英検準1級の空所補充(穴埋め)問題で、なかなか点が安定しないと悩む人は少なくありません。問題の形式は知っていても、どう解けば正解率が上がるのかが分からないという声もよく聞かれます。
結論から言うと、大問1は語彙の知識に加えて品詞とコロケーションで答えを絞り、大問2は段落の流れとつなぎ言葉から判断するのが基本です。2つは求められる力が違うため、分けて対策しましょう。
この記事では、英検準1級の空所補充問題の形式と解き方、時間配分、語彙の増やし方までを順に解説します。
英検準1級の空所補充(穴埋め)は大問1と大問2の2種類
準1級の筆記試験のうち、空所補充にあたるのは大問1と大問2です。2026年度第1回の問題冊子で確認できる現行の形式は、次のとおりです。
| 大問 | 形式 | 問題数 | 主に問われる力 |
|---|---|---|---|
| 大問1 | 短文の語句空所補充 | 18問 | 語彙・熟語の知識 |
| 大問2 | 長文の語句空所補充(2つの長文に3問ずつ) | 6問 | 文脈・論理の流れを読む力 |
| 大問3 | 長文の内容一致選択 | 7問 | 長文の内容理解 |
リーディングは全部で31問あり、空所補充の大問1・大問2で24問を占めます。大問1は2024年度のリニューアルで25問から18問に減りましたが、今も最も問題数の多いパートです。
空所補充で問われる3つの力
大問1・大問2を通じて問われる力は、大きく次の3つに分けられます。
- 語彙・熟語の知識:単語の意味、句動詞、コロケーションなど
- 品詞・文構造の把握:空所に入る品詞を判断する力
- 文脈・論理展開の理解:つなぎ言葉や段落の流れを読む力
どれが弱いかによって、対策の優先順位が変わります。過去問を解いたら、間違えた問題がどの力の不足によるものかを振り返ってみましょう。
大問1(短文の語句空所補充)の解き方
大問1は、1〜2文の短い英文の空所に入る語句を、4つの選択肢から選ぶ問題です。知っているかどうかで決まる問題が多いものの、解き方の手順を持っておくと、知らない語が出たときにも対応しやすくなります。
品詞と文構造から候補を絞る
最初に確認したいのは、空所に入る品詞です。動詞・名詞・形容詞・副詞のどれが入る位置かを見極めると、選択肢の形によっては候補を減らせる場合があります。
たとえば空所が他動詞の直後なら名詞のかたまり、beの後ろなら形容詞や名詞が入ります。準1級では4つの選択肢が同じ品詞でそろっていることも多いため、次のコロケーションの確認が欠かせません。
コロケーションで判断する
品詞を確認したら、前後の語句との自然なつながりを見ます。コロケーションとは、よく一緒に使われる語の組み合わせのことです。
たとえばconductは「行う」という意味です。conduct research(研究を行う)やconduct an interview(面接を行う)のように、特定の名詞と結びつきます。単語は意味だけでなく、よく一緒に使われる語とセットで覚えておきましょう。
消去法で2択まで絞る
正解が分からないときは、明らかに合わない選択肢から消していきます。文脈に合わない語や、コロケーションとして不自然な語を先に外すと、残った2つから選ぶ形にできます。
大問1は18問あるため、1問にかける時間は30秒前後が目安です。考えても分からない問題は印を付けて先に進み、最後に時間が余ったら見直しましょう。
大問2(長文の語句空所補充)の解き方
大問2は、2つの長文にそれぞれ3か所ある空所を埋める問題です。単語を1語ずつ訳すのではなく、段落ごとに何を言っているかをつかみながら読むことが大切です。
段落の主題をつかむ
準1級の長文は、段落ごとに話題がはっきり分かれていることが多いです。各段落の最初の1〜2文(トピックセンテンス)を意識して読むと、段落全体の主張をつかみやすくなります。
空所に出会ったら、この段落は何を主張しているのか、前の段落から話がどう展開しているのかを考えます。そのうえで選択肢を見ると、候補を絞りやすくなります。
つなぎ言葉(ディスコースマーカー)に注目する
大問2では、文と文をつなぐ言葉を選ぶ問題が出ることがあります。選択肢によく並ぶのは、次のような表現です。
- 追加:Furthermore(さらに)、In addition(加えて)、Likewise(同様に)
- 因果:Consequently(その結果)、Therefore(したがって)
- 逆接・譲歩:However(しかし)、Nevertheless(それでも)、Nonetheless(それにもかかわらず)
- 対比:In contrast(対照的に)、On the contrary(それどころか)
つなぎ言葉の問題では、空所の前後の文の関係を先に日本語で整理しましょう。前後が同じ方向の内容なら追加や因果、反対の内容なら逆接や対比と判断できます。
選んだ答えを代入して確かめる
答えを選んだら、空所に入れて前後の文と一緒に読み直します。文章として自然につながるかを確かめるだけで、うっかりミスを減らせます。
長文全体の読み方や大問3の解き方は、英検準1級リーディング対策の記事で詳しく解説しています。
時間配分と迷ったときの判断
準1級の筆記試験は90分で、リーディングとライティングを合わせて解きます。ライティングは2024年度から要約と意見論述の2題になったため、空所補充に時間をかけすぎない配分が大切です。
一次試験のCSEスコアは、リーディング・リスニング・ライティングに均等に配分されています。ライティングも一次の3分の1を占めるので、書く時間を確保しましょう。時間配分の一例は次のとおりです。
- 大問1(18問):約10分
- 大問2(6問):約12〜15分
- 大問3(7問):約20〜25分
- ライティング(要約・意見論述):約40分
2択で迷ったときの絞り方
どうしても2択で迷うときは、選択肢を入れた一文を日本語に直してみましょう。意味として成り立つかを確かめると、違和感に気づきやすくなります。
それでも決められない場合は、文章全体のテーマや直前の段落の結論と照らし合わせます。流れとしてより自然なほうを選び、迷い続けずに次の問題へ進みましょう。
見直しの順番
時間が余ったら、先に大問2を見直すのがおすすめです。文脈の読み違いは、落ち着いて読み直すと気づけることがあるためです。大問1の見直しは、印を付けた問題だけに絞りましょう。
大問ごとの時間配分は、英検準1級の試験時間と時間配分でも詳しく紹介しています。
解き方を知っていても、本番の時間内で使いこなすには練習が必要です。自分の弱点に合わせて演習を組みたい場合は、英検に特化したマンツーマン指導を取り入れるのも近道です。
空所補充で点を伸ばす語彙・文法の強化法
解き方のコツを覚えても、語彙の土台がなければ大問1で点を取るのは難しくなります。語彙は短期間では増えにくいため、早めに毎日の学習習慣を作りましょう。
準1級の単語帳を1冊仕上げる
準1級の合格に必要な語彙数は公式には示されていませんが、一般的な目安として7,500〜9,000語程度と言われます。日常ではあまり使わない、学術的な語も多く含まれます。
語彙対策では、準1級向けの単語帳を1冊選んで最後まで仕上げることが基本です。旺文社の「でる順パス単」(2026年7月刊行の6訂版が最新)や、大問1の選択肢を重視した「単熟語EX」がよく使われます。
単熟語EXの特徴は英検準1級 単熟語EXの使い方で、語彙対策全体の進め方は英検準1級の単語対策で紹介しています。
正確に読むための文法
大問2の選択肢は、語句や節のかたまりで出されることが多くあります。空所を含む文の構造を正確に読めないと、意味の合う選択肢を選べません。
- 関係代名詞・関係副詞がつくる節の範囲
- 名詞を修飾する分詞(-ing形・-ed形)の意味
- 前置詞と名詞の決まった組み合わせ
文法は問題集を解くだけでなく、長文を精読しながら「なぜこの形なのか」を考える習慣をつけると、空所補充でも応用しやすくなります。
単語帳と過去問を組み合わせる
単語帳での暗記と過去問演習は、並行して進めるのが理想です。覚えた語が実際の問題でどう使われるかを確認すると、記憶に残りやすくなります。
- 単語帳で1日20〜30語を新しく覚える。
- 過去問の大問1を1回分解き、知らなかった語句を書き出す。
- 書き出した語句を単語帳や辞書で確認し、翌日の復習に加える。
過去問を使った練習法
空所補充の練習には、実際の過去問を使うのが最も効果的です。英検公式サイトでも過去問が公開されているほか、旺文社の「過去6回全問題集」などの問題集もあります。
2024年度のリニューアルで問題数が変わったため、リニューアル後の過去問を中心に使いましょう。2023年度以前の問題は、語彙の練習用として補助的に使うのがおすすめです。
過去問の入手方法は、英検準1級の過去問の入手方法でまとめています。
毎日続けられる短時間トレーニング
忙しい人でも、1日10〜15分の練習を毎日続けることで語彙は着実に増えていきます。たとえば次のような流れです。
- 朝:単語帳で新しい語を10〜15語覚える。
- 昼:スキマ時間に前日覚えた語を確認する。
- 夜:過去問の大問1を5〜10問解いて定着を確かめる。
次の2026年度第3回の一次試験(本会場)は、2027年1月24日です。最新の日程は英検公式サイトでご確認ください。
まとめ:解き方の手順と語彙の土台で空所補充を得点源に
英検準1級の空所補充は、語彙・文構造・文脈の3つの力が問われるパートです。大問1と大問2では解き方が違うため、それぞれの手順を身につけておきましょう。
- 大問1:品詞→コロケーション→消去法の順で絞り、1問30秒前後で進める。
- 大問2:段落の主題とつなぎ言葉から判断し、選んだ答えを代入して確かめる。
- 語彙:準1級向けの単語帳を1冊仕上げ、過去問で定着を確認する。
Jumpstart Englishは、小学生から高校生を対象にした英検専門のオンライン英語スクールです。完全マンツーマンで英検全級に対応しています。空所補充だけでなく、ライティングや面接も含めて準1級の対策を進めたい人は、英検に特化したマンツーマン指導も検討してみてください。
