い
従来型は一次と二次を別の日に受け、S-CBTは1日で4技能を受けます。この違いが、準備の進め方や日程の組みやすさに影響します。
従来型:一次に合格してから二次(面接)へ
従来型では、まず一次試験でリーディング・リスニング・ライティングを受けます。3級以上は、一次に合格した人だけが二次試験(面接)に進みます。4級・5級は一次試験だけで合否が決まります。
2026年度第1回では、一次の合否がウェブで公開されたのが6月22日でした。二次はA日程が7月5日、B日程が7月12日です。一次の合格を確認してから面接まで約2〜3週間あるので、その間にスピーキング対策に集中できます。
一方で、二次の日程は自分では選べません。個人申込は年齢で決まり、21歳以上はA日程、20歳以下はB日程です。団体申込は、学校がA日程、塾・予備校がB日程になります。部活の大会や学校行事と重なっても変更できない点に注意しましょう。
2026年度の本会場の一次試験日は、第1回が5月31日、第2回が10月4日、第3回が2027年1月24日です(いずれも日曜)。第1回はすでに終わり、第2回も申込受付が締め切られています。これから申し込めるのは第3回で、個人申込の期間は10月30日〜12月14日です。
S-CBT:1日で4技能を受け、日程を自分で選ぶ
S-CBTは、スピーキング・リスニング・リーディング・ライティングの4技能を1日で受けます。一次の合否に関係なく、全員が4技能のスコアを受け取れるのも特徴です。
試験日は原則として毎週土日で、一部のエリアでは平日にも実施されます。申込時に日程・時間・会場を選ぶ先着順の方式です。ただし、準1級と準2級プラスは実施日が限られ、級や地域によっては毎週ではありません。
受験日から逆算した年間の計画づくりは、英検の年間スケジュールの立て方で詳しく解説しています。
受験回数と再受験のしやすさの違い
同じ時期に何度も挑戦しやすいのはS-CBTです。2025年度から、同じ検定回の中で同じ級を最大3回まで受けられるようになりました(それまでは2回まで)。
S-CBTの検定回は、第1回が4〜7月、第2回が8〜11月、第3回が12〜3月という区切りです。たとえば2級を9月に受けて届かなかった場合も、同じ第2回の期間中に受け直す計画が立てられます。
従来型も、2025年度第1回から条件付きで同じ回に同じ級を2回受けられるようになりました。対象は国内の2〜5級で、本会場と準会場(A〜E日程)を1回ずつ組み合わせる場合に限られます。2〜3級は、二次試験がA日程とB日程に分かれることも条件です。
準会場は団体申込だけなので、この仕組みは学校や塾で受ける人向けといえます。本会場を2回、準会場を2回という組み合わせは失格になるので気をつけましょう。
また、従来型とS-CBTは併願できます。同じ級を両方の方式で受けることも可能です。ただし、申込後にS-CBTから従来型へ変更することはできません。再受験の間隔や申込のタイミングは、英検S-CBTの再受験スケジュールの記事にまとめています。
会場・解答方法・当日の本人確認の違い
従来型は紙と鉛筆、S-CBTはパソコンで解答します。英語力が同じでも、慣れている形式のほうが力を出しやすいといえます。
従来型:学校のテストに近い形式
従来型は、問題冊子に書き込みながら解き、解答用紙に答えを記入します。リスニングは会場で一斉に放送されます。学校の定期テストに近い環境なので、小中学生でも戸惑いにくい形式です。
個人申込の本会場は、申込時の希望受験地をもとに協会が決めます。会場は一次受験票で知らされ、自分で選ぶことはできません。
S-CBT:パソコンとヘッドセットで受ける
S-CBTは、全国47都道府県のテストセンターで受けます。2024年12月からは海外会場もあります。試験はスピーキング、リスニング、リーディング、ライティングの順に進みます。
スピーキングは、画面の指示に従ってヘッドセットのマイクに録音します。リーディングとリスニングはマウスで解答します。ライティングは、手書きの「筆記型」とキーボード入力の「タイピング型」を申込時に選べます。
タイピングに慣れていないお子さまは、筆記型を選ぶと安心です。所要時間の目安は2級で約125分、3級で約105分です。長い時間画面に向かうので、パソコンで英文を読むことに慣れておきましょう。
2026年度から本人確認が厳しくなりました
2026年度第1回から、1級〜3級(準2級プラスを含む)の受験者は、試験当日に顔写真付き身分証明書の原本を見せる必要があります。従来型の公開会場とS-CBTのどちらも対象です。
使えるのは、学生証・生徒手帳(デジタル学生証を除く)、パスポート、マイナンバーカードなどです。原本で有効期限内のものに限られ、コピーやスマホの画像は認められません。忘れた場合は、試験の翌々日9時30分までに画像をアップロードします。提出できないと「認証失格」となり、成績は無効になります。
どちらの方式でも、面接や録音形式のスピーキングはひとりでは練習しにくい技能です。英検に特化したマンツーマンのオンライン指導で、本番に近い形で話す練習を重ねるのもひとつの方法です。
結果が出るまでの期間と検定料の違い
最終結果が出るのはS-CBTのほうが早い傾向です。一方で、検定料はS-CBTのほうが少し高めです。
結果が出るまでの期間
従来型は、一次の結果を待ってから二次を受けるため、最終結果までに時間がかかります。2026年度第2回では、一次試験が10月4日、一次の合否公開が10月26日です。二次の合否公開はA日程が11月17日、B日程が11月24日で、一次試験からおよそ6〜7週間かかります。
S-CBTは、合否公開日の17時から受験者マイページで結果を確認できます。2026年度の公表日程では、試験日の約25〜37日後が公開日です。4技能の結果が、おおむね4〜5週間でそろう計算です。年末年始をはさむと、さらに時間がかかる場合もあります。
なお、1級〜3級で一次に合格し、二次で不合格または欠席になった場合は「一次試験免除」を使えます。次回以降の申込で申請すると、二次試験から受けられる制度です(S-CBTではスピーキングのみ)。従来型で得た免除は、翌年度の同じ回まで使えます。仕組みの詳細は一次試験免除制度とS-CBTの解説をご覧ください。
2026年度の検定料
2026年度の検定料は、2025年度から全級一律で100円値下げされました。従来型とS-CBTの料金は次のとおりです(税込)。
| 級 | 従来型(本会場) | 従来型(準会場) | 英検S-CBT |
|---|---|---|---|
| 準1級 | 10,400円 | — | 10,500円 |
| 2級 | 9,000円 | 6,800円 | 9,600円 |
| 準2級プラス | 8,600円 | 6,300円 | 9,200円 |
| 準2級 | 8,400円 | 6,000円 | 9,000円 |
| 3級 | 6,800円 | 4,900円 | 7,700円 |
準会場は団体申込でしか使えませんが、学校や塾で申し込めるなら費用をおさえられます。1級・4級・5級はS-CBTで実施されないため、従来型で受けることになります。
どちらが受かりやすい?差が出るのは形式との相性
試験の難しさは同じなので、方式によって受かりやすさが変わるわけではありません。ただし、形式との相性によって、実力を出し切れるかどうかは変わります。
紙のテストに慣れている人は、従来型のほうがリーディングやライティングで普段どおりの力を出しやすいでしょう。反対にS-CBTでは、画面で長文を読む疲れや、録音形式への戸惑いで点を落とすことがあります。
実力はあるのに合格に届かない場合は、英語力よりも形式への慣れが原因かもしれません。S-CBTを選ぶなら、画面で英文を読む練習や、マイクに向かって時間内に話し切る練習を早めに取り入れましょう。
S-CBTの会場や当日の流れを級に合わせて確かめたい方は、英検2級のS-CBT完全ガイドも参考になります。
従来型とS-CBT、向いている人と選び方
方式選びは、お子さまの得意な形式と、結果が必要な時期で決めるのが基本です。
従来型が向いている人
- 紙と鉛筆のほうが力を出しやすい(特に小学生・中学生)
- 面接委員と対面で話すほうが落ち着いて話せる
- 一次の合格を確認してから、面接対策に集中したい
- 学校や塾の団体申込を使い、準会場で費用をおさえたい
- 1級・4級・5級を受ける(S-CBTでは実施なし)
S-CBTが向いている人
- 入試の出願などで、早めに合格や英検CSEスコアが必要
- 同じ時期に何度か挑戦して、合格の可能性を広げたい
- 対面の面接だと緊張して言葉が出にくい
- 部活や行事、海外からの一時帰国などで、決まった日程に合わせにくい
迷ったときの3つのチェックポイント
- 2か月以内に結果が必要か:YESなら、受験機会が多く結果も早めのS-CBTを優先
- 画面より紙の冊子のほうが速く正確に読めるか:YESなら、実力を出しやすい従来型が安心
- 対面の面接で緊張し、英語が出てこなくなるか:YESなら、S-CBTの録音形式を試す価値あり
方式が決まったら、受験日から逆算して学習計画を立てましょう。ライティングとスピーキングは、ひとりでは弱点に気づきにくい技能です。
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よくあるご質問
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英検の従来型とS-CBTで、試験の難易度に差はありますか。
難易度に差はありません。同じ級であれば、測定される出題範囲も評価基準も同一です。最大の違いは英語力ではなく、試験の日程やPC操作の有無といった運用の差にあります。
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どちらの方式が受かりやすいか判断するポイントはありますか。
紙のテストに慣れているか、PC画面での操作に抵抗がないかがポイントです。また、対人面接で緊張しやすいタイプの方は、録音形式のS-CBTの方が実力を発揮しやすい場合があります。
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S-CBTのメリットは何ですか。
1日で4技能すべての試験が完了すること、試験の実施回数が多く再受験の計画が立てやすいこと、そして結果判明までのスピードが従来型より早いことが挙げられます。
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海外在住の場合、どちらの方式がおすすめですか。
一時帰国の限られた日程で受験する必要がある場合は、実施回数が多くスケジュール調整がしやすいS-CBTが適しています。
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従来型を選ぶメリットは何ですか。
学校のテストと同じ紙ベースの形式であるため余計な緊張が少ないことや、一次試験の合格を確認してから二次試験の面接対策に専念できる点などがメリットです。
