英検準1級の二次試験が近づくと、「単語や文法は勉強してきたのに、面接になると言葉が出てこない」と悩む人は少なくありません。
面接で安定して話すためのポイントは、場面ごとに使う型(テンプレート)を決めておくことです。難しい語彙を並べるよりも、決まった流れで話せるほうが、緊張した本番でも崩れにくくなります。この記事では、自由会話・ナレーション・No.1〜No.4の場面別に、使えるテンプレートとフレーズを紹介し、話題別の模範解答例も掲載します。
英検準1級の面接の流れと評価のポイント
英検準1級の二次試験は、面接委員1人と行う約8分間の個人面接です。テンプレートを覚える前に、どの場面で何を話すのかを整理しておきましょう。
| 順番 | 内容 |
|---|---|
| 自由会話 | 入室後、面接委員と簡単な日常会話をする |
| ナレーション | 4コマのイラストを見て1分間考え、2分間でストーリーを説明する |
| No.1 | イラストに関連する質問 |
| No.2・No.3 | 問題カードのトピックに関連する質問 |
| No.4 | 社会性のある話題についての質問 |
2024年度の試験リニューアルでは、No.4の質問の前に話題を導入する文が加わりました。いきなり質問されるのではなく、短い前置きを聞いてから答える形です。
評価の観点と合格基準
英検協会が示している評価の観点は、ナレーション、応答の内容、発音、語い、文法・語法、情報量などです。積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度も評価されます。項目ごとの配点の内訳は公表されていません。
合否は英検CSEスコアで判定され、準1級の二次試験は750点満点中512点が合格基準スコアです。スコアの仕組みは英検準1級の合格点とCSEスコアの解説で確認できます。
質問が聞き取れなかったときに自然な流れで聞き返すのは、減点の対象になりません。ただし、不自然な聞き返しや何度も繰り返す聞き返しは減点されます。黙り込むより、聞き返してでも答えようとする姿勢が大切です。
面接全体の流れや当日の動きは、英検準1級 二次試験の流れと対策ロードマップで詳しく解説しています。
入室から自由会話までに使えるフレーズ
自由会話は、面接の最初に行う短いやり取りです。ここで落ち着いて話せると、その後のナレーションにも入りやすくなります。よく使われる表現を場面ごとにまとめました。
| 場面 | フレーズ |
|---|---|
| 入室するとき | May I come in? |
| 面接カードを渡すとき | Here you are. |
| 着席をすすめられたとき | Thank you. |
| 調子を聞かれたとき | I’m fine, thank you. I’m a little nervous, though. |
| ここまでの交通手段を聞かれたとき | I came here by train. It took about thirty minutes. |
| 退室するとき | Thank you very much. Goodbye. |
自由会話では、質問に一言で答えるより、理由や補足を1文足すと会話が自然に続きます。たとえば趣味を聞かれたときは、次のように答えるイメージです。
例:I like reading. I usually read mystery novels on weekends.
ナレーションのテンプレートとつなぎ表現
ナレーションは、4コマのイラストを見てストーリーを2分間で説明する問題です。面接の中で最も長く話すパートなので、最優先で型を固めておきましょう。
基本の型:書き出しの文から始めて過去形でそろえる
問題カードには、ナレーションの書き出しとなる英文が示されています。その文から話し始め、続きも過去形でそろえるのが基本です。
時間の目安は、1コマあたり30秒前後です。各コマで「人物の行動」と「人物の気持ちや様子」を2〜3文で説明すると、バランスよく2分間を使えます。
場面をつなぐ表現
2コマ目以降には、That evening や A few days later のように時間の経過を示す語句が書かれていることが多くあります。各コマの最初にその語句を使うと、話の区切りが面接委員に伝わりやすくなります。
- 時間の経過:The next day, … / A few days later, … / That evening, …
- 話の転換:However, … / Unfortunately, … / To their surprise, …
- 進行中の動作:He was talking with … / She was looking at …
- 人物の様子:He looked disappointed. / She seemed worried about …
吹き出しのセリフや考えを伝える表現
イラストの吹き出しにセリフがある場合は、そのまま読み上げるのではなく、間接話法に言い換えて伝えると文法力を示しやすくなります。
- セリフ:She said to her husband that they should start saving money.
- 提案:He suggested that they go to the new shopping mall.
- 考え:He thought that he should go home right away.
間接話法では、主語や時制、時を表す語を話し手の視点に合わせて変える点に注意しましょう。上の「考え」の例は、吹き出しの「I should go home now.」を言い換えたものです。
ナレーションの流れやイラストの読み取り方は、英検準1級 4コマナレーション攻略でさらに詳しく紹介しています。
No.1(イラストの質問)の答え方テンプレート
No.1では、イラストの人物の立場で何を考えるかを聞かれる形がよく出題されます。代表的な質問は「If you were the man, what would you be thinking?」です。
答え方の型は、I’d be thinking のあとに、人物の心の声を続ける形です。心の声は直接話法(セリフの形)で言っても、that 節を使ってもかまいません。
- 後悔:I’d be thinking that I should have checked the weather forecast.
- 反省:I’d be thinking, “I should have listened to my friend’s advice.”
- 達成感:I’d be thinking, “The campaign worked well. I’m glad we saved energy.”
特に「should have+過去分詞(〜すべきだった)」は、最後のコマで人物が困っている場面によく合います。2文ほどで、イラストの出来事を根拠にして答えましょう。
ナレーションやNo.1の答えは、自分では出来を判断しにくいパートです。英検に特化したマンツーマン指導で模擬面接を受け、講師から具体的なフィードバックをもらうのも効果的です。
No.2〜No.4(意見を問う質問)の答え方テンプレート
No.2〜No.4では、環境、教育、働き方、テクノロジーなど、社会的なテーマについて意見を求められます。「Do you think …?」「Should …?」のように、立場をはっきり示せる形の質問が中心です。
基本の3ステップ:立場→理由と具体例→まとめ
意見を問う質問には、次の3ステップで答えると論理的な回答になります。
- 立場を示す:Yes, I think so. / No, I don’t think so. / I think that …
- 理由と具体例:This is because … / For example, …
- まとめ:That’s why I believe … / Therefore, …
1つの質問に対して、2〜4文程度で答えるのが目安です。長く話そうとして話がそれるより、立場と理由がはっきりした短い答えのほうが伝わります。
答えを深めるフレーズ
- 譲歩してから主張する:It’s true that …, but …
- 長期的な視点:In the long run, …
- 結果を述べる:As a result, …
- 最近の傾向:These days, more and more people …
意見を述べる表現は、ライティングの意見論述とも共通しています。英検準1級ライティングのテンプレートとフレーズ集もあわせて覚えておくと、話す・書くの両方に役立ちます。
答えに詰まったときのフレーズ
- 考える時間を取る:That’s a difficult question. Let me think for a moment.
- 聞き返す:I’m sorry, could you say that again?
- 話をつなぐ:Well, I’ve never thought about it, but …
沈黙が長く続くよりも、こうした表現で間をつないで答えるほうが、コミュニケーションへの意欲が伝わります。
話題別の模範解答例
テンプレートを覚えたら、よく出るテーマに当てはめて練習しておきましょう。以下の質問は練習用に作成した例です。
環境:家庭での省エネ
質問例:Do you think people should do more to save energy at home?
解答例:Yes, I think so. Reducing household energy use is important for protecting the environment. For example, people can use energy-efficient appliances and turn off lights when they are not in use. That’s why I believe every household should make small efforts to save energy.
このように、身近な生活の例を理由に入れると、説得力のある答えになります。
働き方:リモートワーク
質問例:Should companies allow more employees to work from home?
解答例:Yes, I think so. Remote work has benefits for both companies and employees. For example, workers can save commuting time and spend more time with their families. As a result, they may feel less stressed and work more efficiently. That’s why I believe companies should offer flexible working styles.
反対の立場で答える練習もしておくと、どちらの意見を求められても対応しやすくなります。反対の立場なら、まず「It’s true that remote work saves time, but …」と譲歩します。そのうえで、コミュニケーション不足などの理由を挙げる形が使えます。
面接テンプレートを本番で使いこなす練習方法
テンプレートは、覚えるだけでは本番で使えません。声に出して、時間を計って練習することが大切です。
- ナレーションは、1分で準備し2分で話す流れをタイマーで再現する
- 自分の答えを録音し、立場と理由がかみ合っているかを聞き直す
- 同じ単語や表現ばかり使っていないかを確認し、言い換えを増やす
- ニュースで社会的な話題に触れ、賛成・反対の両方の理由を考えておく
学校の先生や英語が話せる人に聞いてもらうと、自分では気づきにくい癖を見つけられます。
2026年度第2回の二次試験は、A日程が11月8日(日)、B日程が11月15日(日)です。2026年度から当日は顔写真付き身分証明書の原本が必要なので、早めに準備しておきましょう。最新情報は英検公式サイトでご確認ください。
まとめ
英検準1級の面接では、場面ごとに使う型を決めておくことで、本番でも落ち着いて話せるようになります。ナレーションは書き出しの文から過去形で話します。No.1は I’d be thinking の形、No.2〜No.4は立場・理由・まとめの3ステップで答えるのが基本です。
紹介したテンプレートとフレーズを繰り返し声に出し、模範解答を自分の言葉に置き換えて練習しましょう。一人での練習に不安がある場合は、英検専門のオンライン英語スクール Jumpstart Englishの完全マンツーマンレッスンで練習を重ねる方法もあります。
