英検の身分証明書は、2026年度第1回の試験から1級〜3級で原本の提示が必須になりました。コピーやスマートフォンの画面では認められません。この記事では、使える顔写真付き身分証明書の一覧と、4級・5級が対象外である理由、当日に忘れてしまったときの手続きまでをまとめます。
英検の身分証明書は2026年度から原本提示が必須になりました
結論から書きます。1級・準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級を受ける人は、試験当日に顔写真付き身分証明書の原本を持っていく必要があります。日本英語検定協会が2026年2月6日に出したお知らせに、適用の時期がはっきり書かれています。
「2026年度第1回検定(2026年4月以降実施の試験)より適用される試験と対象級は以下の通りです。」(日本英語検定協会のお知らせより)
同じお知らせには「この変更により、1級から3級の受験者は、試験当日に「協会が定める顔写真付き身分証明書」の原本提示が必須となります。」とあります。つまり2025年度までの受験経験は当てになりません。前回は見せなくても受けられたという記憶で当日を迎えると、受付で止まることになります。
この変更は英検準2級の2025年度・2026年度の変更点のなかでも大きなものです。問題形式ではなく受験の手続きが変わったので、対策本には書かれていません。
英検の身分証明書として使えるものの一覧
協会が一次受験者向けの案内に挙げている顔写真付き身分証明書は、次のものです。いずれも有効期限内の原本であることが条件です。
- 学生証。
- 生徒手帳(デジタル学生証は除く)。
- 運転免許証。
- パスポート。
- マイナンバーカード。
- 社員証。
- 在留カード。
- 特別永住者証明書。
- 障害者手帳。
中学生・高校生なら学生証か生徒手帳がいちばん手近です。小学生で英検を受ける場合は、学生証が発行されていないことも多いので、マイナンバーカードやパスポートを用意しておくと確実です。協会の案内はこの一覧を「など」で結んでいるため、ほかにも認められるものがあります。
手元の証明書が該当するか迷うときは、英検サービスセンターの個人受験者向け窓口(03-3266-8311、平日9時30分〜17時)に確認してください。当日に受付で判断を仰ぐより、事前に聞いておくほうが安全です。
顔写真の欄がない学生証は、写真を貼って学校の割印を受ける
学校の学生証や生徒手帳に顔写真の欄がない様式もあります。協会は2026年度第1回の二次試験に関するお知らせで、この場合の扱いを示しました。「余白部分や裏面等に、受験者本人の顔写真が貼付され、当該顔写真に学校による割り印が押されているもの」であれば認められます。
同じお知らせでは、満たすべき条件として次の5つが挙げられています。学校が発行したものであること、本人の顔写真が貼られていること、その写真に学校の割印があることです。さらに、氏名などで本人確認ができること、試験当日に原本を提示できることも条件です。
注意したいのは割印がないものは認められない点です。自分で写真を貼っただけでは条件を満たしません。写真欄がない学生証を使う予定なら、申し込みのうちに学校へ相談しておいてください。
コピー・画像・デジタル学生証は認められません
ここがもっとも間違えやすいところです。協会のお知らせは「身分証明書のコピーや撮影した画像データ、スマートフォンやタブレットの提示によるデジタル証明書、および有効期限切れの顔写真付き身分証明書は一切認められません。」と書いています。
一次受験者向けの案内でも「受験票・顔写真付き身分証明書は、スマートフォン等の画面での提示は無効です。(デジタル学生証も不可)」と重ねて示されています。学校がデジタル学生証に切り替えている場合は、別の証明書を用意する必要があります。
認められないものとして、ほかに次のようなものが挙げられています。顔写真が付いていない証明書、名刺、会員カード類、定期券、住民票、クレジットカード類、プリペイドICカード類です。学校の生徒証明書のコピーも同じく使えません。
対象は1級〜3級。4級・5級は受験票だけで受けられます
4級と5級を受ける人は、身分証明書を持っていく必要がありません。協会のお知らせには「4級および5級については、従来通り受験票のみの持参で受験可能であり、身分証明書の提示は不要です。」と明記されています。
一次受験者向けの携行品の案内でも、顔写真付き身分証明書の原本について「※4級・5級受験者は不要」と但し書きが付いています。小学生が初めて英検を受けるときは4級か5級から始めることが多いので、この違いは覚えておくと安心です。英検4級のレベルと合格点の記事では、級そのものの内容を解説しています。
級が上がると当日の手続きも増えます。どの級をいつ受けるかで必要な準備が変わるので、級に合わせたマンツーマンの対策で受験計画ごと整えておくと、当日の持ち物で慌てずにすみます。
本人確認票は身分証明書とは別の書類です
混同されやすいのですが、本人確認票と身分証明書は別物です。本人確認票は協会から送られてくる書類で、身分証明書は自分で用意するものです。両方が必要です。
協会の案内は「1級~3級受験者は、本人確認票に写真を必ず貼ってください。」としています。貼る写真のサイズも決まっていて、「本人確認票の写真貼付欄に顔写真(縦3cm×横2.4cm)を必ず貼り、有効期限内の顔写真付き身分証明書原本を持参し、試験会場で証印を受けてください。」と書かれています。
受験票と本人確認票は1枚になっています
英検(従来型)で郵送されるのは「受験票兼本人確認票(顔写真貼付済み)」という1枚の書類です。受験票を探しても本人確認票が見つからないという相談は、この形になっているためです。受験票そのものが届く時期や、届かないときの手順は英検の受験票はいつ届く?届かない・紛失したときの対処法で扱っています。
写真は届いてすぐ貼っておくのが安全です。試験当日の朝に写真を探すことになると、集合時間に間に合いません。
英検の身分証明書を忘れたときは、試験開始前に手続きをします
忘れてしまっても、その場で即座に失格になるわけではありません。協会のお知らせは「試験当日に有効な顔写真付き身分証明書を提示できなかった場合、その場では失格となりませんが」と書いています。ただし、やるべき手続きが決まっています。
案内は「試験会場にて、「顔写真付き身分証明書提出のお願い(以下、誓約書類)」の発行手続きを受けてください。」としています。そして「試験開始前までにこの手続きを行わなかった場合、その後の救済措置は一切ございません。」とも明記されています。
つまり、忘れたことに気づいた時点ですぐ試験監督者に申し出るのが唯一の道です。黙って受験して後から提出することはできません。
提出期限は試験日の翌々日、午前9時30分まで
誓約書類の手続きをしたあとは、期限までに身分証明書を提出します。協会は「提出期限:試験日翌々日の午前9時30分まで※日本時間(期限厳守)」と示しています。日曜に試験を受けた場合、火曜の朝9時30分が締め切りです。
提出の方法は受験方式で分かれます。英検(従来型)と英検S-Interviewは協会が指定する専用サイトから、英検S-CBTは受験者マイページからアップロードします。月曜のうちに済ませておけば、締め切りに追われずにすみます。
顔写真が一致しないと「認証失格」になります
提出した身分証明書の顔写真は、協会が照合します。別人と判断された場合の扱いは厳しく、「総合合否は「認証失格」となり、当該試験のスコア・合否はすべて無効となります。」と書かれています。
照合の相手はこう決まっています。英検(従来型)と英検S-Interviewでは誓約書類に貼った顔写真と、英検S-CBTでは申し込み時に登録した顔写真と、それぞれ突き合わせます。合格していてもスコアごと無効になるので、提出する写真は本人がはっきり写っているものを選んでください。
英検S-CBTの本人確認は3点の照合です
英検S-CBTでも身分証明書は必要です。協会の説明によると、会場では「試験監督者による「来場者本人」+「受験票(顔写真入り)」+「顔写真付き身分証明書」の3点の照合」が行われます。従来型と違い、受験票そのものに顔写真が入ります。
対象の級は「英検S-CBT 準1級、2級、準2級プラス、準2級、3級」です。S-CBTで受けられる級の範囲と、従来型との違いは英検の従来型とS-CBTの違いにまとめています。
受験票と身分証明書の両方を忘れると受験できません
最後に、いちばん避けたい事態を確認しておきます。協会のお知らせには「顔写真付き身分証明書と受験票のいずれも忘れた場合、受験は認められません。」とあります。一次受験者向けの案内も同じで、「「一次受験票・顔写真貼付済み本人確認票」と「有効期限内の顔写真付き身分証明書原本」のすべてを忘れた場合は、受験をお断りさせていただきます。」と書かれています。
検定料は返ってきません。身分証明書を忘れただけなら誓約書類で救済されますが、受験票まで忘れると会場に入れないということです。
もうひとつ覚えておきたいのは、提示を求められる場面が受付だけではないことです。協会は「英検(従来型)においては、受付時以外にも試験監督者が顔写真付き身分証明書の提示を求める場合があります。」としています。鞄の奥にしまい込まず、机の上に出しておける場所に入れておいてください。
本人確認が終わってから試験が始まるまでに何が行われるのかは、英検の試験当日の流れにまとめました。机の上に出せるのは受験票・HBの鉛筆・消しゴムの3点だけなので、身分証明書はすぐ取り出せる場所に入れておくのが安全です。
前日に確認しておきたいものを並べておきます。級ごとの申し込みや携行品の全体像は、英検2級の申し込み方法と当日の持ち物も参考にしてください。
- 受験票兼本人確認票に、縦3cm×横2.4cmの顔写真を貼ったか。
- 顔写真付き身分証明書の原本を用意したか(4級・5級は不要)。
- その身分証明書は有効期限内か。
- デジタル学生証ではなく、現物のカードや手帳か。
- 筆記用具、消しゴム、腕時計をそろえたか。
持ち物がそろっていても、当日の力は普段の積み上げで決まります。受験日から逆算して何をやるかが決まっていない場合は、英検専門のオンライン指導で計画を立て直すのも一つの手です。手続きの不安を減らしておけば、本番では問題だけに向き合えます。
