英検4級・5級チャレンジキャンペーンは、準会場で不合格だった人が、次の回に同じ級を無償で受け直せる制度です。検定料がかからないので、もう一度挑戦するときの負担がありません。
ただし、使える条件はかなり細かく決まっています。個人で申し込んだ場合は対象になりません。
この記事では、対象になる人の条件、同じ級・同じ会場という縛り、欠席したときの扱い、申請の手順を順番に整理します。内容はすべて英検協会が公表している案内にもとづいています。
英検4級・5級チャレンジキャンペーンとは?検定料が無償になる制度
このキャンペーンは、英検協会が行っている英語学習のスタート支援です。協会は「英検4級または5級を準会場で受験し、残念ながら不合格となってしまった全ての方に対して」と対象を説明しています。
不合格になった次の回に、同じ級を同じ準会場で受けるなら、その検定料が無償になります。追加の費用はかかりません。
協会はねらいについて、「受験への心理的障壁を下げ、たとえ不合格でも次回また受験できるという精神的かつ経済的なご支援ができないかと考え」と書いています。つまり、1回で諦めてしまうのを防ぐための制度です。
準会場とは、学校や塾が自分の教室で英検を実施する会場のことです。申し込みも受験も、所属している団体を通して行います。
対象になるのは「準会場で有償受験して不合格だった人」
対象の条件は3つそろっている必要があります。協会は対象者を「下記の英検(従来型)を通常受験して不合格(欠席を除く)となった受験者」と定めています。
- 受験した級が4級または5級であること。
- 日本国内の準会場で受験していること。
- 検定料を払って受験し、不合格だったこと。
合格した人は対象になりません。次の級に進むことになるので、制度を使う場面がないからです。
4級・5級の合否は、リーディングとリスニングの2技能だけで決まります。協会も「4級と5級の合否については、一次試験(RLの2技能)のみで判定いたします」と注記しています。合格基準の点数は英検4級のレベルと合格点と英検5級のレベルと合格点の記事で確認できます。
個人申込は対象外
協会は「個人申込は、キャンペーンの対象外です。」と明記しています。保護者が自分で英検のサイトから申し込んだ場合は、不合格でも無償にはなりません。
ここを取り違えると、無償になるはずだったのに有料で申し込んでしまいます。学校や塾が準会場で実施しているなら、そちらから申し込むほうが有利です。
団体の本会場申込も対象外
同じ団体経由でも、本会場での申し込みは対象になりません。協会は「団体本会場申込は、キャンペーンの対象外です。」と書いています。
つまり、無償再受験の資格を得られるのは準会場で受けた場合だけです。どちらの会場で受けるのかは、申し込みの前に団体へ確認しておきましょう。
同じ級・同じ準会場で受け直すことが条件
無償で受け直せるのは、落ちた級とまったく同じ級です。協会は「無償再受験できるのは不合格になった級と同一級のみのため、級を変更することはできません。」と案内しています。
5級に落ちた人が「次は4級にしよう」と変えることはできません。変えた場合は通常の有償受験になります。
会場についても、協会は「同一の級、同一の準会場での再受験に限り、無償再受験が可能です。」としています。塾を移ったり、学校の会場から別の会場に移ったりすると使えなくなります。
2026年度の案内でも、対象になるのは「同一級を同一の準会場で受験される場合のみです」と繰り返されています。級と会場の2つが、この制度の軸になっています。
欠席は対象外|申請したのに休むと資格を失う
欠席は不合格と同じ扱いにはなりません。協会は「欠席者は無償再受験の対象外です。不合格の場合のみ再受験できます。」と明記しています。
当日休んでしまうと、成績が出ないので無償再受験の資格も得られません。体調を崩しやすい時期の受験では、ここが落とし穴になります。
すでに資格を持っている人が休んだ場合も同じです。2026年度の案内には「申請・申込したが当日欠席した場合 無償再受験不可」と書かれています。
さらに協会は「無償再受験時に欠席した場合、無償再々受験はできません。」としています。無償の回を休むと、その先の権利まで消えてしまいます。
なお、申し込んだあとの検定料については、協会は「キャンセル・返金はいたしかねます。」としています。申し込み後のルールは英検は申し込み後にキャンセル・返金できる?の記事で詳しく扱っています。
使わなかった権利は次々回に回せる
次の回にどうしても受けられないこともあります。その場合でも、権利がすぐ消えるわけではありません。
2026年度の案内は「次回検定にて申請と申込をしなかった場合は、2026年度第2回に受験する次々回検定で無償再受験が可能です。」と説明しています。これが「無償再々受験」と呼ばれる扱いです。
協会は塾・学校向けの案内で「同一級につき、1年間で最大2回無償再受験の機会があります。」としています。1回落ちたあと、無償で受けられる回が最大2回あるという意味です。
ただし先に書いたとおり、無償の回を欠席すると次の権利は消えます。使えるときに使っておくのが安全です。
申請するのは団体|「申請」と「申込」の2つの手続きが必要
この制度でいちばん間違いが起きやすいのが手続きです。受験者本人や保護者が申請するのではありません。
協会は「次の回次の申し込みの際に、団体ポータルのチャレンジ申請画面より申請をいただく必要がございます。」と案内しています。申請するのは団体の責任者です。
しかも、手続きは1つではありません。協会は、無償受験には申請と申込の2つのステップが必要だと説明しています。
案内には「申込期間内に「団体準会場申込・支払い」「キャンペーン利用者の申請」をそれぞれ完了する必要がございます。」とあります。片方だけでは無償になりません。
申込方法によるちがいもありません。協会は「書店申込、FAX・郵送申込の団体も団体ポータルからの申請手続きが必要です。」としています。
事前登録は不要だが、申請期間を過ぎると使えない
資格そのものを得るための手続きはありません。協会は「無償再受験の機会を得るために必要な事前登録はございません。」としています。
一方で、使うときの申請には期限があります。協会は「無償再受験は申請期間内に必ず申請が必要になります。期間内に申請がされない場合は、無償再受験の対象外となります。」と注意しています。
申請期間は検定回ごとに決まります。2026年度第2回の案内には「2026年度第2回申請期間 7月22日(水)10時 ~9月4日(金)」と記載されていました。
通常の申込期間とは別に設けられている点に注意してください。次の回の期間は、所属している団体から案内を受けるのが確実です。
保護者がまず確認しておきたい3つのこと
保護者が直接申請する場面はありませんが、確認しておくことはあります。協会も「まずは所属団体(学習塾・学校など)に英検準会場で受験希望の級を実施するかご確認ください。」と案内しています。
- 通っている学校や塾が、準会場で4級・5級を実施しているか。
- 次の回も同じ会場で同じ級を受けられるか。
- 無償再受験を使う予定であることを、団体に伝えてあるか。
3つ目がとくに大事です。申請は団体が期間内に行うので、こちらの意思が伝わっていないと手続きが漏れます。
結果が出たらすぐ相談しておくとよいでしょう。合否が公開される日と時刻は英検4級・5級の結果はいつ?の記事にまとめています。
無償で受け直せる回に、何を変えるか
検定料がかからないとはいえ、同じ準備で受ければ結果も似たものになります。次の回までにやることを1つに絞るのが現実的です。
まずは成績の詳細を開き、リーディングとリスニングのどちらで点を落としたかを見ます。4級・5級はこの2技能だけなので、弱点の特定はむずかしくありません。
そのうえで過去問を1回分、時間を計って解き直します。入手方法は英検4級・5級の過去問の記事で紹介しています。
自分では直し方が決めにくいときは、級に特化したマンツーマン指導で進め方を決めるのも一つの方法です。無償で受け直せる回は、やり方を変える機会でもあります。
まとめ:準会場で落ちたら、必ず団体に相談する
- 準会場で4級・5級に落ちると、次の回の検定料が無償になります。
- 個人申込と団体の本会場申込は対象外です。
- 同じ級・同じ準会場で受け直すことが条件です。
- 欠席は対象外で、無償の回を休むと次の権利も消えます。
- 次の回で使わなかった場合は、次々回に回せます。
- 申請するのは団体で、申請と申込の2つの手続きが必要です。
- 申請期間は検定回ごとに決まり、過ぎると使えません。
この制度は、知っているかどうかだけで負担が変わります。不合格だったときは、まず所属している団体に無償再受験が使えるかを聞いてみてください。
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対象の検定回や申請期間は変更されることがあります。申し込みの前には、英検協会の案内と所属団体からの連絡で最新の内容をご確認ください。
